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住宅ローンが残っていてもリバースモーゲージは利用できる?

住宅ローンが残っていてもリバースモーゲージは利用できる?
セゾンのくらし大研究 編集部

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自宅を担保にまとまったお金を借りて、死亡時に自宅を売却することで返済するリバースモーゲージ。住宅ローンを返済している途中でも利用することはできるのでしょうか?

住宅ローンが残っている場合のリバースモーゲージ活用法や、リバースモーゲージ以外の住宅ローンの完済方法を紹介します。

セゾンのリースバック
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リバースモーゲージは住宅ローンが残っていても利用できる

結論から言えば、住宅ローンを返済中でも条件さえ満たせばリバースモーゲージを利用することは可能です。

リバースモーゲージでまとまった資金を借り入れ、住宅ローンの返済に充てられるのであれば、それは実質的に返済中の住宅ローンをリバースモーゲージで借り換えることを意味します。

それではリバースモーゲージとはどのようなものか具体的に見ていきましょう。

リバースモーゲージとは

リバースモーゲージとは自宅を担保に資金を借り入れしつつ、その自宅に継続して住み続けることができる仕組みです。借り入れた方が亡くなった際に、相続人が担保となっている自宅を売却することで代金で借金(住宅ローン)を一括で返済します。

リバースモーゲージには住宅金融支援機構と提携した金融機関が貸付を行う「リバース・60」や、金融機関独自で行うものなどがあります。

通常の住宅ローンでは毎月の返済が「元金+利息」となりますが、リバースモーゲージでは借入中の返済は毎月「利息」のみとなるのが特徴です。

また一部の金融機関では「元加方式」という返済方法で、利息を元本に組み込むことにより、借入可能額は少なくなりますが、借入人が存命中は返済負担がないといったことも可能となります。

リバースモーゲージでは物件の資産価値がしっかりあれば、毎月の返済負担が少ないことから、借入人の返済能力が審査で問題になるケースはあまり多くないでしょう。

リバースモーゲージのメリット

リバースモーゲージを利用するメリットを以下にまとめたので確認してみましょう。

  • 自宅を担保にして、自宅に住み続けながら老後資金を確保できる。
  • 元金の返済は存命中には発生せず、毎月の返済負担は利息のみ、もしくは元加方式の返済方法であれば利息負担もないため、支出を減らすことができる。
  • 元金の返済は借入人が死亡した際に、自宅売却以外にも相続人による現金一括での返済も選択できる。
  • 借入人の配偶者が契約を引き継ぐことが可能な金融機関もある。
  • 借入人の存命中に繰上げ返済をすることも可能。

リバースモーゲージのデメリット

一方でリバースモーゲージを利用するうえで注意すべきデメリット(リスク)もあります。

  • 借り入れ中に自宅の担保価値が下落した場合、融資限度額の見直しがされるリスクがある。場合によっては見直しにより融資限度額が引き下げられ、借入額が限度額を超えてしまうことがある。
  • 長生きすることにより融資限度額まで資金を使い切ってしまうリスクがある。
  • リバースモーゲージで利用できる金利のタイプは変動金利のみである。そのため、金利変動により利息負担が高まるリスクがある。
  • リバースモーゲージの担保評価は主に土地の価格を基準に行われるため、戸建てに比べて建物の割合が大きいマンションは対象外とする金融機関が多い。

リバースモーゲージの資金使途

リバースモーゲージの資金使途は利用する金融機関等によってその範囲が異なってきます。一般的にはどの金融機関を利用するにしても、事業資金や投資目的の資金としての利用はできないことが多いようです。また、金融機関が独自に提供しているリバースモーゲージでは、事業資金や投資目的の資金としての目的以外であれば資金使途は原則自由としているところが多いようですが、以下のようなリバースモーゲージもあります。

生活資金の貸付を目的にしたリバースモーゲージ

全国の都道府県に配置されている社会福祉協議会が提供しているリバースモーゲージでは、その目的を高齢者世帯の自立支援としているため、資金使途を主に生活資金の貸付としています。

住宅関連資金の貸付を目的にしたリバースモーゲージ

住宅金融支援機構が提供するリバースモーゲージ「リ・バース60」では、資金使途の目的を住まいに関する以下の内容としており、生活資金としては利用できません。

  • 本人が住む住宅の建築費用や購入費用
  • 自宅のリフォーム
  • 住宅ローンの借り換え
  • サービス付き高齢者向け住宅への入居一時金
  • 子世帯などが住む住宅の取得資金の借り入れ

住宅ローンが残っている場合のリバースモーゲージ活用法

返済中の住宅ローンが残っている場合に、借り換えとしてリバースモーゲージを活用できるケースを見ていきましょう。

なお、住宅ローンをリバースモーゲージで借り換えるうえで注意点があります。それは、一括で元の住宅ローンの完済をする必要があることです。通常、住宅ローンは自宅を担保として借り入れているため、残債がある場合では、リバースモーゲージの担保設定はできません。

住宅ローンの返済額が大きく、毎月の返済が厳しい

一般的に長期に渡る住宅ローンの返済中には、さまざまな生活上での変化が生じる可能性があります。当初は問題ないと思っていた月々の返済額も、予想外の収入の減少や支出の増加により、毎月の返済が厳しくなる場合もあるでしょう。

収入を増やすことが難しい場合には、支出を減らす方法を検討することで家計負担を軽減できる可能性があります。住宅ローンの月々の返済では「元金+利息」だったものが、「リ・バース60」などのリバースモーゲージへの借り換えによって、毎月の支払いは「利息のみ」とすることができ、家計負担が軽減できます。

住宅ローンの残債はある程度減っているが、預貯金がほとんどない

住宅ローンの繰上げ返済を積極的に行ったことによって、住宅ローンの残債を減らすことができた方も少なくないと思います。一方で、繰上げ返済を行ったことによって、手元に現金があまり残っていない、といった方もいるのではないでしょうか。

いざというときに、ある程度まとまった資金が必要になる場合があります。リバースモーゲージを利用することで、まとまった資金を手元に準備することが可能となります。

リースバックをおすすめする場合とは

リースバックをおすすめする場合とは

リバースモーゲージのように自宅を活用してまとまった資金を得ることができる仕組みに「リースバック」があります。

ここではリースバックの仕組みについて見ていきながら、リバースモーゲージとリースバックの違いを知りましょう。

リースバックとは

リースバックがリバースモーゲージと同様に自宅に住みながら資金を調達できる点は同じですが、リースバックの最大の特徴は、自宅を売却して現金化し、売却した自宅は、賃貸借契約を結ぶことにより住み続けることが可能になることです。

リースバックのメリット

生活に必要な資金を得ながら住み慣れた自宅に住み続けられるリースバックにはどのようなメリットがあるでしょう。

セゾンファンデックスが提供しているリースバックを例にすると、そのメリットには以下のようなものがあります。

  • 自宅代金が現金で一括して支払われる
  • 資金の使途に制限がない(事業や投資目的にも資金を利用できる)
  • 戸建てのみならず、マンションでも資金を得やすい
  • 自宅を売却するので担保設定が不要
  • 所有権がなくなるため、固定資産税や、マンションの場合は管理費や修繕積立金といった維持費がかからなくなる
  • 将来的に買い戻すことも可能

※条件・制限などはリースバック事業者により異なります。

リースバックは借り入れではないので、リバースモーゲージと違い、将来自宅の価値の下落等による担保割れリスクや、金利上昇による支払い利息の増加リスクといった不安要素を考慮する必要がありません。そのため将来の資金計画に影響を与えそうな不案要素をなるべく減らしたい方などは、リースバックの利用がおすすめといえます。

リースバックのデメリット

一方でリースバックにもデメリットがあります。

  • 自宅名義は売却先の事業者になる
  • 賃貸となることから毎月家賃が発生する

将来自宅を子どもに相続したいと思っている方は、売却し名義が変わってしまうのでデメリットになります。しかし、将来的に買い戻すことも可能ですので、資金に余裕ができれば買い戻したうえで相続するといったことも可能でしょう。

セゾンのリースバックの詳細はこちら

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おわりに

住宅ローンが残っている場合のリバースモーゲージの利用について見てきましたが、リバースモーゲージにはメリットもある一方でデメリットも少なくありません。特に、担保評価や金利動向に左右されやすいデメリットがあります。そのため、選択肢としてリースバックの活用を検討してみるのも良いでしょう。

リースバックのメリットで例として紹介したセゾンファンデックスのリースバックなら、他にも不動産に関する調査費用や賃貸借契約時の事務手数料が不要といったようなメリットがあります。また、契約までの期間も最短で2週間と比較的短いといった特徴もあり、リースバックを利用する際には検討すると良いでしょう。

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