近年、日本でも注目を集めている「プラントベースフード」。プラントベースフードとは、動物性原材料ではなく植物由来(=プラント)の原材料を使用し、畜産物や水産物に似せて作られた食品のことをいいます。これまでに、大豆や小麦などから、「肉」「卵」「ミルク」「バター」「チーズ」などの代替となる加工食品が製造・販売されています。
各食品メーカーがさまざまな商品を展開する中、昨年、伊藤忠商事と不二製油のタッグによりプラントベースフードの美味しさをポジティブに楽しむ、新たなプラントベースブランド「wellbeans(ウェルビーンズ)」が誕生しました。今年3月に開催された第1弾商品『超濃厚ショコラテリーヌ』『超濃厚抹茶テリーヌ』の説明会にタレントのSHELLYさんと、商品アドバイザーを務めたガトーショコラ専門店「ケンズカフェ東京」オーナーシェフの氏家健治さんが登壇されました。その様子とプラントベースフードの魅力をお届けします。
参照元:「プラントベース食品って何?] |消費者庁
1.プラントベースフードはどんな時に食べる?
そもそも、プラントベースフードはどのような時に食べるのでしょうか。日頃、動物性・植物性を気にせず食事をしている方にとってはピンとこないのでは? そんな疑問を解決するひとつの調査結果が今年3月、TPCマーケティングリサーチ株式会社より発表されました。
プラントベースフードの摂取実態とニーズを明らかにするため、プラントベースフードを「3ヶ月に1回以上」の頻度で購入している10代(高校生以上)〜60代の男女1,248人を対象にアンケート調査を実施しました。
その結果、プラントベースフードを取り入れるのは、「健康増進のため」「植物性たんぱく質を摂るため」「食物繊維を摂るため」といった健康面の理由が多く、性別年齢を問わず、「肥満防止」や「体脂肪抑制」「整腸・便秘の改善」を期待する方が多いことがわかったそうです。
具体的に摂取したものとしては、「代替肉(植物肉やベジミート、大豆ミートとも呼ばれる)」「代替乳使用飲料(ソイラテやアーモンドミルクラテ)」「代替ヨーグルト(植物性ヨーグルト)」「代替乳(植物性ミルク)」が挙がっています。
最近ではコンビニやスーパーでもプラントベースフードを取り入れた商品を見かけることもありますし、実際に摂取したことがあるという方も多いのではないでしょうか。
参照元:【マルチクライアント調査企画】コンシューマーレポートNo.332プラントベースフードの摂取実態とニーズ(第2弾)
2.世界情勢も影響している?プラントベースフードが注目されている理由
健康面とは別に、注目されている理由がもうひとつあります。TPCマーケティングリサーチは、「ウクライナ情勢がきっかけで勃発した世界食料危機によって、世界的に資源の持続可能性に対する認知・理解がより一層広がっている」として、日本は持続可能性を意識した取り組みとしてプラントベースフード市場に参入する企業が増えているといわれています。
市場規模は年々拡大しており、さらに近年は、代替卵や代替魚介類、プラントベースのラードや調味料などプラントベースの多様化が進んでいるそう。
その中で生まれた商品のひとつが、今回ご紹介する「ウェルビーンズ」の新商品『超濃厚ショコラテリーヌ』と『超濃厚抹茶テリーヌ』です。
3.プラントベースの新スイーツ『超濃厚ショコラテリーヌ』と『超濃厚抹茶テリーヌ』
『超濃厚ショコラテリーヌ』と『超濃厚抹茶テリーヌ』は、不二製油(植物性油脂、業務用チョコレート、乳化・発酵素材、大豆加工素材の食品素材を手がける会社)による世界初の特許技術「USS(Ultra Soy Separation)製法」(大豆を低脂肪豆乳=“うま味”と、豆乳クリーム=“コク味”に分ける製法)によって、バター、生クリーム、卵など、動物性の食材を一切使わず、コレステロール0mgで濃厚なコクと風味を実現した商品です。
【公式】「ウェルビーンズ」の新商品『超濃厚ショコラテリーヌ』と『超濃厚抹茶テリーヌ』の購入はこちら
ショコラテリーヌのカカオには、力強いカカオ感が特徴のガーナ産と、希少品種のエクアドル産アリバ種をフレーバービーンズとして使用しており、2種類のカカオを配合することで、ロースト感のある苦味をベースに芳醇な香りが楽しめます。
抹茶テリーヌの抹茶の原料となるてん茶は、産地として名高い愛知県西尾市産の一番茶のみを使用しています。抹茶の風味を強く、素直に引き出すために、動物性原料を配合していない植物性ホワイトチョコレートを合わせています。USS製法によって生まれた豆乳のうま味が抹茶の渋味・苦味と調和することで、牛乳や生クリームなどでは隠れてしまいがちな高品質な抹茶の味わいを引き出しています。
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4.豆乳が生み出す味の軽やかさ
説明会に登壇したSHELLYさんは、「普段、お肉が大好きでどうしてもお肉を選んでしまうけど、プロテインはプラントベースを選ぶようにしています。」とコメント。『超濃厚ショコラテリーヌ』を試食すると、「めちゃくちゃ美味しい!生クリームやバター、卵が入っていないと思えないくらい濃厚でクリーミー。それでいて、飲み込んだ後は口の中がスッキリとしていて、5個くらい食べられそう(笑)」と絶賛しました。
このコメントに商品アドバイザーの氏家シェフは、「美味しいけどちょっと重い、ちょっと胃がもたれるといった、“味の重心が低い”ものもある中で、このテリーヌは美味しく濃厚で軽やか。“味の重心が高い”最高のスイーツです」と説明。
すると、SHELLYさんは、「高級なトロを口に入れた瞬間にすごい脂のコッテリ感を感じるけど、飲み込んだらサッとなくなってまた次も食べたくなる。あの感じ」と、“味の重心の高さ”に納得していました。
『超濃厚抹茶テリーヌ』については、「食べてすぐにふわっと抹茶の苦味もくるし和菓子の繊細な甘さも感じるけど、口の中で溶けてくるとテリーヌのクリーミーさが出てきて洋菓子になっていく感じがして美味しい。代替食だからではなく、これが正解として作られたもの」と、太鼓判を押しました。
氏家シェフも、「バターや卵を使えば当然美味しいですけど、時代的にそういうものをあまり使わないようにしようという流れもある。サステナブルな意味合いもあるけど、単純に美味しさや素材の味を引き出すため。豆乳や大豆の優しい味わいは2種類の素材を活かしているし、バランスが優れている」と、解説しました。
5.代替ではなく料理をより美味しくするための素材
氏家シェフによると、プラントベースフードの取り組みはフランスでは30年ほど前からあったそうで、少しずつ日本もそういった時代になってきているそう。「代替食と聞くと、何かを我慢する、何かの替わりというイメージが強いと思います。昔はそうだったかもしれませんが、今は料理をより良くする中のひとつの素材」と、改めてプラントベースフードの魅力を説明しました。
SHELLYさんも、「プラントベースだから選ぶのではなく、美味しいから選ぶ時代になってくると思う。これからが楽しみです」と笑顔を見せました。
ウェルビーンズでは、今後の展開としてラーメンも発売予定とのことです。今回は『超濃厚ショコラテリーヌ』と『超濃厚抹茶テリーヌ』をピックアップしてプラントベースフードの魅力を紹介しました。毎日食べないといけないというものではないので、健康や環境に気遣って、ちょっとした時に意識して食べてみてはいかがでしょうか。動物性原材料の食品が食べられなかったり、控えている方への贈答品や差し入れにも喜ばれるかもしれません。
(取材=赤木一之)