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貯金がないとどうなる?生活を不安なく過ごすために必要なことをご紹介

貯金がないとどうなる?生活を不安なく過ごすために必要なことをご紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

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豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

貯金がない方はどの年代でも一定数存在しますが、実際に貯金がないとなると、突発的なトラブルに対応できないので要注意です。また、長生きすればするほどお金もかかるので、貯金がないと生活ができなくなる可能性も出てきます。毎月少しずつでも良いので、貯金をする習慣をつけましょう。

このコラムでは、貯金がない方がどれぐらいいるのかというデータに触れつつ、貯金が必要な理由と続けられる方法についてご紹介します。

この記事を読んでわかること
  • 単身世帯の約35%、二人以上世帯の約23%は貯金がない。
  • 突発的なトラブルに対応、ライフイベントお対応などにさまざまな弊害が起こりえる。
  • 生活費の見直し、先取り貯金、iDeCo、NISAなどの長期分散投資などが貯金を増やすために有効。
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貯金がない人はどれくらいいる?年代別にチェック

貯金がない人はどれくらいいる?年代別にチェック

「貯金がない」という言葉のとらえ方は個々人によって異なります。「年齢・収入の割には少ない」のか「本当にゼロ円(もしくはそれに近い極めて低額)」なのかによっても、事情はまったく異なるでしょう。

そこで「正直みんな貯金どのぐらいあるの?」という疑問をお持ちの方のために、年代別の実態を調べてみました。

単身世帯

単身世帯における貯金がない(金融資産非保有)世帯の割合は以下のとおりです。

年代貯金がない世帯の割合
20代42.1%
30代32.4%
40代35.8%
50代39.6%
60代28.5%
70代28.3%
全体の平均34.5%
参照元:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]各種分類別データ(令和4年)」 

20代が一番多くなっていますが、社会人になりたての頃で、貯金に回せるほどの収入がない時期も多いことを考えると、あまり不思議ではありません。

その次に多いのが50代です。老後に困らないようにするためには、50代からでも良いので何か準備をする必要があるでしょう。

二人以上の世帯

一方、二人以上の世帯における貯金がない世帯の割合は以下のとおりです。

年代貯金がない世帯の割合
20代35.7%
30代23.9%
40代26.1%
50代24.4%
60代20.8%
70代18.7%
全体の平均23.1%
参照元:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]各種分類別データ(令和4年)」

単身世帯の場合と同様、20代が一番多く、年齢が上がるにつれて減っていく傾向がみられます。また、50代以上でも約2割の世帯では貯金がない状態です。病気やけが、突然のリストラなどで仕事ができなくなった場合、どう備えるかが問題になります。

貯金がなくてピンチになりやすい支出

貯金がなくてピンチになりやすい支出

「貯金がないといざというときに大変(だから貯金をするべき)」といわれています。この「いざというとき」は具体的にどのようなときなのか、詳しくご紹介しましょう。

仕事ができなくなったときの生活費

勤務先が倒産したり解雇されたりなど突然職を失ってしまった際に、貯金がないと生活費が足りなくなる可能性があります。

そのようなときは、条件に当てはまれば失業保険を受け取ることが可能です。倒産・解雇などご自身のせいではない場合(会社都合退職)、年齢と雇用保険に加入していた期間によって異なりますが、最長330日間失業保険を受け取れます。

ただし、実際に振り込まれるまでにはある程度のタイムラグがあるうえに、受け取れる期間にも限りがある点に注意が必要です。備えがあるに越したことはありません。

病気やケガに見舞われたときの医療費

貯金がないと、病気やけがをした場合、医療費が払えなくなるかもしれません。重い病気やけがだった場合、入院費や治療費がかさみます。

実際のところ、高額療養費制度があるため、入院費や治療費が青天井になる可能性は極めて低いです。ただし、病気やけがが完治していない状態では、元気なときと同じように働くのは難しいかもしれません。働けないゆえの収入減に備える意味でも、貯金はあるに越したことはないでしょう。

結婚や出産などのライフイベントに伴う出費

結婚や出産、住宅の購入など、人生の中でも大きなライフイベントにはそれなりの出費が伴います。例えば、結婚式や新婚旅行は、やり方次第の部分があるものの、数十~数百万円単位の資金が必要です。

また、住宅を購入する際も、頭金や諸経費に充てるためのまとまった資金がないと、実際に購入するのは難しいかもしれません。出産や住宅購入に関しては、補助金や税制優遇を利用できますが、それでも貯金がないと準備が思いどおりにはいかないでしょう。

身内の介護費用

日本では平均寿命が延びることで、介護費用が高額化しています。公益財団法人生命保険文化センターが調査したところによると、ご家族の介護にかかる一時的な費用の平均は740,000円、月々の費用は平均で83,000円が必要とのこと。年間で100万円かかることになります。

かなりお金のかかることである以上、貯金がないと賄えないうえに、ご自身の生活費も不足するおそれがある点に注意が必要です。

貯金はどれくらいあれば安心?

貯金はどれくらいあれば安心?

貯金はあるに越したことはありませんが、日々の生活にお金がかかる以上、あまり高すぎる目標を立てるのはおすすめできません。そこで、貯金はどれぐらいあればひとまず安心なのか、さまざまなデータを用いてご紹介します。

一般的な貯金額

一般的な貯金額の平均は、単身世帯で約100万円、2人以上世帯で約400万円といったところです。この数値には、貯金なしの世帯も含まれています。年代によっても異なるため、ご自身が属する年齢層の平均をまずは目指してみましょう。

年代単身世帯の平均貯金額(万円) 二人以上世帯の平均貯金額(万円)
20代2044
30代75200
40代53250
50代53350
60代300700
70代485800
全体の平均100400
参照元:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]各種分類別データ(令和4年)」および「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]各種分類別データ(令和4年)」より作成

老後に必要なお金をシミュレーション

老後に必要な資金は人によって異なりますが、総務省統計局の2021年度のデータによると、公的年金の他に2,100万円ほどが老後に必要なお金となります。

また、実際の生活費は、単身世帯か、2人以上の世帯かによっても、以下のように異なります。

項目単身世帯二人以上の世帯
食費 4万1,731円7万9,401円
住居 1万8,338円 2万2,118円
水道光熱費 1万1,383円2万1,531円
家具・家事用品 5,830円1万2,101円
被服及び履物 4,843円 9,063円
保健医療 7,703円1万4,314円
交通・通信 1万8,916円3万9,778円
教育 8円1万1,905円
教養娯楽 1万7,654円2万5,252円
その他 2万4,860円4万7,342円
合計額 15万5,046円27万9,024円
参照元:総務省「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)Ⅱ総世帯及び単身世帯の家計収支」より作成

実際の生活費は年代や生活する場所、ライフスタイルによっても異なりますが、ひとつの目安としてとらえておきましょう。

貯金を計画的にするためにやるべきこと

貯金を計画的にするためにやるべきこと

貯金をしたいと思うなら、正しい方法で取り組むことが重要です。具体的な方法として、以下の5つを意識して取り組みましょう。

  • 目標を立てる
  • 先取り貯金をする
  • 毎月の支出を把握し家計を見直す
  • ローンや保険を見直す
  • 携帯電話代や光熱費を見直す

目標を立てる

貯金を計画的にするためには「来年の●月までに200万円を貯めて結婚式を挙げる」など、具体的な目標を立てることが重要です。実行に移しやすくなるうえ、具体的にいくら貯めれば良いかわかりやすくなり、モチベーションアップにもつながるでしょう。

先取り貯金をする

先取り貯金をするのも効果的です。先取り貯金とは、先に一定額を貯蓄に回し、残りを生活費に充てる方法を指します。

この方法であれば、毎月一定額を着実に貯蓄できるうえ、限られた生活費でやりくりする習慣も身につくのでおすすめです。「すでに●万円貯めたから、残りは自由に使って構わない」とも思えるため、プレッシャーからも解放されるでしょう。

毎月の支出を把握し家計を見直す

現在の収支をリストアップし、コストカットできそうな費用を見直すことで節約につながります。例えば、サブスク(月額制)型のサービスを利用している場合、使用頻度があまりに低いものは解約しましょう。頻繁に使っているなら続けてかまいませんが、最後に使ったのがいつかわからないものに費用を払い続けるのは好ましくありません。

また、外食やテイクアウト、出前の利用が多い場合も費用がかさみがちです。簡単なものでも良いので自炊をするなどして工夫しましょう。

ローンや保険を見直す

住宅ローンや車のローンがある方は、借り入れ条件を見直すことで利息の負担を減らせる可能性もあります。金利が0.1%違うだけでも毎月の返済額や総返済額は変わってくるので、借り換えの相談をしてみましょう。

また、保険の見直しも有効です。複数の保険商品に加入している場合、保障内容が重複していることも珍しくありません。契約している保険の保障内容を見直し、過不足がないか確認しましょう。

特に、お子さんが小さいうちに生命保険に加入した場合、お子さんが独立したあともそのまま続けると、保障が過大になるおそれがあります。保障金額を下げるなどして、保険料を減らすことも選択肢のひとつです。

住宅ローンの相談窓口
住宅ローンの相談窓口

携帯電話代や光熱費を見直す

月々の携帯電話代や光熱費等、固定費の見直しにも取り組みましょう。格安SIMに切り替えたり、電力会社のプランを見直したりなど、節約のためにできることを一つひとつ実践することが大切です。毎月一定額が節約できるため、計画的に貯金ができるようになります。

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効率的に貯蓄を増やす方法

効率的に貯蓄を増やす方法

節約は貯蓄に有効ですが、過度に取り組みすぎると、生活が快適でなくなる恐れがあるので注意しなくてはいけません。

効率的に貯蓄するためにも、収入を増やす取り組みも選択肢に入れましょう。収入を増やすためにできることをここでご紹介します。

フリマアプリを活用する

家にある不用品を売るために、フリマアプリを活用しましょう。ご自身やご家族が使っていた服や家電製品、趣味で集めた本やCDなども売ることができます。意外なものが高値で売れたりするので、まずは出品してみましょう。

写真の撮り方を工夫したり、問い合わせには迅速かつ丁寧に回答したりすると、スムーズに売却できる可能性が高くなります。

ポイントを貯める

クレジットカードやポイントカードの使用・提示で得られるポイントを貯めるのも有効です。ポイントによっては、現金に換えることもできます。

クレジットカードやポイントカードの加盟店を調べたり、キャンペーンに参加したりなど、効率的に稼ぐ方法も併せて調べておきましょう。

資産運用をする

効率的に貯蓄したいのであれば、資産運用も検討しましょう。ただし、資産運用には預金とは違い元本割れのリスクがあります。

できるだけリスクを低くするためには、長期分散投資を心がけると良いでしょう。以下のいずれかの方法をおすすめします。

 ・NISA・つみたてNISAを活用

NISA(少額投資非課税制度)およびつみたてNISAとは、投資で得られた利益に税金がかからない制度のことです。なお、現行のNISAおよびつみたてNISAの制度は2023年で終了し、2024年から一新されます。新しい制度では、つみたて投資枠と成長投資枠を併用し、年間360万円まで非課税で投資することが可能です。

 ・iDeCoを活用

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、ご自身が拠出した掛金をご自身が運用し、資産を形成する年金制度。65歳以降になれば、公的年金の上乗せ分として給付が受けられます。

自営業・会社員・主婦(主夫)など、さまざまな立場の方が利用可能な制度です。ただし、加入している公的年金保険や勤務先の年金制度によって拠出できる掛金の額が異なる点に注意しましょう。

 ・個人年金保険を活用

個人年金保険とは、契約時に定めた年齢まで(60歳、65歳など)保険料を払い込み、その後、一定期間もしくは一生涯にわたって年金が受け取れる貯蓄型の保険のことです。保険会社が販売するもので、公的年金保険とは違い、加入の義務はありません。

毎月一定額の保険料を支払っていけば着実に老後資金を貯めることができます。ただし、あまり早く解約してしまうと、解約返戻率が100%を割ってしまうこともあるので注意が必要です。支払った保険料より戻ってくるお金のほうが少なくなるため、満期まで払い続けられる保険料で契約すると良いでしょう。

将来のお金に関する悩みはプロに相談するのもおすすめ

将来のお金に関する悩みはプロに相談するのもおすすめ

「貯金がなくて不安だけど、どうやって貯金をすれば良いかもわからない」とお悩みでしたら、プロに相談するのもひとつの方法です。

クレディセゾンでは、ファイナンシャルプランナーに無料で相談ができるオンラインFPショップ「セゾンのマネナビ」を提供しています。資産形成や老後資金の悩みなど、幅広いお金の悩みについて相談が可能です。相談内容に応じて、その分野に強いファイナンシャルプランナーの指名もできます。

自身の家計の状況を客観的に確認してもらうこともできるので、まずは気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

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おわりに 

貯金がないと、突発的なトラブルに対応しにくくなるのが事実です。まずは、少しずつからでも良いので、貯金をする習慣をつけましょう。先取り貯金や固定費の見直しなど、できることはたくさんあります。また、資産運用や副業をしてお金を増やし、貯金に回すのもひとつの方法です。

最も重要なのはコツコツと続けること。毎月貯金できる金額はそれほど多くなくても、続けることでまとまった金額を確保できるようになります。ご自身やご家族の生活に合わせ、試せる工夫を積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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