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「大型家具を処分したくても運べない!」粗大ゴミの片付け方法や注意点を解説

「大型家具を処分したくても運べない!」粗大ゴミの片付け方法や注意点を解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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タンスやベッドなどの大型家具の処分に悩んだことはありませんか?重くて動かせない、玄関から出せないといった悩みを抱える方は少なくありません。この記事では、大型家具を自分で解体して処分する方法から、専門業者に依頼するケースまで、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。さらに、処分時の注意点や処分に適したタイミングについても詳しくご紹介。「面倒だけど、早く片付けたい」そんな方に役立つ情報をまとめました。ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること
  • 大型家具の処分方法には、解体して捨てる、知人に譲る、フリマアプリで売る、自治体の粗大ゴミ収集を利用するなど7つの選択肢がある
  • それぞれの処分方法にはメリット・デメリットがあり、費用、手間、時間などの観点から自分に合った方法を選ぶことが大切
  • 大型家具や粗大ゴミを放置するとリスクがあり、不法投棄は懲役や罰金の対象となる違法行為である
遺品整理・生前整理

大型家具の処分で悩む人は多い

大型家具の処分で悩む人は多い

大型家具の処分に頭を悩ませている方は少なくありません。重くてひとりでは持ち上げられない、階段や狭い廊下を通れない、サイズが大きすぎて部屋から出せないなど、さまざまな問題に直面するケースは多くあります。

収納ピット(株式会社アンビシャス)が2022年に実施した粗大ゴミに関するアンケート調査では、「粗大ゴミの処分は大変」と回答した人が99.3%にものぼりました。特に処分が大変だった粗大ゴミの第1位は「ベッド・マットレス・布団」(37.3%)、第2位は「ソファ・座椅子」(23.9%)と、大型家具が上位を占めています。

また、粗大ゴミの移動に困っている人は57.2%、処分までの保管場所に悩んでいる人は68.5%と、大型家具の処分には多くの人がさまざまな課題を感じているのが現状です。

大型家具の処分方法7選!メリット・デメリットも解説

大型家具の処分方法7選!メリット・デメリットも解説

大型家具を処分したくても、「重すぎてひとりでは運べない」「部屋から出せない」「階段を降ろせない」など、さまざまな問題に直面することがあります。処分方法によって手間や費用、時間がかかる度合いが異なるため、ご自身の状況に合った方法を選ぶことが大切です。

ここでは、大型家具・粗大ゴミの処分方法とそれぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。

部屋から出せない家具を解体して処分する

大型家具が部屋から出せないケースでは、解体して小さくすることで対応できる場合があります。ドライバーやのこぎりなどの工具を使い、木製の家具であれば可能な限り小さく解体し、自治体の指定する燃えるゴミや不燃ゴミとして処分することが可能です。

この方法の最大のメリットは費用をほとんどかけずに処分できる点ですが、解体作業には相応の時間と労力が必要になります。また、家具の材質によっては解体が難しい場合もあるため、安全に作業できるか見極める必要があるでしょう。

さらに、一部の自治体では家具を解体しても粗大ゴミ扱いになることもあるため、事前に確認することが重要です。

知人や地域の人に譲る

使える状態の家具であれば、知人や地域の人に無料または低価格で譲る方法も考えられます。自分の住む地域の掲示板やSNSに投稿して引き取り手を募るという手段もあります。

この方法では、費用をかけずに家具を処分できるだけでなく、引き取り手自身が運搬してくれるケースも多く、自分で運び出す手間も省けるでしょう。環境にも優しいリユースの選択肢です。

ただし、引き取り手が見つかるまでに時間がかかる場合があることや、思ったように反応がなく最終的に別の方法で処分することになるリスクもあります。また、対面での引き渡しとなるため、日程調整などの手間も生じます。

フリマアプリやオークションで売却する

インターネット上のフリマアプリやオークションサイトを利用して売却する方法もあります。メルカリなどのフリマアプリでは、全国の利用者を対象に出品できるため、地域に限定されず買い手が見つかる可能性が高まります。

大型家具の場合、配送が課題となりますが、一部のサービスでは「梱包・発送たのメル便」のように、プロが梱包・搬出・配送まで対応してくれるサービスも利用できます。ただし、売却できたとしても配送料が高額になることが多く、実質的な利益は少なくなる場合もあります。

また、売れるまでに時間がかかることや、最終的に売れない可能性もあるため、処分を急ぐ場合には向いていないかもしれません。

自治体の粗大ゴミ収集を利用する

多くの自治体では粗大ゴミ収集サービスを提供しています。地域によって回収方法や費用は異なりますが、一般的な流れは「粗大ゴミ受付センターへ申し込み→処理券を購入→指定日時・場所に搬出」となります。

この方法の最大のメリットは費用の安さです。多くの自治体では一点あたり数百円から数千円程度で回収してくれます。ただし、自分で指定の場所まで運び出す必要があるため、運搬が困難な大型家具の場合は課題となります。

また、申し込みから回収までに日数がかかることや、回収日が平日に限られるなど、時間的な制約もある点に注意が必要です。自治体によっては自宅内からの運び出しをサポートするサービスもあるため、事前に確認してみると良いでしょう。

リサイクルショップの出張買い取りを依頼する

大型家具の状態が良ければ、リサイクルショップの出張買い取りサービスを利用するのもひとつの方法です。多くのリサイクルショップでは無料で査定し、その場で買い取りをおこなってくれます。この方法の最大のメリットは、自分で運び出す手間がかからないうえに、お金を得られる点です。家具の運搬からすべて業者が対応してくれるため、労力をかけずに処分できます。

ただし、家具の種類や状態によっては買い取りを断られたり、期待するほど高く買い取ってもらえなかったりすることもあります。特に、無名メーカーの製品や年式の古い家具は買取価格が低くなる傾向があります。買い取りを断られた場合は、別の処分方法を検討する必要があるでしょう。

店舗の不用品回収サービスを活用する

家電量販店や家具店では、新しい商品を購入する際に古い商品を引き取ってくれるサービスを提供していることがあります。家電製品の場合は「家電リサイクル法」や「小型家電リサイクル法」によりリサイクルが義務付けられており、販売店経由で処分するのが一般的です。

ニトリなどの家具店では、新しい家具を購入し配送サービスを利用する際に、それまで使っていた家具を引き取るサービスを行っていることがあります。このサービスは、新しい商品の購入と古い家具の処分を同時に行えるため、非常に便利です。

ただし、引き取りにはいくつかの条件がある場合があります。たとえば、購入商品と同等・同容量のもののみ対象といった制限があるほか、別途料金がかかったりすることもあるため、事前にサービス内容を確認することが重要です。また、玄関先までの配送サービスの場合は、古い家具を自分で玄関まで運び出す必要がある点にも注意しましょう。

家財整理専門サービスに依頼する

不用品回収業者や遺品整理業者、生前整理業者などに依頼するという選択肢もあります。これらの業者は、大型家具の搬出から処分までをすべて代行してくれるため、自分で作業を行う必要がありません。

遺品整理業者や生前整理業者は、単に物を回収するだけでなく、再利用可能な品物、値段の付く品物であれば買い取り対応もしてくれることがあります。また、多くの事業者が、専門のスタッフが自宅への出張サービスを提供しており、大型家具を運び出してくれる事業者も多いです。

事業者に依頼する際は、「一般廃棄物収集運搬業許可」や「産業廃棄物収集運搬業許可」などの資格を持っているかを確認することが重要です。一般廃棄物収集運搬業許可は市区町村が発行するもので、家庭から出るゴミを適正に処理できる事業者であることを証明します。

一方、産業廃棄物収集運搬業許可は都道府県が発行し、企業など事業活動で発生する廃棄物を適切に処理できることを示します。これらの許可がない事業者に依頼すると、不法投棄などの違法行為に巻き込まれる可能性もあり、注意が必要です。費用は他の方法と比べてやや高めになることが多いですが、時間や労力をかけずに確実に処分できる点が最大のメリットと言えるでしょう。

大型家具や粗大ゴミを処分する際の注意点

大型家具や粗大ゴミを処分する際の注意点

大型家具や粗大ゴミを処分する際には、事前に押さえたい重要な注意点があります。処分方法を誤ると、思わぬトラブルや手間が発生する可能性があるため、注意が必要です。ここでは、粗大ゴミを処分する際に知っておきたい3つの重要ポイントについて解説します。

放置は大きなリスクになる

大型家具を「運べないから」という理由で自宅の敷地内やマンションの共用部に放置することは、避けなければなりません。このような行為は地域の治安や景観を悪化させるだけでなく、マンションであれば他の入居者にも迷惑をかけることになります。

また、相続した実家にある大型家具を放置したままにしておくことも問題です。たとえ誰も住んでいなくても固定資産税などの維持費は継続して発生し、建物親土地の価値も時間の経過とともに下がってしまいます。いざ売却するときに希望金額で売れないことも考えられます。

さらに深刻なのは、管理が行き届かない空き家が「特定空き家」に指定されるリスクです。特定空き家に認定されると、翌年度から固定資産税の優遇処置が解除され、税額が最大で6倍に跳ね上がる場合があります。こうした経済的な負担を回避するためにも早めの対応が重要です。

悪徳な不用品回収専門会社が存在する

不用品回収業者の中には、悪質な事業者も存在します。たとえば、「無料回収」と宣伝しているにもかかわらず、作業終了後に「作業費用」や「運搬費用」などの別名目で高額な請求をするケースがあります。また、契約した以外の物まで勝手に持ち出そうとするなど、トラブルにつながる行為が報告されているため、注意が必要です。

こうした悪質な事業者を見分けるポイントとしては、以下のような特徴があります。

  • 「無料」を過度に強調している
  • 会社情報(住所や連絡先)が不明確
  • 業界相場より極端に安い料金を提示している街を巡回するトラックからの勧誘

これらの特徴に当てはまる事業者には、特に注意が必要です。

一方で、信頼できる事業者は、一般廃棄物収集運搬業許可などの必要な許可を取得しており、公式ウェブサイトにも情報を明記しています。少しでも不安を感じたら、複数の会社から見積もりを取り、比較検討することが大切です。

不法投棄は違法である

粗大ゴミの不法投棄は明らかな犯罪行為です。不法投棄をすると、法律違反として5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科せられる可能性があります。法人の場合は、最大3億円以下の罰金が科せられることもあります。

道路わきや空き地、山林などの公共の場所に捨てるのはもちろん、他人の家の敷地内や私有地に無断で粗大ゴミを置くことも不法投棄に該当します。また、自分で不法投棄していなくても、委託した不用品回収業者が不法投棄を行った場合、依頼者にも責任が及ぶことがあります。

そのため、事業者選びの際は、正規の許可(一般廃棄物収集運搬業許可など)を取得しているなど、信頼できる事業者かどうかを十分確認することが重要です。信頼できる事業者に依頼し、適切な手続きに沿って処理を行うことで、不要なトラブルや法的リスクを未然に防ぐことができるでしょう。

知っておきたい!大型家具の処分が必要になるタイミング

知っておきたい!大型家具の処分が必要になるタイミング

大型家具の処分は、いつでも簡単にできるものではありません。運搬や手続きに時間がかかることが多いため、あらかじめ処分の必要が生じるタイミングを知っておくことで、余裕を持って計画を立てることができます。

ここでは、大型家具の処分が必要になる代表的な3つのケースと、それぞれの状況に応じた注意点や対策について解説します。

子どもが引っ越すとき

子どもが大学入学や就職を機に実家を出てひとり暮らしを始める際、長年使ってきた勉強机やベッド、本棚などの大型家具を処分するタイミングとなることが多いです。ります。こうした家具は重量があるため、2階からの搬出作業が危険を伴うこともあるため、早めに予定を組んで準備しておくことが大切です。

引っ越しの予定が決まったら、まずは「持っていく家具」「処分する家具」を明確に区分しましょう。処分する家具が決まったら、自治体の粗大ゴミ回収を予約したり、不用品回収業者へ見積もりを依頼したりするなど、計画的に進めることがポイントです。

近年では引っ越し専門会社が不用品の回収サービスを行っているケースもあるため、引っ越しと同時に処分できるかどうかも確認してみると良いでしょう。大型家具の運搬による怪我や建物への損傷を防ぐためにも、無理せずプロの力を借りることを検討しましょう。

両親が健在なうちに実家じまいをするとき

両親が健在で判断能力があるうちに「実家じまい」を行うことは、将来的なトラブルを防ぐうえで重要です。たとえば、高齢になった親が介護施設に入居することになった場合や、広すぎる家の管理・維持に負担を感じ始めたときなどが、実家じまいを検討するタイミングと言えるでしょう。

早めに、実家じまいに取り組むことで多くのメリットがあります。親御さんが認知症などで意思確認が難しくなった場合、家の売却などの重要な判断ができなくなる可能性があります。また、住む人がいない空き家は傷みが早く、換気不足によるカビの発生や排水管・ガス管の劣化などが進みやすいため、住む人がいない状態で長期間放置することは避けるべきです。

特に、マンションの場合は住んでいない間も管理費や修繕積立金の支払いは続くため、放置しておくには経済的な負担も考慮する必要があります。親御さんと一緒に今後の暮らしについて話し合いながら、実家の片付けや処分について計画的に進めルことが大切です。

両親が亡くなったとき

株式会社AlbaLinkが2025年に実施した調査によると、実家の片付けを始めたきっかけとして「家族の死去」と回答した人が22.4%で第2位となっています。また、同調査では実家の片付けで最も困った物として「大型家具」が37.0%で第1位という結果が出ています。

親が亡くなったことをきっかけに実家を片付ける場合、相続関連の事務手続きと並行して家財の整理を行うことになります。特に、相続した実家に残されたタンスやベッドなどの大型家具は、その処分方法に悩む人が多いものです。

実家の整理は、相続財産を確認するためにも重要な作業であり、不動産の権利証や売買契約書など、今後の手続きに必要となる重要書類が家具の中や引き出しに紛れていることもあるため、慎重に進める必要があります。特に相続した不動産を売却する場合には、購入時の書類が必要となるケースもあります。

このような状況では、遺品整理の専門会社に依頼するのもひとつの選択肢です。遺品整理業者は大型家具の運搬だけでなく、価値のある家具については買取も行っています。相続における複雑な問題を抱えている場合には、専門家のサポートを得ることで負担を軽減できるでしょう。

出典:株式会社AlbaLink「実家の片付けで困った物ランキング」

運べない大型家具・粗大ゴミに悩んだらくらしのセゾン「遺品整理・生前整理」へ

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親が高齢で力仕事ができなかったり、自分や兄弟姉妹が遠方に住んでいて手伝えなかったりと、「処分したくても運べない」という状況は珍しくありません。

そんなときに頼りになるのが、くらしのセゾンの「遺品整理・生前整理」サービスです。このサービスでは、大型家具の運び出しから処分まで一貫して対応してくれるため、離れて暮らす両親の実家じまいや遺品整理の際にも安心して任せられます。

くらしのセゾンの特徴は、20年以上続く企業だからこそ提供できる信頼性とサービス品質の高さです。経験豊富な専門スタッフが丁寧に対応してくれるため、貴重品や思い出の品の扱いも安心して任せられます。また、事前調査や見積もりは無料で、家財道具の整理から不用品の買取、部屋の清掃まで幅広く対応しているため、実家や自宅の片付けに関するさまざまな悩みを一度に解決できます。作業は最短即日対応で、急ぎの場合でも柔軟に対応してくれるのも安心ポイント。不用品の整理や回収に困ったらくらしのセゾンの「遺品整理・生前整理」サービスに相談してみてはいかがでしょうか。

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おわりに

大型家具の処分に悩む多くの方にとって、運搬の難しさは大きな壁となっています。この記事では、部屋から出せない家具の解体や知人への譲渡、フリマアプリでの売却、自治体の粗大ゴミ収集の利用など、状況に応じた7つの処分方法を紹介しました。どの方法を選ぶにせよ、放置による環境悪化や悪徳業者によるトラブル、不法投棄の違法性といった注意点を把握しておくことが重要です。子どもの引っ越しや実家じまい、遺品整理など、処分が必要になるタイミングを見据えて計画的に行動しましょう。専門のサービスを利用すれば、運搬の手間なく安心して大型家具の処分ができるため、ぜひくらしのセゾンの「遺品整理・生前整理」サービスへ相談することをお勧めします。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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