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大切な遺品を捨てられないときどうする?無理のない遺品整理のステップを解説

大切な遺品を捨てられないときどうする?無理のない遺品整理のステップを解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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遺品整理は、故人との思い出が詰まった品々を整理する大変な作業です。捨てることに抵抗を感じたり、何を残し、何を処分すべきか迷ってしまう方も多いでしょう。遺品整理が進まない理由には、感情的な負担や判断の難しさ、時間が取れないことなどさまざまな要因があります。

本記事では、遺品整理を無理なく進めるための具体的なステップや、どうしても捨てられない遺品の対処法を解説します。

また、遺品整理を行うことの重要性や、専門会社を利用する際のポイントについても触れています。この記事を参考にして、心の整理をつけながらスムーズに遺品整理を進めていきましょう。

この記事を読んでわかること
  • 遺品整理が進まない理由には、感情的な負担や判断の難しさ、時間の制約などがある
  • 遺品整理には、心の整理をはじめ、スペースの確保、衛生管理、防犯、相続トラブル防止などの利点がある
  • 遺品整理を進めるには、仕分け、形見分け、不用品の処分といった具体的なステップがある
  • 遺品を捨てられない場合は、無理せず少しずつ進める、供養を検討する、他者の協力を得るなどの対処法がある
遺品整理・生前整理

遺品整理が進まない理由は?

遺品整理が進まない理由は?

大切な人を亡くした後、多くの人が遺品整理に悩まされます。故人との思い出が詰まった品々を整理することは、心理的にも困難な作業です。遺品整理がなかなか進まない背景には、さまざまな理由があります。

ここでは、遺品整理が難しくなる要因について解説します。

故人を思い出すのが辛いから

遺品に触れることで、故人との思い出が鮮明によみがえります。特に、愛用していた洋服やアクセサリー、日用品などは、故人の存在を強く感じさせます。これらの品々を目にするたびに悲しみが込み上げてきて、遺品整理に向き合うことが精神的に辛くなります。そのため、遺品が入った部屋に足を踏み入れることすら難しくなり、整理が進まないケースがあります。

捨てるものと取っておくものの判断が難しいから

遺品整理では、処分するものと保管するものとを仕分ける必要があります。しかし、何を手放して何を残すべきか、その判断基準を決めるのは容易ではありません。

特に、初めて遺品整理を行う場合、何が重要で何が不要なのかを見極めるのに戸惑うことがあります。また、故人の趣味に関するコレクションや骨董品などは、その価値がわからず処分を躊躇してしまうこともあります。

このような判断の難しさが、遺品整理の進行を妨げる要因となっています。

物を捨てることに抵抗があるから

日本には「物に魂が宿る」という考え方があり、特に故人の遺品を捨てることに強い抵抗を感じる人も多くいます。故人が大切にしていた愛用品を処分することは、故人の存在や思い出を否定するようにも感じられるのです。

また、人形などは捨てるとバチが当たるのではないかという不安から、処分をためらうケースも少なくありません。このような心理的な障壁が、遺品整理を難しくしています。

いつか使うときのために取っておきたいと考えてしまうから

物を大切にする心は大切ですが、遺品整理の際にはそれが足かせになることがあります。「いつか使う機会があるかもしれない」「誰かに譲れるかもしれない」といった考えから、必要以上に物を残してしまうことがあります。

将来的な可能性を考えすぎると、結果的に多くの遺品を手放せなくなってしまいます。このような思考パターンが、遺品整理の進行を妨げる要因となっています。

遺品整理をする時間が取れないから

現代社会では仕事や家事、育児などで忙しくする人が多く、遺品整理にまとまった時間を確保するのが難しい状況です。特に、故人の住まいが遠方にある場合、移動時間も含めて遺品整理に数日間が必要となります。

また、遺品の量が多い場合は、整理に要する時間がさらに長くなります。このような時間的制約が、遺品整理に取り掛かれない大きな要因となっています。結果として、遺品整理が後回しになるケースが少なくありません。

遺品整理をした方が良い理由とは

遺品整理をした方が良い理由とは

遺品整理は心理的な負担が大きく、つい先延ばしにしてしまいがちです。しかし、適切な時期に遺品整理を行うことで、以下のようなメリットがあります。

  • 故人の遺品と向き合うことで心の整理がつく
  • 遺品を整理することでスペースを確保できる
  • 物を放置しておくとカビやホコリの温床となってしまう
  • 災害や犯罪の被害を防ぐ
  • 遺品整理による相続トラブルを防ぐ

以降では、それぞれについて解説します。

故人の遺品と向き合うことで心の整理がつく

遺品整理は、単に物を片付けるだけでなく、心の整理をする貴重な機会でもあります。故人の遺品に触れることで、その人との思い出が鮮明によみがえり、悲しみや喪失感と向き合うことになります。

この過程は辛いものかもしれませんが、同時に故人との関係を振り返り、感謝の気持ちを再確認する時間にもなります。遺品を整理しながら、少しずつ故人の死を受け入れ、前に進む力を得ることができるのです。

このように、遺品整理は心の傷を癒し、新しい生活への一歩を踏み出すための重要なステップとなります。

遺品を整理することでスペースを確保できる

遺品を整理せずに保管し続けると、生活空間が狭くなり、日常生活に支障をきたす可能性があります。遺品が占めるスペースが増えれば増えるほど、自分の生活に必要な空間が圧迫されてしまいます。また、大量の遺品を保管することで、掃除や物の管理に多くの時間と労力を費やすことになります。

遺品整理を行うことで不要な物を処分し、必要な物だけを残しましょう。その結果、生活空間にゆとりが生まれ、日々の暮らしがより快適になります。さらに、物の管理や掃除にかける時間を減らすことで、自分の時間を有効に使えるようになります。

物を放置しておくとカビやホコリの温床となってしまう

遺品を長期間放置しておくと、カビやホコリが発生し、健康や衛生面に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、湿気の多い場所や換気の悪い空間では、カビが繁殖してしまいます。カビは呼吸器系の疾患やアレルギー反応を引き起こす原因となり、長期的な健康被害につながる恐れがあります。

また、ホコリの蓄積は喘息や花粉症などの症状を悪化させる要因にもなります。さらに、カビやホコリは遺品そのものの劣化を早め、大切な思い出の品を傷めてしまう可能性もあります。

遺品整理を適切に行うことで、これらの健康リスクを軽減し、清潔で安全な生活環境を維持することができるのです。

災害や犯罪の被害を防ぐ

故人の家が遺品整理されないまま空き家になってしまうと、防犯上のリスクが高まります。手入れされていない空き家は、不法侵入や空き巣被害の標的になりやすく、地域の安全性を脅かす要因となります。また、管理が行き届いていない空き家は、放火の危険性も高まります。

さらに、災害時には倒壊のリスクが増大し、周辺地域にも被害が及ぶ可能性があります。遺品整理を適切に行い、新たな入居者を迎えるなどして空き家の状態を解消することで、これらのリスクを大幅に軽減できます。

遺品整理は、単に個人の問題だけでなく、地域社会の安全を守ることにもつながるのです。

遺品整理による相続トラブルを防ぐ

遺品整理を行わないまま遺産分割を進めてしまうと、後々トラブルに発展する可能性があります。遺品の中に予想外の資産価値のある物が見つかった場合、すでに分配が終わっていると、相続人の間で新たな争いが生じる恐れがあります。

例えば、古い絵画や骨董品、貴金属類など、一見しただけでは価値がわからないものが後から高額で取引されることがあります。適切な遺品整理を行うことで、このような潜在的な資産を事前に把握し、公平な遺産分割を行うことができます。

また、遺品整理の過程で重要な書類や遺言書が見つかることもあり、これらは相続手続きを円滑に進める上で重要な役割を果たします。遺品整理は、将来的な家族間のトラブルを未然に防ぎ、故人の遺志を適切に反映させるための重要なステップなのです。

遺品整理を進めるためのステップを解説

遺品整理を進めるためのステップを解説

遺品整理は心理的にも物理的にも負担の大きな作業ですが、適切な手順を踏むことで円滑に進めることができます。

ここでは、遺品整理を効率的に、かつ故人の思いを大切にしながら進めるための具体的なステップを解説します。

遺品を仕分ける

遺品整理の第一歩は、遺品を適切に仕分けることです。この作業では、遺品を「取っておくべきもの」「処分するもの」「保留するもの」などのカテゴリに分類します。

取っておくべきものには、思い出の品や重要書類、財産価値のあるものなどが含まれます。処分するものは、使用価値がなくなったものや傷んだものが該当します。判断に迷うものは一時的に保留にして、後で再検討すると良いでしょう。

写真やビデオテープなどの思い出の品は、データ化をおすすめします。データ化することで、物理的なスペースを取らずに大切な思い出を保存できます。また、家族や親戚と共有しやすくなるというメリットもあります。デジタル化された思い出は、いつでも手軽に振り返ることができ、故人との大切な記憶を引き継ぐことができるのです。

遺品の形見分けをしたりほしい人に譲ったりする

遺品の中には、家族や親族、故人の友人たちにとって意味のある品々が多く含まれています。そのため、形見分けを行うことは遺品整理の重要なプロセスの一つです。形見分けは、故人の思い出を共有し、その記憶を大切に保つ機会にもなります。

また、自分では使わないけれど、誰かが必要としているかもしれない遺品については、譲渡を検討すると良いでしょう。例えば、故人の趣味関係の道具などは、同じ趣味を持つ人に喜ばれる可能性もあります。

さらに、遺品の中には販売可能なものもあるかもしれません。骨董品や美術品、貴金属類などは、専門店やオークションサイトで売却することで、その価値を活かすことができます。リサイクルショップに持ち込むのも良いでしょう。

最後に、寄付という選択肢も忘れてはいけません。故人の遺志を尊重しつつ、社会貢献につながる形で遺品を活用することができます。衣類や日用品、書籍などは、チャリティー団体や福祉施設などに寄付することで、必要としている人の役に立つかもしれません。

不用品の処分を行う

遺品整理の最終段階として、不用品の適切な処分が重要です。まず、一般的な家庭ごみとして処理できるものは、各自治体の定めるルールに従って分別し、指定日に出すようにします。燃えるごみ、燃えないごみ、資源ごみなどの区分けを正しく行いましょう。

ただし、大型家具や電化製品など、通常の家庭ごみとして出せないものも多く存在します。これらについては、自治体の粗大ごみ収集サービスを利用するか、廃棄物処理の専門会社に依頼する必要があります。特に、テレビやエアコン、冷蔵庫、洗濯機などの家電リサイクル法対象製品は、ルールに沿って適切に処分しなければなりません。

また、個人情報が含まれる書類や電子機器については、情報漏洩のリスクを考慮し、確実な方法で廃棄するのが重要です。書類はシュレッダーにかけたり、電子機器はデータを完全に消去したりするなど、慎重な対応が求められます。

これらの作業は時間と労力がかかりますが、専門の遺品整理会社に依頼することで、効率的に処理することができます。事業者は法令に則った処分方法を熟知しており、環境への配慮も含めて責任を持って処理してくれます。

遺品整理の負担を軽減したい場合や、大量の不用品がある場合は、専門の事業者の力を借りることを検討してみても良いでしょう。

遺品をどうしても捨てられないときはどうする?

遺品をどうしても捨てられないときはどうする?

遺品整理は、故人との別れを受け入れる過程の一部であり、心理的な負担が大きい作業です。どうしても遺品を捨てられないと感じる場合、それは自然な感情であり、決して悪いことではありません。

ここでは、遺品整理が困難と感じている方のために、より柔軟で心に寄り添ったアプローチ方法をご紹介します。これらの方法を参考にすることで、無理のない形で遺品整理を進めていくことができるでしょう。

無理せずできることから

遺品整理において重要なのは、自分のペースを大切にすることです。すべての遺品を一度に処分しようと無理する必要はありません。まずは、処分しやすいものから少しずつ始めていくことをおすすめします。例えば、日用品や古い雑誌など、思い入れの少ないものから手をつけていくのも一つの方法です。

特に思い出深い品々や大切にしていたものについては、すぐに判断を下さず、保留にしておくことも大切です。時間が経つにつれて心の整理がつき、より冷静な判断ができるようになることもあります。

遺品整理では必ずしもすべてを捨てる必要はありません。故人との思い出が詰まった大切なものは、形見として残しておきましょう。また、写真やアルバムなどはデジタル化して保存することで、物理的な空間を取らずに思い出を残すこともできます。

このように、遺品整理は無理をして「捨てる」のではなく、まずは「整理する」「保存する」という観点から取り組むことで、より前向きに進めることができるでしょう。

遺品の形見分けや供養を検討する

遺品の中には、特別な思い入れがあるものや、簡単には処分できないものがあります。それらは、形見分けや供養を検討することで、心の負担を軽減できる可能性があります。

形見分けは、故人の遺品を家族や親族、親しい友人などに分け与える行為です。これにより、故人の思い出を共有し、その記憶を大切に保つことができます。例えば、故人が愛用していた時計や装飾品を子や孫に譲ることで、世代を超えて故人の存在を感じることができるでしょう。

また、人形などの特別な意味合いを持つ品については、供養を行うことで心の整理をつけやすくなります。お寺や神社に相談し、適切な供養方法を教えてもらいましょう。中には、遺品供養の専門サービスを提供している事業者もあります。

形見分けや供養を行うことで、遺品に対する思いを整理し、新たな形で故人との繋がりを構築することができます。これにより、遺品整理のハードルが下がり、より前向きに取り組むことができるでしょう。

遺品整理は親戚や専門会社に協力してもらう

遺品整理は、肉体的にも精神的にも大きな負担を伴う作業です。一人ですべてを抱え込もうとすると、心身ともに疲弊してしまう可能性があります。そのため、家族や親族の協力を得ることが非常に重要です。

例えば、法事など親族が集まる機会に遺品整理の時間を設けるのも一つの方法です。複数人で作業を行うことで、効率的に進めることができるだけでなく、故人の思い出を共有する貴重な機会にもなります。また、それぞれの視点から遺品の価値を再評価することで、より適切な判断ができるかもしれません。

しかし、家族や親族の協力を得ることが難しい場合や、より専門的なサポートが必要な場合は、遺品整理の専門会社に依頼することも検討してみてください。これらの会社は、遺品の仕分けから処分、必要に応じて供養まで、一連の作業を代行してくれます。専門会社のサポートを受けることで、法的な問題や処分方法の選択など、適切な判断を要する場面でもスムーズに対応できます。

また、専門会社を利用することで、心理的な負担を軽減することもできます。遺品に直接触れることが辛い場合でも、専門会社が丁寧に対応してくれるため、自分のペースで遺品整理に向き合うことが可能です。

遺品整理を依頼するならくらしのセゾン「遺品整理・生前整理」

遺品整理を依頼するならくらしのセゾン「遺品整理・生前整理」

セゾンカードでおなじみのクレディセゾンのグループ会社、くらしのセゾンの「遺品整理・生前整理」は、遺品整理に悩む方々にとって心強い味方となるサービスです。このサービスの特徴は、専門知識を持つスタッフによる丁寧な対応と、お客様のニーズに合わせた柔軟な対応にあります。

まず、思い出の品、貴重品、不用品を独自の分別基準に基づいて細かく仕分けます。経験豊富な作業員が、在籍する遺品整理士の指導のもと、大切な思い出の品を誤って処分することがないよう慎重に作業します。ご遺族の方々にとって、遺品を大切に扱ってもらえる安心感は何よりも重要です。

また、作業開始前に無料調査と無料見積もりを行います。これにより、事前に作業内容や費用を把握することができ、予期せぬ出費や不安を感じることなくサービスを利用できます。透明性の高い料金設定と丁寧な説明は、遺品整理という繊細な作業を依頼する上で、大きな安心材料となるでしょう。

さらに、幅広い家財整理に対応しているのもポイントです。遺品整理はもちろん、空き家整理やリフォームなど、お客様の状況や希望に応じたサービスを提供しています。例えば、遺品整理後に実家を売却する予定がある場合は、空き家整理からリフォームまでをワンストップで依頼できます。このような総合的なサービス提供は、複雑な後片付けの負担を大きく軽減します。

くらしのセゾンの「遺品整理・生前整理」は、遺品整理に関するさまざまな悩みや不安を解消し、ご遺族の方々の心の負担を軽減する手助けとなるでしょう。

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遺品整理・生前整理

おわりに

遺品整理は心理的にも実践的にも困難な作業ですが、適切に取り組むことで心の整理や新たな生活への一歩を踏み出すきっかけとなります。

遺品との向き合い方や整理の進め方を理解し、自分のペースで進めることが大切です。必要に応じて家族や専門会社の協力を得ることで、負担を軽減しながらスムーズに整理を進められます。

くらしのセゾンが提供する「遺品整理・生前整理」といった専門サービスを利用することで、遺品整理の悩みや不安を解消し、故人への敬意を表しつつ、新たな生活に向けて前進することができるでしょう。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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