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物価高騰で生活できない!家計が苦しくなる物価高の原因や生活防衛策を徹底解説

物価高騰で生活できない!家計が苦しくなる物価高の原因や生活防衛策を徹底解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

2023年は、食品や日用品など生活必需品の値上げが相次ぎました。家計への影響は大きく、いつになったら落ち着くのか、2024年はどうなるのか気になるところではないでしょうか。

この記事では、物価高騰で生活が苦しいという方に向けて、物価高騰の原因と対策方法、今日のお買い物から実践できる情報を解説します。
(本記事は2023年12月27日時点の情報です)

この記事を読んでわかること
  • 物価高騰は、燃料や資源価格の高騰と海外金利差から生じる円安が要因
  • 不透明感はあるが、2024年は緩やかな動きに落ち着きそう
  • 物価高騰で家計に影響をうけたと答えた人の割合は全体の約8割
  • 収支を把握したうえで、固定費など家計の見直し、省エネ家電の検討、食材やPBと上手く付き合うことが大切
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なぜ物価の値上がりが起きているのか?

なぜ物価の値上がりが起きているのか?

食料品や日用品、ガソリンなどの「値上げラッシュ」が続き、これらは生活に必要な物だからこそ家計に与える影響は深刻です。燃料や資源価格の高騰が要因ですが、さらに輸入に頼る日本と海外との金利差が円安を加速させているといわれています。

まずは、なぜ物価の値上がりが起きているのか理解することが大切です。

【要因1】燃料や資源価格自体が高騰している

新型コロナウィルスで停滞していた経済活動が一気に加速したことで、エネルギー需要が高まり価格が高騰しました。 加えて、ロシアのウクライナ侵攻による影響も原油や天然ガスの価格高騰に拍車をかけているのが現状です。

【要因2】円安で輸入コストが増加している

コロナ危機で経済の停滞が長引く日本とは対照的に、諸外国では大胆な財政金融政策によって予想を上回るスピードで景気回復が実現しました。

また、ロシアによるウクライナ侵攻により、エネルギーや食糧供給への不安から国際商品市況が急騰。2022年夏頃にはCPIインフレ率が米国で8~9%、欧州では10%超と世界インフレに拍車をかけ、このインフレに対して海外の中央銀行は金利を大幅に引き上げました。

一方、日銀は依然として利上げに慎重な姿勢を続けています。日本と海外との金利差が大きく拡大し、極端な円安が進行している状況だといえるでしょう。海外からの輸入に頼る日本では、円安が日本の物価を一段と押し上げています。

関連記事:物価が高騰する原因は?値上げから家計を守る節約術のポイントやアイディア 

物価高はいつまで続く?

物価高はいつまで続く?

ニッセイ基礎研究所の経済見通しによると、消費者物価上昇率は2024年度には今年度より緩やかになると予想されています。

コロナ禍で停滞していたインバウンド需要が以前の水準に急激に回復しつつあるものの、生活苦は依然として続く可能性もあります。

「経済の活性化」を考えると、物価高そのものは悪いことではありません。物価の上昇、生活必需品の値上げに堪えられるだけの賃金上昇が実現すれば、好循環により豊かな生活が送れるはずです。

しかし、社会情勢、経済状況の先行きが不透明な時代では、今後の企業活動に不安を抱く経営者が思い切った設備投資や賃金アップの決断ができないことも理解しておかなければなりません。

経営者が企業活動において「お金が足りない」と感じている状態では、給料は上がらないでしょう。実際に、給料(賃金)アップは後回しになることが多いです。

家計への影響は?調査データから見る物価高の現状

家計への影響は?調査データから見る物価高の現状

物価高騰が続く中、給料が上がらない状態では生活が苦しくなるばかりです。実際に家計はどの程度影響を受けているのでしょうか。調査データから現状を見ていきましょう。

「生活が苦しい」という声が多い

ニッセイ基礎研究所による「第12回新型コロナによる暮らしの変化に関する調査」によると、物価高騰による家計への影響について、「とても影響がある」「やや影響がある」と答えた人の割合は、全体の約8割を占めました。男性よりも女性、そして年齢が高い人ほど影響を強く感じているようです。

参照元:ニッセイ基礎研究所|第12回新型コロナによる暮らしの変化に関する調査

年金収入が主な収入である高齢者からは、「年金だけでは物価上昇についていけず生活できない」と切実な声が挙がっています。

年金は「マクロ経済スライド」という仕組みを用いて、物価上昇にも対応できるよう設計されていますが、現役世代の保険料負担を踏まえて調整されるため、年金額が前年度より増えていても、急激な物価高騰に追いついていないのが現状です。最近では、少しでも年金以外の収入を増やそうとシルバー人材センターやハローワークを訪れる年金生活者が増えていいます。

また、物価高騰により生活ができないとして、自治体の相談窓口を訪れる方が増えています。2015年(平成27年)より生活全般にわたる困りごとを相談できる窓口を全国に設置し、生活困窮者の支援を行っています。詳しくは、お住まいの自治体WEBサイトや社会福祉協議会で確認してください。

物価高騰による家計への影響はどのぐらい?

同様に、ニッセイ基礎研究所による「第12回新型コロナによる暮らしの変化に関する調査」によると、家計への影響を最も感じているのは「食料(48.9%)」「電気代・ガス代(39.4%)」の2つに集中し、次いで「ガソリン代」「外食費」と続く結果でした。生活に必需な物の値上がりは支出抑制が難しく、やむを得ず受け入れるしかないという印象で、家計へ与える影響は深刻です。

コロナ以降は公共交通機関の利用を控え、マイカーでの移動が増えたこともあり、ガソリン代や自動車等維持費への負担も大きいようです。

関連記事:4人家族の生活費は?状況別シミュレーションと節約のポイント

今すぐ家庭でできる物価高騰対策

今すぐ家庭でできる物価高騰対策

ここまで物価が高騰すると、状況が落ち着いたとしても再び元の価格に下がることはあまり想定できません。そうであれば、無理のない範囲で家計を見直し、ご自身に合った方法で将来に向けた準備も進めていきたいところです。

ここでは、今すぐできる物価高騰対策の具体例をご紹介しますので、できることから始めてみてください。

【今すぐ家庭でできる物価高騰策】

  • 家計を見直すために家計簿をつける
  • 通信費や電力会社など固定費の見直し
  • 省エネ家電の検討
  • 食材を使いきる
  • プライベートブランド
  • こだわりのないものは安く済ませる

家計を見直すために家計簿をつける

まずは、入ってくるお金と出ていくお金を確認することから始めましょう。振り込まれる金額だけに目が行きがちですが、どのような項目でいくら差し引かれて給与が振り込まれているのか確認している人は意外と少ないです。

会社で確定拠出年金制度がある場合は、拠出額を増やすと社会保険料控除の対象となる税負担が軽減されます。手取り額は減りますが、受け取った給与から貯蓄に回すよりも効果的です。日々の生活も大切ですが、将来を見据えて長期的視点から検討してください。

支出については、キャッシュレス決済が進み便利な一方、コントロールができずつい使い過ぎている人も多いようです。エクセルを活用したオリジナル家計簿やアプリの活用など、ご自身に合った方法で管理することをおすすめします。

最近の家計簿アプリはどれも見やすく、使いやすいものが増えています。ただし、連続性を保つため、できれば同じアプリを使い続けた方が管理しやすいでしょう。

また、記録・保存したものの、振り返りや分析をしていないケースも目立ちます。何にどれだけ使ったのか、先月と比較してどうなのか、なぜ増えたのかしっかり振り返ることが大切です。

通信費や電力会社など固定費の見直し

電気代やガス代などの光熱費、携帯代などの通信費は、毎月発生する費用です。固定費を見直すことで、継続して支出負担を抑えられます。そのため、家計の見直しとして最初に手を付けたい項目です。

水道光熱費は、まずは「使っていない部屋の電気は消す」「エアコンの適正温度を設定する」「水を出しっぱなしにしない」など、日頃からの習慣を変えることが大切です。「できるだけ家族が続けてお風呂に入れば、追い炊きの電力(ガス)利用を抑えることができる」など、家族でルールづくりのアイデアを出し合うと納得感も得られ、効果も期待できるでしょう。

そのうえで、契約プランの変更や他社への変更を検討してみてください。他社への変更は、複数社を候補にそれぞれのメリットとデメリットを比較検討することをおすすめします。

通信費については、請求されている携帯料金の内訳と利用状況を確認し、不要な特約の解除、料金プランの変更や通信会社の乗り換えを検討しましょう。費用だけではなく、自宅の通信環境や通信会社のサービス体制、評判なども参考にしてください。

省エネ家電の検討

電気代を節約するために「オン」「オフ」を繰り返していないでしょうか。使っていないときは「オフ」にした方が良いのは確かですが、稼働時には継続使用時よりも電力を消費します。短時間でスイッチの切り替えは、かえって電力の無駄遣いに繋がりかねません。

また、節電しているつもりでも、10年前の家電製品では節電効果が期待できないこともあります。家電の省エネ化は日々進歩しており、消費電力量だけでなく人の位置を把握するセンサーや自動停止など快適性や環境性能も重視して高性能化してきました。エアコン、冷蔵庫、テレビ、温水洗浄便器、照明器具などが候補となるでしょう。

いずれも安くはありませんが、初期費用はかかるものの年単位や長期的にみると家計の節約に繋がります。これらの省エネ家電製品には、「統一省エネラベル」で省エネ性能は星マーク★が5段階で表示されているので、わかりやすいでしょう。合わせて年間の目安電気料金が記載されているので参考にしてみてください。

また、お住まいの自治体にもよりますが、省エネ家電を購入し申請すると商品券等が給付される補助金制度が実施されている場合があります。対象家電や実施時期、申請方法についてはお住まいの自治体のWEBサイトから「省エネ家電 補助金」などで検索してみましょう。

食材を使いきる

「食材を使い切る」ことも、対策として有効です。例えば、キャベツ丸ごと1つ買ったら、「ロールキャベツ」「回鍋肉」「野菜炒め」「千切り」など、使いまわすことをおすすめします。同じ材料でも、メニューや調理方法により変化を楽しめるでしょう。購入後にカットしておくと、無駄がありません。何よりもその日のメニューを考えなくて良いので、心理的負担が軽減します。

食材まるごと使い切ることに自信がない場合は、少量パックやカット野菜を購入することも一つの方法です。割高ですが、使い切れずに捨てるより少ない金額で済みます。節約しなければと思うと負担になりますが、視点を変えると楽しむことができるでしょう。

プライベートブランド

同じ食材を買うにしても、選び方を工夫することで家計負担を軽減できます。「プライベートブランド(PB)」の商品は、最強といえるでしょう。セブン・イレブンやイトーヨーカドーの「セブンプレミアム」、イオン系の「トップバリュー」、西友の「みなさまのお墨付き」などは認知度も質も高い「プライベートブランド(PB)商品」です。

小売業者が企画・販売し、メーカーや工場に委託して製造する独自ブランドのため、低価格での販売が可能です。独自のルートでの搬入やCMなどの宣伝広告費がかからないのも低価格の理由。表示を見ると製造は大手食品メーカーであることも珍しくなく、それでいてメーカー製品よりも安いため、消費者としては安心して購入できるのも嬉しい魅力です。

こだわりのないものは安く済ませる

あれもこれもと欲しいものを買ってしまうと、支出が多くなってしまいます。欲しいものは高額でも買う、こだわりのないものや不要なものは安く済ませる、買わないなど、支出に「メリハリ」をつけるのがポイントです。

我慢や後悔は精神的ストレスと繋がります。たとえ支出金額が抑えられても、幸福度が低くなるでしょう。好きな物、お気に入りの商品、以前から欲しかったものは、高くてもお金を惜しまず購入することも大切です。購入する商品やショップの絞り込み、購入までのプロセスも楽しみとなり、幸福度はアップします。ただし、衝動買いには注意してください

オンラインショップでお気に入りの商品を見つけた時は、カートに入れて3日考えるという事例があります。サイトを訪れる度に目に入るものの購入には進まず、考えるそうです。2日目に買わないという選択をすることもあれば、別の商品と入れ替わることもあります。そこから3日後やっぱり欲しいと思ったら購入するという習慣は、非常に参考になるでしょう。

どうしても生活が苦しいときには…

どうしても生活が苦しいときには…

食品や日用品など生活必需品の値上げは、私たちの家計に大きな影響を与えている一方、いつまで続くのか予測できない今知恵を絞り、工夫することで自分なりの対策で乗り換えることが適切です。それでも生活が苦しい、乗り越えられそうもない場合には、自治体の支援や借入れといった手段に頼ることも選択肢に入れましょう。

弁護士や自治体が行う無料相談を活用する

自治体によっては、生活困窮者向けに無料で相談会を行っている場合があります。以前から行われていましたが、最近の物価高騰による生活への影響を鑑み、より活発に広報活動などを行っているため、活用する機会は増えています。

自治体が主催しているケースの他、ファイナンシャルプランナー(FP)や弁護士が自治体の協力を得て開催するケースなど形態はさまざまです。いずれも生活保護の受給など必要な支援につながることが期待できますし、個人情報などのプライバシーは守られます。ひとりで悩まず、相談してみてください。

自営業の方は運転資金確保にローンを組むという方法も

食品や日用品など大手企業が提供する商品の値上げは、ニュースやCMで取り上げられることが多いため、消費者の理解も比較的得やすいでしょう。一方、個人事業主や中小企業が提供する製品やサービスについては、物価が上がっても価格に転嫁しにくいため、経営が厳しくなる企業が多いのが実情です。

法人や代表者所有の不動産を担保にすることができる場合には、物価高騰による仕入代金や運転資金用に比較的低い金利で借りられる不動産担保ローンがおすすめです。返済期間および返済額が確定するため、資金計画は立てやすいでしょう。クレディセゾングループのセゾンファンデックスが提供する「事業者向け不動産担保ローン」は、年間申込実績4,000件以上(2022年実績)、全国対応なのでぜひご検討ください。

セゾンファンデックス 事業者向け不動産担保ローンの詳細はこちら

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個人の家計見直しと同様に、収支の把握や支出項目(特に固定費)の見直し、自治体の支援制度の利用は有効です。それでも厳しく運転資金が確保できない場合には、ローン(借入れ)でしのぐことも選択肢です。また同時に取引先への支払いや従業員への賃金など「今」を乗り切るためだけでなく、中長期的な視野でみると、必要な設備投資はすべきでしょう。

  • 運転資金を確保するために
    • 収支の把握と支出項目の見直し
    • 自治体の支援制度の利用
    • ローン(借入れ)
  • 中長期的な経営のために
    • 必要な設備投資

事業主であれば、収支の削減と同時に、収入の増加も考えたいものです。

  • 収支の削減
    • 固定費の見直し
    • 経費の削減
  • 収入の増加
    • 新規顧客の獲得
    • 既存顧客の育成

またセゾンファンデックスの「かんたん安心カードローン」では、担保・保証人なしで、利用可能枠の範囲内であれば、必要な金額を引き出すことができます。金融機関の融資よりも、必要書類や審査に時間や労力がかからず、スピーディーな資金確保が魅力ですが、利用にあたっては収支の振り返りや返済の見通しをこれまで以上に把握することが大切になります。

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かんたん安心ローン
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おわりに 

食品や日用品の値上げラッシュが止まりません。燃料や資源価格の高騰、ロシアによるウクライナ侵攻、日本と諸外国との金利差からの円安など要因はさまざまです。生活必需品の価格の高騰は多くの家庭に影響を与えていますが、先行きが不透明なため不安は続くでしょう。しかし、知恵や工夫によって家計をしっかり守っていかなければなりません。それでも生活が苦しい場合には、ひとりで悩まず、行政や専門家の支援や相談を活用することをおすすめします。

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