キッチンやお風呂で使ったお湯、ついそのまま流していませんか?実は残り湯を上手に活用するだけで、水道代を節約できます。
給水の一部を置き換えるだけでも、積み重ねれば年間で数千円の節約になります。
この記事では、具体的な金額シミュレーションと、安全に続けるための活用ポイントをわかりやすく解説します。また今回の前提となる計算単価は水道・下水道の合計を0.24円/Lとしましたが、あなたのお住いの自治体の料金で置き換えて計算することで、より具体的な節約金額がわかります。
残り湯活用でどれだけ節約できる?具体的な金額計算

残り湯は「洗濯の洗い」「掃除」「植物の水やり」に回すのが基本です。まずは洗濯から始め、慣れてきたら掃除や水やりにも使うと、負担を増やさずに節約効果を実感できます。
洗濯1回で約50リットル、月20回なら水道代約240円の節約
洗濯機の「洗い」を残り湯に切り替えると、1回で約50Lを置き換えられます。水道代の単価0.24円/Lなら、1回あたり約12円の削減に。月20回で約240円、年間で約2,880円の節約になります。
給水切替や残り湯ポンプの機能を使えば、手間をかけずに続けられます。
掃除や植物の水やりも含めると月400~600円の節約に
洗濯での残り湯の活用に慣れてきたら、次は掃除や植物の水やりにも残り湯を使ってみましょう。具体的な使用量の目安は以下の通りです。
- ベランダや玄関掃除:80L×月4回 = 月320L
- 外窓・網戸の洗い流し:15L×月4回 = 月60L
- ゴミ箱やバケツの洗浄:10L×月4回 = 月40L
- ベビーカーや自転車の泥落とし:20L×月2回 = 月40L
- 植物の水やり:10L×月8回 = 月80L
これらの合計約540Lを水道代の単価0.24円/Lで計算すると約130円の節約となり、洗濯分の約240円と合わせて約370円になります。
さらに、ベランダ掃除を週2回に増やしたり(80L×月8回 = 月640L)、庭木の水やりが多い家庭では、追加で約860〜1,060L/月を使い、約200円前後の節約になります。洗濯分を含めると、合計で月400〜600円程度の水道代の節約となります。
家族4名なら年間5,000〜7,000円相当の水道代削減効果
4人世帯で洗濯が月25〜30回のケースでは、洗濯だけで約300〜360円/月の節約となります。掃除・水やりも含めた合計は約420〜600円/月が目安で、年間では約5,040〜7,200円の水道代削減効果となります。
地域によって水道料金は異なり、0.20円/Lなら節約額はやや減り、0.28円/Lなら増加します。いずれの場合も、水道代見直しの効果は十分です。
残り湯を安全に使うための正しい活用方法

安全に使うための3つの基本は「洗いは残り湯、すすぎは水道水」「その日のうちに使い切る」「入浴剤使用日は用途を選ぶ」です。
洗濯の「洗い」工程はOK、最後のすすぎは水道水で
残り湯には皮脂や細かな汚れが残っている場合もあるため、「洗い」だけに使い、最後の「すすぎ」は水道水に切り替えましょう。これによりにおいや仕上がりへの不安を軽減できます。
入浴後すぐに使う、翌日まで置かない衛生管理のコツ
残り湯は時間が経つにつれて細菌が繁殖しやすくなります。入浴後すぐ、遅くとも翌朝までには使い切るようにしましょう。
さらに、髪の毛やゴミはネットやフィルターで軽く取り除き、使用後のバケツやポンプは水で洗い流します。洗濯槽は月1回を目安に槽洗浄を実施すると、長期的な衛生状態を保ちやすくなるでしょう。
天候や家事の都合で使えない日は、無理に残しておかず、潔く流すことも大切です。
入浴剤を使った日は洗濯に使わない注意点
入浴剤入りの残り湯は、衣類の色柄や素材によっては変色のリスクがあり、成分が衣類に残ることがあります。洗濯への使用は避け、掃除に使う場合も目立たない場所で事前に試すと安心です。
また、敏感肌の家族の衣類やベビー用品、高機能素材には残り湯の使用を控える方が安心です。植物にとっても香料や塩分が負担となる可能性があるため、水やりはできるだけ水道水を使うようにしましょう。入浴剤入りの残り湯を頻繁に使用すると、植物を枯らしてしまう失敗につながります。
おわりに
残り湯の再活用は、簡単に始められる節約術です。洗濯の「洗い」だけでも年約3,000円、掃除や植物の水やりまで含めれば年約5,000〜7,000円の節約効果が期待できます。
衛生面の基本を守りながら、家庭のや生活ペースに合わせて無理なく続けていきましょう。今回は0.24円/Lで計算しましたが、実際の水道料金に置き換えて試算すれば、より正確な節約効果が見えてくるはずです。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、各自治体のホームページなどで最新情報をご確認ください。