「健康のために野菜を食べたいけど高くて手が出ない…」近頃はそんな声をよく聞きます。食費を節約しつつ健康にも配慮したい方は、旬の食材を取り入れるのがおすすめです。
本記事では、旬の食材がおすすめの理由をはじめ、四季ごとの野菜の特徴と具体的な食材を紹介します。旬の食べ物を上手に取り入れ、費用面でも健康面でもベストな選択ができるようにしましょう。
旬の食材が栄養もコスパも良い理由

私たちの食卓に並ぶ野菜や果物には、それぞれ最も自然に育つ「旬」の時期があります。旬の食材は、自然の中で元気に育つための栄養をたっぷり蓄えているため、栄養価が高いのが特徴です。たとえば、一年中スーパーの棚に並んでいる野菜にも旬の時期があります。トマトやきゅうりは夏の太陽の光をたくさん浴びて育つことで、ビタミンやミネラルが豊富になり、かぼちゃやほうれん草は冬の寒さに耐える中で糖分や抗酸化成分を増やします。
さらに、栄養価が高いだけでなく、経済的にもメリットがあります。収穫量が多く市場への流通も活発になるため、価格が安定しやすくコスパも抜群。
旬の食材は「おいしくて栄養満点」「価格も手ごろ」と、健康と節約のどちらもかなえてくれる非常に優秀な存在です。食費を抑えつつも、栄養バランスの良い食事を意識する方にとって、旬の食材を取り入れることは最も合理的で効果的な方法のひとつです。
【季節別】栄養満点の旬食材
「今の季節、旬の食材にはどんなものがある?」と気になる方も多いでしょう。ここでは、四季ごとの旬の食べ物の特徴と具体的な食材を紹介します。
季節にあった旬の食材を毎日のメニューに取り入れ、健康にも家計にも優しい選択ができるようにしましょう。
春:新しい季節の始まりに、体を目覚めさせる食材
春の野菜にはビタミンやミネラルが豊富に含まれているため、皮膚や粘膜のトラブル解消や疲労回復などの効果が期待できます。
また、食物繊維も豊富に含まれているため、便秘予防にも効果的です。栄養満点で料理にも使いやすい、春野菜の代表格は新玉ねぎとアスパラガスです。
新玉ねぎ

春野菜の代表格である新玉ねぎに含まれる「硫化アリル」は、疲労を回復させる効果が期待できます。
一般的な玉ねぎよりも辛味が少なく生でも食べやすいため、サラダやマリネなどで食べるのがおすすめです。
アスパラガス

アスパラガスに含まれる「アスパラギン酸」というアミノ酸は、疲労回復に効果的。
また、「葉酸」や「ビタミンC・E」なども豊富なため、免疫力の向上をはじめ老化防止にも期待できる旬の食材です。
夏の食材で暑さに負けない対策を
太陽の光をたくさん浴びて育つ夏野菜は、本来の野菜の旨みがたっぷり。そのため、生のままでもおいしく食べられる野菜が多くあります。また、カラフルな食材が多いため、食卓を鮮やかに彩ってくれるでしょう。夏の野菜として代表的なものはトマトときゅうりです。
トマト

夏野菜で人気の食材のひとつがトマトです。赤い果肉に豊富に含まれる「リコピン」は、強い抗酸化作用を持つことで知られ、活性酸素を除去し、生活習慣病リスクを抑える働きが期待できます。また、「ビタミンC」や「カリウム」も含まれており、暑さで失われがちな栄養素の補給にも役立ちます。
生のままでも、加熱しても美味しく食べられるのが魅力です。サラダ、スープ、炒め物など、さまざまな料理にアレンジしやすいため、献立に取り入れやすい万能食材といえるでしょう。
きゅうり

きゅうりには身体を冷やす働きや水分補給の効果が期待できるため、暑さでぐったりしやすい夏にぴったり。水分やカリウムが豊富に含まれており、汗とともに失われがちなミネラルを補うのにも有効です。さっぱりとした味わいで、夏バテ気味でも食べやすいのがおすすめポイント。
秋の食材で味覚を楽しみながら体力を回復
秋野菜は食物繊維や糖質、ビタミンやミネラルなど栄養価の高い成分が豊富に含まれています。そのため、夏の疲れを癒しながら冬に向けて体力を回復させるための食材が豊富です。
また、甘味や旨みが強いため、美味しく味わえる食べ物がたくさんあります。「食欲の秋」と呼ばれるのも納得ですね。味わい豊かなカボチャとさつまいもは女性にも人気の食材です。
カボチャ

カボチャは「βカロテン」や「食物繊維」が豊富で免疫力を向上させる働きがあります。また、「ビタミンC」も含まれているため、肌のコラーゲン生成をサポート。健康にも美容にもおすすめの旬の食材です。
さつまいも

さつまいもには「カリウム」や「食物繊維」がたっぷり入っているため、腸内環境を整えて便秘の解消に役立ちます。また、献立のバリエーションが豊富で、色々なメニューに活用できるのもおすすめポイントです。
冬の食材で身体を温めながら免疫UP
厳しい環境の中で育つ冬の食材は糖分や甘味が多く、栄養価が高い特徴があります。また、身体を温める効果が高く、冷えやすい冬にぴったりの食材です。白菜とほうれん草はスーパーでもすぐに手に入るので冬のメニューには欠かせません。
白菜

白菜は「カリウム」が豊富に含まれているため体内の塩分を排出し、むくみの解消に効果的です。また、「食物繊維」や「ビタミンC」も豊富なため、内側からの美肌づくりをサポート。お鍋で手軽に食べられるのも嬉しいポイントです。
ほうれん草

寒さが増す冬に旬を迎えるほうれん草は、栄養価の高さで知られる代表的な緑黄色野菜です。「鉄分」や「ビタミンB1」を多く含み、貧血予防や疲労回復に役立つとされています。また、「ビタミンA・C・K」などの栄養素も豊富で、骨の形成や粘膜の健康維持にも関与し、風邪をひきにくい体づくりを後押ししてくれる存在です。
おひたしやスープ、ソテーなど加熱調理によりカサが減るため、たっぷり食べられるのも嬉しいポイント。冬の食卓に欠かせない、栄養満点の一品です。
おわりに
栄養面でもコスパ面でも妥協したくない方は、旬の食材を選ぶのがおすすめです。季節ごとの旬の素材を上手に取り入れ、費用を抑えつつ健康的な食事を楽しみましましょう。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。