大切な人を失った後に直面するさまざまな手続きは、心情的に困難です。死後手続きに関する代行サービスは、遺族の負担を軽減し、必要な法的手続きや行政手続きをスムーズに進めるための支援を提供します。
そこで本記事では、死後に必要な手続きの代行依頼先や費用相場などご紹介します。
(本記事は2024年3月21日時点の情報です)
- 死後に必要な手続きの代行依頼先は、弁護士や税理士など、合計5つある
- 死亡後の手続き代行は数十万円はかかる
- 死後の手続き代行サービスは死後事務の処理や遺産分割協議書の作成などを行ってくれる
死後に必要な手続きの代行依頼先5選
死後に必要な手続きの代行依頼先は、主に以下5つです。
- 弁護士
- 税理士
- 行政書士
- 司法書士
- 金融機関
詳しく解説します。
弁護士
弁護士に死後の手続きを代行してもらうことは、遺族にとって精神的な負担を軽減するだけでなく、手続きの正確性を保証する上で非常に効果的です。
特に相続人同士で争いごとが起こる場合は、調停や裁判対応など、幅広いサポートを提供できるためおすすめです。
もし調停にまで至らなくとも、対応してくれるので心強い存在です。
また弁護士は、遺産分割や相続税申告など、複雑な法的手続きを適切に処理する専門知識と経験を持っています。
税理士
死亡後は、複雑な相続税の申告手続きを行う可能性があるため、そういった場合は専門家である税理士に依頼する必要があります。
相続税の計算や申告書の作成など、自身でやるには複雑な手続きを適切に行うことができるので、税理士に依頼したほうがスムーズに進められるでしょう。
行政書士
行政書士による死後の手続き代行は、遺族の時間と心理的負担を著しく減少させるだけでなく、手続きの正確性を高め、さまざまな行政手続きにおいてスムーズな進行を期待できます。
行政書士は複雑な法律用語や、「何を」「どこに」「どのような流れで」といったプロセスを理解し、遺族に代わってこれらを適切に処理するノウハウを持っています。
例えば、遺産分割協議書の作成など、法的文書の作成に関する専門的知識と経験を有しています。
また、相続に関連する行政手続きの多くは、正確な書類作成と期限内の提出が求められるため、その過程で生じる疑問や不安を解消し、適切にガイドすることが可能です。
司法書士
司法書士は、不動産登記や相続登記など、故人の遺産に関わる重要な手続きにおいて、遺族の代理として行動することが可能です。
司法書士は不動産登記法に関する専門知識を有し、遺産に含まれる不動産の名義変更や相続登記などの手続きをスムーズに進めることができます。
また、遺産分割協議書作成の支援など、相続における様々な法的文書の作成にも対応可能です。
このような専門的な知識と経験を持つ司法書士に依頼することで、手続き中の誤りを最小限に抑え、手続きを正確に進めることができます。
金融機関
金融機関は故人の口座管理、残高確認、相続人への資産移転など、死後に必要とされる手続きの対応の経験が豊富です。
これらの手続きは、法的な要件を満たしつつ、故人の財産を遺族に正確に移転するために不可欠です。
また、金融機関は相続税の申告に必要な情報提供も行うことがあり、遺族が自ら複雑な手続きを行う負担を軽減します。
誰に頼ったらいいかわからない場合におすすめできる依頼先です。
死亡後の手続き代行サービスの費用相場
死亡後の手続き代行サービスの費用相場は、主に以下の通りです。
依頼先 | 費用相場 |
---|---|
弁護士 | 約10万円〜 |
税理士 | 遺産総額の約1% |
行政書士 | 約10万円~20万円 |
司法書士 | 約8万円〜20万円 |
金融機関 | 最低報酬100万円 |
死亡後の手続き代行サービスの費用相場は、サービスの種類や内容の複雑さ、さらには地域や提供者によって大きく異なります。
一般的に、このようなサービスにかかる費用は、比較的簡単な手続きであれば数万円から、より複雑で時間を要する手続きに関しては数十万円以上になることが珍しくありません。
特に、相続に関する手続きや遺言の実行支援など、法的な知識と専門的なスキルが求められる作業は、費用が高くなる傾向にあります。
ちなみに不動産の名義変更自体はそれほど高額ではありませんが、たとえば相続人の確定に時間を要するケースや評価額の確定が難しい、物件数が多いといった手間のかかる作業の場合には、費用が高くなることがあります。
死後の手続き代行サービスの内容とは
死後の手続き代行サービスの内容は、主に以下の通りです。
- 死後事務の処理
- 遺産分割協議書の作成
- 被相続人名義の銀行口座の凍結に関する連絡
- 残高証明書や入出金履歴の取得
- 法定相続情報一覧図の作成
- 相続税の申告
詳しく解説します。
死後事務の処理
死後事務の処理を含む代行サービスは、故人に関する行政手続き、金融機関とのやり取り、死亡届の提出や医療費など、遺族が直面する複雑で時間がかかる作業を軽減します。
これらのサービスにより、遺族は精神的な負担を軽くし、喪失感と向き合うための時間を確保できます。
遺産分割協議書の作成
遺産分割協議書を作成する過程では、故人の財産の詳細な調査、遺産分割に関する相続人の合意内容を法的に有効な文書にまとめ上げる作業が含まれます。
これらのプロセスは、適切な知識と経験を持つ専門家でなければ、適切に実施することが困難です。
特に、遺産に不動産や特定の有価証券など、評価が複雑な資産が含まれる場合、専門家の介入は不可欠となります。
被相続人名義の銀行口座の凍結に関する連絡
相続人が被相続人名義の銀行口座に入っているお金を使うためには、一定の額まで単独で引き出し可能な仮払い制度もありますが、全額引き出すためには解約または名義変更の手続きをする必要があります。
遺族が悲しみに暮れる中、これらの手続きを迅速かつ正確に行うことは困難といえます。
専門の代行サービスを利用することで、遺族はこのプロセスを専門家に任せることができ、誤りのリスクを最小限に抑えることが可能です。
残高証明書や入出金履歴の取得
残高証明書や入出金履歴の取得を代行サービスに委ねることは、相続手続きを正確にかつスムーズに進めるための重要な手段です。
特に金融機関の数が多い場合は、これを相続人だけで行うのは大変な作業です。
専門の代行サービスを利用することで、これらの手続きが適切にかつ迅速に行われるため、遺族は葬儀や参列者の対応に集中できます。
法定相続情報一覧図の作成
専門の代行サービスによる法定相続情報一覧図の作成は、相続プロセスを円滑に進めるために極めて有効です。
相続情報一覧図の作成は、家庭裁判所への申請に伴い、相続人全員の同意が必要とされる場合があります。
このプロセスには、故人の戸籍謄本や除籍謄本、相続人の住民票など、複数の公的書類が必要となります。
これらの書類を集め、正確な一覧図を作成するには、代行サービスに依頼するほうがスムーズにおこなえるでしょう。
相続税の申告
相続税の申告を代行サービスに委ねることで、遺族はこの複雑な手続きを専門家に任せることができ、誤りのリスクを減らしつつ、時間と労力を節約できます。
相続税の申告には、故人の財産の評価、可能な控除の適用、税額の計算など、多くのステップが含まれます。
さらに、申告期限内に正確な書類を提出する必要があります。遺族がこれらすべてのプロセスを自ら行うことは、特に悲しみの中では大きな負担となります。
専門家による代行サービスを利用することで、これらの手続きが適切に管理され、遺族は他の重要な事項に集中できるようになります。
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おわりに
死後に必要な手続きは遺族にとって重大な負担ですが、弁護士、税理士、行政書士、司法書士、銀行などの専門家に代行を依頼することで、その負担を大幅に軽減できます。
これらの専門家は、遺産分割や相続税申告、法定相続情報一覧図の作成など、各手続きを適切に処理するための知識と経験を持ち合わせています。
また、「ひとりのミカタ」のような、経験豊富な士業の専門家と提携している代行サービスは、死後の手続きを効率的に進めるために不可欠な支援と言えるでしょう。
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