家賃が払えないときには、早めの行動を心がけましょう。このコラムでは家賃を払えないときに取るべき行動や、お金を工面する方法について解説します。家賃を払えない方に向けた公的支援などもあるため、自分に合った選択肢を探してみましょう。
家賃が払えないとどうなる?
自宅の家賃が払えない場合、以下のようなリスクがあります。
起こり得るリスク | リスクの内容 |
延滞金・遅延損害金の発生 | ・家賃のほかに延滞金・遅延損害金を支払う必要がある ・遅延損害金の年率は通常5%〜6%だが、貸主が事業者で借主が消費者の場合は最大年14.6% ・計算式:延滞金・遅延損害金=家賃×遅延損害金年率÷365日×遅延日数 |
保証会社もしくは連帯保証人への請求 | ・保証会社と契約している場合は、大家もしくは管理会社から保証会社へ家賃が請求される ・保証会社と契約していない場合は、大家もしくは管理会社から連帯保証人に請求される |
財産の差し押さえ | ・財産が差し押さえられる ・債権:預貯金、給与、売掛金など ・動産:現金、貴金属など ・不動産:家、土地など |
強制退去 | ・明け渡し請求訴訟で大家側が勝訴した場合は立ち退きしなければならない ・明け渡し請求訴訟以降も退去しない場合、大家側が裁判所に強制執行の申し立てを行う ・裁判所によって強制退去させられる可能性がある |
家賃を払えない状態が続くと、最終的に給与などの財産が差し押さえられ、自宅を強制退去させられてしまいます。
参照元:消費者庁「消費者契約法」
家賃が払えないときも保証会社は守ってくれない
家賃が払えないときも保証会社は守ってくれないため注意しましょう。保証会社は借主が家賃を滞納した場合に、借主に代わって大家に家賃を払いますが(代位弁済)、その後借主に対して弁済費用を請求します。
つまり、借主は大家から家賃を請求されるのではなく、保証会社から請求されることになるため、結果として家賃は払わなければなりません。
入居時に保証会社と契約するのは借主であるため、借主を守ってくれると考えがちですが、保証会社が守っているのはあくまでも大家です。さらに、保証会社は家賃回収のプロでもあるため、家賃を払えない場合は法的措置を取られることもあります。
家賃が払えないとわかったときに取るべき行動
家賃が払えないとわかったときに取るべき行動は以下のとおりです。
- 大家や管理会社に連絡する
- 連帯保証人に連絡する
- 家賃が低い物件への引っ越しを検討する
家賃が払えないとわかったときには早めの行動が肝心です。対応が後手に回ってしまうと、財産の差し押さえや強制退去につながる危険もあるため、早めに対処しましょう。
取るべき行動について詳しく解説します。
大家や管理会社に連絡する
資金不足などで家賃が払えないとわかったときには、家賃を滞納する前に大家や管理会社に連絡しましょう。
無断で滞納するのと、事前に連絡をして事情を説明したうえで滞納するのでは与える印象が異なります。いつまでに払えるか明確な場合は、連絡の際にその旨を伝えましょう。
また、家賃の分割払いが可能か聞いてみるのもおすすめです。分割払いができれば、可能な範囲で家賃を払いましょう。また、分割払いができなかったとしても、相手に支払う意思は示せます。支払う意思があるかどうかで与える印象は異なるため、大家側の今後の行動も変わってくるでしょう。
連帯保証人に連絡する
家賃を滞納しそうなときには連帯保証人に連絡しましょう。
連帯保証人は借主が家賃を払えなかった場合、代わりに支払う義務があります。滞納初期は借主に対して家賃の請求が届きますが、滞納が長引くとやがて連帯保証人に請求が行くためです。
連帯保証人は代わりに支払う義務があるとはいえ、金銭的に迷惑をかけてしまうため、事前に連絡をしておきましょう。
家賃が低い物件への引っ越しを検討する
家賃が払えない場合は、現在よりも家賃の低い物件への引っ越しを検討しましょう。家賃を払えないのは、現在の収入と支出が合っていない可能性があります。家賃を下げて無理なく住み続けられる物件を探しましょう。
一時的に家賃を払えない場合は、家賃以外の支出が多いなど別の問題も考えられますが、滞納が慢性的になると住まいそのものを見直す必要があります。しかし、引っ越しには多くの初期費用がかかるため、家賃を払えない可能性がある状態で引っ越しを検討するのは金銭的に難しいかもしれません。
そのような際には、一時的に費用を借りることを選択肢のひとつとして考えてみましょう。おすすめなのはクレディセゾンの「MONEY CARD(マネーカード)」です。
「MONEY CARD」は、入会費・年会費ともに無料で担保や保証人も必要ありません。すぐに借り入れができるため、万が一に備えて発行しておくと安心です。
MONEY CARDについて詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
セーフティネット住宅
引っ越しをする際にはセーフティネット住宅も検討してみましょう。セーフティネット住宅とは高齢者や障がい者、低所得者など「住宅を確保するのに困っている方の入居を受け入れている住宅」として登録された住宅です。住宅確保が難しい方の入居を拒否しない賃貸住宅と考えるとわかりやすいでしょう。
セーフティネット住宅は必ずしも家賃が安い訳ではありませんが、空き家・古民家を利活用している物件など、比較的家賃が安い物件もあります。
また、セーフティネット住宅は、国土交通省が定める基準をクリアしている住宅しか登録されていないため、安心して生活できます。
家賃が払えないときにお金を工面する方法
家賃が払えないときにお金を工面する方法は以下のとおりです。
- 住宅確保給付金を利用する
- 親族や連帯保証人を頼る
- 日雇いバイトなどでお金を稼ぐ
- カードローンを利用する
各種制度を利用することで、万が一の備えになるためしっかりと内容を理解しましょう。
それぞれの方法について詳しく解説します。
住宅確保給付金を利用する
住宅確保給付金とは、休業等に伴う収入の減少により、住居を失う恐れが生じている方が利用できる制度です。具体的には離職・廃業後2年以内である場合、もしくは個人の責任・都合によらず給与等を得る機会が、離職・廃業と同程度まで減少している場合に利用できます。
住宅確保給付金では、原則3ヵ月、最大9ヵ月間、家賃相当額を自治体から大家に支給します。勤務日数が減少した場合なども制度を利用できるため、まずはお近くの自立相談支援機関に問い合わせてみましょう。
参照元:厚生労働省「住居確保給付金」、公益社団法人日本賃貸住宅管理協会家賃債務保証事業者協議会「自立相談支援機関相談窓口一覧」
親族や連帯保証人を頼る
家賃を払えない場合は親族や連帯保証人を頼るのもひとつの方法です。家賃を払えないと最悪の場合、資産を差し押さえられたり、強制退去させられたりする恐れがあります。資産の差し押さえや強制退去が行われると、生活の再建が難しくなるため、そのような状態に陥らないためにも、親族や連帯保証人の力を借りましょう。
しかし、親しい間柄であってもお金の貸し借りであるため、後々トラブルにならないように、返済期間などを明確にする必要があります。場合によっては契約書を作成するのもいいでしょう。
日雇いバイトなどでお金を稼ぐ
緊急でお金が必要な場合は日雇いバイトなどで稼ぐのがおすすめです。
通常のバイトでは月末締めの翌月25日払いなど、お金を受け取れるまでに時間がかかりますが、日雇いバイトであれば、その日のうちにお金がもらえる仕事もあります。いつお金を受け取れるかを確認して仕事に応募しましょう。
バイトなどでお金を稼ぐ場合は、家賃の支払い日までにどのくらい働けばいいかを逆算して考える必要があります。
カードローンを利用する
一時的な資金不足で家賃が払えない場合は、カードローンを利用するのがおすすめです。カードローンであればすぐに借りられるため、支払い日までに時間がない方でもお金を準備できます。
慢性的に家賃を滞納している場合は、カードローンで借りてしまうとカードローンの返済に追われてしまう恐れがありますが、一時的な資金不足であればカードローンを利用することで切り抜けられるでしょう。
おすすめのカードローンはクレディセゾンの「MONEY CARD(マネーカード)」です。MONEY CARDでは、指定時間内であれば最短数十秒後に登録口座にお金が振り込まれます。家賃の支払い日が近い場合でもすぐにお金を借りられるため、万が一に備えて準備しておきましょう。
MONEY CARDについて詳しく知りたい方は以下をご覧ください。
おわりに
家賃が払えない場合、以下のようなトラブルが発生します。
- 延滞金・遅延損害金の発生
- 保証会社もしくは連帯保証人への請求
- 財産の差し押さえ
- 強制退去
トラブルを回避するためにも、家賃を払えないことがわかった際にはすぐに行動しましょう。
具体的にお金を工面する方法は以下のとおりです。
- 住宅確保給付金を利用する
- 親族や連帯保証人を頼る
- 日雇いバイトなどでお金を稼ぐ
- カードローンを利用する
このように短期間でお金を工面する方法は複数ありますが、家賃の支払い日までの残り日数によって取るべき選択は異なります。いつまでにいくら必要なのかを逆算して取るべき行動を判断しましょう。