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コストコで本当に節約できる?年会費の元を取る賢い活用術と落とし穴回避法

コストコで本当に節約できる?年会費の元を取る賢い活用術と落とし穴回避法
ゆーたか (CROCO_コラム企画ライター)

執筆者

ゆーたか

理学療法士、パーソナルトレーナー、2級FP技能士。ライターとしても活動している5人家族30代パパ。医療・金融系メディアで累計200本以上執筆。趣味は家電をフル活用して家事を効率化することと読書。家族と家計の健康を守るために日々奮闘中。

コストコは「大容量でお得」のイメージがありますが、年会費(一般会員の例:5,280円)を回収できなければ逆に割高になりかねません。

この記事では節約の視点から、年会費の損益分岐点、必ず得する買い方、そしてムダを出さない保存・献立術までをわかりやすくお伝えします。

価格・会費・在庫・仕様は店舗や時期で変動します。以下の価格差や節約額は”目安の実例”としてお読みいただき、実際の購入前に店頭・公式情報でご確認ください。

年会費5,280円の損益分岐点を検証!元が取れる人・取れない人の違い

年会費5,280円の損益分岐点を検証!元が取れる人・取れない人の違い
5,000円以上の年会費を払うからこそ、それ以上の元を取りたいですよね。

コストコの年会費は5,280円。その元を取るためには、どのような購入をすれば良いのでしょうか。まずは、年会費回収のために必要な支出額を試算してみましょう。

家族構成別・年会費回収の目安

ここでは、実際の価格差をもとに家族構成別の年会費回収額を試算します。

主要商品の価格比較例

商品名一般価格(スーパー)コストコ価格割安率
鶏むね肉150円/100g(全国小売平均)107円/100g約29%安
冷凍ブロッコリー75円/100g48円/100g約36%安
オイコスプロテインヨーグルト180~220円/個約104円/個約42~53%安

スーパーの一般的な価格と比較するとコストコの割安率は、30%~50%前後となっています。このような価格差がある一方で、

大容量ゆえの食べ残しも多くあると思われます。そこを考慮し、損益分岐点の試算では割安率を15%と控えめに設定して年会費回収の目安を算出してみました。

年会費の損益分岐点は、年間35,200円(年会費5,280円÷割安率15%≒35,200円)となります。月平均では約2,933円の買い物をすれば元が取れる計算です。

以下の表では、家族構成別にどの程度お得になるのかを試算してみました。各家族構成での一般的な年間購入額を想定した場合の利益を示しています。どの家族構成でも損益分岐点である35,200円を大きく上回る購入額であり、年会費を十分に回収できることが分かります。

家族構成別の年会費回収試算

家族構成年間購入額15%節約額年会費後の差引
4人家族30万円4万5,000円+39,720
夫婦18万円2万7,000円+21,720
一人暮らし12万円1万8,000円+12,720

小分け冷凍など食べ残しや廃棄を回避し、実質15%以上の割安率を維持し、月3,000円前後の買い物をするかどうかを確認してから入会すると安心です。

会費の元を取るためのおすすめ購入品と年間節約額

会費回収の近道は、値引き幅が大きく無駄になりにくい商品を選ぶことです。節約効果が高い商品として「鶏むね肉」「ガソリン」「バナナ」の3つがおすすめです。

おすすめ購入品と節約効果

  • 鶏むね肉:全国平均より約40円安いため、月4kg使う家庭であれば年間2万円以上の節約効果が期待できます。
  • ガソリン(併設スタンド):併設スタンドの価格は地域差が大きいものの、全国平均より12円/L程度安い傾向があります。月60L給油する場合、年間約8,640円の節約となる計算です。
  • オーガニックバナナ:1.3kg 318円(245円/kg)。一般的なスーパーの全国平均より100円以上安く、週1kg消費する家庭なら年間約6,000円の節約になります。

なお、ガソリンや青果類は相場変動の影響を受けやすい商品です。お住まいの地域で普段利用している店舗との価格差を実際に確認してから年間の節約額を算出すると、より正確な試算ができます。また、鶏むね肉やバナナなど、大量消費が難しい場合には、ご友人とシェアするのがおすすめです。シェアすることで無理なく食べきることもできるでしょう。

意外な落とし穴!コストコで「買ってはいけない」商品の見極め方

コストコで節約したいなら「とりあえず安いから買う」は禁物です。特に以下のような商品は値段よりも使いきれずに無駄になることがあるので注意しましょう。

大容量の惣菜・ベーカリー

1.3kg入りのサラダチキンは、消費期限が購入当日〜翌日。家族4人でも「翌日残りを泣く泣く廃棄」になるケースが多く、値引率が一気にマイナスに振れます。

大容量の調味料・お菓子

カークランドのメープルシロップ1Lは単価が確かに安いものの、開封後は冷蔵でも数か月で風味が薄れます。2.5kg入りスナック菓子や1.7kgのサルサソースも同様で、湿気たり酸化したりすれば結局割高に。

無駄な購入を避けるために、買うなら冷凍スペースと食べ切り計画を先に決めておきましょう。

購入前の3点チェック

  • 消費期限:  消費期限以内、食べ切れる量か(総菜や調理パンはおおよそ48時間以内)
  • 劣化の早さ: 開封後の酸化・湿気による劣化が始まるまでに消費できるか(大容量調味料/菓子など)
  • 保管計画: 冷凍庫に保管できるか(”何g×何袋”入るかを先にメモ)

買うかどうか迷ったら「保管できない大容量は買わない」を合言葉に。

大容量品を無駄にしない!賢い小分け保存術と使い切りテクニック

大容量品を無駄にしない!賢い小分け保存術と使い切りテクニック
美味しそうでついつい食べたくなりますが、節約には冷静さが必要です。

コストコで買った大容量品は、保存と使い切りを計画すれば家計の味方になります。

冷凍庫スペース(容量別)小分け保存方法

冷凍庫の容量に合わせて小分け方法を変えると、限られたスペースでも食材を無駄なく保存できます。

単身向け(100L未満)

単身者向けの小型冷凍庫は、冷凍庫のパワーやスペースも小さく保存できる量も限られています。そのためできるだけスペースを取らないように「薄く平らにして」保存するのがおすすめです。肉は200gずつ薄く平らにして急速冷凍。魚は切り身を1枚ずつ包んで保存袋へ。刻んだ野菜は薄く平らに凍らせ、取り出しやすくします。

ファミリー向け(200L以上)

ファミリー向けの冷蔵庫は、冷凍庫もある程度の大きさがあり、保存できる量も多くなります。家族で1回に食べる量やメニューを意識して冷凍するようにします。肉は300〜400gに小分けし、冷凍したら立てて収納することでスペースを取りません。魚は下味を付けて冷凍しておくと、解凍後すぐ調理できて便利です。野菜は用途別に袋を分けて保存し、ラベル管理で食品ロスを防ぎましょう。

冷凍・解凍の基本

 冷凍の基本は急速冷凍です。薄く平らにしてできるだけ空気を抜いて冷凍します。日付/内容をラベリングしておくと安心です。解凍は冷蔵庫内で半日が基本、再冷凍は風味も落ち、安全面でもおすすめできません。

大容量食材を使い切る!1週間献立ローテーション術

コストコで食材をお得に購入した後は、いかに無駄なく使い切るかが重要です。その時々にその日の献立を考えるのではなく、1週間分の献立を決めて週末に仕込み、平日は決めた献立を順番に作って食べると効率良く食材を使うことができます。

例えば、鶏むね肉と豚肩ロースをコストコで購入した場合の1週間の献立を考えてみましょう。日曜の仕込みで、鶏むね肉と豚肩ロースを1食分に小分けにします。下味は塩こうじ/醤油/カレーの3系統で下味をつけて冷凍します。野菜は切って軽くゆで、冷蔵用と冷凍用に分けます。

  • 月曜:鶏むねソテーとサラダ
  • 火曜:豚肩ロースと根菜のみそ炒め
  • 水曜:白身魚のムニエル
  • 木曜:チキンカレー(残り野菜を追加)
  • 金曜:豆と野菜のミネストローネ+チーズトースト
  • 土曜:在庫整理スープとパン

大容量の肉でも計画的に使うことで、ロスなく一週間を回せます。

おわりに

コストコで確実に節約するためには、「安いから」という理由だけで購入するのではなく、年会費の損益分岐点(年間35,200円)を意識した計画的な買い物が重要です。

特に鶏むね肉、ガソリン、バナナの3つのような価格差が大きい商品を中心に購入すれば年会費は確実に回収できます。一方で、大容量の惣菜や調味料は消費期限や劣化リスクを十分に検討してから購入しましょう。

また、コストコの真価は大容量商品を「無駄なく使い切る」ことにあります。冷凍庫の容量を把握し、小分け保存と献立計画を組み合わせることで、食材ロスを最小限に抑えながら家計への効果を最大化できます。

月3,000円程度の買い物から始めて、自分の生活スタイルに合った活用法を見つけていけば、コストコは強力な節約ツールになるはずです。この記事を参考に、賢いコストコライフをスタートしてみてください。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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