家から持ち出したバッグなどの身の回り品の損害を補償する損害保険(以下では「携行品損害保険」といいます。)で、スマホも対象になるのか気になる人もいるでしょう。
この記事では、携行品損害保険で補償の対象となる品物やスマホが補償されないケース、保険金を請求する手続きなどについて、わかりやすく解説します。
携行品損害保険とは旅行中や外出時に携行している身の回り品が盗難や破損の被害に遭った場合に保険金が受け取れる保険携行品損害保険は特約として火災保険などに付帯されている場合もあるので、重複加入に注意が必要
携行品損害保険とは?概要を解説
携行品損害保険は、旅行中に身の回りの品物(携行品)が盗難や破損などの被害に遭った際に補償される保険です。例えば、旅行中にスーツケースを盗まれた、カメラを落として壊してしまった、といったケースで補償を受けられます。
旅行保険や火災保険、クレジットカード付帯保険などの特約として提供されているほか、携行品補償として単独で保険会社から加入できる場合もあります。また、保険会社によって補償内容や条件が異なるため、事前に確認しておくと安心です。
携行品損害保険でスマホが補償されないケース
スマホは加入する保険の補償内容やプランなどによって対象外となるケースもあります。
紛失や破損の原因が証明できない
携行品損害保険は、偶然の事故による損害を補償する保険です。そのため、スマホをどこかに置き忘れた、落とした場所がわからないといった、盗難でない単なる紛失は補償の対象外となります。盗難の場合、警察へ連絡し、事故証明書を取り付ける必要があります。
また、スマホの破損の場合も落下や水没など、破損の状況の写真やスマホを修理した業者の見積書が必要になります。修理前に必ず破損した状態で写真を撮っておき、万が一修理済みで見積書が手元にない場合は、領収書などを必ず保管しておきましょう。
スマホの機能に支障がない
スマホの外観に損傷があっても、その機能に支障がない場合は、通常は携行品損害保険の補償対象外となります。例えば、画面に軽い擦り傷がついた、背面の塗装が一部はがれた、フレームに小さな凹みができたなどの損害は、補償されません。
ただし、携行品損害保険の補償範囲は保険会社やプランによって異なるため、加入前に確認する必要があります。スマホのような精密機器は、小さな損害でも意外に修理費用が高額になる場合があるため、補償内容をよく理解したうえで、適切な保険を選ぶようにしましょう。
電気的な事故が起因している
スマホの故障が電気的な事故に起因している場合、多くの携行品損害保険では補償対象外となります。例えば、海外旅行先で電圧の違いにより充電中にショートしてしまった場合などが該当します。このような事故は、通常の使用における偶発的な出来事とは見なされません。
特に海外旅行では電圧やプラグ形状の違いから、電気的なトラブルが発生しやすくなります。海外での充電には変圧器を使用するといった対策が必要です。
経年劣化
携行品損害保険は偶発的な事故による損害を補償するものであり、経年劣化なども補償対象外となります。例えば、長年の使用によるバッテリーの劣化などには多くの場合、保険金が支払われません。
よって、携行品損害保険に加入する際は、補償の対象となる損害と対象外となる損害をしっかりと確認しておく必要があります。また、自己管理の不備による損害は補償されないことを頭に入れ、日頃から適切な管理を心がけましょう。
そもそもスマホが対象外
保険商品によってはそもそも補償対象外である場合もあります。また、スマホの修理費が高額なため、補償上限額を超えてしまい、全額補償されないケースも考えられます。
そのため、携行品損害保険に加入する際は、補償対象となる品目や補償金額の上限、対象外の条件などを事前に確認することが重要です。特に、スマホを補償対象にしたい場合は契約前にしっかりと確認しておきましょう。
携行品損害保険でスマホ以外の対象
携行品損害保険における「携行品」とは、被保険者の所有物で、住宅外において携行している身の回り品です。
一般的な携行品損害保険の対象となる主な身の回り品は、以下のとおりです。
- バッグ
- カメラ
- 衣類
- 時計
- ゴルフクラブなど
一方、一般的な携行品損害保険で補償されない主な身の回り品は、以下のとおりです。
- 現金
- 小切手
- クレジットカード
- 定期券
- コンタクトレンズ
- 各種書類
携行品損害保険の保険金請求手続きの流れ
携行品損害保険でスマホの損害の保険金を請求する手続きの流れは、以下のようになります。
- 損害発生時の状況が補償対象か確認する
- 損害の内容を確認し記録する
- 保険会社に連絡する
- 必要書類を準備する
- 保険金を請求する
まずはスマホの損害が加入している携行品損害保険の補償対象かを確認します。補償対象である場合、保険会社に連絡する前に、以下のような損害の情報を確認しておきましょう。
- 損害が発生した日時、場所、状況
- スマホの購入時期、金額、メーカー、型番などの情報
次に、できるだけ速やかに保険会社に連絡し、事故の状況や被害内容を伝えましょう。盗難の場合は警察にも届け出て、事故証明書を取得します。
続いて、保険会社から指示された必要書類を準備します。一般的には、以下の書類が必要となります。
- 保険金請求書
- 事故状況報告書
- 損害状況のわかるスマホの写真
- スマホの購入時の領収書
- 修理見積書や領収書
- 事故証明書(盗難の場合)
準備した書類を保険会社に提出すると、その内容に基づき、保険会社が保険金支払いの可否や金額を審査します。審査が完了し、保険金支払いが認められれば、指定の口座に保険金が振り込まれます。
携行品損害保険や補償対象に関するQ&A
ここでは、スマホについての携行品損害保険や補償対象に関するよくある質問に回答します。
携行品損害保険では、ほとんどの保険でひとつの品物に対する補償限度額が設定されています。補償限度額は保険会社やプランによって異なります。
したがって、高額なスマホの場合、全額補償を受けられない可能性があるのです。例えば、20万円のスマホが破損した場合、補償限度額が10万円の保険であれば、最大でも10万円までしか補償されません。
携行品損害保険は、海外旅行・国内旅行問わず補償対象になるとはかぎりません。保険会社やプランによって補償範囲が異なるため、事前に確認が必要です。
一般的に火災保険に付帯される携行品特約は国内外問わず補償対象になります。旅行保険に付帯する特約の場合、海外旅行保険では旅行行程中(住居を出発してから住居に帰着するまで)が補償対象となります。住居を出発していれば国内での事故も補償対象となります。国内旅行保険であれば国内のみの補償であることが一般的です。また、クレジットカードに付帯する携行品損害保険も、カードの種類や利用条件によって補償範囲が異なるため、注意が必要です。
携行品損害保険に加入する際は旅行先や補償内容をよく確認し、ニーズに合った保険を選ぶようにしましょう。
スマホの損害を補償してもらえるのは携行品損害保険だけではありません。携帯電話会社からモバイル補償などの補償サービスが販売されています。この補償サービスは携行品損害保険よりも補償範囲が広く、故障や水濡れ、紛失といった、さまざまなトラブルに備えられます。
携行品損害保険との大きな違いは、補償対象と補償内容です。携行品損害保険は旅行中の盗難や破損といった偶発的な事故による損害を補償するのに対し、携帯電話会社から出されている補償サービスは日常的な使用における故障や水濡れ、データ復旧費用、盗難なども補償対象となります。
携行品損害保険は、単独で加入する以外にも、火災保険や自動車保険などに携行品損害補償特約として付帯されているケースがあります。そのため、自分が加入している保険の内容を把握していないと、知らぬ間に重複してしまっている可能性があるのです。
保険が重複していても、複数の保険会社から補償を受けられるとはかぎりません。多くの場合、保険金請求は1社のみとなり、重複分は支払われません。
無駄な保険料を支払わないためにも、自分が加入している保険の内容をしっかりと確認し、必要に応じて補償内容を見直しましょう。
携行品損害保険はセゾンの「Super Value Plus」におまかせ
セゾンカードで買った商品の破損や盗難に備えたい方や、携行品の補償をご希望の方には、セゾンの「Super Value Plusお買物安心プラン[Y]」がおすすめです。
【主な特徴】
- 月々300円で、セゾンカードで購入した商品と外出中の持ち物の破損・盗難を補償
- スマホのトラブルも補償
※携帯通信キャリアの補償とは異なり、 機械的故障(偶然な外来の事故によらないもの)を起因とする損害は補償対象外
商品名 | Super Value Plusお買物安心プラン[Y] |
保険料 | 300円/月 |
補償限度額 | ・セゾンカードで購入した商品:100万円 ・携行品(外出時の持ち物):10万円(現金等は3万円まで) いずれのケースも1,000円の自己負担額あり |
補償内容 | ・日本国内・海外を問わず、補償開始日以降にセゾンカードで購入した商品が購入日から180日間に破損・盗難などにより損害を被った場合 ・日本国内において外出中に携行品※が破損や盗難などの偶然な事故により損害を被った場合 ※ 携行品とは居住している住宅外において身につけているもの、移動を共にしているものをいいます。 |
外出時の持ち物の補償は、カードで購入した商品以外も対象となります。スマホ以外にも、ノートパソコンやカメラ、腕時計といった携行品が補償されるので、これらをよく持ち歩く方は、加入しておくと安心です。保険料も月々300円とわずかな負担で、大切な身の回り品の旅行中や外出時の事故に備えられます。
セゾンカード会員様は、この機会に加入を検討されてはいかがでしょうか。
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おわりに
携行品損害保険は、旅行中や外出時の身の回り品の損害を補償する保険です。加入時には補償内容や条件を十分に確認し、自身のニーズに合った保険を選ぶことが大切です。また、他の保険との重複に注意し必要に応じて見直しをするなど、ムダのない補償が確保できるでしょう。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。
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