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遺品の着物はどう扱えばいい?適切に処分する方法をご紹介

遺品の着物はどう扱えばいい?適切に処分する方法をご紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

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大切な人の遺品として残された着物。その扱いに悩む方も多いのではないでしょうか。本記事では、遺品の着物をどう扱えばよいか、適切な処分方法について詳しく解説します。

この記事を読むことで、遺品の着物を大切に、かつ適切に扱う方法がわかります。故人を偲びつつ、新たな形で着物を活かす方法を知りたい方や、遺品整理に悩む方々にとって、有益な情報となるでしょう。遺品の着物処分に関する不安や疑問を解消し、前向きに対処するためのヒントを得ることができるでしょう。

この記事を読んでわかること
  • 遺品の着物をチェックする際の手順と、価値ある着物の見分け方
  • 着物の4つの処分方法と、そのメリットとデメリット
  • 遺品の着物を処分する際の注意点
  • 遺品整理が難しい場合の対処法と、信頼できるサービスの活用方法
遺品整理・生前整理

遺品の着物のチェックをする

遺品の着物のチェックをする

遺品として残された着物は、単なる衣類以上の価値を持つ可能性があります。処分を急ぐ前に、丁寧にチェックすることが大切です。捨ててはいけない貴重な品ではないか、高い価値を秘めていないか、あるいは誰かに譲れないかなどを見極める必要があります。

このチェック作業が、適切な処分方法を決める重要な鍵となります。以下の手順で着物のチェックを行いましょう。

まずはすべての着物の状態を確認する

遺品の着物をチェックする最初のステップは、すべての着物を出して確認することです。タンスや押入れから着物をすべて取り出し、ひとつひとつ確認しましょう。面倒に感じるかもしれませんが、この作業は非常に重要です。

留袖、振袖、小紋など、着物を種類別に分類し、シミや傷みの有無、生地の状態、柄や色の鮮やかさ、付属品の有無と状態などを確認します。この段階で、整理すべき着物の全体像を把握し、今後の処分方法を検討する土台を作ることができます。

捨ててはいけない着物を分別する

着物の中には、故人の遺志やその価値の高さから慎重に扱うべきものもあります。まず、遺言状で相続の指定がある着物は、故人の思いを尊重して指定された相続人に渡すべきです。

次に、価値を示す証紙や落款がある着物は取り扱いに注意が必要です。特に、有名な作家や老舗の着物店の証紙がある場合は、高値で取引される可能性があります。また、アンティーク価値のある年代物の着物はコレクターにとって魅力的な場合もあります。これらの着物は別途保管し、必要に応じて専門家に相談するなどしましょう。

その他、自分や家族が今後着用するかもしれない着物は、思い出の品として、あるいは実用品として大切に保管しましょう。

処分する着物を選ぶ

続いて、処分する可能性のある着物を選び出します。破れていたり、保存状態が悪くて汚れていたりする着物、非常に古く修復が困難な着物、そして家族や親族で今後誰も着る機会がないと思われる着物が該当します。

これらの着物は、買取に出しても値段がつかなかったり、買取を断られたりする可能性もあります。また、着物を保管するには手入れが必要なため、労力がかかることも考慮に入れましょう。

なお、すぐに処分すると決めずに、リメイクや寄付などの選択肢も考慮しましょう。例えば、着物を小物にリメイクしたり、どこかに寄付したりすることで、誰かの役に立つ可能性もあります。状態や思い入れに応じて、最適な処分方法を選んでいきましょう。

遺品の着物を適切に処分する方法4選

遺品の着物を適切に処分する方法4選

遺品の着物をチェックして、保管するものと処分するものを分けた後は、適切な処分方法を選ぶ必要があります。

ここでは、遺品の着物を処分する4つの方法をご紹介します。それぞれの方法にはメリットとデメリットがありますので、状況に応じて最適な方法を選びましょう。

着物をゴミに出す

傷みのなさそうなひどい着物や、誰も着る機会がなさそうな不要な着物は、ゴミとして処分しましょう。この方法のメリットは、時間と手間をかけずに素早く処分できることと、費用がかからないことです。特に、遺品整理全体に時間的制約がある場合には有効な選択肢となります。

なお、ゴミとして処分する際には注意点があります。まず、自治体によって着物の分別方法が異なるため、「可燃ごみ」や「古紙・古布回収」など、正しい分類で出す必要があります。また、和装バッグや草履などの和装小物類も一緒に処分する場合は、それぞれの分別方法に気をつけなければいけません。

デメリットとしては、決められた回収日にしか捨てられないこと、自治体によって分別が煩雑な場合があることくらいでしょう。

着物を買い取ってもらう

状態の良い着物や価値のある着物は、買い取ってもらうことでちょっとした副収入を得られる可能性があります。買取には、着物買取専門会社やリサイクルショップを利用します。

着物買取専門会社を利用するメリットは、経験豊富な査定士が適切な価格で買い取ってくれることです。中には出張買取を行っているお店もあり、自宅にいながら査定から現金化まで完結できます。

一方、一般的なリサイクルショップでは、着物に詳しい査定士がいない場合があります。着物は洋服と異なり、着物を作った作家や作られた年代がわかるバーコードや商品タグもついていないため、正確な価値判断が難しいのです。そのため、価値のある着物が適切に評価されない可能性があります。

どちらの方法を選ぶにせよ、複数のお店やサービスに査定を依頼して比較することをおすすめします。また、買取額に納得できない場合は無理に売却する必要はありません。

着物を活用できる人に譲る

状態の良い着物や思い入れのある着物は、それを活用できる人に譲るのも良いでしょう。例えば、着物に興味のある親せきや友人に譲ることで、思い出の着物を有効活用してもらえます。

この方法のメリットは、故人の思い出が詰まった着物を処分することなく、引き続き大切に使ってもらえることです。特に、家族や親族に譲る場合は、故人との思い出話を共有しながら形見分けをすることができ、故人を偲ぶ良い機会となります。

また、譲渡先を探す際は親せき縁者だけでなく、着物教室や大学の着物サークルなどに声をかけてみるのも良いでしょう。

譲渡する際は、相手の意向をよく確認して押し付けにならないよう注意が必要です。また、高価な着物を譲渡する場合は相続税の問題が生じる可能性もあるため、専門家に相談することをおすすめします。

着物をリメイクする

着物をそのまま着用することが難しい場合でも、リメイクすることで新たな形で活用できます。リメイクの方法は多岐にわたり、バッグや小物、洋服、クッションカバーなど、さまざまなアイテムに生まれ変わらせることができます。

リメイクをする場合は、自分で行う方法とリメイク専門会社に依頼する方法があります。自分で行う場合は、世界に一つだけのオリジナル作品を作ることができます。一方、専門会社に依頼する場合は、プロの技術で質の高い仕上がりが期待できます。

リメイクのメリットは、思い出の着物を日常的に使用できるものに変えられることです。例えば、亡き祖母の着物をバッグにリメイクすれば、日々の生活の中で祖母との思い出を感じることができます。また、着物の美しい柄や質感を活かしたリメイク品は、普段のファッションの良いアクセントになるでしょう。環境に配慮したアップサイクルの観点からも、リメイクはおすすめです。

リメイクには時間と費用がかかる場合があるので、その点も踏まえて判断することが大切です。

遺品の着物を処分する際に気をつけること

遺品の着物を処分する際に気をつけること

遺品の着物を処分する際は、単に不要なものを片付けるという意識ではなく、故人の思い出や家族の感情、法的な問題など、多くの要素を考慮しなければなりません。

ここでは、遺品の着物を処分する際に特に気をつけたいポイントを解説します。これらの注意点を押さえることで、円滑かつ適切に着物を整理することができるでしょう。

処分の前に家族や親せきと話し合う

遺品としての着物の処分については、家族や親せきと十分に話し合うことが重要です。故人の着物には、それぞれの思い出や特別な感情が込められている可能性があり、一人で判断して処分してしまうと、後々トラブルの原因になる可能性があります。

例えば、葬儀後や四十九日の法要などのタイミングを利用して、着物の処分についての話し合いの場を設けましょう。その際、故人と着物にまつわる思い出話を共有しながら、誰が何を引き継ぎたいか、どのように処分するかなどを決めていくと良いでしょう。

特に、価値のある着物や思い入れの強い着物については、慎重に扱う必要があります。形見分けをする場合は公平性を保つよう心がけましょう。

話し合いを通じて遺族の合意形成を図ることで、遺品整理に対する理解が深まり、後々のトラブルを防ぐことができます。

着物の価値が高い場合は相続税がかかることもある

遺品の着物を買取専門会社やリサイクルショップで査定して、予想以上に高額な評価がついた場合、相続税の問題が発生する可能性があります。一般的に、1点あたりの買取額が4万~5万円以上になると、財産として扱われ、相続税の対象になるかもしれません。

例えば、有名作家の作品や希少価値の高い着物、あるいは歴史的価値のある古い着物などは、高額査定を受ける可能性があります。このような場合、単純に売却するだけでなく、相続税の観点からも慎重に対応する必要があります。

相続税の計算は複雑で、他の遺産との合計額や相続人の状況によっても変わってきます。そのため、高額査定が出た場合や相続税について不安がある場合は、相続に詳しい税理士や弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。専門家のアドバイスを受けることで法的なリスクを回避し、適切な対応を取ることができます。

また、相続税の申告は被相続人(故人)の死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内と定められていますので、早めの対応が重要です。

遺品整理が大変な場合は無理をしない

遺品整理、特に着物の整理は、物理的にも感情的にも大変な作業です。多くの着物をすべて確認し、その価値や状態を判断して適切な処分方法を決めていくのは、時間と労力がかかります。故人との思い出が詰まった品々を整理するのは、精神的な負担も大きいものです。

そうした場合、無理をせずに遺品整理会社に依頼するのも良いでしょう。そうした会社は効率的かつ丁寧に作業を進めることができ、着物の価値判断や適切な処分方法についても豊富な知識と経験を持っています。

遺品整理会社に依頼するメリットとしては、以下のようなものがあります。

  • 時間と労力の節約
  • 専門知識に基づいた適切な処理
  • 心理的負担の軽減
  • 遺品の買取や寄付など、多様な選択肢の提案

遺品整理会社もたくさんありますので、信頼できる会社を選ぶことが重要です。料金体系や作業内容、プライバシーへの配慮などをしっかり確認し、複数の会社を比較検討することをおすすめします。

遺品整理・生前整理に迷ったときは「くらしのセゾン」へ

遺品の着物の処分をはじめ、遺品整理などにお悩みの方は、「くらしのセゾン」が提供するサービス「遺品整理・生前整理」の利用がおすすめです。

遺品整理士も在籍しており、知識と経験が豊富な専門スタッフが心を込めて対応。思い出の品や供養の品を丁寧に仕分けします。もちろん、無料調査・無料お見積りにも対応しており、お客様のご希望に沿ったプランを提案します。なお、対応エリアは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県で、その他の地域も相談可能です。

突然の出来事で整理が難しい場合や、ご実家が遠方でなかなか作業ができない場合など、さまざまなシチュエーションにも対応し、不用品の回収や遺品の買取が発生した場合は専門会社を紹介してくれますので、安心してサービスを利用できます。

また、「くらしのセゾン」の「遺品整理・生前整理」は、遺品整理にとどまらず、幅広い家財整理にも対応してくれます。生前整理や空家整理、リフォームなども行っており、家財整理やお片付け後のハウスクリーニングのアドバイスも含めた手厚いサポートを提供しています。

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遺品整理・生前整理

おわりに

遺品の着物を整理する際は、まずすべての着物の状態を確認し、価値のあるものや思い出深いものを見極めることが大切です。処分方法には、ゴミに出す、買取、譲渡、リメイクなどがあり、状況に応じて最適な方法を選びましょう。また、家族や親族と相談し、相続税の可能性も考慮する必要があります。

遺品整理が大変な場合は、専門会社の利用もご検討ください。「くらしのセゾン」の「遺品整理・生前整理」のような信頼できるサービスを活用することで、着物の価値を損なうことなく、故人の思い出を大切にしながら整理を進めることができます。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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