新生活で新しく洗濯機を買う時や古い洗濯機の買い替えを検討する時、「どれを選べばいいの?」と悩みますよね。縦型?ドラム式?機能は?…選択肢が多くて迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなあなたのために、家電ライフスタイルプロデューサーの神原サリーさん監修のもと、洗濯機選びのポイントを徹底解説します。あなたのライフスタイルや予算にぴったりの一台を見つけるお手伝いをします。
洗濯機の種類はどのくらいあるの?

洗濯機は、私たちの生活に欠かせない家電のひとつ。毎日使うものだからこそ、自分にぴったりの一台を見つけたいですよね。洗濯機選びの第一歩は、種類を知ること。大きく分けて、縦型洗濯機、ドラム式洗濯機、二槽式洗濯機の3種類があります。選ぶ際に重要なポイントとなるのは洗濯方式です。主に縦型洗濯機で採用されている「パルセーター式」と、ドラム式洗濯機で採用されている「ドラム式」の2つの方式があり、それぞれ洗浄力、乾燥力、節水性能などに違いがあります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
縦型洗濯機
縦型洗濯機によく採用されているパルセーター式は、洗濯槽の底にあるパルセーターと呼ばれる羽根が回転することで水流を起こし、衣類をもみ洗いします。洗浄力が高く、頑固な汚れも落としやすいのが特徴です。
また、価格も比較的安価なものが多く、設置場所もドラム式に比べてスペースを必要としません。ただし、乾燥機能は搭載されていないものが多いので、乾燥機を別に用意する必要があります。また、使用水量もドラム式洗濯機に比べて多い傾向があります。
ドラム式洗濯機
ドラム式洗濯機は、節水性と衣類への優しさが魅力。少ない水で衣類を傷めずに洗うことができます。また、乾燥機能も充実しており、比較的低騒音なのも嬉しいポイントです。ただし、価格は縦型洗濯機に比べて高価なものが多く、設置場所も比較的広いスペースが必要です。また、洗浄力は縦型洗濯機に比べて穏やかなので、頑固な汚れには不向きかもしれません。
二槽式洗濯機
古くから使われている二槽式洗濯機は、洗濯槽と脱水槽が分かれているのが特徴。洗濯中に脱水ができ、汚れ具合に応じて分け洗いができるのが魅力です。また、価格も比較的安価で、狭いスペースにも設置できます。ただし、洗濯物を自分で移し替える手間があります。
一昔前のドラム式洗濯機は縦型洗濯機と比較して汚れ落ちが劣るといわれていましたが、現在は技術の進歩によって、両者の洗浄性能の差は小さくなっています。また、縦型洗濯機はドラム式洗濯機に比べて水をたくさん使う傾向がありましたが、最近の機種は節水性も向上しています。
洗浄力、乾燥力、節水性能まとめ

洗浄力はパルセーター式の方が高いですが、ドラム式は皮脂汚れや食べこぼしなどに強い傾向があります。また、乾燥機能はドラム式の方が充実しており、乾燥時間も短く、仕上がりもふんわりとします。節水性能はドラム式の方が高いです。どちらの洗濯方式を選ぶかは、ライフスタイルや洗濯物の種類、重視するポイントによって変わります。
項目 | パルセーター式(縦型) | ドラム式 |
---|---|---|
洗浄力 | 高い | 縦型に比べて穏やか |
どんな汚れに強いか | 泥汚れ、油汚れなど | 皮脂汚れ、食べこぼしなど |
乾燥機能 | 送風のみ(乾燥機が別途必要) | 搭載されているものが多い |
乾燥時間 | – | 短い |
仕上がり | – | ふんわり |
節水性能 | 低い | 高い |
家電のプロが解説!洗濯機選びで絶対に押さえておきたい4つのポイント

洗濯機は、毎年新商品が発表され種類もたくさんあります。しかし、いざ洗濯機を選ぼうとすると、その種類の多さに「一体どれを選べばいいの?」と迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
洗濯機選びで絶対に押さえておきたい4つのポイントを、家電のプロがわかりやすく解説します。
まずは「置けるかどうか」が最優先!
洗濯機選びで最も重要なのは、実際に設置できるかどうかです。どんなに高機能な洗濯機でも、家に置けなければ意味がありません。防水パンのサイズ、搬入経路(廊下や玄関、階段など)、そしてドラム式の場合は扉を開けるスペースも忘れずに確認しましょう。特にドラム式は、扉と家具などが干渉しないかまで確認することが大切です。
最近はコンパクトなドラム式洗濯機も増えてきました。以前はドラム式を諦めていた人も、再度検討してみる価値はあるでしょう。実際に扉を開けて、取り出すことを想定し、余裕をもったサイズを選びましょう。
乾燥は必要?
サイズ的にどちらでも置けるなら、次は洗濯・乾燥のスタイルを考えましょう。たとえば、天日干し派の人や、乾燥機をあまり使わない人は縦型でも十分かもしれません。一方、ドラム式洗濯機は乾燥機能が充実しており、乾燥まで自動で終わらせたい人にはドラム式がおすすめです。
洗濯と乾燥はセットで考えることが大切です。サンルームや浴室乾燥機など、洗濯物を干す場所がある方は縦型洗濯機でも十分ですが、乾燥までの一連の流れをセットで行いたい方にはドラム式が適しています。逆に天日干し派の方がドラム式で洗濯のみで使うと、たたき洗いによって寝てしまった繊維が戻らず、仕上がりが悪くなってしまうということもあります。
ドラム式は乾燥方式もチェック
ドラム式洗濯機を選ぶ場合は、乾燥方式も重要なポイントです。ドラム式洗濯機の乾燥方式には、「ヒーター乾燥方式」と「ヒートポンプ方式」の2種類があります。
ヒーター乾燥方式は比較的安価ですが、消費電力が大きく、水道代もかかります。また、高温で乾かすため衣類へのダメージも大きい傾向があります。
一方、ヒートポンプ方式は初期費用は高めですが、省エネで衣類へのダメージも少ないのが特徴です。メリット、デメリットを抑えて、選ぶ際の判断材料にしましょう。
毎日をストレスフリーにすごせるかは「静音性」を確認
サイズや機能に目が行きがちですが、実は静音性も洗濯機を選ぶ際の非常に重要な要素です。洗濯機の運転音は、意外と大きなものです。 特に脱水時や乾燥時の音は、階下や隣室に響く可能性もあります。 そのため、静音性の低い洗濯機を使用していると、 時間帯によっては洗濯をためらったり、近隣住民に迷惑をかけてしまうこともあります。仕事で帰宅が遅く、深夜や早朝に洗濯することが多い方や、集合住宅(マンションやアパート)にお住まいの方は特に気を付けたいポイントです。
静音性は、洗濯機選びにおいて「プラスアルファ」の要素ではありません。むしろ、快適な生活を送る上で非常に重要です。好きな時間に洗濯ができない、常に洗濯の音を気にしながら生活しなければならないといったストレスを抱える原因になりかねません。購入前にカタログや取扱説明書などで、「静音運転」や「夜間モード」などの機能が搭載されているか必ず確認しましょう。
予算とニーズのバランスを見つけよう
予算を決めずに洗濯機選びを始めると、 高機能なモデルに目移りしてしまい、 最終的に予算オーバーしてしまう可能性があります。予算を決める際には、以下の3つのポイントを考慮しましょう。
- 洗濯頻度:毎日洗濯するのか、数日に一度まとめて洗うのか?
- 家族構成:一人暮らしなのか、家族が多いのか?
- 重視する機能:乾燥機能、節水機能、静音性など、自分にとって本当に必要な機能は何か?
これらの要素を考慮し、 「これくらいの予算なら、自分にぴったりの洗濯機が見つかるだろう」 という目安を決めましょう。
洗濯機は長く使う家電だからこそ、 初期費用だけでなく、ランニングコスト (電気代、水道代)も考慮することが大切です。予算とニーズのバランスを見極めて、 自分にとって最高の洗濯機を見つけてくださいね!
洗濯機はここまで進化した!毎日を快適にする最新機能

洗濯機は、もはや「洗う」だけの家電ではありません。最新の洗濯機には、さまざまな便利な機能が搭載されています。ここでは、洗濯の質を高め、毎日の家事をより快適にしてくれる、最新の便利機能をご紹介します。
洗剤の自動投入機能は「便利」だけでなく「最適な洗浄」のため
洗濯機を選ぶ際に注目したいのが「洗剤の自動投入機能」です。これは単なる便利機能ではなく、洗濯量に合わせた最適な洗浄を実現するための重要な機能なのです。自動投入機能は、その日の洗濯物の量に合わせて最適な洗剤量を自動で調整してくれます。実は多くの方が洗剤量を適切に測れていないのです。洗剤が少なすぎれば汚れ落ちが悪く、多すぎれば洗濯機に負荷がかかり、すすぎが不十分だと肌トラブルの原因にもなります。
洗剤の自動投入機能がついた洗濯機は、縦型・ドラム式どちらにも増えてきており、使い慣れると「ないと困る」と感じる方も多い便利機能です。ただし、使用する洗剤の種類に合わせて都度、初期設定が必要です。
スマホ連携で設定も簡単に
より高機能なモデルでは、スマートフォンと連携して洗剤の種類や投入量を簡単に設定できます。洗濯機本体での複雑な操作が苦手な方でも、スマホアプリで直感的に操作できるのは大きなメリットです。
洗濯機本体で設定するのは少し手間ですが、スマホ連携機能があれば、アプリで簡単に洗剤の種類を登録したり、遠隔でタイマー設定や、選択モードの変更も可能です。これがあると本当に便利ですよ。
まとめ:機能やデザインを知り、理想の洗濯機を手に入れよう

洗濯機選びは、ライフスタイルや家族構成によって最適なものが異なります。この記事では、洗濯機の種類や機能、選び方のポイント、そしてお手入れ方法まで詳しく解説しました。あなたにぴったりの洗濯機を見つけて、ストレスフリーなお洗濯をしてください。
洗濯機の寿命は一般的に10年といわれています。洗浄性能のほか、乾燥の仕上がり、全工程の時間、省エネ性など、ここ数年で洗濯機は大きく進化しました。また、スマートフォン連携機能、洗剤・柔軟剤の自動投入機能、お手入れの簡便化など、便利な機能が追加されています。まずは、家電量販店などで実際の洗濯機を見て、サイズや性能を確認して納得の一台を見つけましょう。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。