「肌荒れが続いて困っている」「食事に気を付けているのに肌荒れが治らない」「肌荒れが改善する食材を知りたい」と困っている方は多いのではないでしょうか。肌荒れが続くと気持ちが落ち込んでしまう方もいるでしょう。
正しい食事をしているつもりでも肌荒れが改善しないこともあります。また、肌荒れを進めてしまう食事をしていることもあるので注意が必要です。このコラムでは、肌荒れの原因となる食生活や肌荒れ解消が期待できる食べ物について解説しています。肌荒れが治れば、外出したくなったり、友人に会いたくなったりします。肌荒れでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
肌荒れの原因となる食生活
「肌荒れに効果のある食事を取っているけど肌荒れが改善しない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。ここでは、肌荒れの原因となる食生活について解説していきます。まず原因を知ることが大切ですので、当てはまる行動をしていないか確認してみてください。
糖質と脂質を多く取っている
糖質と脂質を取り過ぎると皮脂が多く分泌され、毛穴のニキビ菌が増えて皮膚炎やニキビの原因となります。肌荒れの原因となる食品の具体例は下記のとおりです。
- 脂っこい食べ物(天ぷら、フライドポテト)
- ケーキ、チョコレート、アイスクリームなどの洋菓子
- スナック菓子
- カフェインや香辛料を含む刺激の強いもの
過剰取取は問題ですが、糖質も脂質も体に欠かせない栄養素です。極端に避けると、逆に老けた感じになることもあります。偏った食事では肌に必要な栄養素が足りない状態になるため、肌荒れを起こします。バランス良く食べたり、質の良い栄養を取ったり、正しいスキンケアをしたりすることが肌荒れ対策にはおすすめです。
食べ過ぎる
食べ過ぎると胃腸に負担が掛かり、消化不良を起こします。食べる量が多くなると、添加物の量も多くなり、胃腸に負担になります。胃腸の働きが悪いと、栄養の吸収が悪くなり、必要な栄養が足りなくなるだけでなく、有害物質や悪玉菌が増えてしまい、肌荒れを起こします。
食事をした後に不快感を覚えたり、とても疲れたりするのは食べ過ぎのサインです。食べ過ぎは精神的に問題を抱えている可能性もあります。心と身体の栄養を満たして、ストレスを溜めない生活を心掛けると良いでしょう。
水分をあまり取らない
水分は血液などを通して全身に酸素や栄養素を運んだり、老廃物を取り除いたりしています。水分が不足すると、血液の粘度が高くなり充分な栄養が肌に届かなくなります。充分な水分がないと、細胞を生まれ変わらせることができません。細胞が古くなり老廃物が溜まると、乾燥・くすみ・ニキビ・炎症などを起こします。厚生労働省によると、1日に必要な水の量は2.5L程度とされています。
参照元:厚生労働省:「健康のため水を飲もう」推進運動
水を上手に取るコツは、コップ1杯程度の量をこまめに飲むことです。一度に大量に摂取しても尿として排出されてしまいます。また水分補給は熱中症対策にも有効ですので、こまめに水分を取ると良いでしょう。
肌荒れ解消におすすめな食べ物に含まれる栄養素
「どんな栄養素を含む食材を取れば良いか分からない」という方もいるでしょう。ここでは、肌荒れの症状別に効果が期待できる栄養素を紹介していきます。足りない食材がないか参考にしてみてください。
ビタミンA・C・E
ビタミンA・C・Eには抗酸化作用があり、免疫力を高め、肌の老化を防ぎます。緑黄色野菜に多く含まれます。効能は下記の通りです。
- 皮膚細胞を正常にする
- コラーゲンを生成する
- 肌のバリア機能を高める
ビタミンA・C・Eを多く含む食材は下記のとおりです。
- ブロッコリー
- ほうれん草
- にんじん
- トマト
ビタミンA・Eは脂溶性ですので、油と相性が良く、炒め物や揚げ物などで食べると吸収率がアップします。ビタミンCは水溶性で加熱に弱いので、果物はもちろんですが、電子レンジで調理したり、染み出した栄養も摂取できるスープなど、丸ごと食べられる料理がおすすめです。
ビタミンB群
ビタミンB群は水溶性です。水溶性のビタミンは加熱に弱いので、生で食べるかスープも残さず食べると、吸収率が良いのでおすすめです。ビタミンB群は肌の新陳代謝を促し、肌細胞を健康に保つ効果があります。食事で取った糖質、脂質やタンパク質をエネルギーに変えるのを助けます。皮膚や粘膜を健やかに保ち、皮脂分泌を抑えるので、肌荒れ予防に効果的です。ビタミンB群が含まれる食材は下記のとおりです。
- 豚肉
- うなぎ
- レバー
- アーモンド
- ニンニク
- 鶏ささみ
- しじみ
- 牡蠣
亜鉛
亜鉛は肌を健康に保ち、免疫機能の維持をする成分です。亜鉛は皮膚のタンパク質合成に関わるため、軽度の亜鉛欠乏であっても、皮膚炎が起きてしまうことがあります。塗り薬に含まれる亜鉛は肌を保護をしながら炎症を鎮める効果があります。亜鉛が含まれる食材は下記のとおりです。
- プロセスチーズ
- 牛肉
- うなぎ
- ほたて貝
- 牡蠣
亜鉛はビタミンCと一緒に取ると吸収率が高まります。例えば、牡蠣とレモンは良い組み合わせです。亜鉛はお酒を代謝するのに使われるため、お酒をよく飲む方は注意が必要です。また、加工食品に多く含まれる添加物が吸収を阻害するため、食事の内容も重要です。
ビタミンC
ビタミンCはコラーゲン合成、活性酸素を減らす栄養素です。活性酸素はストレス、喫煙や加齢などによって過剰に発生します。多過ぎる活性酸素はメラニン色素を刺激し黒ずみを作ります。ビタミンCが多く含まれる食材は下記のとおりです。
- みかん
- いちご
- ほうれん草
- ピーマン
ビタミンCは水溶性ですので、加熱せず生で摂取すると効果的です。また、まとめて大量に摂取すると吸収率が低下し、尿から排泄されるため、こまめに取るのがおすすめです。
タンパク質・大豆イソフラボン・マグネシウム
タンパク質・大豆イソフラボン・マグネシウムは肌のたるみを防ぐのに効果的です。タンパク質は肌のハリを保ち、イソフラボンは皮膚の水分量を維持し、マグネシウムは肌の反発力を保つ効果があります。それぞれの成分を多く含む食材は下記のとおりです。
タンパク質を含む食材 | 肉全般魚全般 |
大豆イソフラボンを含む食材 | 豆腐納豆厚揚げ |
マグネシウムを含む食材 | 大豆製品海藻ほうれん草 |
健やかな肌の原材料は食事から摂取している栄養素です。相互に影響して働いているため、タンパク質、ビタミン、ミネラルを意識しつつバランスよく摂取することを心掛けましょう。見映えも大切なので彩を添え、ほんのりと甘みもあるパプリカや、抗酸化食材のサーモンもおすすめです。1回の食事で完結させることは難しいので、食べ過ぎたものや不足したものを、次の食事や翌日の食事で調整することを意識すると良いでしょう。
時間帯別に取りたい食べ物
「時間によって効果がある食べ物について知らない」という方も多いでしょう。ここでは、朝と夜に食べると肌荒れ改善につながる食べ物を紹介しますので、取り入れられる食材があれば、試してみてください。
朝取ると良い食べ物
抗酸化成分の食べ物を摂取すれば、紫外線から肌を守ってくれます。紫外線を浴びると、身体の回復機能が低下するため、肌が酸化し老化が進み肌荒れを起こします。また紫外線は身体に溜まっていくので注意が必要です。朝食べると効果的な食べ物は下記のとおりです。
- 鮭
- トマト
- ベリー類
トマトに含まれるリコピンは抗酸化作用が高い成分です。カゴメ株式会社はトマトに含まれるリコピンの吸収率が高い時間を23名の成人男女で効果を確かめました。トマトジュースを飲む際、吸収率が1番高いのは朝であると同社は発表しています。
参照元:カゴメ株式会社朝にトマトジュースを飲むと機能性成分”リコピン”が 効率的に吸収されることを”ヒト試験”で確認
リコピンは脂溶性で加熱すると吸収率がアップするので、トマトジュースは冷やさずに常温~40℃程度に温めて飲むと効果が高まります。
夜取ると良い食べ物
ビタミンAを含む食材を摂取すれば、紫外線で受けたダメージを修復する効果があるので、夜に摂取するのがおすすめです。ビタミンAには、紫外線からコラーゲンへ受けたダメージを回復させる効果があります。夜食べると良い食べ物は下記のとおりです。
- カボチャ
- にんじん
- うなぎ
- レバー
ビタミンAは脂溶性の栄養素で油と相性が良く、一緒に取ると吸収率が高まります。しかし、ビタミンAを過剰に摂取すると身体に蓄積され、吐き気がしたり胸焼けしたりするため、適量を心掛けましょう。
コンビニで買える肌荒れ解消が期待できる食べ物7選
「肌荒れが改善できて、手軽に買える商品を知りたい」という方は多いでしょう。ここでは、コンビニで購入できる肌荒れ解消の効果が期待できる食べ物を7つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ヨーグルト
ヨーグルトを食べると、ビタミンAやビタミンB群が摂取できます。新陳代謝を促し、肌の健康を維持する効果があります。乳酸菌には整腸作用もあるので便秘の改善も期待できる食べ物です。購入するなら、低脂肪のプレーンヨーグルトや、タンパク質を多く含むギリシャヨーグルトがおすすめです。糖分が入っている商品もあるので、食べ過ぎには注意しましょう。
野菜ジュース
野菜ジュースを飲むと、ビタミンCやEを取り入れられます。ビタミンCはコラーゲンを生成し、ビタミンEは抗酸化作用で肌の酸化を防ぐ効果があります。直接食べるより効果は下がりますが、普段、野菜を食べていない方には、手軽にビタミンを摂取できる商品なのでおすすめです。
またメーカーや種類によりますが甘味料が含まれる商品もあり、高カロリーとなり肥満につながるので注意が必要です。
トマトジュース
トマトジュースでは抗酸化作用が高いリコピンを摂取できます。リコピンは肌の酸化・老化を防ぐ作用があります。また、トマトにはコラーゲンを生成するビタミンCも含むので、肌荒れ解消にはおすすめの商品です。ただし、トマトジュースに加工するとビタミンCが分解されるので、生のトマトよりは肌荒れ改善効果が下がります。食塩が入っている商品を過剰に飲用すると、塩分の取り過ぎになるので注意が必要です。
豆乳
豆乳では大豆イソフラボンを取ることができ、肌の調子を整える効果があります。皮膚の水分を保ち、肌のハリを維持して若々しい肌をキープします。また、コレステロールや、中性脂肪などの脂質を流す効果があるのでおすすめです。ただし、飲み過ぎると、ホルモンバランスを崩し、肌荒れになる可能性があるので注意が必要です。1日コップ1杯程度がおすすめです。
大豆製品
大豆製品を食べるとビタミンBが摂取でき、新陳代謝を助け健康的な肌をサポートします。またビタミンBは皮脂の分泌を抑える効果があるので、ニキビの予防にも効果的です。コンビニで大豆製品を購入するなら、豆腐入りのサラダや納豆おにぎりなどを選ぶと良いでしょう。手軽にビタミンBを摂取できるのでおすすめです。
アーモンドミルク
アーモンドミルクを飲むと、ビタミンEが取れます。ビタミンEには抗酸化作用があり、脂質の酸化を防ぐため血行が良くなり、新陳代謝を促し健康的な肌細胞を作るのを助けます。またアーモンドは食物繊維を含むので、血中コレステロールを下げる効果も期待できます。ただし甘味料などの添加物を含む商品もあるため注意が必要です。
ゆで卵
卵は肌荒れ改善に効果ある成分を多く含み、タンパク質や亜鉛などが摂取できます。卵を食べると、細胞が生まれ変わるターンオーバーを促進し、健康な肌の維持を助けます。加熱調理すると、効果的に成分を吸収できるのが特徴です。
食べ物以外で肌荒れ改善が期待できる行動3選
肌荒れを起こす原因には、食べ物以外に生活スタイルや、間違ったスキンケア法などさまざまなものがあります。ここでは、食生活以外で肌荒れを改善させる行動を3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
質の良い睡眠
寝ている間に成長ホルモンやメラトニンが分泌されるので、肌荒れ解消には睡眠が重要です。成長ホルモンは肌の代謝を促進させ、細胞を健康に保ちます。またメラトニンには抗酸化作用があるので、紫外線ダメージを回復させる効果があります。
睡眠不足になると、交感神経が活発となり、男性ホルモンが活性化し皮脂の分泌が多くなるため、肌荒れになる可能性があるので注意が必要です。質の良い睡眠を取る方法については、こちらのコラムで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
適度な運動
適度な運動をすると、血液が循環するため代謝が活発になり、老廃物を排出させる効果があります。汗は毛穴に溜まった皮脂を流し、肌の水分量を増やすため、肌を健康に保つ効果があります。運動を行うなら、身体に酸素を取り入れながら長時間運動する有酸素運動が効果的です。有酸素運動の具体例は下記のとおりです。
- ウォーキング
- ジョギング
- 水泳
- エアロビクス
外出できない場合、自宅でできる運動もおすすめです。自宅でできるトレーニングについては、こちらのコラムで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
正しいスキンケア
正しいスキンケアを行うと、肌荒れを改善できます。適切にお手入れすれば、ニキビや黒ずみなどを減らせます。継続して対処しないと、肌荒れの症状が進むので注意が必要です。洗顔するときはゴシゴシ擦ると、肌に負担が掛かります。肌質は人によって異なるのでご自身に合ったお手入れ方法を行うことが重要です。スキンケアの方法については、こちらのコラムで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
スキンケアなどの外側からのケアと、睡眠、運動、食事などの内側からのケアの両方からのアプローチが大切です。いきなり全部変えるのは難しいので、取り入れられることから少しずつ取り組み、毎日の小さな積み重ねで、美しい肌を目指しましょう。