空き家は売りたくても売れない不動産が大半です。空き家が長期化することで自然災害などにより損壊し、近隣住宅に迷惑をかけるリスクも高まるため、早く解体する方が良いでしょう。解体をするにあたって注意すべきことや費用を調達する方法をお伝えします。
空き家は解体すべき?
空き家をそのままにしておくと、以下のようなリスクを抱えることになります。
・固定資産税や修繕費などの維持費が掛かる
・近隣の方に損害が及んだ場合、損害賠償責任が生じる
・不審火・放火が発生する可能性がある
・「特定空家等」に指定されると、固定資産税が上がる
空き家をそのままにしておきたいのであれば、適切なメンテナンスをしなければなりません。そうしないと、近隣に迷惑をかけるばかりでなく、損害賠償責任が生じたり、行政から指導・勧告を受けたりする可能性もあります。
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空き家を解体するメリット
空き家を解体するメリットは、以下のとおりです。
・維持費が掛からなくなる
・損害賠償責任の心配が減る
・不審火・放火の心配がなくなる
・「特定空家等」の指定を回避できる
建物の解体をしたとしても、土地は残っていますので、土地に関する固定資産税や維持管理は必要になります。それでも、建物をそのままの状態にしておくことに比べると、リスクは少なくなります。
空き家を解体するデメリット
空き家を解体するデメリットは、以下のとおりです。
・解体費用が発生する
・土地の固定資産税が上がる
空き家を解体するなら、当然に解体費用が発生します。解体費については後述します。決して少ない額ではないので、この費用負担はデメリットといえます。
固定資産税は、土地や建物に課される税金です。税額は、固定資産の評価額に税率を乗じた金額になります。土地の場合、その用途が住宅の敷地である場合には、固定資産の評価額が少なくなる特例があります。これを「住宅用地の特例」といいます。空き家を解体して更地(土地の上に何もない状態)にすると、この特例は適用されません。つまり、固定資産税が上がる(軽減効果がなくなる)のです。これは、都市計画税にも同じことがいえます。
不動産を売却しやすくするには更地がおすすめ
不動産の価格は、「原価法」「取引事例比較法」「収益還元法」のいずれかの手法で算出されます。原価法は、「この建物を建てるのにいくら掛かるのか」を求めた後、経過年数分だけ割り引くという形で、価格を計算するものです。取引事例比較法は、似たような条件の不動産の取引事例を参考にして、価格を計算するというものです。収益還元法は、その不動産が将来生み出すであろう収益から、現在価値を求めるという形で価格を算出するというものです。自宅の売却の場合は、原価法や取引事例比較法を用いて計算していきます。収益還元法は、投資用不動産の価格を求める際に利用される手法です。
通常、上記の評価方法によれば、不動産の評価はプラスになります。悪くても0(ゼロ)円を下回る(マイナスになる)ことはありません。しかし、実際の取引においては、建物の価値がマイナス評価される場合があります。建物に利用価値が認められない、今後の維持管理費が心配される、取り壊した方が良いなどと判断された場合です。このような時、建物と土地を一緒に売却すると、土地だけで売却するよりも価格が低くなります。
不動産の鑑定評価には、「最適利用」という考え方があります。その土地を最も適した形で利用するとき、その価値は最も高くなるというものです。更地であるということは、購入者がその土地を最適利用しやすいということです。ですから、不動産を売却しやすくするためには、更地にしておくことがおすすめなのです。
空き家を解体するのに発生する費用
木造住宅を解体する場合、その費用の平均的な坪単価は、6~8万円程度です。建物の延べ床面積が40坪であれば、解体費はおおよそ240~320万円程度となります。
解体費には、建物を壊す費用だけではなく、塀を壊す費用、テラスを壊す費用、廃材を処分する費用、残置物(建物の中に残された物)の処分費用、重機・機材を使用する費用、養生のための費用などが含まれています。
状況によっては、上記の費用だけでなく、余計に費用が掛かる場合があります。例えば、重機で壊せないような場所の解体の場合は、人の手で壊す必要があるため、余計に費用が掛かったりします。その他、井戸や浄化槽がある場合や地中にガラ(レンガや瓦などの廃材)が多く含まれている場合、土壌が汚染されている場合などは、これらの処理が別途必要になるため、余計に費用が掛かってしまいます。気を付けなければならないのは、これらのことは見積もりの段階では分からないということです。解体工事の途中でこれらの事実が分かると、追加費用を請求されるということになってしまうのです。
空き家を解体するために、地方自治体が補助金・助成金を出しているところもあります。ただし、これらの制度を利用するためには、一定の条件を満たす必要があります。条件や補助金の額は、地方自治体によって異なります。助成金制度の有無や条件については、建物がある地方自治体で確認するようにしてください。
空き家の解体費用の調達方法とは
問題は、建物を解体するための資金をどう確保するかです。現金で用意できればそれに越したことがありません。しかし、ご自身の生活もあるため、簡単にはいかないこともあります。なるべく自己資金からの出費を抑えたいという方は、融資を検討する必要があるでしょう。
とはいえ、融資を受ければ、返済しなければなりません。「不動産を売却するために建物を解体するのに、融資を受けるなんて…」と思われるかもしれません。
不動産の売却を前提とした融資があります。「不動産売却前提ローン」といい、セゾンファンデックスが取り扱っています。
この商品を利用した場合、おおまかなお金の流れは以下のようになります。
(1)売却予定の不動産を担保に必要な資金を借り入れる
(2)毎月の返済は利息分のみ
(3)物件の売却時に利息分と元金を返済する
この商品の特徴は、以下のとおりです。
- 不動産の売却前に資金を調達できる
- まとまった資金を調達できる
- 建物の解体費に充てられる
- 金利は無担保ローンに比べて低い
- 担保は売却予定の不動産
- 連帯保証人は原則として不要(個人融資の場合)
- 対応エリアは全国
この商品の良いところは、不動産を担保に解体費の融資を受けることができ、元金の返済は土地を売却した代金を充てることができるという点です。融資期間中は利息分のみを返済すれば良いため、土地の売却が早ければ、その分利息の支払いも少なくて済みます。不動産を担保にするため、金利も無担保ローンに比べて低いので、負担もそれほど大きくならないでしょう。最大のメリットは、最長2年をかけてじっくりと更地を売却できることです。解体費やローンの利息分を上回る価格で売却できる可能性が高くなると言えるでしょう。
おわりに
空き家問題は、他人事ではありません。実家が空き家になることは、もはや珍しいことではなくなっています。問題は、それをどうするかです。選択肢は所有するか売却するかです。
空き家を所有する場合、メンテナンスをきちんと行う必要があります。メンテナンスを怠った場合、近隣に迷惑を掛けてしまうおそれがあります。場合によっては損害賠償責任が生じることもあるので、注意が必要です。また、行政から「特定空家等」に指定された場合は、指導・勧告を受けたりして、金銭上の負担を強いられることもあります。
空き家を売却する場合、建物を解体して更地の状態にした方が売りやすくなります。特に築年数がある程度経った建物が建っている場合には、そう言えます。建物の維持管理が負担となるからです。
建物を解体するには、当然、資金が必要になります。手元に資金がない場合、何らかの手段によって資金を調達しなければなりません。地方自治体から補助金・助成金が出る場合もありますが、それを受けるにも条件があり、全ての方が受け取れるわけではありません。
本記事では、資金調達の手段として「不動産売却前提ローン」を紹介しました。これは、セゾンファンデックスの商品です。このローンを利用すれば、小さい負担で建物解体費用を調達することができます。特徴は、融資期間中は融資額の利息分のみを負担し、不動産売却時に元金と利息分を一括して返済するというものです。
不動産を売却するにあたっては、解体費用の捻出が課題となることも少なくありません。「不動産売却前提ローン」をご存じでなかったのであれば、この機会に「不動産売却前提ローン」も検討してみてはいかがでしょうか。