クレジットカードを申し込んで利用している方の中には、更新カードが届かず悩んでいる方もいると思います。期限切れのカードは使えないため、カード決済を利用するためには速やかに更新カードを受け取らなくてはなりません。
このコラムでは、クレジットカードに有効期限がある理由、更新の際に新しいカードが届かない理由、更新拒否される原因などを解説します。更新カードが届かず悩んでいる方は、ぜひご参照ください。
この記事を読んでわかること
クレジットカードには、劣化防止、不正利用防止などの理由から有効期限が設けられています。有効期限の1ヵ月程度前に更新カードが送られてくるのが一般的ですが、何らかの理由でカードが届かない場合もあります。有効期限を過ぎたカードでは決済ができません。速やかに更新カードを受け取るためにも、どのような理由からカードが届かないのか原因を明確にする必要があります。
クレジットカードにはなぜ「有効期限」がある?
クレジットカードの表面を見ると「08/23」のように数字が並んでいます。この数字が意味するのはカードの有効期限で「〇月/〇年」となるため、上記の場合は2023年8月末までが有効期限のカードと分かります。
なぜクレジットカードには有効期限が設けられているのでしょうか。クレジットカードに有効期限が設けられている理由と更新カードがいつ届くのかを見ていきましょう。
カードの劣化防止
クレジットカードには、磁気ストライプやICチップなどが搭載されています。この磁気ストライプやICチップには個人情報が登録されており、専用端末を利用して個人情報を特定することが可能です。
しかし、磁気ストライプやICチップは時間の経過とともに劣化します。劣化すると端末で個人情報を読み込めなくなるため、カードの劣化防止のために、有効期限を設けて定期的に更新しているのです。
不正利用防止
巧妙化しているクレジットカードの不正利用の手口に対して、クレジットカード会社は利用者が安心してカードを利用できるようにするために、最新の手口に対応した防犯機能を高めたカードの開発に日々取り組んでいます。
有効期限が設けられていないと、防犯機能の高い最新のカードと交換できません。利用者が安心して利用するためにも、有効期限を設けて最新のカードと交換しているのです。
更新カードはいつ頃届く?
新しいクレジットカードは有効期限の1ヵ月前には届くことが多いです。例えば、クレディセゾンの発行しているクレジットカードは、有効期限月の前月中旬ごろから有効期限月の中旬ごろを目安に登録住所に送付されます。
更新カードが手元に届かない場合、インフォメーションセンターにカード名義人本人が連絡すれば、更新・発送状況の確認が可能です。
クレジットカード更新時に新しいカードが届かない理由は?
通常は、有効期限が切れる前にカード会社から新しいクレジットカードが送られてきますが、更新カードが届かず、手元に残っているカードが期限切れで決済できないということもあります。
何らかの原因で手元に届いていない場合は、手続きが必要になる場合もあるため、どのような原因で手元に届いていないか理由を特定することが大切です。更新時に新しいカードが届かない理由には、以下の5つが挙げられます。
- 住所変更届を提出していなかった
- 配送トラブルで遅れている
- カードの発行停止
- 更新時の審査に落ちた
- 郵送されていたが期限内に受け取れなかった
住所変更届を出していなかった
更新カードはカード会社に登録している住所に送られてきます。そのため、申し込み後、引っ越して住所が変わったものの、クレジットカード会社に住所変更届を提出していないケースでは引っ越し前の登録先住所に更新カードが送られるので手元に届きません。
このようなトラブルを回避するには、引っ越しの際は住所変更届を提出することを心がけ、もし引っ越し前の住所に送られている場合は速やかにカード会社に連絡して新しい住所を伝えましょう。
配送トラブルで遅れている
有効期限が間近であるにもかかわらず、なかなか手元に更新カードが届かない場合、郵送を担当する会社に何らかのトラブルが発生して配達が遅延している場合も考えられます。
配送トラブルの場合、単に遅れているだけなので時間が経過すれば手元に新しいカードが届きますが、あまりにも届かない場合は紛失の可能性も考えられるので、カード会社に問い合わせてみましょう。
カードの発行停止
クレジットカードは発行するカード会社によって特徴が異なるほか、カードのランクによる違いもあります。カード会社の中には、ある特定のカードの種類においてカード会社の都合でカードの発行を停止することも少なくありません。
そのようなカード会社の都合による発行停止の場合、有効期限が迫っても更新カードが登録先住所に送られてきません。そのような場合には基本的にカード会社から更新のタイミングより先に更新カードが届ない旨の案内が送付されるはずですが、先に述べているように引っ越しなどで案内が届いていないこともありますので、カードが届かず不安な方はカード会社のホームページも確認してみましょう。
更新時の審査に落ちた
クレジットカードは一度発行されれば永続的に使用できるというものではありません。カード会社は更新時に途上与信で審査を行っています。
更新時の途上与信で審査に落ちた場合には、カードが更新されません。途上与信で審査を落とされる主な理由については、後ほど説明します。
郵送されていたが期限内に受け取れなかった
更新カードが登録先住所に配送されたものの、受取人側の理由で受け取れない場合があります。不在連絡票に気づいて期限内に再配達を依頼すれば問題ありません。
しかし、再配達の依頼を忘れて期限内に受け取ることができなかった場合は、配送業者の保管期間を過ぎると更新カードはカード会社に返送されてしまいます。カード会社によってはカードを再送してくれない可能性があるため、保管期間を超過する前に再配達を依頼しましょう。
クレジットカードの審査で更新拒否される原因
クレジットカードの審査は新規に申し込むときだけ行われていると考えている方もいると思います。しかし、実際には、有効期限を迎えるクレジットカード更新時にも審査が行われているのです。
そのため、利用代金の引き落とし状況や利用状況などによっては審査に通らず、クレジットカードが更新されない場合もあるので注意してください。更新時に審査に落ちる主な理由は以下の5つです。
- 個人信用情報に金融事故情報が登録された
- 当該クレジットカードを全く使用していなかった
- 支払いを遅延した
- 安定した収入がなくなった
- 利用規約に違反した
個人信用情報に金融事故情報が登録された
個人信用情報とは、信用情報機関に登録される個人情報のことです。クレジットやローンなどの申込状況や利用状況などが登録されているほか、以下のような金融事故の情報などが登録されています。
- 長期延滞
- 強制解約
- 債務整理
- 代位弁済
- 自己破産
上記のような金融事故が個人信用情報に登録されると、クレジットカード利用者は信用を失い、利用代金を回収できなくなるリスクが高いという理由から、審査に落ちる可能性があるのです。
当該クレジットカードを全く使用していなかった
クレジットカード会社は、加盟店からの手数料や年会費などを収入源としています。特に年会費が無料のクレジットカードの場合は、クレジットカード会社の主な収入源は加盟店からの手数料となるため、積極的なカード利用を希望しています。
しかし、所有者が全く使用しない場合には、手数料収入が発生しません。維持コストのみが発生する状況となり、審査に落ちる可能性があるので注意が必要です。
支払いを遅延した
クレジットカードは、カード会社が利用代金を立て替えて、利用者は後でまとめて利用代金を支払う仕組みが採用されています。カード会社は利用代金を立て替えており、信頼できる利用者でなければ立て替えた利用代金を回収できなくなるリスクが高いです。
そのため、支払いを複数回遅延したり、長期間遅延したりした利用者は、信頼関係が破綻しているので更新時の審査に通らない可能性が高くなります。
安定した収入がなくなった
クレジットカード会社の中には、カード更新時に利用者本人の就業状況を確認する会社もあります。もし、更新時に何かしらの理由で退職しており、無職など安定した収入がないと判断された場合には、審査に通らない可能性があります。
全てのクレジットカード会社が更新時に就業状況を確認するわけではありませんが、カードの更新を控えたタイミングでの退職はできる限り避けたほうが良いでしょう。
利用規約に違反した
クレジットカード会社はカード利用者に対して利用規約を設けています。利用規約に違反するような利用方法をした方については、カードの更新がされない可能性が高いです。
利用規約違反の例には、クレジットカードの現金化や保険の不正利用などが挙げられます。換金性の高い商品をクレジットカードで購入し、その商品を売却して現金に換える行為がクレジットカードの現金化です。また、カード付帯の保険を不正に請求した場合も利用規約違反に該当します。
クレジットカードは更新されないとどうなる?
クレジットカードが更新されない場合、現在使っているクレジットカードの有効期限が切れるので、クレジットカードを使った決済ができなくなります。
クレジットカードを1枚しか持っていない場合は、カードを使った決済ができなくなる、利用代金をカードで支払っていたサブスクサービスなども一時的に使えなくなるのでかなり不便になるでしょう。
クレジットカードの更新拒否を防ぐ方法とは?
クレジットカードの更新拒否を防ぐ方法には、以下の2つが挙げられます。
- 他社カードやローン、携帯料金の支払いを遅延しない
- 定期的にカードを利用する
他社カードやローン、携帯料金の支払いを遅延しない
他社カードやローンなどの引き落としができなかった場合でも、個人信用情報に事故情報が登録されて更新拒否となる可能性が高まります。
また、携帯料金の支払いにも注意が必要です。スマホの本体価格を携帯料金に上乗せして支払う割賦契約を締結した場合、支払いが遅延すると個人信用情報に事故情報が登録される可能性があります。
そのため、有効期限を迎えようとしているカードだけではなく、他の支払いが遅延しても更新できない可能性が高まるので支払いの遅延には注意してください。
定期的にカードを利用する
利用実績が少ないカードは、更新拒否される可能性があります。更新拒否を回避するには、定期的にクレジットカードを利用することが大切です。
サブスクの料金や公共料金の支払いにカードを利用すれば定期的な利用ができます。利用実績を理由とする更新拒否を回避したい方は、上記の方法を取り入れてみましょう。
クレジットカードが更新拒否された際の対策はある?
クレジットカードの更新を拒否された場合は、キャッシュレス決済ができないので不便であるほか、手元に現金がない場合の決済の手段を失うことになります。そのため、万が一更新拒否された場合の対策を考えておくことも重要です。
クレジットカードが更新拒否された場合の対策には、以下の2つが挙げられます。
- プリペイドカードやデビットカードを作る
- カードローン・フリーローンを利用する
プリペイドカードやデビットカードを作る
プリペイドカードは、前払い式のカードです。チャージした金額の範囲内でキャッシュレス決済が可能で、加盟店でクレジットカードと同様に決済できます。
デビットカードとは、即時払いのカードです。決済と同時に登録した口座からお金が引き落とされる仕組みとなっており、口座に残高が残っている限りクレジットカードと同様に決済が可能です。
現金を持ち歩くのが面倒でキャッシュレス決済を利用したいという方は、こういったカードの作成をおすすめします。
カードローン・フリーローンを利用する
クレジットカードは利用代金が後払いであるほか、分割払いやリボ払いを選択すれば1回の支払いを抑えることができます。そのため、手元にお金がなくても買い物ができる点もクレジットカードの魅力といえますが、クレジットカードを更新できなくなるとそのような買い物もできません。
そこで登場するのがカードローンやフリーローンです。クレジットカードとは違うのでお金を借りることになりますが、クレジットカードの分割払いやリボ払いのように1回の支払いを抑えることができるでしょう。
カードローンの利用を検討している方は、クレディセゾンのカードローン「MONEY CARD(マネーカード)」の利用をおすすめします。カードが手元にあれば、指定の口座にすぐに入金することが可能です。
おわりに
クレジットカードには有効期限が設けられており、有効期限が切れる前に更新カードが送られますが、何らかの理由で更新カードが届かないこともあります。届かない場合はこのコラムの届かない原因に該当していないかを考えてみてください。
原因が利用者側にある場合は、更新カードが手に入らない可能性があります。キャッシュレス決済を続けたい、1回の支払いを抑えながら買い物をしたい方は、プリペイドカードやカードローンなどを利用してみてはいかがでしょうか。