目隠しフェンスの設置を検討する際、10mあたりの費用や素材選びで悩む方は少なくありません。実際、素材や設置方法によって費用は変動し、きちんと選ばないと後悔につながる可能性があります。
この記事では、目隠しフェンス設置に関する費用相場から素材の特徴、よくある失敗例とその対策まで、知っておくべき知識をまとめました。プライバシー確保や防犯対策を目的とした外構工事で失敗したくない方は、ぜひ参考にしてください。
- 目隠しフェンス10m設置の費用相場(スチールや鋳物など素材ごとに紹介)
- DIYから専門業者依頼まで4つの設置方法のメリット・デメリット、向き・不向き
- 設置後の4大トラブル(日当たり悪化・高さ不足・境界問題・予算オーバー)の対策
- 隣家への説明や法的制限など、トラブル回避のための事前チェックポイント


そもそも目隠しフェンスとは?

目隠しフェンスは、プライバシー保護と防犯を目的とした背の高いフェンスです。一般的なフェンスとは異なり、外部からの視線を遮ることを主な目的としています。
通常の間仕切りが高さ80cm~120cmほどであるのに対し、目隠しフェンスは150cm~200cm以上の高さがあり、板状や格子状のデザインで隙間を最小限に抑えています。
間仕切りフェンスとの違い

【設置が効果的なケース】
- 住宅が道路沿いにあり、通行人の視線が気になる
- 隣家との距離が近く、互いのプライバシーを確保したい
- リビングや庭でくつろぐ時間を大切にしたい
- 小さな子どもやペットの安全対策として
一方で敷地に十分なスペースがない場合や、定期的なメンテナンスが負担になる方には不向きかもしれません。
【素材別】目隠しフェンスの種類と10m・20m・30m当たりの費用相場

素材によって値段は異なり、10m設置で15万円~60万円の幅があります。その他、幅・高さ・デザイン・設置方法によっても変動します。ここでは素材別に費用相場をご紹介します。
(※費用相場は目安であり、業者や地域によって異なります)
①本体価格・施工費、②基礎工事費、③既存フェンス撤去費などが含まれます。自宅の状態によって必要な費用は異なるので、現地調査後の見積もりで確認しましょう。
アルミ素材
アルミ素材は耐久性とコストパフォーマンスのバランスが最も良いです。軽量で錆びにくく、メンテナンスがほぼ不要だからです。軽量でありながら強度と耐久性に優れており、地震などの災害時にも安全性が高いことが特徴です。
一方で、衝撃には比較的弱く、ボールなどが当たると凹みが生じる可能性があります。また、金属特有の無機質な印象を与えがちで、ナチュラルな庭づくりには適さないこともあります。
【おすすめの人】
- メンテナンスの手間をかけたくない方
- 耐久性を重視する方
- 地震などの災害対策のために設置したい方
【注意点】
- 強い衝撃により凹みやすい
- 経年劣化で表面の塗装が剥がれることも
- 強風時に風切り音が発生する可能性
アルミ素材フェンス費用相場
価格区分 | 1mあたり | 10m | 20m | 30m |
---|---|---|---|---|
本体価格のみ | 5,000円~100,000円 | 5万円~100万円 | 10万円~200万円 | 15万円~300万円 |
施工費込み | 6,200円~101,400円 | 6.2万円~101.4万円 | 12.4万円~202.8万円 | 18.6万円~304.2万円 |
スチール素材
スチール素材は最も安価ですが、目隠し効果はあまり期待できません。メッシュ状のデザインが主流で、完全な目隠しには不向きだからです。
格子状のすき間が大きいので通気性が良く、開放感があり、どのような住宅でも馴染みやすいデザインです。また、フェンスが日差しを遮らないため、日当たりが悪くなることもありません。
一方で、錆びやすい性質があるため、定期的なメンテナンスが必要になります。
【おすすめの人】
- 境界線を示すことが主な目的の方
- コスパを最優先に考える方
- 開放感を重視する方
【注意点】
- 目隠し効果がほとんどない
- コーティングが剥がれると錆が出てくる
- 海沿いや湿気の多い場所では錆びやすい
スチール素材フェンス費用相場
価格区分 | 1mあたり | 10m | 20m | 30m |
---|---|---|---|---|
本体価格のみ | 4,000円~5,000円 | 4万円~5万円 | 8万円~10万円 | 12万円~15万円 |
施工費込み | 5,100円~6,300円 | 5.1万円~6.3万円 | 10.2万円~12.6万円 | 15.3万円~18.9万円 |
樹脂素材
樹脂素材は木の質感を持ちながら、メンテナンス性に優れています。人工木材なので腐食せず、天然木のような定期メンテナンスが不要だからです。
耐久性に優れており変色しにくい材質のため、塗り替えのリフォームが不要なケースが多く、反りやひび割れもほとんど見られません。加工しやすいためデザインの幅が広く、さまざまなスタイルの庭と合わせやすいでしょう。
ただし、アルミ製に比べると耐久性は劣るとされており、強度面では注意が必要です。
【おすすめの人】
- 天然木の質感を求めるがメンテナンスを避けたい方
- ナチュラルな庭づくりを好む方
- 反りやひび割れなどをできるだけ防ぎたい方
【注意点】
- 天然木に比べ直射日光で表面の温度が高くなる
- 天然木に比べて費用が高くなりがち
樹脂素材(人工木材)フェンス費用相場
価格区分 | 1mあたり | 10m | 20m | 30m |
---|---|---|---|---|
本体価格のみ | 22,500円~35,000円 | 22.5万円~35万円 | 45万円~70万円 | 67.5万円~105万円 |
施工費込み | 24,000円~37,000円 | 24万円~37万円 | 48万円~74万円 | 72万円~111万円 |
天然木素材
天然木素材は自然な風合いですが、定期的なメンテナンスが必要です。自然素材ゆえに腐食や虫害のリスクがあり、防腐処理が欠かせないからです。
特に植栽が多く庭づくりに力を入れている住宅や、自然豊かな住環境に向いており、好きな色に塗装したりカットしたりと加工のしやすさも魅力です。ソフトウッドはホームセンターなどでも安く手に入り、DIYも可能です。
しかし、素材の性質上、耐久性はやや劣るとされており、定期的なメンテナンスが欠かせません。3~5年ごとの塗装や防腐処理が必要で、樹脂やアルミに比べて劣化しやすく寿命が短いという課題があります。
【おすすめの人】
- 自然素材にこだわる方
- DIYを楽しみたい方
- 定期的なメンテナンスを苦にしない方
【注意点】
- 2~3年に一度の防腐塗装が必須
- シロアリなど害虫のリスクがある
- 反りや割れが生じ、交換が必要になる可能性
天然木フェンス費用相場
価格区分 | 1mあたり | 10m | 20m | 30m |
---|---|---|---|---|
本体価格のみ | 9,000円~30,000円 | 9万円~30万円 | 18万円~60万円 | 27万円~90万円 |
施工費込み | 15,000円~45,000円 | 15万円~45万円 | 30万円~90万円 | 45万円~135万円 |
鋳物素材
鋳物素材はデザイン性が高いものの高額です。製造に手間がかかり、重量があるため施工も難しいからです。
バラをはじめとしたつる系の植物を模した柄やアールデコ調など、デザインに幅があります。密度が高い鉄素材のため頑丈です。
ただし、複雑な形をしているため高額になりがちで、重量もあるので、万が一倒壊すると被害が大きくなる恐れもあります。
【おすすめの人】
- 高級感を演出したい方
- ヨーロピアンスタイルを好む方
- デザイン性を最優先に考える方
【注意点】
- 重量があるため基礎工事費用が高くなりがち
- 複雑なデザインで清掃が難しい
- 台風時の倒壊リスクが他素材より高い
鋳物フェンス費用相場
価格区分 | 1mあたり | 10m | 20m | 30m |
---|---|---|---|---|
本体価格のみ | 20,000円~30,000円 | 20万円~30万円 | 40万円~60万円 | 60万円~90万円 |
施工費込み | 29,500円~35,000円 | 29.5万円~35万円 | 59万円~70万円 | 88.5万円~105万円 |
竹垣
竹垣は和式住宅に適していますが、メンテナンス頻度が高い素材です。天然素材の竹は和の雰囲気を演出できる一方、耐久性に課題があるからです。
竹垣の種類は、天然竹やアルミニウム材、樹脂材などがあります。現在では樹脂製の竹垣風フェンスが主流で、水拭き・乾拭き程度のメンテナンスできれいな状態を保つことが可能です。
天然竹の場合は経年変化の味わいがある一方で、10年ほどで交換が必要になるケースが多く、虫害や腐食のリスクもあります。強風には弱く、定期的なメンテナンスを前提とした計画が必要です。
【おすすめの人】
- 和式住宅に住んでいる方
- 日本庭園を好む方
- 経年変化を楽しめる方
【注意点】
- 天然竹は7~10年で交換が必要
- 台風や強風で破損しやすい
- 職人の技術により仕上がりに差が出やすい
竹垣フェンス費用相場
価格区分 | 1mあたり | 10m | 20m | 30m |
---|---|---|---|---|
本体価格のみ | 9,000円~25,000円 | 9万円~25万円 | 18万円~50万円 | 27万円~75万円 |
施工費込み | 15,000円~36,000円 | 15万円~36万円 | 30万円~72万円 | 45万円~108万円 |
生垣
生垣は見た目が美しく自然を感じさせてくれますが、設置後も剪定(せんてい)などで定期的なコストが発生します。
生垣は、生きている植物を植えて目隠しする方法です。レッドロビンやプリペット、ボックスウッドなど、成長が早く管理しやすい樹種を選ぶことで、美しい見た目を保てます。
しかし、樹木の枝を切り落としたり、風通しや日当たりを良くしたりするための剪定が必要です。年間の管理費用として30,000円〜60,000円のコストも考慮しなければなりません。
【おすすめの人】
- ガーデニングが趣味の方
- 環境保護に関心がある方
- 継続的な管理を苦にしない方
【注意点】
- 年2~3回の剪定作業が必須
- 成長に3~5年かかり即効性がない
- 隣地への越境トラブルが発生しやすい
生垣費用相場
価格区分 | 1mあたり | 10m | 20m | 30m |
---|---|---|---|---|
施工費込み | 40,000円~47,000円 | 40万円~47万円 | 80万円~94万円 | 120万円~141万円 |
日当制では作業員1人1日あたり15,000~30,000円、単価制では高さ別に1m以下500円、1~2mで1,000円、2~3mで2,000円程度が相場です。さらに駐車場代、出張費、ゴミ処分費(45Lゴミ袋1つで約1,000円、軽トラック1台分で4,000~8,000円)、消毒作業費(1mあたり500円)などの追加費用も発生する場合があります。
目隠しフェンスの設置方法

目隠しフェンスを設置するには「DIYで自作する」「材料だけ購入して設置のみ依頼」「専門業者に一括依頼」「住宅会社・リフォーム会社に依頼」という選択肢があります。
それぞれにメリット・デメリットがあり、予算や技術力、求める品質に応じて適切な方法を選ぶことが重要です。
【設置方法別】メリット・デメリット、向き・不向き比較表
項目 | DIY | 材料購入+設置依頼 | 専門業者一括 | 住宅・リフォーム会社 |
---|---|---|---|---|
メリット | 材料費のみで最安/自分のペースで施工 | 材料を安く調達/DIYのリスク回避 | 高品質な仕上がり/充実した保証/プロの提案力 | 他工事との同時施工/総合的なサポート/信頼関係がある |
デメリット | 技術・知識が必要/時間がかかる/失敗リスクが高い | 保証範囲が限定的/受けてくれる業者が少ない/責任範囲が曖昧 | 費用が高め/業者選びが重要/工期調整が必要 | 中間マージン発生/外構の専門性が低い/費用が最も高い |
向いている人 | DIY経験豊富/時間に余裕がある/工具を持っている | 材料調達に自信あり/コスパ重視/簡単な施工でOK | 品質重視/保証を求める/忙しい方 | 他もリフォーム予定/すでに信頼関係がある/予算に余裕がある |
不向きな人 | 初心者/時間がない/完璧を求める | 保証重視/責任を明確にしたい | 予算を抑えたい/急いでいる/シンプル施工希望 | 外構のみの工事/コスパ重視/専門性を求める |
DIYする
DIYは費用を抑えられますが、成功するかは本人次第です。材料費のみで済む一方、知識とスキルが必要で、失敗しても自己責任となります。
また、外構工事や防腐処理・塗装などを含めると、トータルで想定以上の費用がかかる場合があります。支柱を埋める必要がないフェンスであれば、ホームセンターやインターネットで購入してDIYでもできるでしょう。
DIYでフェンスを設置する手順
- 基礎石を埋める穴を掘り、仮置きする
- 水平器と水糸を使って基礎石の水平・高さを調整する
- 基礎石のまわりを押し固めて位置を固定する
- 基礎石内に砂利を入れて高さを30cmに調整する
- フェンスを差し込み水平を確認後、連結ボルトで固定する
- 基礎石の中にモルタルを隙間なく流し込む
- モルタル表面を整え、余分なモルタルを拭き取って完成
【体験談】アルミフェンスDIYの失敗
柱を立てた後、フェンス本体を連結ボルトで固定する作業中、台風がよく来る地域なので「少し強めに締めておこう」とインパクトドライバーを「強」設定にしたのが間違いでした。作業開始が遅く焦っていたため、手早く済ませようと力任せに締めていたところ、突然手応えが軽くなりボルトの頭が切れてしまいました。
自分でフェンスを手配し設置のみ依頼する
業者にすべて依頼するよりコスパは良いですが、保証範囲が限定的になります。また、本体購入と設置のセットでしか依頼できない業者も多く、選択肢が限られています。
責任の範囲
内容 | 責任の所在 |
---|---|
施工のトラブル | 業者 |
材料のトラブル | 購入者 |
施工に原因があれば業者に補償してもらえる可能性は高いですが、材料が原因であれば対象外となるかもしれません。
エクステリア・外構工事会社に依頼する
エクステリア・外構工事会社に直接依頼すれば仲介マージンを取られず、リフォーム会社や住宅会社より費用を抑えられる可能性があります。
【外構会社選びのポイント】
- 施工実績の豊富さ
- 自社設計・施工体制
- アフターフォローの充実
- 取り扱いメーカーの多さ
複数の会社から見積もりを取って比較検討しましょう。
リフォーム会社や住宅会社に依頼する
住宅全体のリフォームの一環として依頼する場合に適していますが、費用は高めになりがちです。他工事との同時施工でスケールメリットがある一方、下請け業者による施工で中間マージンが発生するからです。
また、建物のリフォームのみで外構に対応していない会社もあるため、事前に確認しておきましょう。
最低3社以上から見積もりをもらう、同じ条件で比較・検討する、年度末や決算期を狙って価格交渉を行うなどが挙げられます。
以下の特徴がある業者は避けましょう。
- 突然の訪問営業で「今すぐ契約しないと損」と契約を急かす
- 見積書が「工事費一式」など内訳が曖昧で詳細を説明できない
- 会社所在地や連絡先が不明確で、携帯電話番号しか教えない
- 建設業許可証や資格証明の提示を求めると嫌がったり拒否したりする
目隠しフェンス設置の外構工事費用の相場は?

外構工事費の費用相場は、1mあたり5,000円~100,000円です。
設置面積が広くなると総費用は高くなり、設置場所によっても前後します。
「既存フェンスの撤去(廃材処理含む)」や、設置場所が傾斜となっている場合の「土留め工事」にも別途費用がかかることを考慮しなければなりません。
素材別工事条件による価格差(10m設置時)
素材 | 本体価格のみ | 施工費込み | 既存撤去あり | 土留め工事あり | 撤去+土留め |
---|---|---|---|---|---|
スチール | 4万円~5万円 | 5.1万円~6.3万円 | 7.1万円~14.3万円 | 23.1万円~64.3万円 | 25.1万円~72.3万円 |
アルミ | 5万円~100万円 | 6.2万円~101.4万円 | 8.2万円~109.4万円 | 24.2万円~159.4万円 | 26.2万円~167.4万円 |
天然木 | 9万円~30万円 | 15万円~45万円 | 17万円~53万円 | 33万円~103万円 | 35万円~111万円 |
竹垣 | 9万円~25万円 | 15万円~36万円 | 17万円~44万円 | 33万円~94万円 | 35万円~102万円 |
樹脂 | 22.5万円~35万円 | 24万円~37万円 | 26万円~45万円 | 42万円~95万円 | 44万円~103万円 |
鋳物 | 20万円~30万円 | 29.5万円~35万円 | 31.5万円~43万円 | 47.5万円~93万円 | 49.5万円~101万円 |
生垣 | – | 40万円~47万円 | 42万円~55万円 | 58万円~105万円 | 60万円~113万円 |
※土留め工事:1mあたり18,000〜58,000円
一部自治体では、設置やブロック塀の撤去に補助金を支給している場合があります。お住まいの自治体に確認してもいいでしょう。
自治体名 | 制度名 | 助成対象 | 助成金額 | 上限額 |
---|---|---|---|---|
姫路市 | 緑化助成制度 | 植栽する樹木費のみ | 1mあたり5,000円 | 10万円 |
東京都杉並区 | ブロック塀等安全対策支援 | 危険ブロック塀撤去 | 撤去費用の3分の2(1mあたり23,000円) | 50万円 |
目隠しフェンス設置に関する後悔ポイント4選

計画不足によって、設置後にさまざまなトラブルが起こり後悔するケースがあります。
目隠しフェンス設置でよくある4つの後悔ポイントについて、失敗談を交えて解説します。
日当たりや風通しが悪くなった
目隠しフェンスの設置で最も多いトラブルは、予想以上に日当たりが悪くなることです。
【失敗談】
2m高のフェンスを南側に設置したところ、隣家から「午後の日差しが入らなくなった」と苦情を受けました。自宅も想像以上に暗くなり、洗濯物が乾きにくくなって後悔しています。
【事前対策】
日影図を作成して隣家への影響を前もってシミュレーションし、設置前には必ず隣家へ説明して同意を得ておきましょう。
【解決策】
フェンスの高さを低くしたり、半透明パネルを検討したりするといいでしょう。
高さが足りなかった
道路や隣家からの視線を遮るつもりが、実際の目隠し効果が不十分というケースが頻発しています。
【失敗談】
1.8mのフェンスを設置しましたが、道路からの視線は遮れませんでした。高低差50cmを計算に入れておらず、期待した目隠しの効果が得られませんでした。
【事前対策】
道路からの実際の目線の高さを測り、敷地の高低差を正確にチェックしてください。法的制限も前もって確認しましょう。
【解決策】
一般的に1.8m〜2mほどの高さで通行人からの視線を遮られると言われています。現地の状況も踏まえて、設置することが重要です。
法令による高さ制限
ブロック塀+フェンスの合計高さは2.2m以下(建築基準法施行令)であることに加え、各地地域の「建築協定」で独自に制限が設けられている場合があるため確認が必須です。
隣家と境界トラブルになった
境界線の認識違いによる越境トラブルは、後から発覚すると撤去・再設置で高額な費用が発生します。
【失敗談】
境界線から数cm内側に設置したつもりが、測量の結果10cmほど越境していることが判明。撤去・再設置で数十万円の追加費用がかかりました。
【事前対策】
「隣地境界線」に関わる境界標や境界杭を確認しましょう。また、隣家に工事内容を説明して同意を得ておくことが大切です。
【解決策】
土地家屋調査士による「境界確定測量」を実施し、隣家との話し合いによる円満な解決を図りましょう。
次のような流れで進めると安心です。
- 工事開始の1ヶ月より前に訪問し、設置位置・高さ・工期を説明する
- 境界を守って設置することを伝える
- 日当たりや風通しへの影響を伝える
- 工事中の騒音・作業時間を説明する
- 完成イメージ図や写真を見せて合意を得ておく
- 書面での同意書に署名・押印をもらう(可能であれば)
全体で3~6ヶ月かかります。
- 土地家屋調査士に依頼(1~2日)
- 必要資料の収集(2週間)
- 隣地所有者との話し合い(1ヶ月)
- 現地調査・測量(2~3週間)
- 立ち会い・境界確定・杭設置(1ヶ月)
- 図面作成・署名捺印(1ヶ月)
- 登記(2週間)
隣地所有者の協力が得られない場合は期間が延びることがあります。費用は60万円~80万円ほどが相場です。
想像以上にコストがかかった
フェンス設置では予想外の追加工事が発生しやすく、初期見積もりから費用が増加するケースが少なくありません。
【失敗談】
見積もり30万円で始めた工事が、地中の古い配管発見による迂回工事や台風による工期延長で最終的に60万円になりました。
【事前対策】
入念な現地調査を行うことに加えて、万が一に備えてリフォームローンを利用できる状態にしておくと安心です。
【解決策】
予算オーバー時はリフォームローンの活用により、月々の負担を抑えつつ工事を進めることができます。
【想定外のコスト増要因】
- 地中に古い配管や基礎が見つかって迂回工事
- 地盤が弱くて補強工事が必要
- 雨や台風で工事が延期になって追加費用
- 近所への騒音対策で防音シートなどが必要
【失敗しないためのチェックリスト】
- 高さ2.2m以下・建築協定を確認済みか
- 隣家と設置場所や方法について合意を得ているか
- 「隣地境界線」を正しく確認しているか
- 現地調査から追加費用の可能性について確認しているか
- 台風の時期を外すなど時期を考慮しているか
目隠しフェンスの後付けにも使えるセゾンのリフォームローン

目隠しフェンス設置は予想以上にまとまった費用がかかることが多く、特に既存撤去や土留め工事が必要な場合は当初予算の1.5〜2倍になるケースも珍しくありません。
【アルミフェンス10m設置時】
- 本体代:30万円
- 既存ブロック塀撤去:5万円
- 土留め工事:25万円
- 総額:60万円
「セゾンのリフォームローン」なら、外構工事にも対応しており資金計画をスムーズに進められます。投資用物件の外構改修にも利用できるため、幅広いニーズに対応可能です。
セゾンリフォームローンの特徴
特徴 | 内容 |
---|---|
来店不要のWEB完結申込 | 24時間365日申し込み可能 |
最短1日で審査結果 | 急ぎの工事にも資金目途が立ちやすい |
担保・保証人不要 | 複雑な手続きなし |
投資用物件も対象 | 賃貸物件の外構工事にも利用可 |
【こんな方におすすめ】
- 30万円ほどの少額なフェンス設置を検討している方
- 数百万円規模の外構工事を計画している方
- 急いで資金調達したい方
セゾンのリフォームローンでは、30万円から500万円まで利用できます。WEB申込なら来店不要で手続きが完了し、工事完了後の融資実行で安心です。外構工事の予算でお悩みの際は、ぜひご活用ください。


おわりに
目隠しフェンス設置は素材選びから施工方法まで検討すべき要素が多く、後悔しないためには事前準備が重要です。まずは自分の希望条件(目隠し効果・予算・メンテナンス頻度)を整理し、専門会社に相談することから始めましょう。
現地調査を含む見積もりを複数社から取得し、工事内容や保証についても確認してください。隣家への説明や法的制限の確認も忘れずに行うことで、トラブルのない工事ができるでしょう。
【工事前チェックリスト】
- 建築基準法・建築協定の高さ制限をクリアしているか
- 隣地境界線を把握し、隣家の同意を得ているか
- 日当たりや風通しへの影響をシミュレーションしたか
- 追加工事の可能性を含めた予算計画ができているか
- 施工業者の実績・保証内容を確認したか
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。