エアコンを久々に使用したら「なんか臭い…」「吹き出し口の中が黒っぽくなっている…」なんて思ったことはありませんか?これは全て、エアコンを頻繁に使う時期を終えたときにしっかり掃除しなかったことが原因です。エアコンを定期的に掃除していればそういった事態も防げるだけでなく、ハウスダストの発生も抑えることができます。少しでもエアコンを綺麗な状態で維持するためにも、この記事の内容を参考に、エアコンの清掃方法について理解しておきましょう。
エアコンの掃除をするとどうなる?
エアコンの掃除をすると綺麗な状態を維持できるのはもちろんのこと、他にもさまざまな効果に期待できます。具体的には以下のとおりです。
【エアコンを掃除することで得られる効果】
- 気になる臭いを防止
- アレルギーの抑制
- 省エネにより節電、節約
- 冷暖房の効率アップ
- エアコンの寿命が伸びる
エアコンを掃除することで嫌な臭いやカビを除去することができます。定期的に掃除をすればそれらの発生を防止することにもつながるでしょう。また、ハウスダストの対策にも掃除は有効です。エアコンを掃除せず放置しておくと、部屋の中で舞い上がったハウスダストが奥底まで入り込んで、使用したときに部屋中へばら撒いてしまいます。掃除をすればそれも防ぐことができます。
節電と掃除の関係性にも注目してください。掃除をしてエアコンの送風を遮るほこりなどを除去すると、風量、冷暖房効率が向上して省エネ効果を生み出します。ほこりなどで効き目が悪くなるほど風量を上げたり温度設定を変えたりすることになるので、エアコンの効きが悪いと感じたらすぐに掃除をすると良いでしょう。
エアコンの使用開始・終了時期にはクリーニングを
定期的にプロのクリーニングを行うと、内部の掃除などの掃除が難しいところもきれいにできます。日常的にできる掃除は手が届く範囲とし、手が届かないフィルター掃除や、掃除機だけでは残ってしまう内部のほこりやカビなどは、エアコンを使用する季節の始まりと終わり頃に、プロによるクリーニングできれいにすることをおすすめします。
これまで専門会社にクリーニングを依頼したことがないという方も、これを機にぜひ一度検討してみてください。効きが良くなったり、出てくる風の臭いがなくなったり、プロのクリーニングならではの効果を感じられるはずです。くらしのセゾンではエアコン1台につき15,000円税抜から承っており、各部屋のエアコンをまとめて申し込むと2台目以降特別価格でご利用いただけます。ぜひ一度ご相談ください。
エアコンを自分で掃除するには
とはいえ、ご自身でも「掃除にチャレンジしてみたい!」とお考えの場合は、以下で解説するエアコンの掃除方法を参考に行なってみてください。機械部分の掃除は少し大変ですが、それ以外の部分は手順どおりにやればしっかり掃除できます。当記事では以下で挙げる部分の掃除方法について解説します。
- フィルター
- 吹き出し口とルーバー
- エアコン内部
- 室外機
一通り確認した上で、ご自身でも出来そうな部分は定期的に行い、難しい部分はタイミングを見計らって専門会社に依頼することをおすすめします。
フィルターの掃除手順
フィルターはエアコンの使用中、常に空気を吸い込み続けるところなので短い期間で汚れやすいです。ですので、こまめにフィルターの汚れ具合を確認するようにしましょう。汚れているのを確認したら以下の手順で掃除しましょう。
【フィルターの掃除手順】
1. 必要な道具を準備する
タオル2枚、中性洗剤(台所用で可)、歯ブラシ、掃除機
2. フィルターを外す前にまず掃除機をかける
いきなりカバーを外すと衝撃でエアコンに付いているほこりが舞って、最後の掃除が大変になります。そのため、フィルターを外す前に、掃除機である程度のほこりは吸い取りましょう。
3. フィルターを外す
フィルターを外す際は外側のパネルをはじめに開けます。パネルはある程度上の方まで持ち上げると「カチッ」と音がして引っかかり、固定されます。するとフィルターが出てくるので、フィルターを外しましょう。フィルターはプラスチック部分が弱いので、外す際は気を付けてください。
4. フィルターの汚れている面(表面)に掃除機をかける
フィルターにはほこりがたくさん付着しているはずです。いきなり水で洗うとほこりがこびり付いて取りづらくなるので、掃除機でフィルターの表面から吸い取ってしまいましょう。ほこりが付いていない裏面から掃除機で吸うと、ほこりが網目に食い込んで詰まってしまうので気を付けてください。
5. 掃除機できれいにしたら裏面から水洗いをする
掃除機でほこりを取り切ったら、裏面からホースやシャワーで水を掛けて洗いましょう。表面から水を掛けたら網目に詰まってしまうので注意してください。水洗いでなかなか汚れが落ちない場合は、中性洗剤をバケツで薄めて歯ブラシで掃除をするときれいに落ちます。
6. 乾いたタオルで両面から挟んで水分を取り除く
水洗いできれいに掃除できたら乾いたタオルで挟むように拭き取りましょう。濡れたままエアコンに戻すと。カビが発生する原因になるので注意してください。心配な場合は外で少し干してから取り付けましょう。
吹き出し口とルーバーの掃除手順
エアコンの吹き出し口は風を送り出す部分なので、ここが汚れていると部屋中に汚れた空気を広めることになります。それを防ぐためにも、きれいに掃除しておきましょう。ちなみに『ルーバー』とはエアコンの吹き出し口にある、風の方向を決める羽のことを指します。
【吹き出し口とルーバーの掃除手順】
1. 必要な道具を準備する
キッチンペーパー、割り箸、台所用中性洗剤
2. コンセントを抜く
掃除中に手違いで作動したりすると、怪我をしてしまう可能性があるのでコンセントは抜いておきましょう。コンセントがないタイプの場合は、ブレーカーを落としましょう。
3. ルーバーを手で回す
ルーバーを手で回して掃除がしやすいように吹き出し口を広げましょう。ルーバーの動きが重い場合は無理に動かすと壊れる可能性があるので、WEBサイト説明書で確認したり、メーカーに確認してください。
4. 吹き出し口の中とルーバーを掃除する
ルーバーは手が届きにくい場所があって掃除がしにくいです。そのため、割り箸にキッチンペーパーを巻き付けるなどして、奥の方まで掃除ができるようなアイテムを簡易的に作って掃除をしましょう。掃除するときはキッチンペーパーをお湯で濡らして固く絞った上で、見える範囲をきれいに掃除します。
エアコン内部(熱交換器)の掃除手順
エアコン内部の掃除はフィルターや吹き出し口の掃除と違い、各段に難易度が上がります。手順を確認した上で、自信がなかったり無理そうだと感じたりした場合は専門会社に依頼することを検討してください。では、以下はエアコン内部の掃除手順です。
【エアコン内部の掃除手順】
1. 必要なものを準備する
エアコン内部クリーナー、スプレーボトル、柄の付いたスポンジやブラシ、養生テープ、大きめのビニール袋
2. 養生をする
クリーニングを開始する前にエアコン周りや電源部分、コンセントを水が掛からないように養生します。少しでも隙間が空いていると、そこから真っ黒に汚れた液体が漏れてきてあとの掃除が非常に大変になるので気を付けてください。養生のイメージは画像を参考に行ってください。
3. 熱交換器の汚れを落とす
養生が完了したらクリーニングを開始します。熱交換器はフィルターを外すと出てくるシルバーの金属部品です(画像の赤矢印の部分)。この部分にエアコン内部クリーナーを吹き付けて汚れを落とします。全然掃除していない場合はかなり汚れた水が垂れてくるので注意しましょう。もし、家庭に高圧洗浄機がある場合はそれを使っても問題ありません。
4. フィルターを戻して3時間ほど送風稼働
クリーニングをした後は水でびしょ濡れなので、拭ける部分はタオルで拭きましょう。手の届かないところは、フィルターを戻してから電源を入れて、送風モードにして3時間放置することでしっかり乾かしましょう。
室外機の掃除手順
室外機は屋外にあるので砂ぼこりなどで汚れやすいです。そう簡単に壊れるような機械ではありませんが、掃除をすることで故障の可能性を低くできたり、汚れによる騒音を軽減できます。また、ファンの掃除をして空気の循環効率を正常な状態に戻せば、節電効果がアップする可能性もあります。
【室外機の掃除手順】
1. 必要な道具を準備する
雑巾、ほうき、使わない歯ブラシ、掃除機
2. 室外機の外側部分の汚れをきれいにする
初めは室外機の外側部分を雑巾などで掃除していきましょう。外側部分は雨風で汚れやすくなっています。外側の汚れが内部に影響を及ぼすことはほとんどありませんが、掃除をしておくとよいでしょう。
3. 金属板を掃除する
金属板とは熱交換を行う『フィン』のことを指します(画像参照)。金属板は目詰まりを起こしやすく、目詰まり部分が増えるほど冷暖房の効果を下げて電気代を上昇させます。掃除方法は至ってシンプルで、歯ブラシで汚れを掻き出すだけでOKです。金属板は曲がりやすくデリケートなので、歯ブラシで優しく掃除しましょう。
4. 水抜き穴の汚れを掻き出す
室外機の水抜き穴は底の部分にあります。水抜き穴には結露した水分を外へと排出する役割があり、ここに汚れが溜まって詰まると故障を引き起こします。掃除をするときは割り箸や柄の付いたブラシなどで汚れを掻き出すように掃除してください。
エアコンをきれいに保つために意識すること
エアコンの掃除はあまり楽ではありません。高いところにありますし、少しやり方を間違えればほこりが舞い散って部屋中の掃除まですることになります。だからこそ、一度掃除したエアコンはなるべくきれいな状態を維持して、掃除する頻度をなるべく少なく済ませるように努力したいですね。以下は、掃除したエアコンをきれいに保つために意識すべき3つのポイントです。
【エアコンをきれいに保つために意識すべきポイント】
- 部屋の空気をきれいに保つ
エアコンは吸気口から部屋の空気を取り入れて、それを温度変換して室内へ循環させます。そのため、部屋の空気をきれいに保てば吸気口をきれいな状態で維持できるでしょう。具体的な方法としては、2〜3日に一度部屋を換気したり、空気清浄機を置くなどがあります。
- 冷房使用後は送風運転
冷房使用後は吹き出し口やルーバーが結露して水が溜まっています。それを放置しておくとカビの原因になるので、冷房使用後は送風運転にして1時間くらい放置することをおすすめします。
- 定期的にフィルターを掃除
フィルターは細かいほこりも受け止めるので、稼働しているとすぐに汚れが溜まります。フィルターはすぐに外せますし、比較的掃除が簡単なので、使用する季節は週1回ペース程度で掃除をしましょう。
専門会社にエアコンクリーニングを依頼した場合の料金相場
手間の掛かるエアコンクリーニングをプロに依頼するとき、料金相場を知っておくことは、少しでも費用を抑えるためには大切なことです。エアコンの掃除手順や値段、掃除してくれる範囲などを基準に決めるのがおすすめです。以下の値段表は、大手比較サイトに登録されているエアコンクリーニング専門会社が提示している料金の平均を相場としてまとめたものです。(2022年8月現在)
【一般住宅用エアコンのクリーニング料金相場】
エアコンのタイプ・オプション | 料金相場(税込) |
壁掛けタイプ1台 | 9,000円〜18,000円 |
お掃除機能付1台 | 13,000円〜27,000円 |
消臭抗菌コート | 1,500円〜3,300円 |
室外機洗浄 | 3,500円〜5,500円 |
専門会社にエアコンクリーニングを依頼する際のポイント
エアコンクリーニング専門会社を決める際は、値段だけでなく、以下で挙げる3つのポイントにも注目して専門会社を選びましょう。
技術力・実績
専門会社に依頼するのであれば、安心できる技術力と実績に着目しましょう。地元密着型の企業に任せるのも良いですが、大手の方が実績が多く、技術研修もしっかりしており、独自の洗浄剤を使用したクリーニングに定評があるケースも多いです。
予約の取りやすさ
エアコンの掃除を依頼する場合はご自身の予定に合わせて依頼をすることになるでしょう。その時に、専門会社が休みで予約できなかったら、再度日程を決めなくてはいけません。余分な手間を増やさないためにも予約が取りやすい専門会社に依頼しましょう。確認するポイントとして、『土日祝日対応』『早朝・深夜対応』『店舗数や専門会社数が多い』に注目すると予約の取りやすさを確認できます。
顧客対応力
対応やサービスが良い専門会社に依頼できれば、安心して任せやすいです。エアコンクリーニングは専門会社の従業員を家の中に入れなくてはいけないので、対応が悪かったり、マナーの悪い人が入ってきたりすると嫌な思いをするかもしれません。そういった専門会社を選ばないために、電話対応のときの態度に注目するなど、確認できる場面があれば確認しておきましょう。
おわりに
エアコンを掃除すればフィルターや吹き出し口がきれいになるので、エアコン使用時も部屋の空気をきれいに保つことができます。また、エアコン自体をきれいに保てば、エアコン本来の性能を引き出せるので省エネ効果にも期待できるでしょう。エアコンの掃除はご自身でもできますが、カビや臭いを防ぐためにしっかり掃除したい人は専門会社に頼むのもひとつです。専門会社に頼めばご自身ではできない細かい部分まで徹底してきれいにしてくれます。