ダイエットをしたいときこそ朝ごはんが大切です。朝ごはんを食べると食事量が増えて太るのではないかと疑問に感じる方もいると思いますが、朝ごはんを食べると痩せやすい身体になりダイエットに良いとされています。
このコラムでは、ダイエットにおいては朝ごはんでどの栄養素や食材を摂取するのが良いのか、ダイエットにおける朝ごはんを食べるメリットやポイント、おすすめの食材・メニューなどを解説します。
ダイエットにおける朝ごはんの重要性
痩せたいときこそ、朝ごはんをしっかりと食べるようにしましょう。1日3食ごはんを食べると、ごはんの間隔が一番空くのが晩ごはんから朝ごはんにかけてなので、朝は身体がエネルギー不足の状態になっています。
朝は寝起きで食欲がなかったり準備に追われて時間がなく朝ごはんを抜く方もいますが、痩せたいのであればしっかりと朝ごはんを食べてエネルギーを補給するようにしましょう。
また、朝ごはんを抜くことはダイエットには逆効果です。朝起きたときの身体はエネルギー不足の状態であり、身体は栄養を欲しています。朝食を取らないと、頭に十分なエネルギーが行きわたらず、ぼーっとして集中力や記憶力などの学習系の能力が低下したり、身体の体温も上がらず、眠けやだるさを感じてしまうようになってしまいます、1日を健やかに過ごすためにも、朝ごはんを食べるようにしましょう。
ダイエットにおける朝ごはんを食べるメリット
朝ごはんには、消費カロリーを増やしたり排便をスムーズにしたりと、痩せたい方にとって嬉しいメリットがたくさんあります。
消費カロリーを増やす
朝ごはんを食べることで内臓が刺激され、代謝も進みます。代謝が良くなることで、その分よりたくさんのカロリー消費も増えます。朝ごはんを食べると食事の量が増えて太るのではと思われますが、カロリー消費が増え脂肪が燃えやすくなります。
また、食事を摂ると体温が上がります。体温が高いほうが代謝が良いといわれています。代謝が良くなればその分たくさんのカロリーが消費されるようになるので、さらにダイエット効果が期待できるでしょう。
血糖値の上昇を防ぐ
朝ごはんを食べていない状態で昼ごはんを食べると、お腹が空いてしまい、急いで食べたり、食べ過ぎてしまう原因になります。早食いや食べ過ぎによって血糖値が急激に上がり、血糖値を下げるインスリンが体内から分泌されますが、一方で、インスリンは余ったブドウ糖をグリコーゲンや中性脂肪に合成する働きも持っています。朝ごはんを食べると血糖値の急激な上昇を防ぎインスリンの分泌が抑えられるため、太るのを防ぐことが可能です。
体内時計を整えられる
人間の体内時計は約25時間周期で、1時間分の誤差を調整しながら生活しています。体内時計の調整には日光と朝ごはんが重要で、朝ごはんを食べることで体内時計がリセットされます。体内時計がずれていると不眠の症状が出るため睡眠不足になり、睡眠不足は食欲を増進するホルモンを分泌させるので太りやすくなります。
基礎代謝の低下を防ぐ
朝ごはんには基礎代謝の低下を防ぐ効果があります。朝ごはんを抜くと身体がエネルギー不足の状態になり、必要なエネルギーを補うために筋肉を分解してしまいます。筋肉量の低下は基礎代謝の低下を引き起こし、痩せにくい身体になってしまうので、痩せやすい身体作りのためにも朝ごはんは大切です。
排便がスムーズになり、健康的な状態になる
便秘が続くと代謝が落ちるため痩せにくくなります。朝は腸の活動が活発で便が出やすく、朝ごはんを食べるとさらに腸の活動が活発になり排便を促してくれます。ダイエット中は、ストレスがあったり食べる量が減ったりすることから便秘になりやすいですが、朝ごはんを食べて排便をスムーズにし痩せやすい身体にしましょう。
ダイエット中の朝ごはんのポイント
ダイエットにおける朝ごはんにはよく噛んでゆっくり食べる、胃腸を温めるメニューにするなどのポイントがあります。ポイントを意識しながら朝ごはんのメニューを選んだり、ごはんを食べるようにしましょう。
栄養バランスに気をつける
タンパク質やビタミン、炭水化物、脂質などバランスよく朝ごはんを食べると、痩せやすい身体になります。
さまざまな栄養がバランス良く摂りやすいのは、洋食より和食といわれています。ダイエットのために炭水化物や脂質を抜く方もいますが、健康的にダイエットをしたいのであれば、食事量を減らしたり摂取カロリーを低くすることよりも栄養バランスを意識してみましょう。
1日3食しっかり食べる
ダイエットで大切なのは、1日3食きちんとごはんを食べることです。食事量を減らそうと、朝ごはんを抜くと、お腹が空いている時間が長くなるので血糖値が急激に上昇し太りやすい身体になります。特に、朝ごはんは、体内時計の調整や排便をスムーズにするなどさまざまなメリットがあるので、朝ごはんを抜くことはおすすめしません。
よく噛んでゆっくり食べる
ごはんをよく噛まずに急いで食べると、お腹が満腹になる前にたくさんごはんを食べてしまいます。食事量が増えるので、当然カロリーの摂取量も増えて太る原因になります。
満腹中枢が刺激されて満腹感を感じるまで15〜20分程度は時間がかかるため、しっかり噛んでゆっくり食べるよう意識してみてください。柔らかい食材でもすぐに飲みこまずに何度も噛むことで満腹中枢が刺激され、満腹感を得られます。
胃腸を温めるメニューにする
ダイエット中は、朝ごはんで胃腸を温めるメニューを食べるように意識してみましょう。人間の体温は寝ているときに約1.5〜2℃低くなり代謝量が減ります。朝ごはんに温かいメニューを食べて体温を上げることで代謝を上昇させ、脂肪を燃焼しやすい身体にします。
ヨーグルトやフルーツなど冷蔵庫で冷やしていたものを食べるときには、早めに冷蔵庫から出してから食べるのがおすすめです。
高タンパクなおかずを用意する
代謝を上げて痩せやすい身体にするため、朝ごはんには高タンパクなおかずがおすすめです。タンパク質を摂取して筋肉量が増えると基礎代謝量も増えるので、消費カロリーを増やすことにつながります。さらに、タンパク質は糖質や脂質と比べて体温を上げやすく、体温上昇による代謝量の増加も期待できます。
ダイエット中に食べたいおすすめの食材
ここまでダイエット中の朝ごはんのポイントを解説しましたが、続いてはおすすめの食材を具体的に紹介します。ダイエット中の方は参考にしてみてください。
タンパク質が豊富なもの
ダイエット中は、タンパク質が豊富な食材を食べて筋肉量の維持や体温を上昇させて痩せやすい身体作りをしましょう。タンパク質は痩せやすい身体を作るだけではなく髪の毛や骨、肌の素にもなるので、美容のためにも大切な栄養素です。朝ごはんに牛乳やヨーグルトを足したりなど、意識してタンパク質を摂るようにしてみましょう。
タンパク質が豊富な主な食材はこちらです。
- 魚類(ホタテ、白身魚、マグロ赤身など)
- 肉類(鶏ささみ、豚ロース、生ハムなど)
- 乳製品(チーズ、ヨーグルト、牛乳)
- 豆類(豆腐、納豆、豆乳など)
- 卵
食物繊維が豊富なもの
食物繊維には腸の調子を整えて便を促すこと以外にも、脂質や糖質などを吸収して体外に出したり血糖値の上昇を抑える働きがあります。ダイエット中の方には嬉しい効果ばかりなので、ぜひ積極的に食物繊維が豊富な食材を摂取しましょう。果物類はドライフルーツでも良いですが、糖質が多く含まれるものもあるので注意しましょう。
- 野菜類(キャベツ、ごぼう、白菜など)
- 穀類(玄米、胚芽米、とうもろこしなど)
- 海藻類(わかめ、ところ天など)
- 果物類(みかん、グレープフルーツ、バナナなど)
- きのこ類(しいため、しめじなど)
- 豆類(大豆、納豆、おからなど)
- いも類(さつまいも、里芋など)
ビタミン・ミネラルが豊富なもの
ダイエットにはビタミン・ミネラルも大切です。ビタミンは主にビタミンB群やビタミンCなど、ミネラルは鉄やカルシウム、ナトリウムなどが含まれます。どちらも不足してしまうと身体に不調が出てきますが、体内で作りだすことができないため食事から摂取しなくてはいけません。
効果 | 主な食材 | |
ビタミンB1 | 糖質の代謝を助ける | 豚肉、ナッツ、大豆など |
ビタミンB2 | 脂質の代謝を助ける | うなぎ、納豆、卵など |
ビタミンB6 | たんぱく質からエネルギーを産生する | 鶏肉、カツオ、マグロ、バナナなど |
ビタミンC | コラーゲンを合成する | 果物(キウイフルーツ、いちごなど)、ブロッコリー、ピーマン |
マグネシウム | 体温・血圧の調整をする | 海藻類(わかめ、昆布、ひじきなど)、ナッツ類(アーモンド、落花生など) |
カルシウム | 骨や歯の主要な構成成分になる | 乳製類(チーズ、ヨーグルト、牛乳など) |
青魚などの脂質
体内時計がずれていると太りやすい身体になると前述しましたが、体内時計を調整するためには青魚などが効果的です。青魚には、DHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)は、サンマ・サバ・マグロ・カツオ・ブリなどの魚油に多く含まれています。朝ごはんのメニューに焼き魚もおすすめです。
【簡単レシピ】ダイエット中におすすめの朝ごはん
ダイエット中におすすめの朝ごはんのレシピをいくつか紹介します。忙しい朝でも簡単に作ることができるものばかりなので、ぜひ試してみてください。
野菜たっぷりトマトスープ
ダイエット中の朝ごはんには、消化しやすく野菜がたっぷり入っているトマトスープがおすすめです。食物繊維が豊富で低カロリーなだけではなく身体も温まるので、ダイエットにぴったりです。
材料
- ニンジン、セロリ 1本ずつ
- 玉ねぎ 2~3個
- ピーマン 3個
- マッシュルーム 5個
- コンソメ(固形) 2個
- カットトマトの缶詰 1缶
作り方
- 野菜を食べやすい大きさに角切りにする。マッシュルームもスライスしておく
- 大きめの鍋にカットした野菜とマッシュルーム、カットトマトの缶詰を入れたら、具材が覆われるまで水を入れる
- 火にかけて沸騰したらコンソメを入れ、弱火で20~30分煮込んだら完成
卵のおかゆ
卵のおかゆはタンパク質やビタミン、食物繊維など色んな栄養素を摂取できるメニューです。おかゆなので消化にも良く、ダイエットにぴったりです。
材料
- 小松菜 1束
- 卵 1個
- 薄揚げ 1枚
- ほんだし、あごだし 小さじ2ずつ
- 水 100ml
- おかゆ 1杯
作り方
- 小松菜、薄揚げを小さめにカットする
- 鍋で水を沸騰させ、小松菜と薄揚げ、ほんだし、あごだしを入れて中火で煮る
- 具材に火が通ったら、おかゆを入れてほぐす
- 最後にとき卵を入れる
大根とサバの煮物
朝の忙しい時間に煮物を作るのは難しいですが、缶詰を使えば簡単に煮物を作れます。ここでは、カリウムやカルシウムなどのミネラルや食物繊維が豊富なサバ缶を使って手軽に作れる煮物のレシピを紹介します。
材料
- サバの缶詰(水煮) 1缶
- 大根 1/3
- 和風顆粒出汁、砂糖、みりん 大さじ1ずつ
- めんつゆ 大さじ3
- 昆布酢(極)梅味 大さじ2
作り方
- 大根を薄く切り、鍋に入れて浸るくらいの水を入れる
- 和風顆粒出汁、砂糖、みりん、めんつゆ、昆布酢(極)梅味を入れて蓋をして中火で5分煮る
- サバの水煮缶の水気を切って加え、再度5分煮て味が染み込んだら完成
監修者コメント
朝は準備で忙しかったり食欲がなく朝ごはんを食べない方がいます。また、ダイエット中の場合は食事量を減らすために朝ごはんを抜く方もいますが、痩せたいのであれば朝ごはんはしっかりと食べましょう。
朝ごはんには代謝を促して消費カロリーを増やしたり、体内時計を調整する、排便をスムーズにさせるなどのメリットがあり、痩せやすい身体を作るためには欠かせません。朝ごはんにおすすめの食材やメニューを紹介しているので、ダイエットをしている方はぜひ参考にしてみてください。