寒い毎日が続くと、朝起きて服を着替えるのも辛いですよね。ましてや、クローゼットの扉を開けても、「何着たら良いの?」と悩んだり、クローゼットにギュウギュウに服が詰め込まれていると出すのもストレスです。1年の中で、冬の衣類は嵩も高く、重ね着もするためクローゼットのスペースを最も占拠しているといえるでしょう。そのため、冬にこそクローゼット収納を見直しておくと、春夏はよりすっきりしたクローゼットを保つことができます。また、衣類の整理は衣替えの時にといわれる方が多いのですが、シーズン終わりだと「また、次の季節に考えよう」と決断の先延ばしになる傾向が強いので、シーズン途中の見直しがおすすめです。
1.クローゼット収納をゼロリセットしてみよう
1-1.全部出してみる
片づかない理由はたくさんありますが、まず片づけたい場所を空っぽにしてみることから始めます。「どうせ、狭いから」と、片づかない理由を広さの問題にしたい気持ちは分かりますが、そこは今すぐ変えることはできません。本当に、収納するスペースが足りなければ別のスペースをクローゼットとして変更することもできるので、まず一旦クローゼットを空っぽにしてみましょう。実際に、全部のモノを取り出してみると「意外に広かった」ことに気付かされることもあります。収納されているものを取り出しはじめると、「こんなの持っていたのですね」「すっかり買ったことも忘れていました」など9割の方がいわれるほど、無意識に多くのモノが詰め込まれています。もちろん、一人で作業する場合や、時間に余裕がない場合は、アイテムごと、スペースごとに区切って取り出してみると良いでしょう。
1-2.クローゼットの不満やストレスに気付く
クローゼットに収納されているものを取り出しながら、あまりの多さに圧倒されたり、服がかかっていないハンガーの多さに気付いたり、何年も衣替えの時にだけ見る服を再確認したりと多くの気付きがあります。収納している場所や収納方法によっての「取り出しやすさ」「片づけにくさ」にも改めて気付くことができます。多くの方にとってクローゼットの衣類は、ご自身が選び購入してきたものです。毎日、服をコーディネートしている中で手持ちアイテムの何割くらいを活用できているのかにも気付くことができるでしょう。
1-3.本当にここがベストポジションなのかも考えよう
クローゼットの収納場所は、もともとクローゼットとして作られた空間や押し入れ、最近だと一部屋をファミリークローゼットとして使ったり、また置き家具や移動できるスタンドタイプなど、ご家庭により様々なタイプがあります。そもそも、収納できずに洗濯機から出して着るルーティンや、リビングで畳んだままなんて方もいることでしょう。実は、家の中で散らかりやすいモノのベスト1は衣類といわれるほど、衣類の片づけは複雑なのです。その理由は洗濯という家事動線とも関わってくるからです。年々、洗濯も乾燥機付き洗濯機を使われる方が増えてきているので「干す場所」や「たたむ場所」も変化しているように思います。改めて、ご自身のクローゼット場所はここがベストなのかも考えていただくと良いかもしれません。
2.利き脳タイプ別おすすめ収納
片づけの得意、不得意は性格だからと諦めてしまっている方が多いのですが、実はご自身にとっての片づけやすさが利き脳によっても異なるのです。私が学ぶライフオーガナイザー®️が提唱する「利き脳®️片づけ術」でご自身の利き脳をチェックして、タイプ別のアドバイスを参考にしてみてください。
利き脳チェック「インプットの利き脳(モノを探す時に使う利き脳)」
自然に指を組み、親指が下の方がインプットの利き脳となります。
写真の場合だと右手親指が下にあるのでインプット利き脳は「右脳」
「アウトプットの利き脳(モノを収納に戻す時に使う利き脳)」
自然に腕を組んだ時、身体に接する面積が多い腕がアウトプットの利き脳となります。写真の場合だと、右腕は外側、左腕が身体に接しているのでアウトプット左脳タイプとなります。
2-1.(右右脳タイプ)インプット右脳 アウトプット右脳
自身の感覚的に行動するので、やる気次第で片づく時と、片づかない時の差が大きいでしょう。細かな収納は片づけるのが面倒になるので、ワンアクションで戻せる収納がおすすめです。視覚優位のため、パッと見えるオープン収納にすると戻しやすいです。引き出し収納より、ハンガーにかける収納がおすすめです。また、色別、柄別などに分けると把握もしやすいです。
2-2.(左左脳タイプ)インプット左脳 アウトプット左脳
理性的でいつも理由を考える特徴があります。収納の仕組みを細かく考え決定までに時間がかかるが、一度決めてしまうとルーティンワークが得意なため、片づけも得意になる方が多いです。中身が見えない隠す収納を好むため、扉付きや引き出し収納がおすすめです。モノを探す時には左脳が得意な文字情報があると良いので、引き出しや箱には中身が分かるラベリングシールを貼るのがおすすめです。細かく仕切る収納グッズを使うことも得意です。
2-3.(左右脳タイプ)インプット左脳 アウトプット右脳
インプットが左脳優位のため、情報収集が得意です。そのため、常に最新情報の仕組みを取り入れ、変更する傾向があります。左脳が得意な細かく分けたり、隠した収納を好む傾向がありますが、行動は右脳が優位に働くので、細かな収納場所に戻すことを面倒に感じ、自身にストレスを感じてしまいます。インプットとアウトプットが異なるタイプの方は、自身がより「戻しやすい」方法を優先した収納方法がおすすめです。左右脳タイプの方は、ご自身で考え納得した方法を選ぶと維持しやすいです。
2-4.(右左脳タイプ)インプット右脳 アウトプット左脳
感覚的に情報を取り入れ完璧な理想を叶えるまで行動する職人タイプです。理想のイメージを叶えるためのモチベーションが高いので、ご自身の好きなビジュアルイメージを明確にすると、苦手な片づけを頑張ることができます。収納グッズは機能性より、ご自身の美意識を大切に選んでください。細かな収納は苦手なので、引き出しの中は入れるだけなど楽に戻せるようにしましょう。
3.クローゼットが着ない服であふれない秘訣
3-1.ご自身のライフスタイルに必要な服選び
私たちのライフスタイルの変化と同様に、自身にとって必要な衣類も変化します。今、あなたのライフスタイルに必要な服はありますか?また、実際に好きで着ているのは手持ちの何割ぐらいですか?今こそ、着ていない服をクローゼットから卒業させましょう。クローゼットには、ご自身が着ていて心地良いもの、また着ることで自信を持てるアイテムがあれば良いでしょう。大人としての礼服などTPOで必要な服も少しはあると思いますが、管理ができないほどの衣類が今の暮らしに必要なのか考えてみてください。「服はあるのに、着る服がない」という状態になっている方は、買い物の仕方から見直しましょう。単品で判断せず、手持ちのアイテムとコーディネートできるかまで考えると、何と合わせて良いか分からず使えない服がなくなります。「いつか着るかも」と長年残している場合は、具体的に「いつ」その機会があるのかまで考えます。また、実際に試着してみることで手にとらない理由(素材感、シルエット、色など)にも気付くことができます。今後、失敗しない買い物オリジナルマニュアルを作っていくのもおすすめです。ベーシックなアイテムは一見傷みも見つかりづらく、何年も残しがちですが、気付けない汚れやシルエットの古さもあるので定期的に見直しましょう。
3-2.住所を明確に決める
クローゼットに収納したいアイテムを、クローゼットのどこに収納するのかを考えます。クローゼットの扉の付き方、ご自身の利き手や動線によっても使いやすいスペースを考えましょう。よく使うアイテムをゴールデンゾーンといわれる、あなたの使いやすい高さ(腰から目線)に収納できるようにします。また、ファッション小物のバッグやアクセサリーが、家の中に点在しがちな方は、クローゼットの中に収納するなどコーディネートに関わるものは1箇所に集めるのがおすすめです。朝の忙しい時間に、コーディネートしやすいトップスとボトムスの場所はどこがベストかと、今まで通りの場所を一度ゼロベースで考えてみると使いやすくなることもあります。
3-3.収納方法
クローゼットでおすすめする収納方法は、シワなどがつきにくく直ぐに着られるのが理想です。日本はタンス収納が浸透していましたが、今ではパッと見えて管理もしやすいハンガー収納が人気です。ニットなども、すべらないタイプのハンガーを使うと形崩れすることはほとんどありません。ハンガーの本数を決めることで、無駄な買い物に自制力も働きます。衣類の片づけが苦手な理由の1つに、「畳むのが苦手」と答える方が多いのですが、ハンガー収納に変更すると、洗濯干しのハンガーのままクローゼットに移動もできるので、「畳む」という家事をスキップできるメリットもあります。引き出しの中には、重ならないように、立てて収納すると出し入れのストレスがないので箱で枠をつくるなど簡単な工夫もおすすめです。
おわりに
クローゼットの整理は、寒い冬の時期がおすすめです。ぜひ利き脳チェックを行って、ご自身のタイプを把握してから整理してみてください。毎朝の着替えでクローゼットを開けるのがうれしくなるクローゼットを目指しましょう。