家の中を見渡せばお風呂や洗面台、玄関などさまざまな場所にある鏡。日常的に見ることが多いため、汚れていると気になりますよね。
そこで今回は、鏡が汚れる原因や鏡をピカピカにする掃除方法、鏡を掃除する際の注意点などについて紹介していきます。鏡の掃除に苦戦している方は、ぜひこのコラムを参考に鏡をピカピカにしましょう。
鏡が汚れる原因は?
さまざまな場所にある鏡は、その環境によって汚れる原因が違います。ここでは、鏡が汚れる原因についてご紹介します。
水垢
白っぽくウロコ状の汚れを見たことがある方もいるでしょう。このような汚れは、水道水に含まれるミネラル成分によってできる水垢です。一度水垢汚れが付くとなかなか落ちず、さらに汚れが蓄積すると石のように固まって洗剤を付けてこすってもきれいにならないため、注意が必要です。
皮脂などの油汚れ
身だしなみを整えている際、うっかりと鏡の表面に触れてしまうこともあるでしょう。そういった場合に鏡に皮脂などが付着し、油汚れとなっています。
化粧品や整髪料
メイクやヘアセットの際に使用している鏡は、化粧品や整髪料が原因で汚れることが多いです。化粧品や整髪料がついたままの手でうっかり鏡に触れることのないように注意しましょう。
ホコリ
人通りが多い玄関や布製品を多く置いているリビングにある鏡は、空気中に舞ったホコリが付きやすいといえます。そもそも鏡は静電気を起こしやすく、ホコリを引き付けやすいため、注意が必要です。
汚れの種類別!鏡をきれいにする方法
鏡は、水垢・皮脂などの油汚れ・化粧品や整髪料・ホコリなどによって汚れることがわかりました。では、それぞれの汚れに効果的なアイテムや掃除の手順を説明していきます。
水垢
用意する物
- クエン酸(またはレモン汁や酢)
- スプレーボトル
- ゴム手袋
- キッチンペーパー
- ラップ
- マイクロファイバークロス(またはガラス用ふきん)
掃除の仕方
鏡に付いた水垢はアルカリ性であるため、酸性のクエン酸を使用するのが効果的です。家にクエン酸がない場合は、酸性のレモン汁や酢でも代用できます。
まずは小さじ1杯のクエン酸を100mlの水で溶かしてスプレー容器に移し、クエン酸スプレーを作りましょう。ひどい汚れの場合は濃度をさらに濃くしても構いません。
ゴム手袋を装着し、作ったクエン酸スプレーを鏡全体にスプレーします。その上からキッチンペーパー、ラップの順に貼り付けて、水垢とクエン酸を密着させましょう。
数時間放置したらラップとキッチンペーパーを剥がし、柔らかいスポンジでこすります。最後にマイクロファイバークロスなどで水分を拭き取ったら完了です。
特に、お風呂にある鏡は水垢や石鹸カスなどによって汚れやすいため、最低でも週に1〜2回の頻度で掃除しましょう。
皮脂や化粧品による汚れ
用意する物
- 重曹(またはセスキ炭酸ソーダ)
- スプレーボトル
- 乾いた布
- ゴム手袋
- マイクロファイバークロス(または鏡用のふきん)
掃除の仕方
鏡に付いた皮脂や化粧品による汚れは酸性であるため、アルカリ性の重曹またはセスキ炭酸ソーダが有効です。
重曹やパウダー状のセスキ炭酸ソーダは、小さじ2杯に対して500mlのお湯に溶かした水溶液を作り、スプレー容器に移して使います。
重曹は研磨作用があり、しっかり溶けていないと鏡を傷付けてしまう可能性があるため、水ではなくお湯で溶かしましょう。
重曹スプレーやセスキスプレーを鏡に吹きかけ、3〜5分ほど時間を置くと、頑固な汚れにも効果を発揮します。
さらに頑固な汚れの場合には、もう少し長めに時間を置いて水拭きしてみましょう。仕上げに、マイクロファイバークロスなどで拭き上げたら終了です。
拭き上げが甘いと、重曹が白く残る可能性があるため、注意してください。
家に重曹がなく、さらに身近なアイテムで皮脂汚れをきれいにしたい場合は、新聞紙を使ってみましょう。
新聞紙の文字に使用されているインクは、皮脂を吸い取る作用があります。新聞紙を丸めて少し湿らせたら、細かく円を描くようにこすってみるときれいになります。ぜひ試してみてください。
使用頻度の高い、身だしなみを整える鏡は、汚れに気が付いたらすぐに拭き取るのがポイントです。鏡の使用後にアルコールやウェットティッシュなどで軽く汚れを拭き取っておくと、汚れの蓄積を防げるでしょう。
ホコリ
用意する物
- 雑巾(または使わなくなったタオルや新聞紙)
掃除の仕方
鏡は静電気を起こしやすいため、ホコリを引き寄せます。ホコリの掃除であれば洗剤を使用せず、雑巾や使わなくなったタオルを使用して水拭きするのが効果的です。
水拭きする時は、水が垂れないように固く絞ってから使用しましょう。
また、新聞紙を使用して水拭きするのもおすすめです。新聞紙に含まれている油分が、コーティングのような働きをするので、掃除をした後もホコリを寄せにくくしてくれます。
ただし、優しく水拭きしないと鏡を傷付ける可能性もあるため、注意しましょう。
鏡を掃除する時の注意点
鏡を掃除する際、どんなことに気を付ける必要があるのでしょうか。鏡掃除の際の注意点を紹介していきましょう。
ゴム手袋を着用する
クエン酸や重曹を用いて鏡を掃除する際は、必ずゴム手袋を装着しましょう。どちらも安全な物質であるため、短期間なら素手で触っても問題ありません。
しかし、長時間素手で触り続けると、皮膚のタンパク質が分解されて肌荒れを引き起こす恐れがあります。特に、肌が弱い方は短時間の掃除でも必ずゴム手袋を装着しましょう。
酸性と塩素系の洗剤は一緒に使わない
鏡の掃除に酸性のクエン酸やレモン汁、酢、酸性洗剤を使用する際は、塩素系の洗剤と混ざらないように注意しましょう。酸性と塩素系の洗剤が混ざると化学反応が起き、有毒なガスを発生させてしまいます。
クエン酸などで鏡を掃除している際に、近い場所を塩素系の洗剤で掃除していると、成分がうっかり混ざってしまう恐れもあるため、時間や日を分けて掃除するのが安全です。
鏡を傷付けないようにする
鏡をきれいにする目的で掃除をしているのに、傷が付いて鏡の映りが悪くなってしまったら本末転倒です。鏡を傷付けないようにするには、メラミンスポンジや歯磨き粉では掃除しないようにしましょう。
メラミンスポンジはさまざまな汚れに効果的ですが、強い研磨作用があり、鏡を傷付けたりコーティングを剥がしたりする恐れがあるため、鏡掃除には向きません。
また、歯磨き粉も鏡に細かな傷を付けてしまう恐れがあり、余計に汚れが溜まりやすくなります。そのため、鏡の掃除には柔らかい布やスポンジなどを使用するのがおすすめです。
鏡の汚れ落としに使える便利なグッズ
鏡の汚れ落としの際に便利なグッズを使うことで、より掃除がしやすくなります。ここでは、手軽に購入できる鏡掃除におすすめの便利グッズを見ていきましょう。
水垢用クリーナー
鏡の水垢には、市販の水垢用クリーナーを使うと便利です。水道水のミネラルが固まった頑固な水垢もきれいにしてくれます。鏡掃除に使える水垢用クリーナーの素材は、人工ダイヤモンド、アルミナ、酸化セリウムなどさまざまです。
人工ダイヤモンドを使用したクリーナーは、研磨力が優れているため、頑固な汚れを素早く除去したい方におすすめといえます。
鏡を傷付けないように優しく水垢を落としたい方には、粒子が細かいアルミナを使用したクリーナーがぴったりです。
さらに、より優しく鏡掃除をしたい方は、酸化セリウムを使用したクリーナーを使ってみましょう。研磨力は弱めですが、初期の汚れには効果を発揮します。
マイクロファイバークロス
鏡を掃除する際、マイクロファイバークロスを使うとより掃除がしやすいでしょう。マイクロファイバークロスの特徴は繊維の細かさです。
マイクロファイバークロスを使えば、鏡を傷付けることもなく、拭いた跡も残りません。水拭きにも乾拭きにも使えるため、ひとつあると便利です。
住宅用クリーナー
マイペットやウタマロクリーナーなどの住宅用クリーナーも使用できます。使い方は、鏡の汚れた部分にスプレーし時間を置いて拭き取るだけです。
マイペットやウタマロクリーナーなどの住宅用クリーナーは、ドラッグストアやホームセンターなどで気軽に手に入れることができ、鏡以外の汚れにも効果的です。
鏡をきれいにキープする方法
せっかく掃除をしてきれいになった鏡は維持していたいものです。では、どのようにきれいな状態をキープするのか、以下では鏡をきれいにキープする方法を紹介していきます。どれも簡単な方法なので、ぜひ試してみてください。
水分を拭き取る
鏡についた水分をそのまま放置しておくと、水分が蒸発した時にミネラルが結晶化して水垢になります。
特に、お風呂の鏡は水分による汚れが付きやすいため、お風呂上がりにワイパーやタオルで水分を拭き取ったり、浴室を乾燥させたりすると鏡をきれいに保つことができるでしょう。
曇り止めを使用する
毎日のように鏡の水分を拭き取ったり浴室を乾燥させたりできない方や、ひどい汚れに悩まされたくない方は、市販の曇り止めがおすすめです。
曇り止めを使って鏡をコーティングすると水分や汚れが付きにくくなるため、鏡をきれいにキープできるでしょう。
曇り止めは、気軽に使えるスプレータイプや鏡に塗るリキッドタイプ、直接貼り付けるフィルムタイプなどさまざまあるため、自宅の鏡の大きさや使用する場所を考慮して選んでください。
柔軟剤でホコリを防ぐ
玄関やリビングに設置してある鏡にホコリが付きやすく、悩まされている方も多いでしょう。そんな鏡には、静電気防止成分でホコリを寄せ付けなくする柔軟剤がおすすめです。
バケツ1杯ほどの水に柔軟剤を数滴垂らしてよく混ぜたら、雑巾やタオルを浸して固く絞り、ホコリが気になる鏡を拭いてみましょう。また、鏡を使用しない時は大きな布などを被せておくと良いでしょう。
お風呂の後は換気や浴室乾燥を行う
お風呂の鏡をきれいな状態で保つには、充分な換気や浴室乾燥機を使用するのがおすすめです。浴室を乾燥させると、水分が原因で起こる水垢や曇り汚れなどを防止することができます。
換気は鏡の汚れ防止に有効ですが、温風によって水分を払う浴室乾燥の方がさらに効果的です。鏡の汚れを防止するだけでなく、カビやぬめりの発生まで抑制することができるため、ぜひ試してみてください。
何をしても落ちない!鏡の黒いシミの正体は?
鏡は割れない限り使用できると思われがちですが、黒いシミが見られたら買い替えを検討しましょう。この黒いシミの正体は、シケと呼ばれる、鏡の劣化によって発生する汚れです。
鏡の表面の銀メッキが水分によって錆びることで光を反射できなくなっている状態です。日頃から鏡の水分を拭き取ったり乾燥させたりすることで、シケの発生を遅らせることはできます。
しかし、鏡の寿命は10〜20年のため、長年使用して掃除しても落ちないシケが発生したら買い換えるのもおすすめです。
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毎日お手入れしていても、すべての汚れをキレイにするのは大変です。ご自身で難しい場所などは気軽にプロに依頼しましょう。
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おわりに
鏡が汚れる原因は水分や皮脂、化粧品、ホコリなどです。これらの汚れは、クエン酸や重曹など身近なアイテムで対処できます。鏡をより美しくキープするには、日頃からの掃除が大切なため、細かい心掛けで汚れを蓄積させないようにしましょう。日々のお手入れの他に、定期的にプロにクリーニングを任せることもおすすめです。