トイレのつまりや水道の水漏れがあった時「急いで修理したい」という利用者の気持ちを逆手にとり、悪質な水道業者が高額な修理費用を請求するなどの詐欺行為が横行しています。
今回は、悪質な水道業者のよくある手口や「悪質会社が一覧になったリストは存在するのか?」などの情報をまとめました。信頼できる水道業者を見つけるためのポイントもお伝えしますので、依頼先を探している方は必見です。
この記事を読んでわかること
水回りのトラブルの修理には料金規定がないことなどを理由に、悪質な水道業者が存在しています。不要な工事をしたり、見積もりと異なる高額な請求をしたりするなどの被害が報告されているのです。
悪質な水道業者であるかを判断するポイントはいくつかあります。例えば、広告にある料金が極端に安過ぎたり、作業前に見積もりをくれなかったりする場合には注意してください。
水道業者を見極めるには、悪質な会社の一覧を確認したいところですが、そのようなリストは存在しません。理由は悪質な水道業者が頻繁に社名やサービス名を変更するためです。信頼できる水道業者を選ぶには、ご自身でしっかり判断しましょう。水道局の指定工事事業者であること、明朗会計で見積もりを事前に提示してくれることなどが優良な水道業者を探すポイントになります。
水道業者には悪質なケースがある?!
自宅のキッチンやトイレなど水回りのトラブルが発生した時、修理の依頼先が決まっているという方はなかなかいないのではないでしょうか。
水漏れなどは急に起こるため、修理対応に焦ってしまいあまり冷静な判断ができずに、即時依頼してしまうことも。しかし、そんな水回りの修理を行う水道業者のなかには、悪質なケースもあるといわれています。まずは、トラブルが起きてしまう原因や現状について見ていきましょう。
水道工事には明確な料金規定がない
水回りなどの水道工事については、明確な料金規定は存在しません。そのため、基本料金に対して高過ぎる料金設定がされているなど、消費者心理を逆手に取った詐欺的な手口が横行しているのです。また、基本料金が低価格であっても、後から作業代やオプション料金として、高額請求をしてくる場合もあります。
水道局も警告を出している
トラブルが多発している現状を受けて、各自治体の水道局も悪質な水道業者に注意するよう警告を出しています。特に、各家庭にポスティングされるチラシ、電話帳の広告、ホームページなどを見て修理依頼をする場合、よく注意してから依頼をするよう呼びかけているのです。修理依頼をする前に気をつけてほしい点、実際にあった手口のケース、悪質な水道業者と契約してしまい困っている方向けの問い合わせ先なども掲載しています。
悪質な水道業者はどんな対応をする?
では、実際に悪質な水道業者はどんな対応をしてくるのでしょうか。よくあるケースから紹介していきましょう。
部分的に交換や修理できるのに本体を交換して高い請求をする
悪質な水道業者の手口として、部品交換をすれば対応できるのにも関わらず「古い型なので交換用の部品が用意できない」など本体ごと交換したほうがよいと伝えてきます。トイレタンクなど本体丸ごとを交換して、高額な請求を求めてくるのです。
依頼した作業以外の不要な工事を行う
緊急時の修理依頼をしたのに、それ以外のパッキンや水栓交換など不要な工事をすすめてくるケースです。簡易な修理で済むのに「交換しないと直らない」など、利用者に嘘の情報を伝えてきます。
低料金を謳い安心させ、実際は高額請求をしてくる
「作業前に見積もりをするので安心」などと広告を出しているのに、実際には正確な見積もりをもらえないケースがあります。修理後に、予期しない高額請求をしてくる場合があるので要注意です。
「その水道業者、悪質かも?」気づくためのヒント
ここからは、依頼しようと思っている水道業者が悪質なケースかどうか見極めるポイントを紹介していきます。
検索時にチェックしたいポイント
まずは、水道業者を探す時にチェックしたいポイントから見ていきましょう。
極端に料金が安い、高いなどがないか
まずは、広告やホームページに掲載されている料金に注目してみましょう。依頼するのであれば、サービス料金が安いに越したことはありませんが、料金が極端に安過ぎたり、高過ぎたりしないかは要チェックポイントです。
料金相場は調べてみないとわからないことが多いので、何社か水道業者の情報を検索して、料金比較をしてみましょう。料金を調べる時には「基本料金と作業料金は別なのか?」「見積もりに料金はかかるのか?」などに注目してみるのがおすすめです。料金設定が他社と比較してあまりにも異なる場合には、怪しいと疑ってみた方が良いでしょう。
法人名や会社所在地がオープンにされているか
依頼する水道業者の法人名、所在地はしっかりと調べておきましょう。広告やチラシに情報がなければ、ホームページから会社概要を確認し、法人名・所在地を調べてみてください。信頼できる水道業者の場合には、住所などが必ず掲載されているはずです。
法人名や所在地がない水道業者は、怪しいと思った方が良いでしょう。悪質なケースとしては、修理で高額請求を行った後に、利用者からの問い合わせに応じないために記載を伏せていることも。修理後に何か不備が生じた時に、連絡が取れなくなる可能性があるため注意しましょう。
作業前に見積書をもらえるか
トラブルの内容によって、作業料金の見積もりは多少変動するでしょう。しかし、作業を行う前に必ず見積書を書面で出してもらうようにお願いしてください。もし、口頭だけで伝えられたり、「現地へ行ってから見積もりを出します」などと言われたりしたら要注意です。見積書をもらっていない場合、後から高額な請求をされてしまうケースも。
排水管の水漏れやトイレのつまりなどの水道トラブルだと、急いで作業をしてほしい気持ちで焦ってしまいがちですが、慎重に依頼するか否かを検討しましょう。
出張費用や見積もり費用は適切か
水道工事には、基本料金以外に出張費用や見積もり費用がかかるケースがあります。電話で問い合わせをする時には、出張費用と見積もり費用が無料なのか確認しておきましょう。また、見積書の作成を依頼した時に「作業しない場合の見積書作成は有料」と伝えてくる水道業者には依頼しない方が賢明でしょう。
特に、初めて作業依頼をする方は料金に納得いかない場合にキャンセルできるよう、出張費用や見積もり費用が無料、もしくは料金を後払いできる水道業者を選定するのがおすすめです。
実際の訪問時にチェックしたいポイント
ここからは、実際の訪問時にチェックしたいポイントをご紹介します。
見積もり金額の合計を事前に教えてもらえるか
実際に水道トラブルの状況を確認してもらった後、作業に取りかかる前に正式な見積もり額を教えてもらいましょう。ここで「見積もりは出せない」と言う水道業者は、怪しいと思ってください。契約申し込み前には、明確な料金を聞き、料金に納得したうえで作業を依頼するようにしましょう。
飛び込み営業ではないか
飛び込み営業で水道業者が訪問してきた時には怪しいと思うのが賢明でしょう。営業文句として、「今なら特別に値引きができる」「水道局の方から、漏水調査にきた」などと言ってくるケースも。不要な工事を行って、高額な修理費用を請求してくるケースがあります。
水道工事は、問題が発生して修理が必要な時に依頼するものです。営業訪問があったからといって依頼する必要はありません。強引な飛び込み営業をしてくる水道業者には、くれぐれも注意しましょう。
名刺をもらえるか
修理作業をするために訪問してきたスタッフから名刺をもらえるのかどうかは重要なポイントです。悪質な会社の場合、依頼会社と実際に来たスタッフの社名が一致していないことも。架空の会社名を名乗る手口もあります。訪問してきたスタッフの方には、身分を証明してもらう意味でも、名刺や社員証などを見せていただくようお願いしてみましょう。
悪質会社一覧は存在するの?
インターネット上などに悪質な水道業者の一覧は存在するのでしょうか。また、注意したい広告などについてもご紹介していきます。
実際には存在しない
結論からお伝えすると、悪質な水道業者の一覧はインターネット上にも存在していません。それに近いサイトは見あたりますが、会社名を一覧でチェックして悪質な水道業者を避けるという方法は、現在はできない状況です。
では、どうして悪質会社の一覧は存在しないのでしょうか。理由としては、悪質会社は会社名やサービス名称を頻繁に変更しているからです。もし、悪質な水道業者の一覧ができたとしても、サービス名称や会社名を変えて、同じような手口を繰り返しています。そのため、悪質な水道業者を見極めるためには、先ほどご紹介したようなチェックポイントを見て、個別に確認する他ないのです。
広告には注意
悪質な水道業者を一覧で確認することはできませんが、注意するための手立てはいくつかあります。その中のひとつが、水道業者が出している広告についてです。
自宅の郵便受けに「水トラブルに関するマグネット広告」が投函されたことはありませんか。実は、悪質な水道業者はこのようなマグネット広告を頻繁にポスティングするという特徴があります。また、インターネットで検索をかけた時に「広告」として上位にヒットしてくる会社にも注意した方が良いでしょう。
このようなマグネット広告やインターネット検索の広告には、かなりのコストがかかっています。悪質な水道業者は、このような広告に多くの費用をかけて、カモを見つけているケースが多いのです。これに当てはまるすべての会社が怪しいということではありませんが、用心しておいた方が良いでしょう。
信頼できる水道業者を見極めるコツ
では、信頼できる水道業者はどのように探せば良いのでしょうか。いくつか方法をご紹介します。
水道局の指定工事事業者を選ぶ
信頼できる水道業者を選ぶポイントのひとつは、水道局の指定工事事業者であることです。
水道局の指定工事事業者とは、正式には「指定給水装置工事事業者」といい、水道法施行令などの法律・法令に基づいて、適切に施工できると認められた水道業者を指します。また、排水設備についても同じ制度があり「指定排水設備工事事業者」が水道局指定業者です。
水道局の指定工事事業者ならば、国家資格保持者により管理監督がされているため、難易度の高い水回りトラブルも対応可能な修理技術が保証されています。また、工事に必要となる適切な機器を保有しているため、安心して依頼できるでしょう。
指定工事事業者は各自治体の水道局ごとに認定しています。自治体の水道局のホームページを確認すると会社一覧が掲載されているので、ぜひ検索してみてください。しかし、会社の規模は全国展開の大手企業から中小企業までさまざまです。修理の費用やサービス内容も水道業者により異なるため、正式に依頼をする時には、ご自身に合った会社を判断するようにしましょう。
参考:東京都水道局|水道工事のお申込先一覧(東京都指定給水装置工事事業者一覧)
見積もりが明確・明朗会計の会社を選ぶ
信頼ができる水道事業者は見積もり費用が明確である、もしくは無料であり明朗会計です。
親切な会社であれば、必ずわかりやすい料金表などが用意されています。修理費用の合計金額があいまいなまま依頼をしないように気をつけてください。また、見積もりを依頼する時には、修理費用の相場を知るためにも、いくつかの会社に相見積もりをとることをおすすめします。もちろん会社ごとに料金は多少異なりますが、相場よりも何倍も安過ぎたり高過ぎたりするケースはありません。適切な料金設定なのかを見極めるためにも、他社との見積もり比較は必ず行うようにしましょう。
運営会社が大手
運営会社が大手企業であることも、信頼できる会社のポイントになります。依頼先の企業ホームページを検索して、運営元を確認してみましょう。悪質な水道業者の特徴としては「見たことのない会社名」「架空のサービス名」であるケースが多くなっています。信頼できる水道業者を探すのであれば、全国規模で支店を展開している大手企業に依頼するのもひとつの手です。
また、運営会社をホームページで検索する時には、会社の運営状況を知るためにも資本金の情報も確認しておきましょう。
工事の実績が豊富
修理内容・料金に関する問題が多発すると、社名やサービス名を変えてしまう水道業者もあるため、工事実績も重要なチェックポイントです。ホームページ上で、その会社の歴史や工事実績、取引先情報を参考にしてみましょう。
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もしも悪質と思われる水道業者と契約してしまったら
万が一、悪質と思われる水道業者に依頼してしまった時の対応策をご紹介します。
クーリング・オフ制度を使う
まずは、クーリング・オフ制度を使って申し込みの解除を試みましょう。修理・契約の内容によっては、クーリング・オフ制度が使えます。クーリング・オフ制度は、契約や申し込みをしてしまった場合も、一定期間内ならば契約の解除や申し込みを撤回できる制度です。
対象となる取引や期間には定めがあり、訪問販売や訪問購入については8日間以内がクーリング・オフ期間となっています。クーリング・オフを利用できるのかご自身で判断できない場合には、各自治体の消費者センターに問い合わせてみましょう。
消費者センターへ相談する
クーリング・オフ制度が適用されなかったり、水道業者のスタッフとトラブルになったりした場合には消費者センターへ相談するのもひとつの手です。
修理が完了した後に見積もりとは異なる高額金額を請求された場合などは、支払い前に消費者センターに連絡してください。その場で料金を支払ってしまうと、お金を取り返すのが困難になります。納得いかない料金を請求された場合には、すぐに料金を支払わないように気をつけましょう。
おわりに
悪質な水道業者を見極めるためのポイント、もしものときの対処法などをご紹介しました。水回りトラブルが起きた時には、どうしても焦ってしまうもの。悪質な水道業者に騙されないように、今からチェックポイントをきちんとおさえておきましょう。