住まいや勤務先の近くに金融機関のATMやコンビニがある人は、金融機関の窓口時間外でも振込が可能です。ATMからの振込は手間も時間もかからず気軽にできますが、いくつかの注意点もあります。この記事では銀行振込の3つの方法とATM振込のメリットやデメリットを解説し、振込資金の調達方法も紹介します。
この記事を読むと自分の状況に最適な振込の方法がわかるようになるでしょう。
- 銀行振込の方法には主にATM、金融機関窓口、ネットバンキングの3つがある
- ATM振込は金融機関窓口より手数料が低く、時間も節約できる
- コンビニATMでは現金の振込ができないため、金融機関のATMか窓口から振り込む必要がある
銀行振込とは?
銀行振込は、銀行の口座から他の銀行口座に対してお金を送金する手続きです。現金または預金口座からの振込ができます。
振込と似た言葉に「振替」がありますが、一般的に振替は同じ金融機関内の同じ名義の口座間の資金移動(普通預金から定期預金など)を指します。
また、口座振替は公共料金の支払いのように、預金口座から自動的にお金が引き落とされるサービスです。
振り込む方法は主に3つ
振込の方法は、主にATM、金融機関窓口、ネットバンキングの3つです。ネットバンキングとは、オンライン上で金融取引ができるサービスを指します。
銀行振込に必要な振込先情報は、以下のとおりです。
- 金融機関名
- 支店名
- 預金種目(普通・当座)
- 口座番号
- 口座名義
ATMから振り込みたい場合の方法
ここでは、ATMからお金を振り込む場合のやり方を解説します。振込の前に準備するものは、以下のとおりです。ATMでの通帳による口座からの振込は一部の金融機関で可能です。なお、コンビニATMでは通帳や現金の振込はできません。
- キャッシュカードまたは通帳(口座からの振込の場合)
- 現金(現金で振り込む場合)
- 振込先情報
- 振込金額
一般的なATMの振込の操作手順は以下のとおりです。
- カード(または通帳)を挿入、現金の場合は「現金振込」をタッチパネルなどで選択
- 暗証番号を入力
- 振込金額を入力
- 振込先の金融機関、支店、口座番号を入力
- 振込内容を確認
- 現金入金の場合、ATMに入金
- 振込完了後、カードまたは通帳を受け取る
ATMの利用できる時間は金融機関ごとに異なるため、特に夜間や休日は確認が必要です。
ATM以外で振り込みたい場合の方法
続いてATM以外で振り込む場合のやり方を解説します。
窓口
金融機関の窓口で振り込む場合に準備するものは、以下のとおりです。
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- キャッシュカードまたは通帳
- 振込用紙(店舗でもらえる)
- 振込先情報
- 振込金額
本人確認書類は、振込金額が10万円を超える場合に必要となります。
金融機関の窓口で振り込む場合の一般的な流れは、以下のとおりです。
- 振込用紙に振込先情報(金融機関、支店、口座番号)を記入する
- 窓口にキャッシュカード(または通帳)、もしくは現金と振込用紙を提出する
- 必要な場合、本人確認書類を提示する
- 振込内容を確認し、確定する
- 取引控えを受け取る
ネットバンキング
ネットバンキングでの振込は金融機関のインターネットバンキングにログインする方法の他に、金融機関のアプリを利用する方法もあります。
ネットバンキングで振り込む場合に準備するものは、以下のとおりです。
- パソコンまたはスマートフォン
- インターネット接続環境
- ネットバンキングのログインIDとパスワード
- 振込先情報
- 振込金額
ネットバンキングで振り込む場合の一般的な流れは、以下のとおりです。
- 金融機関のホームページまたはアプリにアクセスし、ネットバンキングにログインする
- 「振込」または「振込・振替」を選択する
- 画面の指示に従って、振込先情報と振込金額を入力する
- 振込内容を確認し、確定する
- 必要に応じて生体認証やワンタイムパスワードの入力などをする
- 振込完了
振込の方法別メリット・デメリット
振込の方法には、それぞれの特色があります。ここでは、振込の方法ごとのメリットとデメリットなどを解説します。
ATM
ATMでの振込は、金融機関の窓口に比べて手軽に利用できる振込方法です。ATMでの振込のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【メリット】
- 用紙の記入が不要
- 通帳や本人確認書類なしで手続き可能
- 窓口よりも振込手数料が割安
- ATM稼働時間ならいつでも使える
【デメリット】
- 利用限度額がある
- 店舗へ出向かなければならない
- トラブルが発生した場合にその場で対応できない可能性がある
ATMでの振込は以下のようなケースに適しています。
- 近くに金融機関のATMやコンビニがある場合
- 少額の振込をする場合
- 金融機関の営業時間外に振り込みたい場合
- 短時間で振込をすませたい場合
窓口
銀行など金融機関の窓口での振込では店舗に出向き、職員に相談できる点が特徴です。窓口での振込のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【メリット】
- 高額な振込も可能
- IT機器が苦手でも振り込める
- 不明点を教えてもらえる
- 現金で振り込める
【デメリット】
- 手数料が高い
- 時間がかかる
- 営業時間内しか利用できない
- 用紙の記入が必要
金融機関の窓口での振込は、以下のようなケースに適しています。
- 高額な振込をする場合
- 振込の方法がわからない場合
- IT機器やATMの操作ができない場合
ネットバンキング
ネットバンキングでの振込は、ATMや金融機関窓口と比べて利便性が高い振込方法です。ネットバンキングでの振込のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【メリット】
- 振込手数料が安い
- いつでもどこでも利用可能
- 予約振込などの便利な機能がある
【デメリット】
- セキュリティ対策が必要
- システム障害が発生すると利用できない
- 詐欺被害のリスクがある
ネットバンキングでの振込は、以下のようなケースに適しています。
- 少額の振込を頻繁に行う場合
- 自宅で振り込みたい場合
- 手数料を抑えたい場合
- 同じ口座に何度も振り込む場合
- 振込先が複数ある場合
ATMから振り込むときの注意点
続いて、ATMから振り込むときの3つの注意点を解説します。
振込む時間帯に注意
多くの金融機関では、ATMの稼働時間を設けています。夜間や早朝は利用できない場合があるため、振り込む前に利用するATMの稼働時間帯を確認しておきましょう。
また、振り込んだお金が振込先に入金されるには、タイムラグがあります。当日扱いの振込にしたい場合、金融機関ごとに平日の15時までといった締め切りがある点に注意が必要です。振込期限当日に振り込む場合、金融機関ごとの締め切り時間を確認し、なるべく午前中に振り込むようにしましょう。
入力情報に間違いがないか注意
ATMでの操作ミスは振込先や金額の誤りといった、思わぬトラブルにつながる場合があります。
特に振込先の情報に誤りがあると振込ができない、または誤った口座に振り込まれてしまうおそれがあります。誤った振込先を入力し、その振込先が存在しなければ振込資金は返金されます。ただし、振込手数料は戻りません。
一方、誤入力した振込先が存在する場合、該当の口座へ振り込んだお金が入金されます。その場合は、「組み戻し」手続きで振り込んだお金の返金を依頼できます。ただし、必ず返金されるとはかぎりません。
振込内容を入力する際は必ず内容を見直し、間違いがないことを確認してから確定しましょう。
振込限度額に注意
ATMでの現金の振込は、法令によって1回10万円以内となっています。10万円超をATMで振り込みたい場合は、キャッシュカードが必要です。
キャッシュカードで振り込む場合でも1日あたりの振込限度額が設定されているため、上限なく振り込めるわけではありません。高額の振込をしたい場合、個人の振込限度額を確認しておきましょう。
ATMの振込手数料は一律ではない
ATMの振込手数料は、金融機関によって異なります。多くの場合、同じ金融機関内の口座への振込は手数料が無料または低めです。一方、他の金融機関への振込は、一般的に高めの手数料が設定されています。
また、振込手数料は手続きの方法によっても異なります。一般的にATMでの振込手数料はネットバンキングの振込手数料より高く、金融機関の窓口での振込手数料より割安です。
もし、特定の金融機関へ頻繁に振り込む必要がある場合は、その金融機関に口座を開設することを検討しましょう。同じ金融機関内での振込は手数料が安いため、長期的に見れば手数料を大幅に節約できる可能性があります。
振込手数料は金融機関や手続き方法によって異なるため、自分のニーズに合わせて最適な方法を選択するとよいでしょう。
ATMで振り込むときのよくあるQ&A
ここでは、ATMを利用して振り込む場合のよくある質問に回答します。
コンビニのATMからも振込できる?
コンビニのATMからも振込は可能です。ただし、現金での振込はできず、キャッシュカードが必要になります。
振込先を間違えた場合はどうしたらいい?
振込先の入力ミスで間違った振込先に入金された場合、金融機関に「組み戻し依頼」の手続きをします。組み戻しには手数料がかかり、受取先の同意も必要となる点に注意が必要です。
資金調達が難しいときはカードローンも検討しよう
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おわりに
ATMを使った銀行振込は金融機関窓口と比べて手軽で利便性が高いものの、振込限度額や振込先の入力間違いといった注意点もあります。10万円以内の振込をする機会の多い人なら、近くのコンビニATMからの振込が便利でしょう。どの振込方法が適しているかは、振込の頻度や振込金額によって異なります。自分に合った振込方法を選びましょう。