自動車の運転免許は、多くの方が持っているポピュラーな資格のひとつ。しかし免許取得のためにはまとまった額のお金が必要です。今回は、運転免許を取るために利用できる運転免許ローンについて、詳しく解説します。
運転免許ローンのメリットや審査基準、審査に通らない場合の対処法など気になる情報をチェック!お金がないけれど、運転免許を取りたい方はぜひご覧ください。
運転免許ローンとは?
運転免許ローンは、自動車の運転免許を取得する費用の借入ができるサービスです。
運転免許の取得には、ある程度まとまったお金が必要です。普通自動車の運転免許取得費用は、住んでいるエリアや時期によってもそれぞれ異なりますが、20~40万円程度かかることもあるといわれています。
多くの場合、自動車教習所への申し込みを行う際には、かかる費用を全額用意しなくてはなりません。費用の支払いは現金での一括払いが主流ですが、免許取得までの分割払いに対応している自動車教習所もあるようです。
また、銀行振り込みやクレジット払いができるケースもあります。しかし決して安い金額ではないため、経済的に厳しい状況だと費用の捻出が難しい場合もあるでしょう。
運転免許ローンを利用すると、ある程度の長い期間にわたって月々無理のない範囲で支払うことが可能になります。そのため、経済的な事情からまとまったお金を準備できない方でも、運転免許を取得することができるのです。
運転免許ローンのメリット
運転免許ローンを利用すると、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
まとまったお金がなくても運転免許が取得できる
運転免許ローンを利用すると、まとまったお金をすぐに用意できないときでも、免許取得が可能です。
普通自動車の運転免許を取得するには、満18歳以上であることが条件となります。そのため、自動車教習所にはまだ働いていない学生も多く通っています。なかには、大学や専門学校などの学費がかかるため、運転免許を取る費用まで出せないという方もいるでしょう。
また、仕事に就く前に運転免許を取りたいと考えている方も多くいます。「今免許を取っておきたいけれど、まとまったお金がない」という方にとって、運転免許ローンはとても便利なサービスといえるでしょう。
金利が低めに設定されているものが多い
運転免許取得のために分割払いや現金の借入をしたい場合、運転免許ローン以外にもクレジットカードやキャッシングを利用できます。運転免許ローンは、クレジットカードやキャッシングを利用する場合に比べると、金利が低く設定されているものがある点もメリットです。
まずは、以下の表をご覧ください。
支払い方法 | 運転免許ローン | クレジットカードでの分割払い | キャッシング |
---|---|---|---|
金利 | ・銀行系:0.8~4%程度が相場 ・信販会社系:13%程度 ・大学生協系:9% | 12~15%程度 (クレジットカードの種類や取り扱う会社によって異なる) | 上限年18% (10~100万円未満) |
クレジットカードでの分割払いやキャッシングよりも、運転免許ローンの金利の方が低いものが多いことが分かります。
運転免許ローンは、主に“銀行系”“信販会社系” “大学生協系”と3種類に分けられます。運転免許ローンの中でもそれぞれ金利が変わってくるので、利用を検討する際にはしっかり確認することが必要です。
条件によって学生や主婦も利用しやすい
一般的にローンは、安定した収入がないと審査に通りにくいといわれています。しかし種類によっては、学生や主婦の方が利用しやすいものもあります。
信販会社による運転免許ローンは、学生や主婦の方でも本人名義でローンを組みやすい点が特徴です。また、大学生協で取り扱う運転免許ローンは、加入している大学の学生であれば利用できるものとなっています。
銀行が提供している運転免許ローンの場合は、安定した収入があるかどうかが重視される傾向にあります。収入面をはじめ審査は厳しくなりますが、保証人を付けることでローン審査に通る場合もあるので、確認が必要です。
利用者の状況に合った運転免許ローンを選ぶことが大切になるでしょう。
運転免許ローンの審査基準は?
運転免許ローンを利用するためには、審査を受ける必要があります。どのような審査基準があるのか、チェックしましょう。
一定の収入があるか
ローンの審査では、安定した収入があるかどうかが判断材料のひとつになります。
銀行系の運転免許ローンは、ある程度の収入が重視されるため、学生や無職の方は審査に落ちてしまう場合もあります。学生が利用できる信販会社系や大学生協系の運転免許ローンでは、申請者ではなく親権者の収入が重視されるので注意が必要です。主婦の方も同様に、配偶者の収入が審査対象となり得ます。
ただし、アルバイトで生計を立てている方でも、一定の収入を得ていれば審査に通るケースもあるので、事前に確認するようにしましょう。
信用情報に問題がないか
ローンの審査では、過去の信用情報もチェックされます。
信用情報とは、クレジットカードやローンの契約に関する個人情報のことです。信用情報機関に登録している金融会社間で申請者の利用状況を確認できます。
他社でのクレジットカードやローンなどの返済が滞納していた場合、信用情報に問題があると判断されます。ローン審査では不利になってしまうので、注意が必要です。
他社でのローン額が多すぎないか
運転免許ローン以外の借入金額についても審査対象となります。申し込み先以外でも多額のローンを組んでいる場合、金銭面に余裕がないと見なされることもあるので、注意しましょう。
ローン審査を受ける前には、現在支払っているローンの数や金額について把握する必要があります。ローンの返済期間を長く設定している場合、いつ完済できるのかしっかり確認することも大切です。
運転免許ローンの審査に通らない主な原因
運転免許ローンは、一般的なローンに比べて、安定した収入がない場合でも審査に通りやすいといわれています。運転免許ローンの審査に通らないケースでは、何が原因となるのか見ていきましょう。
支払い能力が低いと判断された
ローンの支払いを遅延せずに返済するには、安定した収入が必要です。アルバイトやパート雇用のため月々の収入に波がある場合、支払い能力が低いと見なされて審査に通らないこともあります。毎月一定の収入がある会社員と比較すると、不利になりやすいといえるでしょう。
運転免許ローンにもかなり多くの種類があり、収入面の審査基準を厳しく設定している会社もあるので注意が必要です。
日常的な支払いトラブル
日常生活においてさまざまな支払いが滞っている場合、運転免許ローンの利用ができないケースもあります。ローンの審査に響く金銭トラブルには以下のようなものがあります。
- クレジットカードの代金未払い
- 携帯電話料金の未払い
- 家賃の未払い
このような金銭トラブルを抱えていると、ローン契約後もトラブルを起こすと判断されかねないので注意しましょう。また、上記のトラブルに加えて、複数の金融会社から借入をしている場合も、返済能力が低いと見なされることがあります。
普段の生活に必要なお金をスムーズに支払えないときには、ローンを組む前に、お金の使い方を見直すことも肝心です。
信用情報のダメージ
過去にクレジットカードやローンの支払いを長期滞納したり、債務整理を行ったりした場合、一定期間信用情報に記録が残ります。ローンの審査では信用情報を確認されるため、申し込みが通りにくくなるでしょう。
信用情報は、情報の種類によっても異なりますが、5~10年保有されることが決められています。クレジットカードやローンの延滞を含む取引情報は、完済後も5年登録されるため注意が必要です。また、破産手続きを行った際の官報情報は、10年登録されます。
金銭トラブル後に支払いが完了したとしても、信用情報には記録が残っています。過去にクレジットカードやローンの支払いを長期間延滞した場合、5~10年はローンを組むのが難しいと考えましょう。
信用情報へのダメージを避けるためには、借入をする前に「本当に返済ができるのか」「収入に見合った金額なのか」、慎重に検討することが大切です。
審査に落ちた後にすぐ再申請している
ローンの審査に落ちてしまった場合、申し込みに関する信用情報が一定期間残ります。信用情報機関によっても異なりますが、6ヵ月~1年間記録が残るため、再申請を行ってもまた落ちてしまう可能性が高いです。
ローンに落ちたということは、何らかの審査基準を満たしていなかったからと考えられます。落ちたからといってすぐ他のローンに再申請をしても、問題がある部分は改善されていないと判断されるでしょう。そのため、一定期間を空けないと、何度審査を受けても同じ結果が繰り返されてしまいます。
ローン審査に落ちてしまった場合は、費用を貯める方法を考えたり、収入を増やす努力をしたりすることも必要です。
運転免許ローンの審査に落ちたときの対処法は?
運転免許ローンの審査に落ちてしまったときの対処法についても詳しく見ていきましょう。
他の種類の運転免許ローンに申し込んでみる
先述したように、運転免許ローンには大きく分けて「銀行系ローン」「信販会社系ローン」「大学生協系ローン」の3種類あります。過去の信用情報には問題がなく、支払い能力の面で落とされた可能性がある場合、最初に申請したものとは別の種類のローンを検討してみましょう。
主に3種類ある運転免許ローンは、どれも運転免許の取得費用の借入を目的としたローンですが、それぞれ特徴が異なります。運転免許ローンの種類別に、特色をチェックしてみましょう。
銀行系ローン
銀行や信用金庫などの金融機関が提供しているローンです。金利が低い点がメリットですが、ローン審査では安定した収入を見込めるかどうかが重視されます。主婦の方やアルバイト雇用の方でも、保証人を付けることで利用できる場合もあります。
信販会社系ローン
信販会社によるローンです。学生や主婦の方でも、本人名義でローンを組みやすい点が特徴です。ただし、親権者や配偶者などの収入が審査の対象になるため注意しましょう。他の運転免許ローンに比べて金利は高めですが、ローンの支払い開始時期を後に設定できるプランも選択できます。
大学生協系ローン
大学生協が取り扱うローンです。加入している大学の学生を対象としており、比較的低い金利で利用できます。ただし、親権者が連帯保証人になる必要がある点に注意が必要です。また、提携先の自動車教習所に利用が限定される場合もあります。
ご自身の状況に合った運転免許ローンを選ぶことが大切になります。また、別の種類のローンを検討する場合、一定期間空けて申し込むようにしましょう。
用途に制限のないローンを利用する
運転免許を取るための費用を借入したい場合、必ずしも運転免許ローンしか利用できないわけではありません。ローンの中には、お金の使い道が限定されずに、さまざまな用途に利用できるものもあります。運転免許ローンに落ちてしまった場合、そのようなローンを検討してみるのもおすすめです。
セゾンファンデックスのかんたん安心ローンには急な出費に備える「カードローン」と、一時的な費用に利用できる「フリーローン」があります。
カードローンは、設定した限度額の範囲内で繰り返し利用できます。いざという時に備えて申し込むのも良いでしょう。また、フリーローンは一時的な費用を借り入れる単発のローンで、月々の返済額は任意の金額に設定できます。フリーローンは収入に見合った計画的な返済ができるのがメリットです。
なお、初めてのローンで利用が不安な場合は、電話相談も可能です。最短即日の融資もできるため、まずは詳細を確認してみてください。
他社のローンが終わっているか確認する
運転免許ローン以外にも多額のローンを組んでいたり、数社の金融会社から借入をしたりという場合、支払い能力に問題ありと判断されることがあります。信用情報には問題がないものの審査に落ちてしまったときは、ご自身が借入しているローンについて改めて確認してみましょう。
支払い回数を多く設定していた場合、支払いが継続していることをうっかり忘れてしまうことも考えられます。銀行の引き落とし明細などをチェックして、毎月支払っているローンの数や金額を把握することが大切です。
もし多くのローンを抱えているのであれば、他のローンを完済するまで待つことも検討しましょう。
教習所に通う時期を遅らせる
働き始めたばかりの社会人の方は、勤続年数がまだ短いことで、運転免許ローンに通らないケースもあります。運転免許取得をそこまで急がない場合は、ある程度の勤続年数が経ってから自動車教習所に通うことも検討しましょう。
勤続年数が増えて安定した収入を継続して得られるようになると、審査でも支払い能力が充分にあると判断されます。金利の低い銀行系の運転免許ローンも通りやすい状況となるので、結果的にお金を無駄にせずに運転免許を取得できる点もポイントです。
教習所に通わず、運転免許センターの試験を直接受ける
実は、運転免許取得のためには、必ずしも自動車教習所に通わないといけないわけではありません。自動車教習所に通わずに、運転免許センターでの試験を受けて免許を取得することも可能です。
費用はかからないものの、これまで車の運転をしたことがない初心者の方にはかなり難易度の高い方法になります。免許が取り消しになって再度取得を目指す方で、自動車教習所に通う費用を用意できない場合におすすめの対処法といえるでしょう。
おわりに
「早く運転免許を取りたいのに、お金がない」とお悩みの方には、運転免許ローンの利用がおすすめです。学生や主婦の方でも利用しやすいローンもあるので、ご自身の状況に合ったものを選びましょう。
運転免許ローンは種類別に特色があるので、審査に通らない場合は別のタイプを検討するのもおすすめです。運転免許ローンを賢く活用して、これから先の生活をより豊かなものに変えていきましょう。