共働きの夫婦が増えているのに、まだまだ家事は妻がやる時間が圧倒的に多い傾向にあります。妻が家事をやるものだという考えがまだ多いのもそうですし、夫がやり方を知らず、なかなか家事をできない場合もあるでしょう。
家事は夫婦で分担する時代がきています。そこで、妻に喜ばれるような家事をするためのヒントをお届けします。
1.夫の家事の時間はこんなに少ない
出典:平成28年社会生活基本調査(総務省)
平成28年の総務省の調べでは、女性の家事関連の時間が3時間28分に対して、男性が44分でした。家事時間の男女差が年々縮まってきてはいますが、女性の家事負担がまだまだ多いことが分かります。
2.家事が女はもう古い
SDGs(持続可能な開発目標)の5番目の目標「ジェンダー平等を実現しよう」のなかにはこのようにあります。「公共のサービス、インフラ及び社会保障政策の提供、並びに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する」。世界的にジェンダー平等が叫ばれるなかで、家事は女性がするという考えは古すぎるかもしれません。今こそ男性も家事に参加する時代です。
3.できる男は家事をする
世界一の大富豪ビル・ゲイツ氏は、夕食後に皿洗いをします。誰かに頼むことができるのにもかかわらず、自ら皿洗いをするのです。驚くべきことに、AmazonのCEOジェフ・ベゾス氏も皿洗いを習慣にしています。
ベゾス氏は皿洗いについて、「私がすることのなかで最もセクシーなことだと、確信している」と語っています。家事のなかに、仕事ができるようになる秘密が何か隠されているのかもしれません。
4.家事も仕事と同じくらい大事
男性が家事に積極的になれない理由のひとつに、家事が収入につながらないということが挙げられるのではないでしょうか。しかしながら、家事は誰かがやらないといけないことです。
料理は家族の健康を守りますし、育児は未来を担う人材を育てます。部屋を片付ければ、菌やほこりで病気になることから守られます。無償ではありますが、家事は仕事と同じくらい大事なことであると考えてみてはいかがでしょうか。
5.家事のリスト化
そうはいっても、今まで家事をやったことのない男性にとっては何から手をつけて良いか分からないかもしれません。そこで、家事をリストアップしてみることをおすすめします。
家事をあまりやったことのない男性と女性とでは、夫婦間でずれがあります。妻と話し合って細かくリスト化してみてはいかがでしょうか。やるべき家事が意外とたくさんあることに気付くでしょう。
<リスト化の例>
- 朝、空調を入れる
- 朝食準備
- 弁当作り
- 食器洗い
- 乾いた食器をしまう
- シーツ、枕カバーを交換
- 洗濯
- 洗濯を干す
- アイロンがけ
- 服をたたむ
- たたんだ服を家族の部屋へ
- ゴミ出し
- ゴミ箱を拭く
- ゴミ袋を補充
- シャンプー、コンディショナー、ハンドソープ補充
- 風呂掃除
- 風呂を沸かす
- 加湿器に水を入れる
6.家事分担表を作成する
家事をリスト化したら、妻や家族と分担表を作ってみてはいかがでしょうか。やるべきことを見える化することで、ストレスなく家事分担ができます。ホワイトボードに書いたり、付箋に書いて大きな紙に貼ったりと、活用してみてください。
7.妻がめんどうに感じる家事を引き受けてみる
家事のなかで、妻がめんどうに感じる家事を率先して引き受けてみるのはいかがでしょうか。鍋ややかんを磨いてみる。湯呑みの茶渋を取ってみる。
シンクの黒ずみを綺麗にする。風呂のカビ取りをする。エアコン掃除をする。ご自身にしか作ることができない、特別な料理を1品作る。そうすれば妻が頼りにしてくれるかもしれません。
8.洗濯のコツと裏技
洗濯のコツと裏技を紹介します。妻が知らないことがあるかもしれません。
- 裏返して洗うと、皮脂がよく落ちたり、毛玉予防の効果もあります
- 洗濯機のなかに衣類を入れて洗濯かご代わりにすると雑菌が増えるので、洗濯かごを利用します。同じく脱水後もすぐに出さないと雑菌が増えます
- ズボンとスカートは内側が乾きづらいので裏返して、ウエスト部分を広げて筒状にピンチしましょう
- デリケートなニットは吊るさずに、平干しネットに干しましょう
- 食べ物の汚れは漂白剤よりも、食器用洗剤を付けてこする予洗いで取れます
- 日にちが経ったカレーの染みは、天日干しで消失します(長時間は注意。陰干衣類はNG)
- ピンチハンガーに干す時は、外側に長いものを干し、真ん中にいくにつれて短い物を干すアーチ上にすると、風の通り道ができて乾きやすいです
- 乾きにくそうな布スニーカーやズボンは、タオルで巻いて脱水すると乾きやすいです
9.掃除のコツと裏技
掃除のコツと裏技を紹介します。
- 掃除の基本は上から下。奥から手前。2階から1階の順に掃除します
- 重曹は酸性の汚れを取ります。油や皮脂汚れ、焦げなどを取るので、キッチンまわりや、排水溝、手垢などに有効です
- クエン酸はアルカリ性の汚れを落とし、水回り掃除に向いています。便器の黄ばみや鏡、シンクや蛇口などに有効です
- 網戸はフローリングワイパーで拭きます
- カーペットやソファ、カーテンに付いたゴミは、ゴム手袋でなでると、摩擦でゴミが付いてきます
- 浴室の掃除は使い古したボディタオルに重曹を付けてこすると簡単に汚れが取れます
10.料理のコツと裏技
料理のコツと裏技を紹介します。
- 野菜を切るのがめんどうであれば、フードカッターで切ったり、切れている野菜を活用しましょう
- まず簡単な1品から始めてみます。カレーや野菜炒め、インスタントラーメンに野菜を入れるだけなどが簡単です。缶詰を利用するのも良いでしょう
- 1つの鍋かフライパンでできる料理が簡単です
- 調味料に頼ってみてはいかがでしょうか。市販のソースやこだわりの塩を活用するのも良いでしょう
- 味付けを目分量にするのは初心者には難しいです。レシピどおりに計って作ると、毎回同じ味を再現できます
- 理系男性は料理の科学を紹介している本を参考にすると、はまるかもしれません
11.食器洗いのコツと裏技
食器洗いのコツと裏技を紹介します。
- 汚れがひどいものは、洗う前に古新聞やスクレイパー(ゴムベラ)でこそぎ落とします
- 壊れやすいガラス系から洗うと良いでしょう。熱めの湯に通せばクリアになります
- 汚れの少ない物から多い物の順に洗いましょう
- スポンジでこすった物をためていき、一気にすすぐと節水になりますし、効率が良いです
- 調理器具の焦げは、ステンレス製であれば重曹を入れて、アルミ製であれば、クエン酸を入れて煮ます。どちらも火を止めてからひと晩置き、スポンジでこすると取れます
- 茶渋は塩を付けたスポンジで洗うと取れます
- タッパーの匂いは塩水を入れて1分程ふると取れます
- 手洗いよりも食器洗い洗浄機の方が光熱費が安く済みます。購入を検討しても良いでしょう
- 食器が乾いてから、食器棚に戻すまでが食器洗いです。そこまでやると喜ばれるでしょう
おわりに
良い夫婦関係に、家事分担は欠かせません。ぜひコミュニケーションを取りながら、ご家庭ごとのルールを決めてみてはいかがでしょうか。男性は凝り性ですから、意外と楽しいかもしれません。「この料理だけは家族の中で一番おいしく作れる」「この掃除は自分こそが綺麗にできる」などと、自信が持てる家事を増やしていくとやりがいになります。あなたの家事ライフを応援しています。