浴室を快適に保つ浴室乾燥機も、長年使っていると不具合が出てくるものです。「最近、変な音がする…」と感じたら、交換を考えるタイミングかもしれません。
本記事では、浴室乾燥機の交換時期や依頼先、信頼できる業者の選び方、費用相場を紹介します。この記事を読めば、ご自宅に最適な交換方法が見つかり、安心して新しい浴室乾燥機を導入できるようになるでしょう。
なお、「急な故障で費用の準備が間に合わない」「できるだけ負担を抑えて交換したい」という方には、セゾンのリフォームローンの活用もおすすめです。来店不要で申し込みができ、審査結果も最短1日でわかるため、急ぎの交換にも対応できます。
- 浴室乾燥機の寿命はおよそ10年で、異音やエラー表示が出始めたら交換の目安
- 交換費用の相場は10万〜20万円前後
- 依頼先はメーカー、リフォーム会社、家電量販店、インターネット販売業者の4種類


浴室乾燥機の交換時期と判断の目安

浴室乾燥機の調子が悪いと感じたとき、修理で済むのか、それとも交換が必要なのか迷うことがあるでしょう。ここでは、交換を判断するための具体的なサインと、一般的な寿命について解説します。
交換を検討すべき故障のサイン
浴室乾燥機に以下のようなサインが見られたら、交換を検討すべきタイミングです。
- 異音がする
- エラー表示がでる
- 異臭がする
- 風が弱い・温まらない
- 本体から水が垂れてくる
これらの症状は、部品の劣化や故障が原因である可能性が高いです。特に、エラー表示がでた場合は、取扱説明書やメーカーの公式サイトでエラーコードの内容を確認してみましょう。
また、本体に変形、変色、ひび割れなどが見られる場合も、経年劣化が進んでいる証拠です。使用年数だけでなく、浴室乾燥機本体の状態をよく観察し、交換の必要性を判断することが重要です。
| 症状 | 考えられる原因 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 異音・大きな音 | モーターの経年劣化、ファンの故障やホコリの詰まり | 修理できる場合もあるが、使用年数が長い場合はモーター寿命の可能性が高く、交換の検討を推奨。 |
| エラー表示がでる | 電子基板の不具合、各種センサーの故障 | 簡単なリセットで直ることもあるが、基板交換は高額になるため、見積もり次第では交換が有利な場合もある。 |
| 異臭がする(焦げ臭い・カビ臭い) | 内部のホコリ蓄積による発熱、カビの発生 | 焦げ臭い場合は火災の危険があるため直ちに使用を中止し、点検を依頼する。清掃で改善しない場合は交換を検討。 |
| 風が弱い・温まらない | フィルターの目詰まり、ファンモーターやヒーターの故障 | まずはフィルター清掃を試す。改善しない場合、部品故障の可能性が高く、使用年数が長ければ交換が経済的。 |
| 本体から水が垂れてくる | 内部の結露、ドレン(排水)系統の詰まりや破損 | 軽微な詰まりなら修理可能な場合もあるが、本体の劣化が原因の場合は交換が必要になる。 |
| 本体の変形・ひび割れ | 経年劣化による材質の劣化 | 修理は困難。安全上の問題もあるため速やかな交換が必要。 |
浴室乾燥機の一般的な寿命
浴室乾燥機の寿命(耐用年数)は、一般的に約10年といわれています。ただし、これはあくまで目安です。毎日洗濯物の乾燥に使うなど使用頻度が高い家庭では8年程度で寿命を迎えることもあれば、あまり使わない家庭では12年以上問題なく作動する場合もあります。
使用期限の目安は、取扱説明書などに記載されている「設計標準使用期間」をご確認ください。設計標準使用期間とは、標準的な使い方をした場合に安全上支障なく使用できる期間として、メーカーが定めた目安のことです。その期間を超えて使い続けると、経年劣化による発熱や発火といった事故のリスクが高まる可能性があります。
なお、購入から10年以上経過していると、メーカーが修理用の部品を保有していないことがあります。多くのメーカーでは、製品の製造終了後、部品の保有期間を7年程度と定めているため、故障しても修理自体ができない可能性が出てくるのです。
浴室乾燥機交換の主な依頼先とそれぞれの特徴

浴室乾燥機の交換を決めたいざというとき、どこに依頼すればよいのでしょうか。主な依頼先は4つあり、それぞれのメリット・デメリット、費用傾向は異なります。ご自身の希望に合った依頼先を見つけるために、特徴を比較してみましょう。
| 依頼先 | メリット | デメリット | 費用傾向 |
|---|---|---|---|
| メーカー | ・製品への理解が深い ・保証期間内であれば手厚い対応が期待できる ・技術力に安心できる | ・交換の取り扱いがない場合がある ・割引はほとんどなく、施工は下請け業者が行うことが多い ・購入から10年以上経つと部品がなく修理できない場合がある | 高い ・中間マージンが発生し、費用相場より高額になりがち |
| リフォーム業者 | ・施工実績が豊富 ・商品や保証が充実している ・提案力に優れている | ・業者によって得意・不得意がある ・施工技術に差がある場合がある | やや高い ・インターネット販売業者などと比較すると割高になる傾向がある |
| ホームセンター・ 家電量販店 | ・実物を見て商品を選べる ・ポイント還元やセールでお得に購入できる可能性がある | ・工事は下請け業者が行うため、担当者の専門知識に差がある場合がある ・取り扱いの少ない商品は価格が高い傾向にある | やや高い ・工事は下請けに依頼するため、中間マージンで割高になる傾向がある |
| インターネット販売業者 (ガス機器交換専門業者など) | ・費用が安い傾向にある ・ラインナップが豊富 ・見積もりから取り付けまでがスピーディー | ・業者によって知識や技術の差が激しい ・施工不良を起こす可能性がある ・安さだけで決めると追加請求のトラブルにあう可能性がある | 安い ・価格競争が激しく、店舗を持たないため費用を抑えられる特徴がある |
メーカー
製品の製造元であるため、商品知識が豊富で、技術的に信頼できるのが特徴です。保証期間内であれば、修理や交換に関して手厚いサポートが期待できます。
ただし、保証期間を過ぎている場合は費用が割高になりがちです。メーカーに直接依頼する場合、家電量販店などと違って希望小売価格から大きく値引きされることはほとんどありません。さらに、実際の交換工事は提携する指定工事店(下請け業者)へ委託されるため、中間手数料が上乗せされ、結果的に総額が高くなる傾向にあるのです。
リフォーム会社
リフォーム会社は住宅設備の施工実績が豊富で、高品質な工事と充実した保証を期待できます。取扱商品のラインナップも広く、利用者の要望に合わせた提案力に優れています。
浴室乾燥機の交換だけでなく、換気ダクトの補修や浴室全体のリフォームといった、周辺工事もまとめて依頼できるのが強みです。ただし、会社によって得意分野が異なるため、浴室設備や電気工事に強いリフォーム会社を選ぶ必要があります。
家電量販店・ホームセンター
家電量販店・ホームセンターは、実店舗で商品を直接見て触って選べるのが大きなメリットです。ポイント還元やセール期間を狙えば、お得に購入できる可能性もあります。
一方で、実際の工事は下請け業者が行うため、中間手数料が発生し工事費は割高になる傾向があります。また、店舗の担当者は必ずしも専門家ではないため、商品知識や経験に差があり、複雑な工事内容の場合は断られてしまうこともあります。家電製品としての保証が中心で、施工に関する保証は別途確認が必要です。
インターネット販売業者
インターネット販売業者は、実店舗を持たないぶん費用を抑えやすく、価格が安い傾向があります。見積もりから注文までをスマートフォンやパソコンで完結でき、対応も速い点が魅力です。
一方で、業者によって技術力や知識の差が大きく、価格の安さだけで選ぶと施工不良などのトラブルにつながる場合があります。また、緊急時に対応できる地元の拠点を持たない業者もあるため、依頼時は口コミや施工実績、対応エリアと緊急時の体制をあわせて確認しましょう。
浴室乾燥機の信頼できる交換業者の選び方

各依頼先の特徴を整理できたところで、次は失敗しないための「信頼できる業者の選び方」を確認していきましょう。
施工実績と専門性の確認方法
価格の安さだけで業者を選ぶと、施工不良などの思わぬトラブルにつながる可能性があります。これを避けるために重要なのが、業者の「施工実績」と「専門性」を確認することです。
業者のホームページで、浴室乾燥機の交換事例が豊富に掲載されているか確認しましょう。特に、施工前後の写真や、利用者の声が具体的に紹介されている業者は信頼度が高いといえます。どのような工事をどのくらいの品質で行ってきたかが一目でわかり、安心して任せられる業者かどうかの判断材料になります。
【信頼できる業者の見極めチェックリスト】
- 施工事例は豊富に掲載されているか?
具体的な事例が複数公開されている業者は、経験が豊富で信頼性が高いといえる。 - 事例に写真(施工前・施工後)が含まれているか?
実際の工事の様子や完成後の写真が掲載されていると、仕上がりのイメージが湧きやすく、信頼度が増す。 - 利用者の口コミや「お客様の声」は確認できるか?
過去の利用者の正直な評価は、業者選びの重要な判断材料になる。 - 公式サイトの情報は充実しているか?
会社の詳細情報、サービス内容、料金体系、問い合わせ先などがしっかり記載されている業者は信頼性が高い。 - 工事担当者の名前や保有資格が明記されているか?
工事担当者の身元や、必要な資格(電気工事士など)を明確にしている業者は、施工品質に対する責任感が高いと考えられる。
見積書でチェックすべき項目
見積書に「工事費込み」と記載があっても、出張費や古い機種の処分費、追加工事費などが別途請求されるケースもあります。後々のトラブルを防ぐためにも、総額でいくらかかるのか、追加費用が発生する可能性はあるのかを事前に必ず確認してください。
また、1社だけでなく複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」を行うことも大切です。料金が適正かどうかを比較検討でき、悪質な業者を避けることにもつながります。
【見積書チェックリスト】
| チェック項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| 1. 商品名・型番 | 希望した機種のメーカー名と型番が正確に記載されているか。 |
| 2. 本体価格 | 浴室乾燥機本体の価格が明記されているか。 |
| 3. 基本工事費 | 新しい機器の取り付け、古い機器の取り外しなど、標準的な工事内容が含まれているか。 |
| 4. 出張費 | 技術者の出張費用(駐車場代などを含むか)が記載されているか。 |
| 5. 既存機器の処分費 | 取り外した古い浴室乾燥機の処分費用が含まれているか。 |
| 6. 追加工事費の有無 | 電気配線工事や開口部の加工など、追加で発生する可能性のある工事とその費用が明記されているか。記載がない場合、追加費用の発生可能性について確認する。 |
| 7. 合計金額 | 全ての費用を含んだ最終的な「総額」が明確に記載されているか。 |
| 8. 保証内容・期間 | 商品本体のメーカー保証と、工事に対する業者独自の保証、それぞれの内容と期間が明記されているか。 |
必要な資格の有無の重要性
浴室乾燥機の交換工事には、電気配線やガス機器の接続といった専門的な作業が伴います。そのため、誰でも施工できるわけではなく、法律で定められた資格を持つ技術者が行う必要があります。
浴室乾燥機は「電気式」と「ガス式」の2種類があり、それぞれで必要な資格が異なります。
- 電気式の場合:「第二種電気工事士」以上の資格
- ガス式の場合:「ガス消費機器設置工事監督者」などの資格
これらの資格を持たない者が工事を行うことは法令違反です。それだけでなく、知識や技術不足による施工ミスは、漏電や火災、ガス漏れといった重大な事故につながる危険性があります。
信頼できる業者は、施工担当者の名前や保有資格をホームページなどで明記していることが多いです。依頼する際は、必ず資格の有無を確認しましょう。
アフターサービスと保証内容の比較
交換工事が終わった後も、安心して使い続けるためにはアフターサービスと保証内容の確認が欠かせません。
商品本体には通常1〜2年のメーカー保証が付いていますが、それに加えて業者独自の工事保証があるかどうかが重要な比較ポイントです。業者によっては、有料で保証期間を5年などに延長できるサービスを提供している場合もあります。価格が安い業者は、保証が不十分な場合もあるため、無償で対応してもらえる期間や範囲を契約前に確認しましょう。
浴室乾燥機の交換にかかる費用の内訳と相場

信頼できる業者を選定する際には、費用の目安を理解しておくことも重要です。以下では、浴室乾燥機の交換にかかる費用の内訳と、熱源の違いによる費用差について説明します。
工事費込みの全体費用相場
浴室乾燥機の交換にかかる費用の相場は、工事費込みで10万円~20万円程度です。この費用には、主に以下の項目が含まれます。
- 本体価格:6万円~12万円
- 基本工事費(既存品の撤去・新品の設置):3万円~8万円
ただし、これはあくまで一般的な目安です。選ぶ機種のグレードや、天井の開口部を広げるなどの追加工事が必要かどうかによって費用は変動します。正確な金額を知るためには、業者に見積もりを依頼するのが最も確実です。
熱源(電気式・ガス式)による費用の違い
浴室乾燥機は、熱源の種類によって特徴や費用が異なります。
| 種類 | メリット | デメリット | 初期費用 | ランニングコスト | 設置条件 |
|---|---|---|---|---|---|
| 電気式 | ・設置工事が簡単で初期費用が安い ・設置スペースが小さい | ・パワーが弱く乾燥に時間がかかる ・ランニングコストが高くなる場合がある | 安い | やや高い | 比較的自由度が高い |
| ガス式 | ・パワーが強く短時間で乾燥 ・暖房できる ・ランニングコストを抑えやすい | ・専用の熱源機が必要 ・初期費用が高い傾向がある | 高い | 安い | ガス温水式の熱源機が必要 |
電気式は導入コストが比較的安く、多くの住宅で設置しやすいのが特徴です。一方、ガス式はパワーが強くランニングコストを抑えられますが、専用のガス熱源機が必要なため初期費用が高額になる傾向があります。
特に、新規でガス式を設置する場合や、既存のガス給湯器の能力が低い場合は、給湯器自体の交換も必要となり、さらに費用がかかることがあります。初期費用とランニングコストのバランスを考えて、ご家庭のライフスタイルに合ったタイプを選びましょう。
なお、ガス式は、給湯器の号数が小さいと十分な温風量を得られず性能を発揮できません。号数が機器仕様を満たすか事前に確認してください。
「セゾンのリフォームローン」を活用する方法
「急な故障で、まとまった費用を準備するのが難しい…」という場合には、リフォームローンの活用も有効な選択肢です。
「セゾンのリフォームローン」なら、来店不要でWEBから24時間365日いつでも申し込みが可能です。担保や保証人も原則不要で、審査結果が最短1日でわかるため、急いで交換が必要な場合でもスピーディーに対応できます。
また、本ローンは30万円からご利用いただけます。浴室乾燥機の交換(10万円~20万円程度)に加えて、これを機にキッチンやトイレなどの水回り全体のリフォームを検討してみるのもおすすめです。
予算の都合で交換をためらっている方も、このようなサービスを利用すれば、安心して快適なバスルーム環境を手に入れることができます。
※審査結果によってはご利用いただけない場合もございます。


浴室乾燥機を交換する前に知っておきたいこと

最後に、交換工事を依頼する前に知っておきたい注意点をご紹介します。思わぬトラブルを避けるために、ぜひ覚えておいてください。
自分で交換(DIY)ができない理由
浴室乾燥機の交換を自分で行うのは非常に危険です。設置には電気配線などの専門作業が伴うため、「電気工事士」などの資格を持つ技術者しか施工できません。
無資格で工事を行うと法令違反となり、感電・漏電・火災など重大な事故につながるおそれがあります。さらに、天井への設置作業は高い技術を要し、ミスをすると水漏れや本体の落下といったトラブルを招くこともあります。
浴室乾燥機を安全に交換するためには、必ず資格を持つプロの業者に依頼しましょう。
本体持ち込みでの工事依頼の注意点
費用を抑えるために、インターネット通販などで本体だけを購入し、取り付け工事のみを業者に依頼する方法(施主支給)を検討する方もいるでしょう。
しかし、この方法にはいくつかの注意点があります。業者によっては持ち込み品の取り付けに対応していなかったり、対応していても工事保証の対象外となったりする場合があります。その場合、故障時は自己責任となるため注意が必要です。
設置後に不具合が発生しても、製品と工事のどちらに原因があるのか判断が難しく、結果的に自己負担となることも少なくありません。
さらに、手間賃が上乗せされて割高になったり、対応可能な業者を探す手間がかかったりすることもあります。費用面・安全面の両方から見ても、本体の手配から工事まで一括で依頼できる業者に任せるのが確実です。
おわりに
浴室乾燥機は、約10年を目安に交換が必要になる住宅設備です。異音やエラーなどの不具合を感じたら、早めに専門業者に相談しましょう。
依頼先にはそれぞれ特徴があるため、費用だけでなく、実績や保証内容を比較して信頼できる業者を選ぶことが大切です。交換費用は10万円~20万円が目安ですが、機種や工事内容によって変動します。予算面で不安がある場合は、「セゾンのリフォームローン」のようなサービスを活用するのも一つの手です。
この記事を参考に、ご家庭に合った最適な方法で浴室乾燥機を交換し、快適なバスライフを手に入れてください。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。