シーツを洗濯する適切な頻度をご存知でしょうか。眠るときに手足や顔など直接肌に触れるものなので、なるべく清潔を保ちたいですよね。このコラムでは、シーツを洗濯する頻度や自宅で洗濯する方法、シーツを洗う際の注意点をご紹介します。さらにシーツを複数枚まとめて洗濯・乾燥する方法もお伝えするので、シーツを清潔に保ちたいという方はぜひ参考にしてください。
シーツは思った以上に汚れている?洗濯が必要な理由とは
ここでは、シーツに洗濯が必要な理由をお伝えしていきます。
気付かないうちに大量の汗や皮脂を吸収しているから
シーツが汚れる原因のひとつに、就寝時の汗や皮脂があります。人は、寝ている間に大量の汗をかくといわれており、その量はなんとコップ1杯分相当です。シーツは、寝ている間に出る汗や皮脂を吸収する役割を果たすため、洗濯しないと汗や皮脂の汚れが蓄積されていきます。
これにより、シーツが黄ばむなど変色する恐れがあるので注意が必要です。
ダニ・ノミが棲み着いている可能性があるから
シーツは、人の体温や寝ている間にかいた汗の影響により、ダニ・ノミが繁殖しやすい環境となっています。ダニやノミは、人間のフケやアカなどをエサとする害虫です。
中でもダニは、人間のフケやアカ、汗1gに対しておよそ300匹のダニが生息できるといわれています。ダニのフンや死骸は、アトピー性皮膚炎・ぜんそくといったアレルギーの原因にもなるため、シーツの洗濯は重要です。
ニオイが染み付くと取れにくくなるから
シーツを洗濯しないまま放置すると、汗や皮脂汚れが原因で嫌なニオイが発生します。本来汗や皮脂自体は無臭ですが、菌が汗や皮脂を分解・変質させることにより悪臭を放つようになります。一度シーツにニオイが染み付くと、取れにくくなります。
布団に染み付いた悪臭は、快適な睡眠を阻害するでしょう。寝汗や皮脂汚れは洗濯によって洗い落とせるため、ニオイが染み付く前に洗濯しましょう。
カビが繁殖しやすくなるから
適度な温かさが維持される布団の中は、カビが繁殖するのに好都合な環境です。そのような環境下でシーツに汗や皮脂が蓄積すると、カビが余計に繁殖しやすくなってしまいます。長い間シーツの洗濯を怠ると、黒カビが発生しシミが取れなくなる場合もあるので注意してください。
カビが発生したシーツを使い続けると、気付かぬうちにカビを吸い込んでアレルギーによるぜんそくを発症する可能性もあります。シーツの洗濯を適切に行い、カビの繁殖を防止しましょう。
シーツを洗濯する理想の頻度はどれくらい?
シーツを洗濯する必要が分かっても、具体的にどれくらいの頻度で洗濯すれば良いのか迷ってしまいますよね。できれば、洋服と同じく一回使うたびに皮脂や汗の汚れを洗いたいものですが、ここではシーツを洗濯する理想の洗濯頻度を解説していきます。
夏の場合
夏は汗をかきやすいので、シーツは1週間に1回を目安に洗濯しましょう。熱帯夜に大量の汗をかいてしまった場合など明らかにシーツが汚れているときは、1週間以内であってもすぐに洗ってください。
大量の汗を吸い込んだシーツをそのまま放置しておくのは不衛生な上に、雑菌が繁殖する恐れもあります。夏場は気温が高く晴れている日も多いので、シーツの洗濯がしやすい季節です。なるべく短い間隔でこまめにシーツを洗うようにしてください。
冬の場合
冬は、夏ほど汗をかかないのでシーツは2週間に1回のペースで洗濯すると良いです。しかしながら、汗をかく量には個人差があります。そのためシーツのニオイが気になるという場合には、夏場と同じく1週間に1回のペースで洗濯しましょう。
一見キレイに見えるシーツであっても、実は汚れているケースもあります。少しでも衛生面で気になる点があれば、すぐに洗濯するようにしてください。冬場は、洗濯したシーツを干しても乾きにくいことがあります。替えのシーツを何枚か用意する、コインランドリーの乾燥機を活用するなど工夫してシーツを清潔に保ちましょう。
シーツを自宅の洗濯機で洗う方法
ここでは、シーツを自宅の洗濯機で洗う方法をお伝えしていきます。
シーツの洗濯表示を確認する
基本的にシーツは、家庭用洗濯機で洗えるものが大半ですが、生地によっては洗濯できないケースもあります。誤って洗濯をしてシーツが色落ちしたり縮んでしまったりする恐れもあるので、洗う前に必ず洗濯表示を確認するようにしましょう。
「手洗いマーク」もしくは「洗濯機マーク」が表示されていれば、家庭用洗濯機で洗えます。「×」という表示が付いていたり、マークが付いていないシーツは、家庭での洗濯は控え、クリーニングに出すようにしてください。
シーツに付着しているゴミを取る
シーツを洗濯する前に、付着しているゴミがあれば取るようにしましょう。シーツを注意してよく見ると、細かなゴミやホコリがたくさん付いています。取らずに洗濯してしまうと、ゴミやホコリが固まってシーツに付着し、落としにくくなる恐れがあるのです。
粘着カーペットクリーナーや布団用掃除機を活用すれば、効率良くシーツのゴミやホコリが取れます。特にボックスシーツは、四隅にゴミやホコリが溜まりやすくなるため、忘れず確認するようにしましょう。
シミ汚れがある場合は漂白剤をかけておく
シーツにシミ汚れがある場合は、シミの部分に漂白剤をかけて汚れを落とします。シミは、時間が経つほど落としにくくなるためなるべく早く落とすことが大切です。しかしながら、色物のシーツなどは色落ちしてしまう可能性もあるので、酸素系漂白剤を使うようにしましょう。
色落ちが心配な方は、目立たない部分に少量の酸素系漂白剤を垂らして放置し、問題がないことを確認してから汚れの部分に使ってください。
シーツを洗濯ネットへ入れる
シーツを洗濯ネットに入れずに洗ってしまうと、シーツが遠心力でねじれたり、他の洗濯物と絡まったりするため生地が傷む原因になります。また、洗い上がったシーツを他の洗濯物と絡まった状態で洗濯機から取り出すのも一苦労です。シーツを長持ちさせ、干すときの手間を減らすためにも洗濯ネットを活用しましょう。
シーツをきちんと折りたたんで洗濯ネットに入れると汚れの落ち方にムラが出てしまうので、シーツをジャバラ折りにして入れると良いでしょう。
洗濯機で洗う
シーツを洗濯機で洗う際、どのコースを選べば良いか迷うこともあるでしょう。フラットシーツやボックスシーツは、通常コースで問題ありません。洗剤は、天然由来の石鹸や中性洗剤を使用すれば繊維を傷めずに済みます。
ただし、厚みのあるパッドシーツや冬用の起毛のものなどは、弱い水流のコースを選ぶようにしてください。シーツの種類によっては手洗いを推奨するものもあるため、洗濯表示の確認も忘れずに行うようにしましょう。
そのまま洗濯機に放り込むのはNG?シーツを洗う際の注意点
ここでは、シーツを洗う際に注意してほしいポイントを紹介していきます。
血やシミなどの汚れは早急に落とす
シーツに血液やシミといった汚れを見つけたら、なるべく早く対処しましょう。シミは、時間が経過するほど落とすのが難しくなります。特に血液のシミは、血液のタンパク質が凝固すると落としにくくなるので、汚れたら速やかに30度以下の水で洗い流してください。
見つけた時点で少し時間が経っているようであれば中性洗剤を混ぜた液で洗うと良いでしょう。寝汗や皮脂、おねしょによるシミは水溶性なので洋服と同様に洗濯しても問題ありません。これらのシミは無色透明なものが多いので、すぐに対応すればキレイに汚れが落とせますよ。
柔軟剤や洗濯のりは吸水性が落ちる恐れも!
洗濯の際に肌触りを良くする柔軟剤や、シワになるのを防ぐ洗濯のりを使いたいという方もいるでしょう。使用すること自体に問題はありませんが、柔軟剤や洗濯のりを使うことでシーツの吸水性が落ちる恐れがあります。1回の柔軟剤や洗濯のりは適量もしくは少なめを心掛けましょう。
シーツを乾燥させるときのポイントは?
ここでは、洗濯したシーツを乾燥させるときのポイントを紹介していきます。
天日干し
シーツを天日干しする場合には、物干し竿2本を使ってシーツをM字型にして干すようにしましょう。風に当たる面積が増えるので、乾きも早くなります。
このとき、シーツが風で飛ばないように、真ん中や両端を洗濯バサミで固定してください。ただし、シーツの繊維は紫外線に弱く直射日光に当てるとシーツの持ちが悪くなるケースもあるので、風通しの良い日陰に干すのがおすすめです。
部屋干し
ひとり暮らしや共働きなどで昼間留守にしているため天日干しは天気が心配という方や、花粉対策をしたいという方は部屋干しがおすすめです。
部屋干しするときは、天日干しと同じく風通しの良い場所で干すようにしましょう。室内に大きな物干し竿がない場合は、椅子を4脚使ってシーツを大きく広げて干すのもひとつの方法です。エアコンや扇風機などの家電を活用すれば、より効率的にシーツを乾かせます。
乾燥機
自宅の乾燥機を使ってシーツを乾燥させる方法もあります。事前に洗濯表示を確認し、タンブラー乾燥が可能であれば乾燥機を使用しても大丈夫です。乾燥機を使用する際は、シーツをジャバラ折にたたんで入れると、乾きやすくなります。
また、乾燥機にはシーツだけを入れて乾燥させてください。一緒に他の洗濯物も入れて乾燥させるとシーツが乾きにくくなり、生乾きの原因にもなるため注意が必要です。
まとめてシーツを洗濯・乾燥したい場合には?
ここでは、まとめて複数枚シーツを洗いたい場合におすすめの洗濯・乾燥方法を紹介していきます。
コインランドリー
コインランドリーの洗濯機・乾燥機は、家庭用に比べ容量が大きいためシーツを複数枚まとめて洗濯・乾燥できます。ただし、コインランドリーまでご自身でシーツを持って行く、また終了時間を見計らって持ち帰る必要があります。乾燥機にかける場合は、シーツ全体に温風を当てるために洗濯ネットから取り出して乾燥させましょう。
コインランドリーでシーツを洗濯・乾燥するのにかかる時間は、大きさによりますが、洗濯およそ30分、乾燥およそ40分です。混雑している場合は待つこともあるので、時間に余裕のあるときがおすすめです。
洗って終わりじゃない!洗濯したシーツの保管方法は?
シーツを洗った後の保管方法も重要なポイントです。ここでは、洗濯したシーツの適切な保管方法を紹介していきます。
クローゼットで保管する
シーツは、日光や蛍光灯など光が直接当たる場所で保管しないようにしてください。紫外線が当たると、シーツが変色する恐れがあるためです。シーツを洗った後は、光が当たらないようにクローゼットで保管するようにしましょう。
定期的に換気を行う
しまっておいたシーツが変色していたり、嫌なニオイがしたりする原因は、湿気にあります。湿気を防ぐために、定期的にシーツを収納しているクローゼットの換気を行いましょう。換気はできれば毎日行うのが理想ではありますが、難しい場合は週1回でも換気してください。
手軽にできる!シーツの汚れを予防する方法
こまめにシーツを洗濯することが煩わしい方や洗濯する時間がないという方は、日頃からシーツが汚れないように予防しましょう。ここでは、手軽に実践できるシーツの汚れを予防する方法をお伝えしていきます。
起きたらすぐに湿気をとる
シーツの汚れは、汗や湿気も原因となるため起きたらすぐにシーツの湿気を取るようにしましょう。布団を床に敷いたままにしておくと、布団と床の間に湿気がこもります。一方のベッドも、掛け布団を掛けたままでは湿気がこもりやすいので注意が必要です。
布団の場合は畳んで片付け、ベッドの場合は毛布や掛け布団を外すことを毎日の習慣にしてください。これにより、シーツの汚れや黄ばみを予防できます。
除湿シートを活用する
除湿シートを活用するのも、シーツの湿気を抑えるひとつの方法です。マットレスやシーツの下に挟んだり、畳んだ布団に挟んだりするだけでしっかりと湿気を吸収してくれます。洗えるタイプのものや、日干しして繰り返し使えるものもあるので一枚持っておくと便利でしょう。
ただし、除湿シートを使ってもサイズが小さ過ぎると湿気を吸収しきれずカビが生えてしまうこともあります。除湿シートを選ぶときは、布団やシーツのサイズに合ったものを選ぶようにしてください。
シーツを買い替える
古くなってきたら買い替えも検討しましょう。買い替える際には、シーツの機能や素材に注目してみてください。気になる雑菌やニオイを防いでくれる抗菌防臭タイプや、寝汗を吸収しすぐに乾く速乾タイプなど、清潔さを保つ効果のあるシーツを選びましょう。これにより、洗濯する頻度や乾かす手間を抑えられます。
タオルを敷く
シーツの汚れを防ぐために、シーツの上にタオルを敷いておくのも良いでしょう。シーツよりもタオルの方が手軽に洗濯できるので、子どもなど汗っかきな方や夏場におすすめの方法です。直接肌に触れる部分にタオルを敷いておき、タオルだけを毎日交換すれば清潔を保ちやすいでしょう。また、女性で生理中シーツを汚してしまうことがある方も、タオルを敷いておけば汚れを予防できます。
おわりに
シーツは、一見キレイに見えても毎日使うことで汗や皮脂などが染み込んで汚れている状態です。たくさん汗をかく夏は週1回、冬であれば2週間に1回の頻度で洗濯するようにしましょう。
「シーツはキレイになったけど、かけ布団の汚れが気になる」「忙しくて、重いかけ布団まで洗濯はできない」そんな方には、宅配クリーニングが便利です。集荷キットが自宅に届き、かけ布団を詰めて送るだけでクリーニングができ、自宅まできれいになったかけ布団が届きます。くらしのセゾンの宅配クリーニングでは、無料でダニよけ加工もしてくれるため、アレルゲン対策もでき安心です。キレイになったシーツとかけ布団で快適な睡眠を手に入れたいですね。