最近、よく耳にする「リースバック」について気になっている方は多いのではないでしょうか。何となく分かっているつもりでも、実際はよく理解していないという方は少なくありません。
今回は、リースバックの利用が可能な、知名度の高い大手5社をピックアップします。リースバックの仕組みは同じでも、細かい部分で違いがあります。今回取り上げた5社の中からご自身に合った企業を選べるよう、リースバック契約の内容から比較するべきポイントを解説します。
大手リースバック会社の一覧
リースバックは注目を集めており、多くの企業で取り扱われるようになりました。まず気になるのは、安心できる企業であるかどうかでしょう。リースバックは、住まいを売却し、その住まいに住み続けられる仕組みです。そのとき、企業の資金力の有無は大きな安心につながります。
ここで取り上げる企業は、セゾンファンデックス、SBIスマイル、スター・マイカ、ハウスドゥ、一建設の5社です。
●セゾンファンデックス
東証プライム市場に上場しているクレディセゾンのグループの企業であり、融資事業や不動産金融事業を行っている会社です。査定や契約時の事務手数料などさまざまな費用が無料で、全国で利用することができます。
また最短2週間で契約ができ、加えてセキュリティ会社の見守りサービスが無料で利用できるなど、独自のサービスが充実しています。
●SBIスマイル
東証プライム市場に上場しているSBIホールディングスのグループ企業です。取り扱いは、全国の主要都市で、仮査定なども行っています。仮査定は、最短即日も可能など、スピーディさが大きなウリであると言えるでしょう。急いでいるときには、電話による相談も可能です。
●スター・マイカ
マンションを専門とするリースバック会社です。リースバックは戸建ての方の利用が多いという印象があるなか、マンションのみを取り扱い、10年以上の実績があります。賃貸借期間中はグループ会社が物件の管理をし、70歳以上の単身者は賃貸借期間中、ALSOKの「 みまもりサポート」が無料で利用できます。
●ハウスドゥ
CMでおなじみのリースバック会社で、東証プライム市場に上場しています。リースバックの種類が豊富で、短期から長期、リフォーム希望者用のリースバックなどさまざまです。訪問査定なら1時間弱で物件と周辺を調査してくれます。
●一建設
一建設は不動産会社の飯田ホールディングスのグループ企業です。リースバックのプランも豊富で敷金を入れると家賃が低くなるなどのプランがあります。セキュリティ会社の見守りサービスが利用できたり、レジャーの割引サービスのほか、医師の駆けつけサービスやオンライン診療が受けられる特典があります。
それぞれ独自の体制があり、特典も豊富ですが、大切なのは査定や見積もりがどのようになっているかです。基本的に査定や見積もりは無料の企業が多いのですが、申込方法はWEBサイトのみなのか、その他の相談方法や申込方法があるのかがポイントになってきます。
また、何よりも査定や見積もりにかかる時間も重要です。
大手リースバック会社の比較ポイント
ここで取り上げている5社は、いずれも安心感の得られる企業ばかりですが、その中から利用する企業を選ぶのは至難の業となります。
比較する際は、買取金額、家賃(賃借料)、物件種別、対応地域、借家契約、買戻し、付帯条件にポイントを絞って比べていくと、違いが分かりやすくなり、自身にあった企業かどうかの判断がつきやすくなります。
●買取金額
同じ物件であっても、査定金額は違ってきます。できるだけ高い金額で買い取ってくれる企業を選ぶと良いですね。そのためにも、複数の企業へ見積もりを依頼するようにしましょう。
●家賃(賃借料)
リースバックの特性上、売却後は毎月の家賃が発生します。いくら一括で売却代金を手にできたとしても、毎月の家賃が高いと、生活の負担になりかねません。できるだけ家賃が低い企業を選ぶと安心が得られるのではないでしょうか。
●物件種別
取扱物件が戸建てのみなのか、マンションのみなのか、戸建てもマンションも対象なのか、店舗兼用住宅や賃貸併用住宅も対象であるのかは、企業によってさまざまです。リースバックを申し込む前に、自身の住まいにあった物件種別を取り扱っている企業かどうかを確認することが必要です。
●対応地域
いくら条件が自身にピッタリであっても、対応地域の対象外であったら意味がありません。
大手の企業の場合、全国で利用可能としている企業は多いのですが、支店がある地域のみに限られていたり、特定の地域のみに限定されていたりすることも少なくありません。物件所在地が対応地域になっているかどうかも必ず確認するようにしましょう。
●借家契約
基本的に借家契約には、普通借家契約と定期借家契約の2つがあります。普通借家契約とは、更新を前提とする契約となり、更新さえできれば、そのまま住み続けることが可能です。
一方の定期借家契約とは、更新を前提にしない契約となるため、決められた期間は住み続けることが可能ですが、更新して住み続けることはできません。
リースバックを利用する場合、終の棲家として、そのまま住み続ける方もいらっしゃるでしょう。借家契約は普通借家契約なのか定期借家契約なのか、また何年間有効なのか、更新料は必要なのかなど確認することは重要なことです。
一方で、中には期間限定で借りたいというケースもあるでしょう。その場合であれば、自身の暮らし方に合うプランがあるのかも、比較するポイントになります。
●買戻し
あらかじめ買戻しをする契約を結んでおかなければならないのか、自身のタイミングで買戻しの申し出ができるのかで、その後の生活にも影響が出てきます。
もし、将来的に買い戻しをするかもしれない、可能性を残しておきたいような場合には、買主との間で買いい戻しが可能な期間をいつまでにするのか、買い戻す場合の金額はいくらにするのかなどの条件を事前に協議する必要があります。
●付帯条件
リースバックを取り扱う企業のほとんどが、「敷金・礼金はなし」「保証人は必要なし」など、通常の賃貸借契約とは異なる独自の付帯条件を加えているのが一般的です。
もし、買取金額や家賃などが同じときには、これらの金額に加えて、付帯条件も比較して、利用先を決めていくと良いでしょう。リースバックの賃貸借契約書に書かれている内容は、下記のとおりです。
- 普通借家契約か定期借家契約か否か
- 期間・賃料・敷金等の金額
- 賃料等の支払方法および期限
- 途中解約の方法
- 退去時の原状回復の費用負担 など
このほかにも、リフォームするときにはどのようにするべきかなどの項目が書かれていることも多くなっています。確認するのは面倒に思うかも知れませんが、リースバックは老後の生活に直結する契約です。慎重に内容を判断しましょう。
失敗しないリースバックなら大手を選ぶべき
大手のリースバック会社は資金力があるため、代金の受け取りがスムーズで賃貸借契約期間に倒産するリスクが低いことが最大の安心材料と言えます。
一般に、大手の企業だと融通がきかないというイメージが強い反面、サポート体制は手厚く整っている企業がほとんどです。そのため、特殊な物件などの一部のケースを除き、リースバックを契約するときには中小の企業よりも大手の企業を選んだほうが、総合的に有利です。
「セゾンのリースバック」を提供するセゾンファンデックスは、「顧客満足度NO.1企業を目指します」という企業理念から、カウンセリング機能が充実しており、さまざまな事例に対応しています。そのため、一人ひとりのニーズにあった対応やアドバイスが可能です。
リースバックに不明な点や不安なことがあれば、一度お問い合わせすることをおすすめします。