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ふるさと納税でマイナンバーカードはいる?いらない?控除申請の手順も解説

ふるさと納税でマイナンバーカードはいる?いらない?控除申請の手順も解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

個人番号カード=マイナンバーカードは、健康保険証として使ったり、今後は免許証機能も搭載したりなど、私たちの生活には欠かせないカードになりつつあります。これほど生活に根付きつつあるカードであるため「マイナンバーカードがないと、ふるさと納税もできないの?」と不安になる人もいるかもしれません。実際そんなことはありませんが、あった方が便利なのは事実であるため、今回の記事で詳しく解説します。

この記事を読んでわかること
  • ふるさと納税をした場合、確定申告またはワンストップ特例制度に基づく申請をしないと、所得税・住民税の還付・控除は受けられない
  • いずれの手続きを行う場合も「本人確認書類」および「マイナンバーが分かる書類」の2点が求められるが、マイナンバーカードがあれば1枚で済ませられる
  • 会社員で1年間の寄附先が5自治体など所定の条件を満たせば、ワンストップ特例制度をオンラインで申請しても良い
セゾンのふるさと納税
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ふるさと納税とはどんな制度?

ふるさと納税とはどんな制度?

最初に、ふるさと納税とはどんな制度なのか、詳しく解説します。これまでにふるさと納税をしたことがない人はもちろん、経験がある人でも復習として参考にしてください。

ふるさと納税は好きな自治体に寄附ができる制度

ふるさと納税とは、任意の自治体に寄附することで、返礼品を受け取れるうえに、所得税の還付や住民税からの控除を受けられる制度です。基本的な仕組みは以下の図のようになっています。

ふるさと納税は好きな自治体に寄附ができる制度

寄附自己負担額2,000円で、それを超える部分については所得税の還付、住民税からの控除が受けられます。ただし、無制限に控除が受けられるわけではなく、年収によって控除が受けられる寄附金額の上限が決まる点に注意が必要です。

なお、実際に計算する際は、ふるさと納税ポータルサイト上にあるシミュレーターを使うと、大体の額が簡単に求められます。

税額控除を受けるには申告が必須

ふるさと納税で所得税の還付や住民税からの控除を受ける場合は、税務署に対し所定の申請手続きを行わないといけません。申請手続きとして確定申告やワンストップ特例制度が利用できるため、それぞれについて詳しく解説します。

確定申告

自営業として働いていたり、副業収入が20万円以上あったりなど、何らかの理由で確定申告をする必要がある場合は、その際にふるさと納税についても申告をしましょう。具体的には以下の条件に当てはまれば確定申告が必要になるため、参考にしてください。

  • 会社員などの給与所得者ではない(例:自営業、フリーランス)
  • 給与所得者であるが、年収が2,000万円以上である
  • 給与所得者であるが、副業収入が年間20万円以上ある
  • 医療費控除や住宅ローン控除など、確定申告が前提になる税制優遇制度を使う予定である
  • 1年間でのふるさと納税における寄附先自治体が6つ以上

ワンストップ特例制度

ワンストップ特例制度とは、寄附の度に自治体に所定の書類を提出することで、ふるさと納税に関する確定申告を省略できる制度です。会社員、公務員などの給与所得者であれば、以下2つの条件を満たすことで、ワンストップ特例制度が利用できます。

  • 給与所得者であり、確定申告を行う必要がない
  • 1年間でのふるさと納税における寄附先自治体が5つ以下

ふるさと納税でマイナンバーカードは必要?

ふるさと納税でマイナンバーカードは必要?

結論からいうと、マイナンバーカードがなくても、ふるさと納税をすることは可能です。しかし、マイナンバーカードがあれば、手続きを簡略化できるというメリットがあるので、詳しく解説します。

マイナンバーカードなしでもふるさと納税は可能

前述したとおり、ふるさと納税をしたら、確定申告もしくはワンストップ特例制度での控除申請が必要です。その際、個人番号=マイナンバーが必要になるため、マイナンバーカードがなければ、通知カードもしくは住民票で確認する必要が出てきます。

なお、引っ越しなどの理由で通知カードに記載された氏名・住所が変わっているなら、確認書類として使うことはできません。この場合は、引っ越し後の市区町村役場に出向き、変更の手続きをしましょう。

以下、マイナンバーカードの有無によるメリット・デメリットをまとめたので参考にしてください。

メリット  ・他に本人確認書類を用意する必要がない
・ワンストップ特例制度においてオンライン申請ができるようになる
デメリット  ・発行までに時間がかかる(1ヶ月程度)
・受け取るためには本人が窓口に出向くことになる
※郵送でも受け取れるが、本人限定受取郵便となるため必ず本人が対応しないといけない
・署名用暗証番号を忘れると事実上利用不可になるので、再設定の手続きをするために窓口に出向かないといけない

マイナンバーがわからないときはどうする?

マイナンバーカードをまだ持っておらず、通知カードも紛失してしまった場合は、マイナンバーが記載された住民票の写しを手に入れましょう。住民票が登録されている市区町村役場で入手することができます。

マイナンバーカードがあると必要書類が少なくて済む

マイナンバーカードがなくても、ふるさと納税を含めた公的な手続きはできますが、あれば必要書類が大幅に減らせるのも事実です。ここでは、確定申告とワンストップ特例制度による手続きを例に、どれだけ書類が節約できるかを解説します。

確定申告に必要な書類は?

まず、確定申告では申告書以外にも、以下の書類を添付しなくてはいけません。

分類具体例
マイナンバーがわかる書類マイナンバー通知カード、マイナンバーカード、マイナンバーが記載された住民票の写しのいずれか1点
本人確認書類マイナンバーカード、運転免許証、公的医療保険の被保険者証、パスポート、身体障害者手帳のいずれか1点

マイナンバーカードは「マイナンバーがわかる書類兼本人確認書類」として利用できるため、1枚で済ませられます。

ワンストップ特例で必要な書類は?

一方、ワンストップ特例では以下の書類が必要になります。

分類具体例
マイナンバーがわかる書類マイナンバー通知カード、マイナンバーカード、マイナンバーが記載された住民票の写しのいずれか1点
本人確認書類写真付きの場合マイナンバーカード、運転免許証、パスポートのいずれか1点  
写真なしの場合健康保険証、年金手帳、そのほか提出先の自治体が認める公的書類のなかから2点  

確定申告の場合と同様、マイナンバーカードがあれば、マイナンバーが分かる書類と本人確認書類を別個用意する必要がないため、非常に便利です。

ふるさと納税の控除申請の流れを確認しよう

ふるさと納税の控除申請の流れを確認しよう

ここからは、ふるさと納税の控除申請を、確定申告とワンストップ特例の場合とに分けて解説します。いつまでに何を済ませれば良いのかを解説するので、参考にしてください。

確定申告の手順

まず、確定申告によりふるさと納税の控除申請を行う場合の流れは以下の通りです。

  1. 寄附先自治体から「寄附金受領証明書」を受け取る
  2. 勤務先が発行する源泉徴収票など必要書類を用意する
  3. マイナンバーカードを用意する
  4. 所得額などを計算し申告期間内にe-Taxや申告会場で申告書を作成・提出する

なお、確定申告の手続きは、ふるさと納税を行った翌年の2月16日から3月15日(当日が土日祝日の場合は休み明けの平日)までに行わなくてはいけません。

確定申告で申請をすると「所得税」と「住民税」が控除される

確定申告を行った場合、ふるさと納税による寄附金額のうち、自己負担の2,000円を控除した額について、所得税の還付および住民税からの控除が受けられます。

確定申告で申請をすると「所得税」と「住民税」が控除される

ワンストップ申請の手順

ワンストップ申請の手順は以下のとおりです。

  1. ふるさと納税ワンストップ特例の申請書およびマイナンバーカードを用意する
  2. ふるさと納税を行った年の翌年1月10日まで(必着なので注意)に寄附を行った自治体宛に申請する

年末休み中にふるさと納税をかけこみしたなどの理由で間に合いそうにない場合は、確定申告を行えば、所得税からの還付や住民税からの控除が受けられます。

ワンストップ特例を利用すると「住民税」のみが控除

ワンストップ特例を利用すると「住民税」のみが控除

ワンストップ特例を利用すると「住民税」のみが控除される点にも注意しなくてはいけません。

上記の図のように、確定申告では所得税の還付および住民税からの控除が受けられますが、ワンストップ特例を利用した場合は全額が住民税から控除されます。

他の条件がまったく同じであれば、総額で控除される金額に変わりはありませんが、内訳が異なると考えておきましょう。

自治体マイページなどでオンライン申請も可能に

2022(令和4)年分の寄附からは、ワンストップ特例申請のオンライン受付も開始しました。複数の自治体に寄附をした場合でも、オンラインで手続きができ非常に便利です。いつでもどこでも申請ができるので、年末に駆け込みでふるさと納税をした場合でも問題なく手続きができます。また、書類の準備も必要ありません。

ただし、利用にあたってはマイナンバーカードが必須です。さらに、自治体自体がオンライン受付に対応しているか、対応している場合でもどのプラットフォームを使っているかが異なるので事前に確認しましょう。

オンラインワンストップ対象の返礼品を探すなら「セゾンのふるさと納税」

オンラインでワンストップ特例の申請を行いたいなら、対応している自治体を探すのが重要になります。セゾンのふるさと納税なら、オンライン申請に対応している自治体を基準に、返礼品を探してふるさと納税をすることが可能です。特に寄附したい自治体が決まっていない場合にも、簡単にふるさと納税ができます。

セゾンのふるさと納税では、セゾンカードもしくはUCカードをお持ちなら、会員サービス「Netアンサー」または「アットユーネット」のログインID・パスワードでお使いいただけます。

さらに、対象カードをお持ちなら、永久不滅ポイントまたはAmazonギフトカードを寄附額の5%還元中です。対象カードをお持ちでなくても、寄附額の1%還元のうえに、寄附の度にどちらの特典をお受け取りいただくかも選択できます。これまでにふるさと納税をしたことがある方はもちろん、初チャレンジとなる方もぜひセゾンのふるさと納税をお試しください。

セゾンのふるさと納税の詳細はこちら

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マイナンバーカードに関するよくある質問

マイナンバーカードに関するよくある質問

最後に、マイナンバーカードについてよくある質問をまとめました。

Q:マイナンバーカードを入手する方法は?

以下のいずれかの方法で申請をしてください。

  • オンライン(証明写真機の利用も含む)
  • 郵送
  • 市区町村役場の窓口

なお、申請を行ったら1ヶ月程度で住民票のある市区町村役場から通知が届きます。通知が届いたら、必要書類を持参し、市区町村役場の窓口でマイナンバーカードを受け取りましょう。また、市区町村によっては、市区町村役場の窓口で申請を行った場合、自宅にマイナンバーカードを届けてくれることがあります。

ただし、本人限定受取郵便(特例型)で届くため、希望日を連絡して自宅で受け取るか、郵便局の窓口まで取りに行く必要があることに注意してください。細かい扱いについては、お住まいのある市区町村にご確認いただくのをおすすめいたします。

Q:マイナンバーカード発行までにかかる時間は?

自治体や時期によっても多少の差はありますが、マイナンバーの交付申請をしてから、実際に受け取れるまでには約1ヶ月かかります。ワンストップ特例のオンラインでの申請のためにマイナンバーカードを受け取りたい場合は、遅くても10月中には交付申請を済ませましょう。

Q:マイナンバーカードを紛失したらどうする?

以下の流れで手続きを進めてください。

  1. 最寄りの警察または交番に届け出る
  2. マイナンバー総合フリーダイヤルに連絡し、一時機能停止の手続きをしてもらう
  3. 市区町村役場にて再交付手続きを行う

Q:マイナンバーカードから重要な個人情報が漏洩しない?

以下の理由により、マイナンバーカードから個人情報が漏洩する可能性は極めて低いと考えられます。

  • 税金、年金、病歴などプライバシー性の高い情報は記録されていない
  • ICチップの情報を確認するには暗証番号が求められる
  • ICチップの暗証番号は一定数間違えると使えなくなる
  • ICチップの情報を不正に読みだそうとすると故障する仕様になっている

Q:マイナンバーカードに搭載される公的個人認証サービスの電子証明書とは?

マイナンバーカードに搭載される公的個人認証サービスの電子証明書とは、オンライン申請・届出に際し、いわゆる「なりすまし」やデータの改ざんを防ぐために用いる本人確認手段を指します。

これを用いて申請書などの情報に電子署名を施し、本人が実際に送付したものであることを客観的に示すことが可能です。なお、マイナンバーが付された情報のやり取りを閲覧できるポータルサイト「マイナポータル」のログインにあたっても、電子証明書が求められます。

おわりに

ふるさと納税自体は、マイナンバーカードがなくても問題なく行うことが可能です。しかし、マイナンバーカードがある場合に比べ、用意しなくてはいけない書類が多くなります。また、ワンストップ特例制度を使う場合は、マイナンバーカードがないとオンラインでの手続きができません。健康保険証としての利用や運転免許証機能の搭載など、マイナンバーカードが使われる場面が徐々に増えつつあります。まだマイナンバーカードを持っていないなら、折を見て申請しておくと良いでしょう。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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