「持久力をつけるトレーニング方法って何?」「持久力をつけるには、どの部位を鍛えれば良い?」「持久力をつけるメリット・効果はある?」という悩みを持っている方もいるのではないでしょうか。
体力をつけるために重要なのが、「全身持久力」と「筋持久力」です。それぞれを定期的に鍛えることで、疲れにくく動ける身体をつくることができます。このコラムでは、体力(持久力)を高めるためのトレーニング方法と、その効果を詳しく解説します。
さらに、持久力の効果を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
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体力をつけるために必要な持久力とは?2つの種類を解説

持久力の種類は「全身持久力」と「筋持久力」です。それぞれを把握することで、ご自身の希望の部位を鍛えられます。まずは全身持久力と筋持久力の基本情報を把握しましょう。
全身持久力
全身持久力は心肺持久力とも呼ばれており、身体のスタミナのことをいいます。長時間にわたり全身を動かすことで、鍛えられます。スタミナがあるほど、長時間運動を続けられるでしょう。
主なトレーニングメニューは、マラソンや水泳など有酸素運動です。運動強度が低く、できる限り続けることで効果が得られます。長時間動けるようになるので、疲れにくい身体をつくれます。
筋持久力
筋持久力とは、筋肉を長時間使い続けられる能力です。全身持久力と違い、負荷がかかっている部位の筋肉しか鍛えられません。主なトレーニングメニューには、腕立て伏せやスクワットなどがあります。ピンポイントで筋肉に刺激を与えられる筋トレが効果的です。
筋持久力が鍛えられると骨に刺激が入ります。そのため、筋肉だけでなく関節や腱などの強化ができます。強い身体をつくれるので、ケガをしにくくなるでしょう。
全身持久力をつけるトレーニング方法6選
全身持久力を鍛えるトレーニングは、有酸素運動が効果的です。運動強度が低いので、運動が苦手な方や初心者にもおすすめです。無理して1回のトレーニングでハードワークをするのではなく、自身のペースで継続的に行いましょう。
ウォーキング
ウォーキングは体力をつけたい方におすすめの有酸素運動です。全身の持久力を鍛え、疲れにくい身体づくりにも役立ちます。有酸素運動の定番であり、運動強度が低く、身体への負担を軽減できるので、運動が苦手な方でも始めやすいでしょう。
しかし、通常の歩くスピードでは負荷が軽すぎて効果が出にくいです。歩くスピードを速くしたり、歩幅を広げたりすることで負荷を上げることが必要です。30〜60分程度を目安に自分のペースで行いましょう。
ランニング
ランニングは体力を向上させる定番トレーニングです。有酸素運動の中でも負荷が高く、スタミナや筋持久力を同時に鍛えられます。強度が強いので、ウォーキングでは物足りない方におすすめです。さらに、運動が苦手な方からアスリートまで、幅広く持久力を鍛えられます。
例えば、運動が苦手な方は、強度が低いジョギングを行うことで足腰への負担を軽減可能です。スポーツを行なっている方は、本格的なランニングを行うことで持久力を効率良く鍛えられるでしょう。ランニングの目安は30〜60分です。初めのうちは短時間にして、慣れてきたら徐々に増やしてみてください。
運動時におすすめのシューズをご紹介
ウォーキングやランニングをする際には、足への負担を考えて専用のシューズを着用することをおすすめします。
今回ここで紹介するのは、MIZUNO ESPERUNZERです。軽さを重視した新素材<耐摩耗EVA>をアウトソールに採用し、ランニングシューズに必要な軽量化と耐久性を実現したものです。これからスポーツを始める人、普段履きにもおすすめです。4Eの幅広設計でゆったりとした履き心地でユニセックスなのも使いやすいポイントです。

インターバルトレーニング
インターバルトレーニングは、効率的に体力をつけたい方に最適な方法です。ゆっくり走る動作と速く走る動作を交互に行い、心肺機能を高めます。「最大酸素摂取量」を鍛え、強度の高い運動を長時間行えます。最大酸素摂取量とは、一定時間の中でどれだけ体内に酸素を取り込めるかを表した指標です。数値が高いほど、スタミナがあるといえます。
長時間ずっと走り続けることはないので、ランニングに慣れていない方におすすめです。200〜1,000メートルを速く、100〜400メートルを遅く走ることを目安にしましょう。
初めのうちは距離を短くして200メートルを速く走り、100メートルはゆったり走ることから始めると、負荷が少なく続けやすいです。時間は30分以上続けてみてください。
サイクリング
サイクリングは体力づくりにぴったりの有酸素運動です。心肺機能に負荷をかけ、全身持久力と筋持久力を同時に鍛えられます。インターバルトレーニングと同様に、最大酸素摂取量を高められます。自転車を利用してトレーニングするので、足腰に負担がかかりにくいです。ランニングだと足腰への負担が大きい方や、あまり運動をしない方におすすめです。
また、サイクリングでは下半身を重点的に使うので、長時間行うと筋持久力を鍛えられます。一つの種目で全身持久力と筋持久力を効率良く鍛えてみましょう。
踏み台昇降(階段昇降)
踏み台昇降は自宅でできる体力アップトレーニングの代表格です。台や階段を昇って降りることで、下半身を中心に全身の持久力を鍛えられます。ある程度の高さがあれば良いので、家にいながら取り組めることが特徴です。お子様やお年寄りでも簡単にできます。
専用の台が販売されていますが、段差があれば何でも使用可能。費用をかけず気軽に全身持久力を鍛えられます。また、全身持久力はもちろんのこと、ダイエットにも効果があります。
水泳
水泳は体力アップと筋力強化を同時にかなえる理想的なトレーニングです。有酸素運動と筋トレの両面の効果があり、スタミナを高めることができます。長時間泳ぐことで心肺機能に負荷がかかり、全身持久力を鍛えられます。脂肪燃焼を期待でき、ダイエットにも効果があります。
また、水中には浮力があるので、足腰への負担を軽減でき、怪我のリスクを低くしながら持久力を鍛えられます。さらに、リラックス効果があるため、ストレスを解消できます。クロールや平泳ぎであれば比較的ゆっくり泳げるのでおすすめです。
筋持久力をつけるトレーニング方法6選
筋持久力は特定部位の筋肉を鍛えることで、効果があります。道具を使わなくても、自身の体重で負荷をかければ鍛えられます。ご自身の鍛えたい部位の筋肉を刺激してみてください。
ヒップロール

参照元:MELOS「足を左右に振るだけ!腰肉を落とすダイエット筋トレ「ヒップロール」」
ヒップロールは、お腹の横にある腹斜筋を鍛えられます。そのため、ウエストを引き締めることができ、ダイエットに効果的です。
【方法】
- 仰向けに寝転ぶ
- 横に手を広げて、足を曲げて浮かせる
- 頭を上げる
- 浮かせている足を左右に振る
目安回数は20回を3セットで、お腹の横の筋肉を意識して行い、足を大きくゆっくり左右に振ることがポイントです。腹斜筋を鍛えてウエストを引き締めたい方は、試してみましょう。
カーフ・レイズ

カーフ・レイズは、ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)を鍛えるトレーニングです。血流の促進に効果があり、むくみと冷えの解消を期待できます。さらに、ふくらはぎを引き締められるので、余分な脂肪を落とせます。
【方法】
- 壁に向かって立つ
- 両足を肩幅に開く
- 壁に手を添えながら、かかとを上げる
- 上がりきったら、地面につかない程度まで下げる
- 3と4を繰り返し行う
目安回数は、10回を3セットです。ふくらはぎの筋肉を意識して、ゆっくりかかとを上げ下げすることがポイントです。
フロントブリッジ

フロントブリッジはプランクとも呼ばれており、体幹を鍛えられます。体幹により身体の内側の筋肉を鍛え、基礎代謝を上げられるので、脂肪燃焼効果を期待できるでしょう。
さらに、同じ姿勢をキープすることで猫背の解消に効果があります。姿勢を正しくして、ボディラインを整えられます。
【方法】
- うつ伏せになって寝る
- 腕を肩幅に合わせて開く
- 腕の角度を90度にして、身体を上げる
- つま先まで身体を上げて、姿勢をキープする
目安回数は60秒を3セットで、インターバルは30秒です。ポイントはお尻を下げずに、頭からかかとまで一直線にすることです。
ツイストクランチ

ツイストクランチは、腹筋を鍛えられます。捻りを加えることで腹斜筋を鍛えられ、お腹を引き締めたい方におすすめです。
【方法】
- 仰向けになって寝る
- 両手を頭の後ろに置く
- 両足を90度に曲げる
- 右肘と左膝がくっつくように引きつける
- ゆっくり元に戻る
- 逆足を行う
目安回数は20回を3セットです。肘と膝を引きつける際に、停止時間をつくることがポイント。腰の力を利用して、限界まで捻りを加えましょう。
ランジ

ランジはお尻の筋肉(大臀筋)と太ももの筋肉(大腿四頭筋とハムストリング)を鍛えられます。バランスが取りづらく、姿勢を安定するためにお尻の筋肉を多く使うので、美尻に効果的です。さらに、下半身を全体的に鍛えられるため、基礎代謝アップが期待でき、脂肪がつきにくい身体をつくれます。
【方法】
- 足を肩幅より開く
- 上体を真っ直ぐにしたまま、片足を前に出す
- 前膝を90度まで曲げたら、ゆっくり元に戻る
目安回数は10回を3セットです。ポイントは背中を曲げず、つま先よりも膝が前に出ないようにすることです。
プッシュアップ

プッシュアップは腕立て伏せのことです。大胸筋と上腕三頭筋、三角筋前部を鍛えられます。上半身の筋肉を効率良く鍛えられるので、少ない回数でも効果が出やすいです。
【方法】
- 肩幅より広めに腕を広げて地面につく
- 膝・腰・背中・肘を真っ直ぐにする
- ゆっくり肘を曲げて身体を下げる
- 下げきったら、地面を押して身体を持ち上げる
目安回数は10回を3セットで、姿勢を良くして行うのがポイントです。また、手の広さを変えると刺激できる筋肉が異なります。
【補足】運動前後にはストレッチを行う
持久力を高めるトレーニングを行う前後には、軽めのストレッチを行いましょう。運動前のストレッチは筋肉を温め、ケガの防止につながります。運動後に行うストレッチは、筋肉の緊張を和らげ、疲労回復を促します。呼吸を止めずに、反動をつけずゆっくり伸ばすことがポイントです。
体力(持久力・筋持久力)をつけるためのトレーニングのポイント
体力を高めるには、次の3つのポイントを意識しましょう。
- 無理をしない:最初から高強度で行うとケガや挫折の原因になります。自分のペースで徐々に負荷を上げるのがコツです。
- 習慣化する:週3回以上、30分前後の運動を継続すると体力の向上を実感しやすくなります。
- 栄養も意識する:たんぱく質・糖質・ビタミンをバランスよく摂取することで、トレーニング効果が高まります。
体力(持久力・筋持久力)をつけることで得られる3つの効果

持久力を高めることにはさまざまな効果があります。効果を把握することで、ご自身の目的別にトレーニングを行えます。効果を把握して、効率良く持久力をつけましょう。
健康維持につながる
全身持久力の強化は糖尿病の予防に効果があります。東北大学の発表によると、全身持久力が高いほど2型糖尿病の発症リスクが低いとされています。
また、筑波大学と中央大学の研究では身体の持久力が高い高齢者ほど、認知機能が高いと発表されているので、取り組む価値が高いです。
持久力をつけることは糖尿病や認知症を予防する効果が高く、健康的な身体を維持できます。
参照元:東北大学「全身持久力を高く継続的に保つと2 型糖尿病の発症リスクが低いことを支持」
参照元:筑波大学 中央大学「身体の持久力を保つことは脳の老化を防ぐ!」
肥満を予防できる
持久力をつけると基礎代謝が上がるので、脂肪の燃焼効果があります。肥満を予防できるため、ダイエットしたい方におすすめです。
新潟大学が中学2年生を対象に、体力テストと健康診断の結果を分析する研究を行いました。その結果、持久力が低い中学生は、高い学生に比べて生活習慣病やメタボのリスクが4倍も高いことが分かっています。持久力をつけることで、将来的な肥満を予防できるでしょう。
参照元:新潟大学「体力テストが中学生の生活習慣病高リスク者の発見に有用」
疲れづらくなる
持久力が高くなると、少ないエネルギーで身体を動かせるようになります。さらに、持久力をつけると使用できる体力が増えます。体力を消耗しにくくなるので、身体が疲れにくくなるでしょう。
仕事をしても夕方まで集中できたり、スポーツのパフォーマンスが向上したりします。持久力を鍛えて、疲れづらい身体をつくってみてください。
体力(持久力・筋持久力)をつけるトレーニングに関するよくある質問
Q1. 持久力はどれくらいでつきますか?
A1. 一般的には、週3回以上のトレーニングを3ヵ月ほど続けると体力の向上を実感しやすくなります。
Q2. 1日どれくらいトレーニングすれば効果がありますか?
A2. 有酸素運動であれば1日30分程度を目安に、無理なく続けるのがおすすめです。
体力(持久力・筋持久力)をつけるためのトレーニングのポイント
体力を高めるには、全身持久力と筋持久力の両方をバランスよく鍛えることが大切です。以下のポイントを意識しながら、無理のない範囲で継続しましょう。
- 有酸素運動を取り入れる(例:ウォーキングやランニング)
→ 心肺機能を高め、疲れにくい身体をつくる。 - 筋力トレーニングを組み合わせる(例:スクワット、プランクなど)
→ 筋肉の持久力を高め、代謝アップにも効果的。 - ストレッチを忘れずに行う
→ ケガ予防や疲労回復に役立つ。 - 栄養と休養も意識する
→ 体力づくりには、食事と睡眠のバランスも重要。
持久力は一朝一夕で身につくものではありません。毎日の小さな積み重ねが、確実に体力アップにつながります。
おわりに
持久力の種類は「全身持久力」と「筋持久力」です。それぞれに合ったトレーニングを行うことで、健康維持や肥満予防に効果的です。トレーニング方法は初心者からスポーツ選手まで、幅広く行えるものが多いです。
道具なしで自宅にいながら簡単にできるものを行えば、運動が苦手な方でも気軽にできるでしょう。持久力をつけたいなら、このコラムを参考にしてみてください。
