住宅ローンを利用して住宅購入を考えるとき、ご自身の年収でいくらまで借り入れできるかは特に気になるポイントではないでしょうか。最終的な結果は金融機関の審査を待つしかありませんが、おおまかな目安として年収の7倍までが借入できる金額といわれています。
本コラムでは、住宅ローンを余裕を持って返済できる目安や、ご自身の年収から借入可能額を試算する方法について解説しています。最後には返済負担率を軽くする方法についても深掘りしているため、住宅ローンの利用を検討している方はご一読ください。
一般的には年収の6~7倍程度が借入可能額の目安とされていますが、実際には返済負担率や頭金充当の有無など前提条件によってバラつきがあります。一般的に住宅ローンの返済期間は30年を超える場合もありますので、無理なく返済を続けていくためには、ご自身や家族のライフイベントも加味したゆとりのある資金計画を立てることが重要です。結婚や子どもの大学入学をはじめとしたライフイベントでは、大きな費用が必要になるケースが多いです。そのため、さまざまなライフイベントを考慮した資金計画を立てておかないと貯蓄を切り崩したり、借り入れが必要になったり、最悪のケースでは返済が滞り、マイホームを売却しなければならなくなる恐れもあります。このような事態を避けるため、無理なく返済できるゆとりのある資金計画を立てましょう。
年収の何倍まで住宅ローンを借りられる?
住宅ローンを組んでいる方の年収倍率はおよそ7倍
住宅ローンの借入可能額をはかる目安のひとつに、年収倍率があります。年収倍率とは、住宅ローン契約者の年収を基準として、その何倍まで借り入れができるかという倍率のことです。
住宅金融支援機構が2024年7月26日に公表した「2024年度 フラット35利用者調査」によると、年収のおよそ7倍の額で住宅ローンを組んでいる契約者が多いことがわかります。同調査結果をもとに、物件の種類ごとに倍率を表にまとめました。
物件 | 年収倍率 |
---|---|
土地付注文住宅 | 7.6倍 |
マンション | 7.2倍 |
注文住宅 | 7.0倍 |
建売住宅 | 6.6倍 |
中古マンション | 5.6倍 |
中古戸建 | 5.3倍 |
【出典】2023年度 フラット35利用者調査 P12-住宅金融支援機構
もっとも年収倍率が高いのは、土地付注文住宅の7.6倍で、低くても中古戸建の5.3倍です。年収400万円の例で試算してみると、7.6倍では3,040万円まで、5.3倍では2,120万円までが借入金額の目安となります。
土地付注文住宅とは、購入者の要望をもとに設計や設備をカスタマイズされている住宅のことです。建物と土地も一緒に購入するため、購入価格も建売やマンションよりも高額になる傾向にあります。また購入価格に比例して年収倍率も高くなっています。
住宅ローンを無理なく返済できるのは年収倍率7倍以下
一般的に住宅ローンの返済に無理がないのは、年収倍率7倍以下までといわれています。例えば年収700万円の方であれば、借入金額を4,900万円(年収700万円×年収倍率7倍)までに抑えましょう。
年収倍率を意識せずに身の丈に合わない金額を借りてしまうと、住宅ローンの返済に追われ、生活に余裕を持てなくなる可能性が高いです。また、金利上昇やボーナスの減額などのトラブルに対応できなくなるリスクもあります。
そのため、収入に対して無理のない借入額を慎重に検討することが重要です。
年収倍率7〜8倍は黄色信号で、審査にとおりにくくなります。8倍以上は少しでも金利が上昇すると、返済が滞るリスクもあり、金融機関の審査にとおらない可能性が高いです。
公務員や大手企業の会社員は年収倍率が10倍でも審査にとおるケースもある
公務員や大手企業の会社員で、収入が安定している方であれば、年収倍率10倍の借り入れでも審査にとおるケースもあります。ただし、あくまでも事例があるという話にすぎないため、過度な期待はしないほうが良いでしょう。
また審査に通ったからといって、余裕をもって返済を続けられるかどうかは別問題です。身の丈に合わない高額な借り入れをしてしまうと、収入の大部分を住宅ローンの返済に充てなければいけません。子どもの教育費や趣味などの支出を厳しく管理しないと、想定外のトラブルで返済が滞るリスクがあります。
返済比率が35%以下だと余裕を持って返済できる
住宅ローンの借入金額を決める方法には「年収倍率」以外にも「返済比率」という考え方があります。返済比率とは、収入に占める住宅ローンの返済額の割合です。計算式は「住宅ローン返済額÷額面収入×100」です。
例えば、額面収入500万円の方が年間150万円を住宅ローンの返済に充てているケースの返済比率は30%(年間のローン返済額150万円÷額面収入500万円×100)と算出できます。
返済比率が35%以下だと、金利上昇があっても余裕を持った返済が可能かつ、金融機関の審査で落とされる可能性はほとんどありません。
35〜40%は注意が必要で、家計を正確に管理できる方でないと、金利上昇や収入が下がった際に住宅ローンの返済が難しくなります。
40%を超えると、そもそも審査に通らないケースが増えます。また金利上昇だけでなく、ライフスタイルの変化による支出の増加に対応しにくくなるため、おすすめしません。。
年収から住宅ローン借入額の目安を調べよう
住宅ローンの借入額の目安は、次の流れに沿って自分で試算できます。
- 正確な年収を確認する
- 住宅ローン以外の借入金を確認する
- 検討している住宅ローンの金利を確認する
- 返済期間・返済方法を考える
- 借入可能額を試算する
正確な年収を確認する
会社員や公務員など給与所得者の場合は、ご自身の正確な年収を確認するために、源泉徴収票を準備しましょう。源泉徴収票の「支払金額」に明記されている金額が年収にあたります。
個人事業主やフリーランスの場合は、確定申告書に記載の「所得金額」が年収です。
住宅ローン以外の借入金を確認する
住宅ローン以外の負債(奨学金、自動車ローンなど)がある場合には、現在の残高と毎月の返済額が、いくらなのかを調べておきましょう。正確な残高がわからない場合は、借入先によっては残高証明書を発行してもらえる場合があります。
検討している住宅ローンの金利を確認する
住宅ローンの金利タイプは大きく分けると「固定金利」と「変動金利」2つがあります。
固定金利は、借入時期から完済まで金利が一律の仕組みで、一般的に変動金利よりも高く設定されています。変動金利は、市場金利に合わせて半年ごとに金利が変動する仕組みです。
2024年9月時点では、変動金利の方が固定金利よりも低金利で住宅ローンを借りられます。しかし今後インフレが進行し、経済状況が良くなれば、変動金利が固定金利を上回る可能性があります。
金利上昇リスクは十分にあるため、なるべく低金利で住宅ローンを借りるためには、今後の経済動向をもとに複数のシナリオでシミュレーションすることが重要です。最低でも以下のように3つのシナリオを考えましょう。
- アメリカのように金利が急上昇する
- 日本のように徐々に金利上昇する金利がまったく上昇しない
複数のシナリオで返済シミュレーションを行っていれば、実際に金利が上昇しても慌てずに済みます。固定または変動金利のどちらが有利なのか比較検討することも重要です。参考までに2024年9月時点の固定金利は住宅金融支援機構のデータによると、融資率が9割以下の場合、返済期間が15〜20年で年1.430%、21〜35年で年1.820%がそれぞれ最頻金利となっています。
※最頻金利とは、金融機関の中で最も取り扱いの多い金利を指します。
また変動金利は三菱UFJ銀行が0.345%〜、三井住友銀行では0.475%〜(2024年9月時点)です。
返済期間・返済方法を考える
住宅ローンを利用して住宅購入を考える際、ご自身や家族の年齢やライフイベントも考慮して無理のない返済計画を立てましょう。住宅ローンの返済期間の多くは、通常30年前後に設定します。この先30年にわたって、無理なく返済ができる金額に設定するのが重要です。
また、何歳までに住宅ローンを完済したいかも検討しましょう。例えば、定年時期前後に完済時期を迎えたい、早期リタイアのため50歳には完済したいなど、さまざまな条件でシミュレーションをしてみるのがおすすめです。毎月住宅ローンの返済に充てられる金額についても確認が必須です。
返済方法には「元利均等返済」と「元金均等返済」があります。元利均等返済は、毎月の返済額が一定で、資金計画を立てやすいメリットがあります。元金均等返済は、借入当初の返済額は大きいですが、年数が経つにつれ返済額が減っていきます。
金融機関によっては、いずれか一方しか取り扱っていないこともあるため、事前に確認しましょう。
借入可能額を試算する
借入可能額の計算はかなり複雑です。そのため、金融機関や住宅金融支援機構のWEBサイトにあるシミュレーターを活用しましょう。目安となる借入可能額がわかります。
年収500万円で住宅ローン借入可能額をシミュレーションしてみよう
以下の条件でフラット35のシミュレーターを使って試算するので、参考にしてください。
【条件】
- 年収:500万円
- 融資金利:1.820%
- 返済期間:35年
- 返済方法:元利均等返済
- 毎月の返済額:毎月5万円(ボーナス払いなし)
- 住宅ローン以外の借入金:なし
この条件でシミュレーションすると、借入可能額は2,975万円と試算されます。年収のおよそ6倍であることがわかります。
年収から住宅ローンの借入額を考える際の注意点
住宅ローンで借り入れ可能な金額の目安はおよそ6~7倍ですが、実際にはもう少し低い倍率で考えたほうが堅実です。その主な理由として、以下の2点について解説します。
- 年収は手取りではない
- 住宅ローンに含まれない諸経費もある
年収は「手取り」ではない
年収倍率の「年収」とは、手元に残る「手取り」金額ではなく、税金や保険料などが引かれる前の総支給額です。しかし、毎月の住宅ローン返済額は手取りを基準に考えるケースが一般的です。そのため、総支給額の年収ではなく、実際に支払いに充当できる手取り額を考慮して借入額を検討しましょう。
住宅ローンに含まれない諸費用もある
住宅ローンでは、住宅購入に関するすべての資金をカバーできるわけではありません。借入の対象外で、自己資金で精算しなければいけない費用もあります。住宅ローンに含まれる費用と含まれない費用は次のとおりです。
【住宅ローンに含まれる主な費用】
- 土地購入費用
- 建築費用
- オプション設備の工事費用
【一般的に住宅ローンに含まれない主な費用】
- 仲介手数料
- 火災保険料
- 登記費用
- 各種税金
- 保証料・融資事務手数料
住宅ローンに含まれる範囲は金融機関によって異なるため、詳しくは金融機関へ確認しましょう。住宅ローンに含まれない費用に関しては、現金払いや別途諸費用ローンを組むなどしなければならないので、諸費用の支払いも考慮して自己資金は多めに準備しておくと安心です。
単純に「年収の何倍か」で住宅ローン借入額を決めるのは避けよう
住宅ローンの借入金額の目安は年収の6~7倍とされています。しかし、単純に年収だけを基準として試算すると、長期にわたる住宅ローン返済が負担になる恐れがあります。主に次の3点に注意しましょう。
- 借入可能額は住宅ローンの総返済額ではない
- 毎月の返済額を確認する
- 変動する要素も把握しておく
借入可能額=住宅ローンの総返済額ではない
借入可能額は住宅ローンの総返済額でありません。実際の住宅ローンの総返済額は、借入額に所定の金利を適用し、利息を上乗せしたあとの金額です。借入金額2,300万円、金利1.820%、返済期間35年の条件にてフラット35で借り入れるケースをシミュレーションします。結果は、35年間の総返済額は3,112万円、毎月の返済額は7.5万円になります。
このように、借入額(購入金額)は2,300万円であっても、最終的な返済総額は元金に約812万円も上乗せされます。
参考:フラット35シュミレーター|借入希望額から返済額を計算
毎月の返済額を確認する
住宅ローンを借りる際の目安のひとつである返済負担率は、先述のとおり金融機関や住宅ローンの種類によって異なります。一般的に年収の30~35%程度を目安とすると審査にとおりやすいです。、またフラット35では、400万円を基準に返済負担率を一律に決めています。年収が400万円未満であれば30%以下、400万円以上であれば35%が基準です。
ただし、あくまで毎月無理なく「返済できる」額なのかをチェックするのが重要です。借入希望額年収の6倍以内だから借り入れできる、返済負担率の範囲内だから大丈夫とは一概には言えません。
子どもの教育費にお金をかけている、年1回以上は海外旅行に行っているなどの高額な支出がある場合は、返済難のリスクは低いといわれる範囲で住宅ローンの借り入れを行っていても、返済が滞ってしまうリスクがあります。そのため、生活費や教育費、家族のライフイベントに伴う出費なども考慮し、長期間でも余裕を持って返済を続けられる金額に設定することが重要です。
変動する要素も把握しておく
住宅ローン金利には大きく2種類があると紹介しました。2024年9月時点では変動金利は固定よりも金利が低く人気ですが、将来的に金利が上昇するリスクを考慮する必要があります。
金利が上昇すると返済額が増加してしまい、結果的に返済額が支出の大部分を占めてしまうリスクが想定されます。また、年収が一定または順調に昇給し続ける保証はありません。
2020年のコロナ禍では、ボーナスカットや残業抑制の影響で年収が減り、住宅ローンの返済に困窮している方や、最悪のケースではマイホームを手放してしまった方もいます。そのため万一多少年収が下がったとしても、無理なく返済を続けられる金額に設定しておくのが安全です。
住宅ローンの返済負担率を軽くする5つの対処法
住宅ローンの返済負担率を少しでも軽減できる対処法について、次の5つを紹介します。
- 頭金の額を増やす
- 低金利の金融機関を検討する
- 住宅ローン以外の借入金を完済する
- 返済期間を長く設定する
- 住宅ローンのプロに相談する
頭金の額を増やす
頭金を多く用意できれば、借入金額が減るため返済負担率の軽減につながります。また、借入総額自体も少なくて済むため審査も通りやすくなります。
ただし、どの程度まで貯蓄から住宅購入資金に充当できるかは総合的に判断しましょう。今ある貯蓄をすべて頭金に充ててしまうと、緊急事態への備えがなくなってしまいます。
また先述のように、住宅購入に際しては現金で精算すべき費用もあります。そのため、頭金として充当できる金額と、他の用途のための貯蓄は明確に分けて管理しておきましょう。
低金利の金融機関を検討する
住宅ローン契約時に選んだ金利によって、月々の返済額は変わります。返済負担率も変わるので、低金利の金融機関を検討するのもひとつの方法です。
なお、インターネット専業銀行は金利が低い傾向にあります。金利を比較する際は選択肢として考えてみましょう。
2024年9月時点の主要ネット銀行の変動金利を調査しました。
銀行名 | 変動金利 |
---|---|
PayPay銀行 | 年0.270%〜 |
住信SBIネット銀行 | 年0.298%〜 |
auじぶん銀行 | 年0.329%〜 |
イオン銀行 | 年0.38%〜 |
楽天銀行 | 年0.844%〜 |
例として三菱UFJ銀行の変動金利0.345%と、インターネット専業銀行の中でもとくに低金利で借りられるPayPay銀行の0.270%を比較すると、0.075%の金利差があります。また三井住友銀行の変動金利0.475%と比べた場合は、0.205%の金利差が生じています。住宅ローンは多額の借り入れになるため、少しの金利差であっても最終的に支払う金額に大きな差が生じます。
そのため少しでも支払い金額を減らし、余裕を持って返済を行いたい方は、従来の銀行だけでなくインターネット専業銀行からの借り入れも検討しましょう。ただし、窓口で相談したり、説明を受けることはできません。大きな金額を借り入れるのに対面でないことが不安に思われる方もいらっしゃるでしょう。金利だけでなく総合的に判断することが大切です。
ちなみに、楽天銀行の金利は際立って高く設定されていますが、こちらには「がん保障特約(50%保障)」や「全疾病特約」の手数料が含まれています。また通常は、変動金利から固定金利へ借り換える際は手数料が発生しますが、楽天銀行の住宅ローンでは無料で何度でも変更できます。したがって他社と比較検討する際は、金利だけではなく無料サービスの範囲も考慮すると良いでしょう。
住宅ローン以外の借入金を完済する
毎月返済している奨学金や自動車のローンなどが完済すれば、お金のやりくりに余裕が生まれます。また住宅ローンを借り入れる前に完済しておくと、審査に通りやすくなったり、借入できる金額が増えたりするなどのメリットがあります。
返済期間を長く設定する
先述のフラット35のシミュレーターを使用し、返済期間が30年と35年の毎月の返済額を比較します。
【条件】
- 年収:500万円
- 借入金額:3,000万円
- 融資金利:1.850%
- 返済期間:35年
- 返済方法:元利均等返済
- 住宅ローン以外の借入金:なし
結果は以下のとおりです。
返済期間 | 毎月の返済額 | 総返済額(金利+元金) |
---|---|---|
30年 | 10.9万円 | 3,896万円 |
35年 | 9.7万円 | 4,059万円 |
返済期間を延ばすと、毎月の返済額は1.2万円抑えられます。一方で、総返済額は163万円増えています。
シミュレーション結果のように、返済期間を伸ばすと毎月の返済額は減額できますが、総返済額は増える点には注意が必要です。
住宅ローンのプロに相談する
住宅ローンのプロに相談すれば、ニーズや条件に合った最適な商品を提案してくれます。また、複数の金利上昇シナリオをもとに、最適な借入額を教えてくれます。とはいえ、専門家とはいっても、具体的にどこに相談すればいいかわからないと悩む方もいるでしょう。
住宅ローンの相談相手としておすすめなのが、セゾングループとiYell(いえーる)が提携する「住宅ローンの相談窓口」です。
「住宅ローンの相談窓口」は、お客様の希望や条件をもとに寄り添ったアドバイスを行うサービスです。このサービスを利用して住宅ローンの借り換えを行った方の中には、200万円以上も返済金額が減額された例もあります。住宅ローンに関するご相談も承っておりますので、下記のリンクから一度ご相談ください。
おわりに
住宅ローンで借入できる金額は、年収の6~7倍が目安であるといわれています。実際には、頭金の有無や、総支給額ではなく手取り額だとどうなるかなど、細かい条件によって変わるため、一概に年収の6~7倍が正解とはいえません。
住宅ローンの返済期間は、一般的に30年を超える長期間になります。返済を滞りなく続けるためには、住宅ローンの返済も含めてご自身や家族のライフイベントなども考慮し、複数の視点で無理のない資金計画を立てることが重要です。
セゾングループとiYell(いえーる)が提携する「住宅ローンの相談窓口」では、ニーズに沿った最適なアドバイスをしていますので、住宅ローンでお悩みの方は一度ご相談ください。
※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。