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不動産担保ローンを家族に内緒で利用する方法とは?事前に知っておくべき注意点も解説

不動産担保ローンを家族に内緒で利用する方法とは?事前に知っておくべき注意点も解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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不動産担保ローンの利用を検討しているものの「事業資金のため、家族に心配をかけたくない」「資金使途を詳しく話したくない」などの理由から、家族に相談しにくいと感じている方もいるでしょう。借金をする決断は簡単なものではないため、家族への配慮も当然の気持ちです。

一方で、不動産担保ローンは家族に内緒で利用できます。そのため、どうしても家族に知られずにお金を借りたい場合は、不動産担保ローンは選択肢のひとつとなるでしょう。

この記事では、家族に知られずに不動産担保ローンを利用するための方法と、その際のリスクや注意点をわかりやすく解説します。

ただし、無断で不動産担保ローンを利用した場合、家族に知られてしまうとトラブルに発展しかねません。未然にトラブルを防ぐためのポイントもわかりやすく紹介しているため、家族への相談が難しい事情がある方はぜひ参考にしてください。

不動産担保ローン
不動産担保ローン

不動産担保ローンは家族に内緒で借りられる

不動産担保ローンは家族に内緒で借りられる

不動産担保ローンは多くの場合、家族に内緒で利用できます。近年では融資手続きがすべてWeb上で完結するサービスが増えており、店舗に出向く必要がないため、家族に見られる心配も少なくなっています。

また、家族に内緒で利用したいという要望に応え、プライバシーに配慮したサービスを提供している事業者も少なくありません。郵送元を企業名ではなく個人名にできるケースや、職場や自宅への在籍確認を不要としているケースなどがあります

さらに、契約者自身が所有する不動産を担保にする場合、一般的には保証人を求められません。家族に金融機関から直接連絡が行くことはほとんどないことから、自分から相談しない限りは知られることはないといえるでしょう。

不動産担保ローンの利用が家族にバレるケース3つ

不動産担保ローンの利用が家族にバレるケース3つ

不動産担保ローンは家族に内緒で利用できる一方で、ささいなことがきっかけで発覚してしまうことがあります。特に、以下のようなケースには注意が必要です。

  • 不動産担保ローンに関する郵送物を見られた
  • 不動産担保ローンの返済が遅れた
  • 家族が不動産の登記を確認した

ひとつずつ見ていきましょう。

1. 不動産担保ローンに関する郵送物を見られた

不動産担保ローンの契約後、契約書類や返済予定表などが自宅に郵送されることがあります。

個人名で郵送してもらえる場合もありますが、家族が日常的に郵便物を管理していると、ローン会社からの封筒を見てしまうことがあります。典型例は「家族が郵便物を受け取った際に、たまたま中身を見てしまった…」というケースです。

これにより、内緒にしていたローンの利用が発覚してしまう可能性があります。

2. 不動産担保ローンの返済が遅れた

普段は余裕のある返済計画だったが、急な出費が重なり、うっかり返済日を忘れてしまった…」そんな状況に陥ると、家族に不動産担保ローンの利用を知られるリスクが高くなります。急な出費や収入の変動など、誰にでも予期せぬ事態は起こりえることから、返済に関する不安を抱えるのも無理はありません。

返済が遅れると、まず電話やメールで督促が届き、さらに遅延が続くと郵送で督促状が送られてきます。簡易書留や内容証明の形で届く場合もあり、これを家族に見られることでローンの存在が発覚してしまいます。また、緊急連絡先に家族の電話番号を記載している場合は、直接連絡が入ることもあるでしょう。

また、返済遅延が続くと信用情報に傷がつきます。この影響で住宅ローンや他のローンを申し込んだ際に、不動産担保ローンを利用していることが判明することも少なくありません。

返済不能となり、自宅が差し押さえられる事態に発展すれば、家族に知られるどころか生活にも影響を及ぼします。

3. 家族が不動産の登記を確認した

不動産担保ローンを利用すると、担保にした不動産に抵当権が設定されます。抵当権とは、返済が滞った場合に貸主が不動産を競売にかけ、貸付金を強制的に回収する権利のことです。抵当権が設定されると、登記簿謄本や登記事項証明書に以下の情報が記載されます。

  • 抵当権が設定された日付
  • 借入先
  • 債権額
  • 利息
  • 抵当権者の氏名(名称)

登記情報は、法務局や登記情報提供サービスを利用すれば利害関係者でなくても確認が可能です。そのため、家族が何らかの事情で登記を調べた際にローンの利用が発覚する可能性があります。

「離婚することになり、財産分与のために元パートナーに家を贈与しようとしたら、抵当権がついていることが発覚した」といったケースなど、相続や贈与の手続きを進める過程で、家族に知られてしまうことも少なくありません。

【注意】家族名義や共有名義の不動産は家族に内緒で契約不可!理由3つ

【注意】家族名義や共有名義の不動産は家族に内緒で契約不可!理由3つ

一般的な不動産担保ローンでは、自分名義ではなくても、3親等内の親族の不動産であれば担保にできます。

しかし、家族名義や共有名義の不動産を担保にする場合は、所有者の同意や抵当権の設定、連帯保証人が必要となります。そのため、家族に内緒で契約を進めることは現実的に不可能です。そもそも、他人名義の不動産を無断で担保にする行為は、倫理的にも問題があるためやめましょう。

ここからは、家族名義や共有名義の不動産を担保に、不動産担保ローンを内緒で利用できない理由を詳しく解説します。

  • 不動産所有者の同意が必要だから
  • 抵当権の設定には協力が必要だから
  • 物上保証人や連帯保証人になるから

1. 不動産所有者の同意が必要だから

不動産担保ローンを利用する際は、不動産の所有者(名義人)から明確な同意を得なければなりません。ローンの返済ができなくなった場合、その不動産が差し押さえられる可能性があるからです。そのため、家族名義や共有名義の不動産を担保にする場合は、書面で名義人全員の同意が必要になります。

また、担保にする物件の現地調査を実施する際にも、所有者の承諾が必要になる場合もあります。

2. 抵当権の設定には協力が必要だから

家族名義や共有名義の不動産は、抵当権を設定する際に所有者の協力が必要となるため、家族に内緒で担保に設定できません。

不動産を担保にする場合、ローンの返済が滞った際に備えて「抵当権」を設定する必要があります。抵当権とは、貸主がその不動産を差し押さえる権利を持つことを示すものです。抵当権の設定手続きでは、所有者の実印や印鑑証明書が必要となり、さらに登記申請書への署名も求められるため、所有者本人の協力が不可欠です。

登記手続きの段階で必ず所有者が関与する場面があるため、家族名義や共有名義の不動産を無断で担保にすることは現実的に不可能といえます。

3. 物上保証人や連帯保証人になるから

家族名義や共有名義の不動産を担保にする場合、その所有者を物上保証人や連帯保証人にする必要があるため、家族に内緒で手続きを進められません。物上保証人とは、返済が滞った場合に、提供した担保の範囲内で返済義務を負う人のことです。一方、連帯保証人は、返済が滞った場合に、全額返済の義務を負うことになります。

これらの手続きには本人の同意や署名が必須なため、名義人の協力なしに契約を完了することは基本的に不可能です。

家族に内緒で不動産担保ローンを利用する時のポイント

家族に内緒で不動産担保ローンを利用する時のポイント

家族に内緒で不動産担保ローンを利用することは、多くのリスクを伴うため、基本的には避けるべきです。しかし、どうしても家族に内緒で利用したい場合には、以下の方法を検討してみましょう。

  • ノンバンクの不動産担保ローンを利用する
  • 無登記ローンを利用する

ひとつずつ解説します。

ノンバンクの不動産担保ローンを利用する

家族に知られずに不動産担保ローンを利用するなら、ノンバンクが取り扱う不動産担保ローンを検討してみましょう。ノンバンクとは銀行以外の金融機関のことで、銀行に比べると利用者の状況に合わせて柔軟に審査および対応をしてもらえることも多いことが特徴です。例えば、連絡先を限定することや、郵送物を送らないようにする配慮をしてもらえる可能性があります。

ただし、こうした対応を希望する場合は事前の相談が必要です。また、延滞が発生すると郵送や電話での督促が行われる可能性が高いため、完全に秘密にするのは難しいことを理解しておきましょう。

無登記ローンを利用する

不動産担保ローンの中でも、無登記ローンであれば、家族に知られずに利用できる可能性があります。無登記ローンとは、通常必要となる抵当権の設定をしないローンのことです。これにより、不動産の登記を確認されたときに借入したことが知られるリスクを減らせます。

ただし「登記留保」の状態で融資が行われるため、支払いが滞った場合には登記が行われるケースが一般的です。また、金融機関にとっては抵当権を設定しない分、貸し倒れのリスクが高くなります。それに伴い、以下のデメリットがある点には注意が必要です。

  • 金利が高めである(年10.0~15.0%程度)
  • 融資限度額が低めである(上限1,000万円程度)
  • 返済期間が短め(最長10年程度)
  • 返済が滞った場合に一括返済を求められる

本当に必要なのか、よく検討してから利用しましょう。

家族の協力を得られれば不動産担保ローンはさらに活用しやすくなる

家族の協力を得られれば不動産担保ローンはさらに活用しやすくなる

不動産担保ローンを利用する際は、なるべく家族に相談することをおすすめします。家族への相談は勇気がいることかもしれません。しかし、一人で抱え込むことで、かえって精神的な負担が大きくなってしまうケースもあります。家族に内緒で手続きを進めると、返済のプレッシャーに加えて「バレるかもしれない」という精神的な負担を抱えることになるでしょう

黙って不動産担保ローンを利用していることが発覚した場合は、家族からの信用を失うことにもなりかねません。

また、返済が滞ると担保にした不動産が競売にかけられる可能性があります。家族が住む家を担保にした場合は生活に大きな影響を及ぼしてしまいます。

不動産担保ローンの利点のひとつは、他人名義の不動産も担保にできることです。家族に相談して協力を得ることで、担保にできる物件の選択肢が広がる可能性があります。家族が連帯保証人になることで有利な条件で融資を受けられることもあるでしょう。

  • 金利が下がる
    ⇒毎月の返済額を抑えられ、総返済額も低くなるため返済時の負担が軽くなる
  • 融資限度額が上がる
    ⇒より高額な借り入れができる可能性がある
  • 返済計画の相談ができる
    ⇒自分では思いつかない別の返済方法を提案してくれる可能性がある

このように、家族の理解と協力があれば解決策を見つけやすくなります

セゾンファンデックスの「事業者向け不動産担保ローン」はプライバシーに配慮したうえで手続き可能

セゾンファンデックスの「事業者向け不動産担保ローン」はプライバシーに配慮したうえで手続き可能

プライバシーに配慮した対応を希望する方は、セゾンファンデックスの「事業者向け不動産担保ローン」を検討してみましょう。事前に申し出があれば、連絡先などに注意を払って対応してもらえます。

また、不動産の担保力を重視した審査で、銀行融資が通らなかったケースでも対応可能です。親族名義の不動産を担保にしたり、第二抵当を設定したりすることも可能で、幅広いニーズに対応しています。

全国どこでも利用できるうえ、審査完了まで最短3営業日と迅速に借入ができます。運転資金や納税資金の確保に悩んでいる事業者の方は、選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。

セゾンファンデックスの事業者向け不動産担保ローンの詳細はこちら

不動産担保ローン
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不動産担保ローンは家族に内緒で利用可能だが信用を失いかねない点に注意

不動産担保ローンは家族に内緒で利用可能だが信用を失いかねない点に注意

不動産担保ローンは、条件によっては家族に内緒で利用できます。しかし、郵送物を見られたり登記を確認されたりすることで、思わぬタイミングで知られてしまうケースも少なくありません。

さらに返済が遅れると家族に知られるだけでなく、最悪の場合、自宅を失って家族の信用を大きく損なうリスクもあります。

そのため、できるだけ家族に相談してから利用することをおすすめします。家族と話し合っておくことで、借り入れに際する精神的な負担を軽減できるだけでなく、万が一返済が難しくなった際にも、解決策を見つけやすくなるでしょう。

また、家族が連帯保証人になることで金利が下がるなど、より有利な条件で借り入れができる可能性もあります。

家族に相談することが最適解か否かは、ご自身の状況や判断による部分です。ただし、できるだけ一人で抱え込まず、信頼できる方に相談することでより良い解決策を見つけられるでしょう。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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