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【2022年法改正】個人型確定拠出年金iDeCoの法改正のポイントとは?

【2022年法改正】個人型確定拠出年金iDeCoの法改正のポイントとは?
セゾンのくらし大研究 編集部

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確定拠出型年金とは、加入者自らが資産運用先を選択し運用を行う年金制度です。運用成果により受け取れる金額がそれぞれ個人で異なってきます。確定拠出年金は企業型確定拠出年金(「企業型DC」ともいいます)と個人型確定拠出年金(「iDeCo」ともいいます)の2つがあります。一般的に、企業型DCは企業年金として各企業が導入しているケースが多く、ご利用されている方も多いのではないでしょうか。一方でiDeCoは、企業型DCを備えていない企業のお勤めの方や、自営業の方、専業主婦(夫)の方などが主に利用されており、老後に備える制度として活用されている注目の制度の1つです。

このたび、2022年からiDeCoが法改正されるのをご存知でしょうか。今回はそんなiDeCoの法改正前後を中心にポイントをご紹介します。

1.個人型確定拠出年金(iDeCo)とは何か?

iDeCoとは加入者が掛金を拠出し加入者ご自身で、預貯金・投資信託・保険商品等のなかから商品を選択し運用します。運用成果によって、将来受け取るトータルの年金金額が増減します。

現在iDeCoに加入できるのは、20歳以上60歳未満の方です。(2022年5月以降は上限年齢が5年延び、65歳未満になります。)

掛金は、年払い、半年払い、毎月払いなど一定の掛金を拠出します。加入者ご自身で運用商品を選択し、対象の商品への掛金の配分を指定し運用を行います。一般的な老齢給付金として受け取る場合、原則60歳に到達した時点で受給することが可能です。なお60歳時点で確定拠出年金への加入者期間が10年に満たない場合は、支給開始年齢が段階的に先延ばしになりますので、60歳以降も運用を続けることになります。

なお受け取り方法としては、年金、一時金(一括)、または年金と一時金と併用して受け取ることが可能です。

2.個人型確定拠出年金(iDeCo)のメリットとは何か?

・運用先をご自身で選択できる

iDeCoのメリットの1つ目は前述したとおり、運用先をご自身で選択できることです。ご自身のライフプランに応じて、許容可能なリスクとリターンの範囲内で商品を選択し運用を図っていくことで、受け取れる年金額をコントロールすることが可能です。

・3つの税金メリットを享受できる

➀iDeCoの掛金は全額所得控除されますので、課税所得が減り、当年分の所得税と翌年分の住民税の軽減につながります。

②運用益に対して非課税です。通常の投資運用の場合は運用益に対し課税されますが、iDeCoは運用益に対し非課税となります。そのため非課税で運用に再投資できるため、通常の投資運用よりもiDeCoの方が資金の効率が良いといえます。

③受け取り時の所得控除です。iDeCoは年金として受け取るか一時金として受け取るかで、受取方法を選択することができます(なお、一部の金融機関によっては年金と一時金を併用することも可能です。)。年金として、受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金として受け取る場合は「退職所得控除」の対象となり、課税所得を抑えることにつながります。

3.個人型確定拠出年金(iDeCo)と企業型確定拠出年金(企業DC)の違いとは?

企業型とは会社の退職金制度のことを指すのに対して、個人型はご自身で老後に備えるのが大きな違いです。加入状況や立場により、掛金の限度額が異なります。

例えば、毎月2万円、30歳加入で60歳まで30年積み立てると、720万円になります。運用の成果次第でこの金額が変わってくるのもポイントです。

4.個人型確定拠出年金(iDeCo)の法改正前と法改正後で何が変わるのか?

2022年からiDeCoのルールが一部変更されます。法改正の具体的な変更点に触れていきたいと思います。

4-1.加入可能年齢が変わる

現在は60歳未満が対象となっているiDeCoですが、国民年金被保険者であれば65歳までiDeCoに加入できるようになります。(ただしiDeCoの老齢給付金を受給した方、公的年金を65歳前に繰り上げ受給した方を除きます)老後資金積立の選択肢が増えるのはうれしいですね。

4-2.企業型DCとiDeCoの同時加入要件が緩和される

現在のiDeCoは原則60歳未満の自営業、専業主婦(夫)などの国民年金被保険者が加入可能となっていますが、企業型確定拠出年金(企業型DC)に加入している場合は、ほとんど利用することができませんでした。その要件が緩和し、企業型DCで行われている本人の掛金拠出(マッチング拠出)との併用はできませんが、企業型DCの会社掛金とiDeCoの掛金拠出額の合計が5.5万円以下で、iDeCoの掛金が2万円以下であれば、企業型DCとiDeCoの同時に加入できます。

4-3.受け取り開始可能年齢が拡大する

現在の制度では、開始時期は60歳以降70歳になるまでの間で選択することが可能です。その選択の幅が、今回の改正により60歳以降75歳になるまでに拡大されます。

5.個人型確定拠出年金(iDeCo)の効果的な運用のポイントとは?

受け取り金額を増やすためには、自身で運用する必要があります。そこでおすすめの運用方法を2つご紹介します。

5-1.分散型

1つ目は分散型の運用方法です。確定拠出年金の運用商品は、1つだけ選ぶのではなく特徴が異なる商品を複数選択してリスクを未然に防ぐようにします。どの商品をどのような理由で買うのか、他のどの商品を組み合わせるとリスクヘッジしやすいのかなどを検討して運用することをおすすめします。

例えば、過去のデータで40%ぐらい増える可能性及び下がる可能性がある投資信託Aと、値動きの上がり下がり5%程度の見込みに落ち着きそうな投資信託Bに掛け金を分配して運用する方法があります。このように損失リスクが大きい商品と小さい商品を複数選択し、リスク分散のバランスをコントロールして運用配分することをおすすめします。

5-2.運用商品変更

2つ目は商品の状況に応じて途中で運用商品を変更する方法です。

例えば、毎月の掛金で購入する商品を変更します。場合よっては、値上がりが大きい商品を利益確定して定期預金に入れるなどの運用商品の変更を行い、確実に積み上げていくアプローチです。

どちらのアプローチが正しいといった正解はありません。幾つかの手法を覚えておくことで、マーケット環境が変化しても冷静に対応しやすくなることを認識しておくことが大切です。

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