更新日
公開日

ゴミ屋敷状態の実家をどう片付ける?ゴミ屋敷の実態と対処方法

ゴミ屋敷状態の実家をどう片付ける?ゴミ屋敷の実態と対処方法
セゾンのくらし大研究 編集部

執筆者

セゾンのくらし大研究 編集部

豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

「もったいなくてものが捨てられず、手に負えないほどゴミが溜まってしまっている」「高齢の親が暮らしている実家がゴミ屋敷状態になってしまっている」など、どのように片付ければ良いのかわからない方も多いのではないでしょうかか。

この記事では、ゴミ屋敷の片付けについて解説します。ご自身で片付ける方法からおすすめの掃除専門会社までご紹介しますので、ゴミ屋敷にお困りの方はぜひ参考にしてください。
(本記事は2023年12月25日時点の情報です)

この記事を読んでわかること
  • ゴミ屋敷を放置すると病気やケガのリスクが高まり、放火や失火による火事の危険性も高まる
  • 自分で片付けられるレベルのゴミ屋敷の場合、要・不要を分別して片付ける定位置を作ることが大切
  • 自分で片付けられない場合はプロへの依頼がおすすめ
  • プロへ依頼すると、不用品の回収以外にハウスクリーニングなども依頼できる
遺品整理・生前整理

実家がゴミ屋敷状態に…放置は危険!考えられるリスク

実家がゴミ屋敷状態に…放置は危険!考えられるリスク

ゴミ屋敷となってしまった家は、ものがあふれて生活しにくいだけではなく、重大な事故につながるリスクがあり大変危険です。特に、親が生活をしている実家がゴミ屋敷となっている場合は、住んでいる方の健康状態にも影響を及ぼしかねません。ゴミ屋敷を放置するリスクをしっかりと理解することで、片付ける意義がよりわかりやすくなるでしょう。

健康被害

まず考えられるリスクは、健康への影響です。ゴミ屋敷に住むことで起こり得るのは、以下のような健康被害です。

  • ぜんそくやアレルギー
  • 感染症や食中毒
  • 虫刺され
  • 切り傷
  • うつ病 など

ゴミがあふれかえる室内では、ホコリや粉じん、カビ、ダニの死骸やフンなどが空気中を漂っています。その空気を吸い込むとぜんそくやアレルギー症状を引き起こす原因となります。

また、感染症や食中毒の原因は体内に侵入した細菌やウィルスです。ゴミ屋敷では不衛生な環境で食事することになるため、食中毒などの感染リスクが高まります。

ゴミに集まる害虫による虫刺されや、ゴミを踏むことによる切り傷なども考えられるでしょう。なかには、ゴミ屋敷に住んでいることで精神的なストレスが重なり、うつ病などの精神疾患を引き起こすリスクもあります。逆に、うつ病を患っていることが原因でゴミ屋敷になってしまっている可能性もあるでしょう。

いずれにしても、ゴミ屋敷を放置することで健康的に生活できないことは確かです。

火事の恐れ

ゴミ屋敷は文字どおり家中が食料や段ボールなど可燃物のゴミであふれている状態です。そのため、タバコやストーブの火などが引火しやすく、簡単に燃え広がってしまいます。引火しても火が小さいうちに消火できれば大きな火事には発展しないでしょうが、ゴミ屋敷ではものが多過ぎて小さな火種に気づかず、燃え広がって大規模な火事に発展しかねません。

また、ゴミ屋敷は放火のターゲットにされやすい危険性もあります。特に、家の外までゴミがあふれている場合は注意が必要です。

消防庁の2021年版消防白書によると、放火や放火と疑われる火元が原因となった火事は4,000件以上に上り、3,104件あったタバコによる火災よりもはるかに多い結果でした。すべてがゴミ屋敷で起きた火事というわけではありませんが、放火が原因となる火事は多いことを念頭に置いておく必要があるでしょう。

参照元:総務省消防庁|4.出火原因 | 令和3年版 消防白書 | 

ゴミ屋敷状態を自力で片付ける方法

ゴミ屋敷状態を自力で片付ける方法

 

あまりにゴミがあふれかえっていると、どこから片付けたらいいのかわからなくなりがちです。天井までゴミで埋もれているレベルのゴミ屋敷になってしまうと、慣れていない方がご自身だけですべて片付けるのは難しいかもしれません。

一方、掃除する範囲が少なく水回りが機能している程度であれば、ご自身でも片付けることが可能です。

では、実際にどのようにゴミ屋敷を掃除したら良いのでしょうか。ここからは、ゴミ屋敷状態になってしまっている家の片付け方をご紹介します。

ゴミの回収日や分別方法をあらかじめ確認する

まずは、住んでいる地域のゴミの回収日や分別方法を確認しましょう。ゴミの処分に関するルールは地域によって異なります。

ゴミ屋敷を片付けるためには、多くのごみを捨てなければなりません。そこで、可燃ゴミの回収日だけではなく、不燃ゴミや電化製品、段ボールといった資源ゴミなども回収日や分別方法を確認してください。

あらかじめ分別のルールを確認しておけば、掃除を進めながらゴミの分別ができるので、片付けがスムーズです。また、回収日に合わせて片付けのスケジュールを立てることで、掃除で出たゴミをすみやかに処分できます。

くん煙タイプの殺虫剤で室内の害虫駆除を行う

ゴミの回収日に合わせて片付けのスケジュールを立てたら、掃除する前日までに害虫駆除をしておきましょう。ゴミ屋敷ではゴミに集まるゴキブリやハエ、ダニなどの害虫が多くはびこっています。

掃除中に不快な害虫に遭遇しないよう、あらかじめ殺虫剤で室内の害虫駆除を行っておくのがおすすめです。広範囲に効くくん煙タイプの殺虫剤なら、室内にいる害虫を丸ごと駆除できます。

スペースごとに落ちているものを仕分ける

掃除を始めるときにはキッチンやリビングなど、掃除するスペースを決めて作業を始めましょう。床に落ちているものがたくさんある場合は、ご自身の近くにあるものから拾い上げていきます。ゴミは分別して分け、それ以外のものは要・不要・保留で箱を用意して仕分けてください。

掃除の仕方で難しいのが、この要・不要を分ける作業です。ルールを決めないまま仕分けてしまうと、必要なのかどうかなかなか決められず、本来は不要なのに「いるもの」「保留にするもの」が増えてしまいます。

そのため、「この1年で使ったか」「今後いつどこで使うか明確に決まっているか」など、ルールを決めて仕分けていきましょう。

捨てるものを運び出して処分する

落ちているものを仕分け、ゴミや不要になったものは家から運び出して処分します。汚れが少ない服や家具であれば、リサイクルショップなどに持ち込んで売るのもひとつの方法です。

ゴミの回収日が合わない場合は、回収会社の手配や地域のゴミ処理センターへの持ち込みを検討しましょう。自治体によって受付時間は異なりますが、平日だけでなく土曜日にも受け付けをしているゴミ処理センターもあります。

処分のために数十~数百円ほど手数料がかかりますが、掃除で出たゴミをすみやかに処分できるのでおすすめです。

壁や床の掃除をする

部屋のなかからゴミを運び出したら、壁や床の掃除に移りましょう。目に見える汚れはもちろんですが、目立たないホコリや細菌なども付着している可能性があります。

特に、生ゴミなど食べ物の汁は嫌なにおいの原因になるだけではなく、害虫を寄せ付ける原因にもなります。そのため、中性洗剤などを使ってしっかりと汚れを落とし、消毒液で除菌しながら拭きあげるのがおすすめです。

ゴミ屋敷に戻らないようにものの定位置を決める

最後に、仕分けした「いるもの」と「保留」となっているものを片付けます。収納アイテムを活用してしまいやすくしたり、棚や引き出しにラベルをつけてものの定位置を決めたりすることで、ゴミ屋敷への逆戻りを防ぐことが可能です。

ゴミ屋敷を自力で片付けできない場合はプロに任せよう!専門会社ができること

ゴミ屋敷を自力で片付けできない場合はプロに任せよう!専門会社ができること

 

ゴミが天井まで達しているレベルのゴミ屋敷だと、自力では掃除が難しいと感じる方も多いでしょう。そのような場合は、専門会社に任せるのがおすすめです。プロに任せることで、面倒な不用品の分別回収や専門的なハウスクリーニングなどを依頼でき、徹底的にゴミ屋敷を片付けられます。

不用品の分別回収

ゴミ屋敷には、ご自身で処分するには困るほど大量のゴミや不要になった大型の家具があります。掃除の専門会社に任せれば、このような大量のゴミや大型の家具・家電もトラックで運び出し、回収してもらうことが可能です。

ゴミの量によっては、複数のスタッフに来てもらえるので、ゴミの分別回収も効率的に進められるでしょう。

ハウスクリーニング

頑固な汚れがあると、ご自身で掃除するのが難しい場合もあります。そのような場合でも、プロに任せれば、キッチンや浴室、トイレなどの水回りから、手が届きにくいエアコンや換気扇まで念入りに掃除してもらうことが可能です。

悪臭の原因を突き止めて掃除したり害虫を駆除してくれたりするサービスもあるので、徹底的にゴミ屋敷を片付けられるでしょう。

専門会社に依頼する費用相場

専門会社に依頼する費用相場

 

では、掃除の専門会社にゴミ屋敷の片付けを依頼する場合、どれほどの費用が必要なのでしょうか。ゴミ屋敷の掃除費用は、部屋の間取りや作業人数・時間によって大きく変わってきます。ゴミの量や掃除が必要な部屋が多いと片付けに必要な時間も人員も増えるため、その分費用も増えるからです。

専門会社によって掃除の依頼にかかる費用はことなりますが、費用の例としてくらしのセゾン「遺品整理・生前整理」の料金を紹介します。

間取り作業人数料金(税込)
1K2名38,500円~
1DK2名60,500円~
1LDK3名77,000円~
2K3名99,000円~
2DK3名121,000円~
2LDK4名154,000円~
3DK5名187,000円~
3LDK6名209,000円~
※諸経費、不用品の回収料金、家電リサイクル代は含まれていません。

部屋数が多くなると、専門会社への依頼にかかる費用が高くなる傾向にあります。また、建物の階数や荷物の量、駐車位置なども料金に影響します。

自力での片付けが難しく、さらに支払いも困難である場合には、自治体の制度を利用することがおすすめです。たとえば、東京都足立区ではごみ屋敷改善のための対策に取り組んでおり、過去には地域ボランティアによってゴミ屋敷は解消されました。なお、自治体によって利用できる条件は異なるため、お住まいの自治体の情報を確認してください。

実家がゴミ屋敷状態となる理由

実家がゴミ屋敷状態となる理由

 

実家がゴミ屋敷化してしまう背景には、親のうつ病や足腰の衰え、認知症など、さまざまな理由が考えられます。たとえば、うつ病による気力低下や足腰の衰えがあると、日常的に掃除をすることは困難です。また、認知症が進むと、ゴミ出しの日がわからなくなり、家の中にゴミが溜まってしまいます。

実家がゴミ屋敷化するのは、ただの怠慢だと決めつけてはいけません。このような理由があることも考慮し、親が必要とする適切なサポートを検討することが重要です。

思い出のある品の片付けはくらしのセゾン「遺品整理・生前整理」のプロに任せよう! 

大切な思い出のある品は、なかなか処分しづらいもの。荷物の仕分けやその処分に抵抗のある方もいるでしょう。そのようなときは、整理をメインとする専門会社に頼るのがおすすめです。

くらしのセゾン「遺品整理・生前整理」は遺品整理や生前整理を専門としているため、遺品整理士を含むプロのスタッフが片付けに対応します。思い出の品や貴重品など、住んでいる方やご家族にとって大切なものを処分してしまうことのないよう、細かく整理しながら分別して片付けることが可能です。

ひとり暮らしをしている親の施設入居前に生前整理として利用する場合は、財産整理や家財整理の相談もできます。終活のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

【主な特徴】

  • 安心のクレディセゾングループによる整理・清掃サービス
  • 法令遵守で自治体のルールに従いゴミを処理
  • 思い出の品を大切に扱う遺品整理士を含むプロのスタッフが対応
対象エリア全国(一部地域を除く)
費用目安3DK(作業員5名)187,000円(税込)~
URLくらしのセゾン「遺品整理・生前整理」

くらしのセゾン「遺品整理・生前整理」の詳細はこちら

遺品整理・生前整理

おわりに 

ゴミ屋敷は、住んでいる方の健康や安全に影響を及ぼすため、すみやかに片付けたいところです。しかし、ご自身で作業するには手がつけられなかったり時間が取れなかったりするなどの事情もあるでしょう。そのような場合には、プロに依頼して解決してもらうのもひとつの方法です。

ゴミ屋敷の掃除は非常に労力がいる作業ですが、気持ち良く安全に暮らしていくためにも前向きに片付けを検討してみてください。

よく読まれている記事

みんなに記事をシェアする