冬の寒い時期に欠かせないエアコンやファンヒーター。
実は、設定温度を「1℃下げる」だけでも、電気代を抑えられることをご存じでしょうか。
この記事では、設定温度を下げたときの節約効果をはじめ、寒さを感じにくくする工夫や暖気を逃さない「窓・ドア」の対策をご紹介します。
今日からすぐに取り入れられる内容ばかりですので、ぜひ参考にしてください。
設定温度を1℃下げるだけで得られる電気代節約効果

冬の暖房代は家計の中でも特に負担が大きい項目。
資源エネルギー庁によると、家庭の電力消費のうち暖房が占める割合は約3割にのぼります。
そのため、設定温度を1℃下げるだけでも電気代に差が生まれる場合があります。ここでは、具体的な電気代のシミュレーションと、快適さを保つためのコツを見ていきましょう。
暖房の設定温度と電気代のシミュレーション
家庭用エアコン(2.2kWタイプ)を暖房で1日9時間、5ヵ月半程使用すると仮定します。
外気温6℃、設定温度21℃の条件から20℃へ下げた場合、年間で約53kWh(キロワット時)の電力削減が想定され、金額にして約1,650円の節約が期待できます。
暖房の温度を1℃下げると消費電力の約10%相当の削減になるともされ、冬のエアコンの設定温度を1℃下げることで電気代の節約になります。
たとえば、暖房にかかる電気代が月に約7,000円の場合、1℃下げると、1ヵ月あたり約700円、暖房を使う5ヵ月間では約3,500円の節約も見込めます。
さらに、22℃から20℃へ2℃下げると、年間での節約効果はより大きくなるでしょう。
このように、部屋の気温と外気温の差が少なくなればなるほど、エアコンの負荷が軽くなり消費電力も減るため、わずかな設定温度の差でも長期的には大きな節約につながります。
寒いと感じにくい「体感温度」を上げる工夫
とはいえ、気温が1℃下がった場合、じっとして動かないでいると特に足元などがヒンヤリ感じるでしょう。気温が2℃下がるとハッキリと寒さを感じるため、快適に過ごすためには、体感温度を上げる工夫が欠かせません。
ポイントは、湿度・風の流れ・床まわり・衣服の4つです。
- 湿度を保つ:室内の湿度を40〜60%に保つと、空気が温かく感じられます。加湿器や洗濯物の室内干しを活用すると効率的です。
- 風を循環させる:サーキュレーターで天井付近にたまった暖気を床側へ送り、室内の温度を均一に。体感温度が1〜2℃ほど高く感じられる場合もあります。
- 床まわりを温める:厚手のカーテンやラグ、スリッパなどで足元の冷えを防ぐと、体感温度がアップします。
- 衣服で調整する:環境省の「ウォームビズ」では、ウールやフリースなど保温性の高い素材を重ね、首・手首・足首を温める「3つの首を守る」服装を推奨しています。
このように、「湿度を保つ・空気を動かす・下から温める・衣服で補う」という4点を意識すると、設定温度を下げても快適さを損なわずにすみます。
暖かい空気を逃さないための「窓・ドア」の対策

せっかく部屋を暖めても、窓やドアの隙間から熱が逃げてしまうと非効率です。
実は、冬場に逃げる暖かい空気のうち多くが窓やドアから失われているともいわれます。
ここでは、断熱シート・カーテン・隙間テープを使った対策に加え、暖かい空気を循環させるサーキュレーターの使い方を紹介します。
窓に貼る断熱シートやカーテンの正しい使い方
窓ガラスは、外気の冷たさを最も受けやすく、暖房効率を下げる原因になります。
まずは断熱シートを窓に貼り、ガラスと室内の間に空気層を作ることで冷気の侵入を抑えましょう。手軽に始められ、貼る位置はガラス面の内側が基本です。気泡が入らないように密着させると、断熱効果をより保ちやすくなります。
次に、厚手のカーテンを天井近くから床まで垂らすのがポイント。窓との隙間をできるだけ減らすことで、暖気が逃げにくくなります。カーテンの裾を床につけるようにすると、足元の冷え対策にも効果的です。
ドアや扉周りのひと工夫と防寒意識
ドアや扉の周りの隙間に手をかざしてみて冷たい風を感じるなら、要注意です。
100円ショップなどでも売っている「隙間テープ(スポンジやモヘア状のもの)」を貼り、冷たい空気の流入を防ぎましょう。
賃貸などでテープを貼りたくない場合は、ドアの下の隙間部分に細長いクッションのようなものや丸めたバスタオルなどを置いて、冷たい空気を防ぐのも効果的です。
断熱性能が低いドアの場合や、開閉時の暖かい空気の流出を防ぐためには、ドアの内側に突っ張り棒で「厚手のカーテン」や「断熱スクリーン」を設置するのも良いでしょう。ドアを開けた瞬間に暖かい空気が一気に逃げるのを防ぐことができます。
意外と盲点なのが、ドアや扉を最後までキッチリ閉めること。カチッと閉まるまで意識して、開けっ放しにならないように、気をつけましょう。
部屋の上と下の温度差をなくすサーキュレーター活用
暖かい空気は上にたまりやすく、足元がなかなか温まらないことがあるため、サーキュレーターで空気を循環させると、さらに暖房効果を高められます。
サーキュレーターを天井に向けて運転し、部屋全体の温度差を少なくしましょう。ポイントは、エアコンの吹き出し口と反対側の床付近に置き、斜め上向きに風を送ることです。
加えて、暖房使用時は弱めの風量で連続運転すると効果的。強風で短時間回すよりも、ゆるやかに空気を混ぜるほうが快適さが保てます。
部屋の温度ムラが減ることで、設定温度を下げても暖かく感じられ、結果的に電気代を抑えることができます。
また、サーキュレーターは季節を問わず使えるため、夏の冷房効率アップにも役立つアイテムです。
おわりに
設定温度を1℃下げるという小さな工夫でも、年間数千円の節約につながる可能性があります。
湿度・風の流れ・床まわり・衣服などを整えることで、暖房の快適さを保ちながら光熱費を抑えることが可能です。
「我慢して節約する」よりも、「環境を整えて無理なく節約する」ほうが長続きします。
まずは今日から、設定温度を1℃下げ、窓の断熱対策やサーキュレーターの効果的な利用から始めてみてください。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。