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離婚したい時の上手な切り出し方とは?おすすめのタイミングや注意点も紹介

離婚したい時の上手な切り出し方とは?おすすめのタイミングや注意点も紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

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豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

離婚したいと思っても、いざ話をするとなると、どのように相手に伝えるのが良いか悩む方もいるでしょう。できるだけ感情的にならずに伝えたいものですが、離婚の話なのでご自身が冷静になれたとしても相手まで冷静でいるのは難しいと考えられます。

そこで今回は、離婚の切り出し方についてタイミングや伝え方、切り出す際の注意点などを紹介します。離婚を切り出す前に準備しておくべきことも紹介するので、参考にしてみてください。

この記事を読んでわかること
  • 離婚を切り出す前には、離婚によってもらえるお金や離婚後の生活についてよく考えておこう。離婚の際には、財産分与や養育費、助成金などを貰えるケースがあるので、慰謝料の請求をする場合は、証拠が重要なので、しっかり集めておこう。
  • 離婚は、相手の退職や転勤などライフスタイルが変わるタイミングや子どもが自立したタイミングなどを見計らうと、話し合いが進みやすい傾向。手段としてはメールや手紙、口頭で伝えるなどいくつか方法があるが、親族や弁護士など、第三者に立ち会ってもらうと冷静に話し合える可能性がある。お互いに考える時間も確保しながら、焦らずに話し合いを行おう。
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離婚を切り出す前にやっておくべきこと

離婚を切り出す前にやっておくべきこと

離婚を考えた時、準備もしないで離婚の話を進めてしまうと、後々後悔してしまうこともあります。離婚の話題を出す前に、以下の内容についてしっかり準備しておきましょう。

離婚によってもらえるお金を把握しておく

離婚をする際にはどんなお金がもらえるのか、相場を含め把握しておきましょう。

財産分与

財産分与は、婚姻している間に夫婦で築いた財産を、離婚の際に分割することです。財産分与は、ご自身が直接得たものではない収入や財産も対象です。そのため、配偶者が婚姻中に貯金したお金も分割対象になります。ただし、相続した財産や結婚前から所有していた財産は対象外ですので注意しましょう。

財産分与の対象となるのは、以下のようなものです。

  • 不動産
  • 預貯金
  • 家具・家電
  • 有価証券
  • 退職金
  • 年金
  • 保険の解約金 など

財産分与には具体的な相場はなく、もらえる金額は夫婦の資産や職業、その他の事情などにより決定されますが、原則的には分配は2分の1ずつです。対象の財産が1,000万円の場合は、500万円ずつ分けられます。

慰謝料

慰謝料

慰謝料は、相手から精神的ダメージを受けた場合に請求できるお金です。相手に責任がある場合に請求できるものなので、性格の不一致やお互いに責任がある場合には請求が難しくなります。

慰謝料の相場はおおよそ50~300万円です。ただ、離婚の原因となる内容により慰謝料の金額は異なり、慰謝料を請求する際には法的な知識が必要になります。弁護士など専門家に相談すると良いでしょう。相手に離婚の原因がある時は、それを証明する証拠を集めておくと慰謝料請求の際に有利になります。

参照元:離婚を相手に切り出す前にやっておきたい準備 | 離婚弁護士マップ

養育費

養育費は、離婚をする際に子どもがいる場合、直接面倒を見る方が請求できます。基本的には子どもが成人したり経済的に自立したりするまで支払うとされていますが、支払期間に法的な決まりはありません。夫婦の話し合いにより決められます。

なお、養育費は未払いになることも多いため、離婚の際には書面に養育費の支払いについて詳細を記しておきましょう。

厚生労働省で公表されている養育費の相場は、以下のようになります。

【令和3年度の養育費】

母子家庭父子家庭
1世帯当たりの平均月額50,485円26,922円

【令和3年度の子どもの数別養育費】

子どもの数1人2人3人4人
母子家庭40,468円57,954円87,300円70,503円
父子家庭22,857円28,777円37,161円

養育費は、支払う側の年収や請求する側の年収、子どもの数・年齢によっても異なります。

参照元:厚生労働省|令和3年度全国ひとり親世帯等調査結果報告(令和3年11月1日現在) 17 養育費の状況

助成金

離婚後は、生活を支えるための助成金もあります。助成金には、児童扶養手当のように、ひとり親世帯に給付されるものや、無利子でお金を貸してくれる母子父子寡婦福祉資金貸付金制度などがあります。

助成金や給付金にはさまざまな種類があり、自治体により内容が異なるので、市町村などの窓口や弁護士に相談してみましょう。

婚姻費用

婚姻費用

婚姻関係が続いている夫婦は、同じ水準で生活できるようにするために、お互いに助け合う必要があります。そのため収入が多い方は少ない方に対し、生活費として婚姻費用を支払わなければなりません。別居中でも、婚姻関係が続いている場合には、婚姻費用が請求できます。

婚姻費用の相場は、裁判所が公表しているデータによると、月額40,000~150,000円程度です。夫婦の収入や子どもの数・年齢などから算出されるため、家庭状況によって異なります。

参照元:最高裁判所事務総局|令和3年 司法統計 年報3 家事編|第26表 婚姻関係事件のうち認容・調停生活費支払の取決め有りの件数

離婚を切り出した後の生活について考えておく

離婚後は、経済的に自立しなければなりません。専業主婦やパートタイマーの場合は、収入が十分ではなく、離婚後に経済面で困ることが多いため、離婚を切り出した後の生活についてしっかり考えておきましょう。具体的には、以下のような準備をしておくことが大切です。

【離婚前に準備しておくこと】

  • 仕事面
    安定した仕事を確保する。資格取得などスキルアップを目指す。早めに求職活動を始める。
  • 公的扶助の検討
    児童手当、児童扶養手当、就学援助などについて調べておく。
  • 住まいの確保
    早めに住居を見つける。実家に住むことも検討する。 など

証拠を集めておく

相手がDVや不倫などの法的離婚事由に該当する行為を行っていた場合は、慰謝料を請求できますが、証拠を集めておくことが大切です。

また、離婚の意志を伝えても相手に応じてもらえなかったり、条件に納得してもらえなかったりする場合にも、証拠がある方が有利に話を進めやすくなります。証拠として有効なものは次のようなものです。

  • ラブホテルなどの領収書
  • ホテルに入っていく写真
  • DVやモラハラを記録した日記やケガをした際の写真・診断書
  • 暴言の録音データ
  • 通帳の記帳
  • メール歴 など

これらの証拠は離婚の請求だけでなく、慰謝料や財産分与の請求などの際にも有効になります。

離婚を切り出すおすすめのタイミング

離婚を切り出すおすすめのタイミング

離婚は切り出すタイミングも重要です。どのようなタイミングが良いか見てみましょう。

パートナーのライフスタイルが変化する時

転職や定年退職など、ライフスタイルが変化するタイミングは、2人の今後の生活を考えやすい機会です。

新しい人生をスタートさせるタイミングは、気持ちの切り替えもしやすいため、離婚を検討してもらいやすいでしょう。また、定年退職のタイミングで離婚を検討する場合は、退職金により離婚後の生活資金を確保できる可能性も考えられます。

自分が冷静になれた時

どのようなタイミングであったとしても、離婚話を切り出された相手は、驚きや怒りなどさまざまな感情を抱くはずです。

相手の感情に流されてご自身の気持ちが左右されてしまうと、離婚の話はスムーズに進みません。そのため、相手がどんな態度を示した場合でもご自身が冷静に対応できる時が、離婚を切り出すタイミングとしておすすめです。

ただし、相手が仕事で疲れている時や、離婚以外のことでトラブルを抱えている時は、感情的になりやすいため避けましょう。

子どもが自立した時

子どもへの影響を考えて、精神的に自立する高校生や大学生くらいで離婚を切り出すことも、子どもを傷つけにくくおすすめです。また金銭的な負担が減る大学卒業や成人のタイミングも良いでしょう。

子どもがまだ小さい場合は、離婚について理解し始める前に切り出すと良いでしょう。

お互いに時間がある時

離婚を切り出した時、相手が忙しいタイミングでは「忙しいからまた今度話そう。」と、はぐらかされてしまうこともあるでしょう。そのため、離婚の話をした後に相手がしっかりと考える時間が取れる休日などがおすすめです。お互いにゆっくりと時間が取れるタイミングを選び、しっかりと話し合いましょう。

スムーズな離婚の切り出し方

スムーズな離婚の切り出し方

離婚をスムーズに進めるためには、切り出し方がとても重要になります。ここでは、離婚の上手な切り出し方を紹介しましょう。

メールを利用する

メールを利用して離婚を切り出すのは、面と向かって話をするのが困難な場合におすすめです。ただし、相手が離婚をまったく予想していない時は本気だと捉えてもらえない可能性があるため、すでに別居していたり、お互いにある程度離婚を意識していたりする時に利用するのが良いでしょう。メールを送る際には、以下のような内容にすると相手の気持ちを尊重しているという姿勢を示せます。

【例文】

「私たちの将来について話をしたいです。面と向かって話すと、上手に伝えられるか不安なので、メールで伝えさせてください。(ご自身の気持ちを書く。)これからは、別々の道を進む方がお互いのためになるのではないでしょうか。あなたの意見も聞きたいので、話せる時間をつくってもらえると嬉しいです。」

手紙を書く

手紙で伝えるのもひとつの方法です。メールと同様、相手と顔を合わせずに、ご自身の気持ちを整理して伝えられます。さらに相手も冷静に内容を確認できるので、円満離婚しやすいでしょう。

手紙で離婚を切り出す場合には、できるだけ短い文章でわかりやすく書くと相手に伝わりやすくなります。またご自身の気持ちを一方的に伝えるのではなく、相手の気持ちを汲み取ることも大切です。「離婚することに決めました。」と伝えるよりは、「お互いの今後のために、離婚を考えてもらえないでしょうか。」と、相手の意見を聞き出すような文章にすると良いでしょう。書き終えたら、時間を置いて読み返すとともに、コピーを取っておくことも大切です。

口頭で伝える

落ち着いて話せる場合は、直接口頭で離婚したい旨を伝えてみましょう。ただし、一方的にご自身の気持ちを伝えてしまうと、相手も意地になり話し合いがスムーズに進まないことが考えられます。相手に納得してもらえるよう、提案するように伝えましょう。

例えば、性格の不一致が原因の場合、以下のような伝え方をするのがおすすめです。

【例文】

「いつも私たちのために仕事をしてくれて、ありがとうございます。ただ、ここ数年は喧嘩ばかりでこの先ずっと一緒にいられる自信がありません。そのため、このまま一緒に生活していくのはお互いのためにならないと思います。お互いの将来のために、離婚もしくは別居を考えてもらえないでしょうか。」

口頭で伝える時は感情的にならず、淡々とした口調で冷静に話をしましょう。

弁護士から伝えてもらう

DVや不倫などが離婚原因の場合は、話し合いがスムーズにいかないことが考えられるため、弁護士に依頼するのもおすすめです。特にDVの場合は身体に危険が及ぶ可能性が考えられるため、ご自身だけで離婚を切り出すのは避けましょう。

また別居中やすでに関係性が悪く、話し合いが困難な場合にも、弁護士から通知してもらう方が有効だと考えられます。弁護士を介すると慰謝料や財産分与、養育費などについても話し合いやすくなるでしょう。

身内に同席してもらう

離婚話を切り出す際には、ご自身の親や兄弟など親族に同席してもらうのも手です。離婚の話をする時は、お互いに感情的になりやすくなります。そこに第三者がいることで気持ちを抑えられる可能性があるのです。同席してもらう場合は、あらかじめ離婚について親族に相談しておきましょう。

ただし第三者に同席してもらう場合には、どちらかに加勢するようなことはせず、話し合いを見守る姿勢をとってもらうことが大切です。

離婚を切り出す際の注意点

離婚を切り出す際の注意点

離婚を上手に切り出すためには、次のような点にも注意しましょう。

子どもがいないタイミングで切り出す

親の離婚話は子どもを傷つける可能性があるため、子どもの気持ちを考慮し、不在のタイミングを狙って話をすることも大切です。例えば、子どもが学校に行っている時間や、祖父母の家に遊びに行っている時間を選ぶと良いでしょう。

話し合いがひと段落し、お互いの気持ちを落ち着かせる時間も考慮すると、少なくとも半日くらいの時間を確保しておくようにするのが良いと考えられます。

離婚を急がない

離婚は、たとえ相手が離婚について感づいていた場合でも、簡単に同意できない方がほとんどでしょう。早く離婚したいがために、1日で話をまとめようと長時間話し合いをしていると、冷静な判断ができなくなることがあります。

結果を焦らず、1回の話し合いは2時間程度にしておきましょう。少しずつ話し合いを重ねたほうが、お互いに考える時間も取れるため、有意義な話し合いができると考えられます。

離婚時に必要なもの

離婚時に必要なもの

離婚の際にはいくつか必要なものがあります。

【離婚時必要な書類や手続き】

  • 離婚届
  • 転居届や転入届
    離婚により住所を変更する際には、転居届や転入届が必要です。
  • 国民年金や保険の名義変更に必要な書類

離婚の際に財産分与をする場合、将来受け取れる老齢厚生年金の金額も調整されます。また、公的医療もあるため、保険や民間の医療保険の見直し、変更の手続きが必要です。必要な書類を用意しておきましょう。

  • 離婚協議書
    離婚協議書は、夫婦の話し合いにより決定された離婚に関する条件などを記した契約書です。
  • 印鑑登録
    印鑑登録は、不動産売買や遺産分割協議などの際に必要です。

離婚の際には、離婚届以外にも大切な書類などがあるので、きちんと確認し準備しておきましょう。

離婚を切り出した後の流れ

離婚を切り出した後の流れ

離婚を切り出し同意が得られた後は、以下のような流れになります。

子どもについて話し合う

未成年の子どもがいる場合には、親権者について話し合う必要があります。親権者を決める際には、お互いの都合ではなく子どもの利益を優先し、離婚後の家庭環境や子どもと親との関係性、養育能力などから総合的に判断しましょう。

また子どもと離れて暮らす親は、養育する親に対し養育費を払う必要があります。養育費は、子どものためのお金なので、しっかりと話し合いをして決めましょう。

慰謝料について相談する

不貞行為やDV、悪意の遺棄があった場合には、精神的苦痛を受けたとして、慰謝料の請求ができます。

しかし、慰謝料は相手が自主的に支払ってくれることはないため、自ら請求しなければなりません。状況により金額が異なるため、内容や相手の経済力などを考慮し納得できる金額を請求してください。慰謝料の請求に応じてもらえない場合には、弁護士に相談してみましょう。

離婚協議書を作成する

離婚協議書とは、財産分与や親権者、養育費、面会交流など夫婦間で決めた「離婚する際の条件」を記した書類です。協議書は、公的機関で作成される公正証書を用いると、ご本人達だけで作成した協議書より安全性が高く、相手が約束を守らなかった場合にも法的手段を取ることができます。

離婚後の姓や住居を決める

結婚の際に相手の姓に変更した場合は、離婚後に姓を元に戻すか、結婚時のままにするかを決める必要があります。離婚後に元の姓に戻さない場合は、離婚後3ヵ月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届」を役所に提出しなければいけません。また、母親が離婚後に姓を元に戻した場合で、子どもの姓も母親と同じ姓にするためには、「子の氏の変更」の申し立てを家庭裁判所に行う必要があります。

住居についても、現在の住居からどちらか一方が出ていくか、2人とも出ていくかについて話し合います。子どもがいる場合は、通学や生活環境なども考慮し、新しい住居を考えましょう。

離婚する時期を決める

離婚を切り出し同意が得られたら、いつ離婚するのか決めましょう。すぐに離婚をするのか、それとも夫婦どちらかの退職や子どもの卒業・結婚のタイミングなど、時期を見計らって離婚する場合もあります。

また、しばらく別居期間を経てから離婚するケースもあるでしょう。別居する場合には、その期間の生活費についても話し合いが必要になります。

おわりに

ご自身の中で離婚を決意した場合でも、伝え方によりスムーズな話し合いができない可能性があるため、よく考えて切り出すことが大切です。また離婚後の生活や金銭的なことなど、離婚の際には考えなければならないこともたくさんあります。離婚時の条件などについてもよく話し合い、後悔しないようにしましょう。特に金銭的なことは心配な点があります。財産分与に時間がかかったり、新たに住居を決めなければいけない場合等、一時的に資金が必要になる場合も想定されます。そういった場合にはカードローンを利用してみてはいかがでしょうか。

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