身寄りのないおひとりさまの中には、終活でお悩みの方もいることでしょう。
死後のトラブルを回避するためにも、何が必要なのかを理解し、スムーズに準備を進めておくことをおすすめします。
この記事では、終活が必要な理由や準備すること、終活支援している事業者やサービスなどについて解説します。おひとりさまの終活について詳しく知りたい方は、是非参考にしてください。
(本記事は2024年3月19日時点の情報です)
- 身寄りのないおひとりさまは孤独死のリスク低減、他人に迷惑をかけないなどの観点から終活が必須
- 身元保証人を探す、医療・介護の準備をするといったように終活ではさまざまな準備が必要
- 悩んでいる場合は司法書士や弁護士などの専門家、民間業者などに相談すれば安心
身寄りのないおひとりさまに終活が必要な理由
内閣府が公表している「令和5年版高齢社会白書」によると、65歳以上の方がいる世帯は、調査を実施した令和3年時点で2,580万9,000世帯と全世帯の49.7%を占める結果でした。また、65歳の一人暮らしの方は令和2年に男性15.0%、女性22.1%となっており、孤独死も懸念されています。
身寄りのないおひとりさまも増えていることを考えると、終活を生前に行っておくべきと言えます。では、なぜ終活を行うべきなのでしょうか。終活が必要な理由として、以下の3つが挙げられます。
- 孤独死のリスクを低減できる
- 死後に他人に迷惑をかけずに済む
- 財産の相続や葬儀・お墓などを希望通りにできる
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
孤独死のリスクを低減できる
身寄りのないおひとりさまの場合、周囲との付き合いがほとんどなく、死後に発見してもらうまでに時間を要するということも少なくありません。
友人や知人に安否確認を依頼する、自治体の見守り・訪問サービスを利用するといったように終活を行っておけば、孤独死に至るリスクを低減できるでしょう。
死後に他人に迷惑をかけずに済む
おひとりさまの場合、自身が亡くなると、第三者に迷惑をかける可能性があります。例えば、自身の遺品整理について生前に決めていない場合、死後にそれらを整理する不動産会社や不動産オーナーに迷惑がかかります。
生前に遺品の扱いを第三者に伝えておけば第三者に迷惑をかけずに済むでしょう。
財産の相続や葬儀・お墓などを希望通りにできる
生前に自身の死後の相続や葬儀、お墓などについて決めずに亡くなった場合、法定相続人がいないと財産は国庫に帰属、葬儀は各自治体のルールに従うことになります。
生前に明確にしておけば、自身の意向に沿った相続や葬儀が行われるので安心です。
身寄りのないおひとりさまの終活で準備すること
身寄りのないおひとりさまが終活を進めるにあたり、何をどうすればいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
おひとりさまが終活で準備すべきこととして、以下の9つが挙げられます。
- 医療・介護の準備をする
- 身元保証人を探す
- 生前整理(身辺整理)をする
- 葬儀・お墓の事前相談をする
- 任意後見契約を締結しておく
- 遺言書を用意する
- 死後事務委任契約を締結する
- 財産管理等委任契約を締結する
- エンディングノートを用意する
それぞれの準備について詳しく解説していきます。
医療・介護の準備をする
身寄りのないおひとりさまが病気になった、または介護が必要になった場合でも、すぐ誰かに助けを求めることができません。
万が一の事態でもスムーズに対応できるように、医療や介護に関する自身の意志を決めておくことが大切です。
また、認知能力の衰えが生じる可能性もあるため、任意後見制度を利用し、自身の意見をあらかじめ伝えておくことをおすすめします。
身元保証人を探す
病院に入院、施設に入所する際は身元保証人を必要とするケースが多いです。しかし、身寄りのないおひとりさまの場合、身元保証人を確保できません。
友人や知人に任せるという選択肢もありますが、身元保証人は緊急時の連絡先だけではなく、費用の支払いが滞った場合に代わりに支払う必要があるため、承諾を得られにくいです。
身元保証サービスを提要している事業者であれば、必要に応じたサービスを受けられるため、事前に相談しておくと良いでしょう。
生前整理(身辺整理)をする
自身の死後に必要な手続きを誰かに依頼する場合、少しでも負担を軽減するためにも元気なうちに身の回りのものを整理しておくことが大切です。
例えば、不用品を少しでも生前に処分しておけば遺品整理をする方の負担が小さくなります。また、銀行のキャッシュカードやクレジットカード、保健や年金関係などの情報をまとめる、SNSのIDやパスワード、有料サービスなどのデジタルデータの情報をまとめるほか、利用していないサービスを解約することも生前整理に含まれます。
葬儀・お墓の事前相談をする
葬儀やお墓に関して意向がある場合、葬儀会社などに事前に相談しておく必要があります。例えば、身寄りのないおひとりさまで、後継者を必要としない永代供養を希望している方は、事前にその旨を伝えておきましょう。
また、第三者の負担を軽減したい場合は、生きているうちに葬儀を行う生前葬も選択肢の1つです。生前葬について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
任意後見契約を締結しておく
任意後見契約とは、判断力が低下した将来に備えて、自身の生活を支援してもらう人物をあらかじめ決めておく契約のことです。
判断能力に衰えが見られてからでは、さまざまな行動が制限されるのでとても不便です。あらかじめ任意後見契約を契約しておけば、自身の意向に基づいたサポートが受けられるため、万が一の事態が発生しても安心でしょう。
遺言書を用意する
遺言書とは、死後の遺産相続について自身の意向を書類に残しておくことです。おひとりさまで法定相続人がいない場合、自身の遺産は国庫に帰属します。
誰かに財産を遺贈したい方や法定相続割合とは異なる遺産相続を希望している方は、遺言書を生前に作成しておきましょう。
死後事務委任契約を締結する
死後事務委任契約とは、死後に必要な事務手続きを第三者に委任する契約のことです。死後事務委任契約では、以下のような内容を委任できます。
- 行政手続き
- 連絡対応
- 葬儀対応
- 遺品整理
- 病院や施設の退去手続き
- 契約の解約や費用の清算
- デジタル遺品の整理
死後事務委任契約について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
財産管理等委任契約を締結する
財産管理等委任契約とは、体調不良・老化などの理由で財産を自己管理できなくなった場合に、財産管理を第三者に代行してもらうための契約です。
ただし、財産管理等委任契約は、判断能力が低下した後の財産管理は行えません。判断能力低下後の財産管理も任せたい場合は、任意後見契約も締結する必要があります。
エンディングノートを用意する
エンディングノートとは、自身の死後について明確にする目的で作成されるノートです。エンディングノートには、以下のような内容を記載します。
- 生前整理でまとめた情報
- 財産一覧
- 身元保証人
- 遺言書の有無
- 緊急連絡先
生前・死後にサポートしてくれる方がスムーズに手続きを進められるように、必要な情報を漏れなく盛り込んでおきましょう。
身寄りのないおひとりさまの終活支援をしている事業者
身寄りのないおひとりさまの場合、終活について相談したいものの、誰に相談すればいいか分からず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そのような場合、以下の事業者であれば終活の相談に乗ってくれます。
- 司法書士・弁護士
- 自治体の支援事業
- 終活支援サービスを提供する民間企業
それぞれの事業者について詳しく説明していきます。
司法書士・弁護士
終活を進める際、専門的な知識や専門家のサポートが必要になることも少なくありません。そこで、強い味方となるのが司法書士や弁護士などの専門家です。
相続や生前対策などについては司法書士や弁護士などの得意とする分野なので、充実したサポートが期待できるでしょう。
ただし、司法書士や弁護士に依頼する際は費用がかかるため、事前にどのくらいの費用がかかるかを確認しておくことをおすすめします。
自治体の支援事業
高齢者のサポートを行っている自治体も少なくありません。そのような自治体では、相談することで終活に向けたアドバイスやサポートを受けられるでしょう。
司法書士や弁護士といった専門家に相談するのはハードルが高く、費用負担を少しでも抑えたい方におすすめします。
ただし、相談内容によっては自治体の支援事業では解決できず専門家を紹介される可能性もあるので注意してください。
終活支援サービスを提供する民間企業
高齢化が進行する日本においては高齢者が安心して暮らせるようにサポートする、終活支援サービスを提供する民間企業も見られるようになりました。
民間企業の特徴は、終活の一部だけではなく、幅広くサポートしている点です。充実したサポートを受けたい方に向いています。
セゾンカードでおなじみのクレディセゾンのグループ会社である「くらしのセゾン」もそのうちの1つです。くらしのセゾンが提供するサービスの詳細は次の見出しで紹介します。
身寄りのないおひとりさまの終活でおすすめのサービス
くらしのセゾンの提供する「ひとりのミカタ」は、身寄りのないおひとりさまの終活でおすすめするサービスです。おすすめの理由として、以下の3つが挙げられます。
- 提供元はクレディセゾンのグループ会社なので安心・万全のサービス
- 身元保証から死後事務手続きまでおひとりさまの終活を幅広くサポート
- おひとりさまの終活に役立つオンラインセミナーや生前整理・遺品整理の相談も可能
それぞれのおすすめの理由について詳しく見ていきましょう。また、安心できる身元保証サービスの選び方を詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
提供元はクレディセゾンのグループ会社なので安心・万全のサービス
「ひとりのミカタ」を提供している「くらしのセゾン」は、セゾンカードでおなじみの安心のクレディセゾンのグループ会社です。
経験豊富な専門士業事務所や専門のサービス会社と提携しており、有資格者によるサポートを受けられるため、安心・万全のサービスと言えるでしょう。
身元保証から死後事務手続きまでおひとりさまの終活を幅広くサポート
入院や高齢者施設入居時の身元保証、緊急連絡先代行、ご逝去後のエンディングサポート(死後事務手続き)まで幅広いサービスを提供しています。
死後の手続きだけでなく、毎日の暮らしの困りごとを解決する多彩な生活サポートサービスを提供しているのも強みです。
おひとりさまの終活に役立つオンラインセミナーや生前整理・遺品整理の相談も可能
身寄りのないおひとりさまの中には、自身の死後について不安を抱いている方も多いことでしょう。「ひとりのミカタ」では、おひとりさまの終活に役立つオンラインセミナーや、元気なうちに準備すべき生前整理・遺品整理、あるいは相続、葬儀、お墓の問題などの相談にも無料で対応しています。
終活についてさまざまな悩みを抱いている方は是非一度ご相談ください。
おひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」の詳細はこちら
おわりに
身寄りのないおひとりさまの場合は、死後に必要な手続きを行ってくれる方がいません。そのため、生前に終活をしておかないと自身の意向を死後に反映できないだけでなく、他人に迷惑がかかるので注意してください。
終活に取り掛かろうとしている方は、不備なく進めるためにも、事前にどのような準備が必要なのか確認してから取り掛かりましょう。
クレディセゾングループが提供する、おひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」は、入院や高齢者施設入居時の「身元保証」、もしものときの「緊急連絡先」、ご逝去後の「エンディングサポート(死後事務手続き)」など、おひとりさまの毎日の暮らしや終活のさまざまなお悩みごとを総合的に支援するサービスです。
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