急に実家をリフォームすることになり、すぐに費用の準備ができる人の方が少ないのではないでしょうか。自身の生活費や子どもたちの教育費もかかる時期に重なると、金額によらず資金繰りに困る場合がほとんどでしょう。
そこで今回は、リフォーム費用がない場合に補助金なども活用しながら解決する方法について解説していきます。リフォーム時の注意点も紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
この記事を読んでわかること
- リフォームの見積もりは複数の会社へ依頼し比較検討することで費用が抑えられる
- 国や自治体が実施しているリフォーム費用に関する補助金や助成金を活用する
- リフォームが減税対象になることがあるので事前に対象要件を確認しておくと良い
- リフォームローンは住宅ローンよりも審査がスムーズで活用しやすい
実家のリフォームどこにどれぐらいかかる?
実家のリフォームを考えた時、気になるのは費用面ではないでしょうか。ここからは、実家のリフォームをするときの具体的なリフォーム箇所や費用相場についてご紹介します。
リフォームが必要になる箇所と費用の相場について、以下の表で確認していきましょう。
リフォーム箇所 | 費用相場 |
和室から洋室の改装 | 50万~200万円 |
耐震補強 | 100万~200万円 |
二世帯住宅 | 800万~2,500万円 |
トイレ全体(タンク式) | 20万~100万円 |
キッチン全体 | 80万~400万円 |
実家のリフォーム箇所が複数にわたる場合は、予想以上に費用がかかることがあります。また、リフォームが1ヵ所のみであっても、家が古いなどの理由で大掛かりなリフォームが必要となる場合もあるでしょう。
しかし、せっかく相続などを理由に受け継いだ親の家であれば、なるべくリフォームなどで手を加えて住みたいと考える方も多いでしょう。そこで、このコラムでは、リフォーム費用が予想以上にかかる場合の解決方法についてご紹介します。
リフォーム費用の解決方法1:リフォームの内容を見直す
リフォームの内容を見直すことで、費用を予算内に抑えるなど対策することができるでしょう。例えば、複数の会社で見積もりを取る方法や、リフォームの内容を見直したりして工事費用を抑える方法があります。
会社によってリフォーム費用が違う理由は、工法や材料の違い、工期に必要な期間や会社の規模などが異なるためです。同一条件で費用を比較することで、より自身の予算に見合った会社を選びましょう。
リフォーム費用の解決方法2:介護保険が利用できる可能性もある
介護に関するリフォームの場合は、条件を満たせば介護保険から補助金を受けることができる場合があります。例えば、要介護認定を受けていることなどが、要件のひとつです。次の流れに沿ってご紹介していきます。
- 介護保険による補助金支給の要件
- 介護保険による補助金支給までの流れ
介護保険による補助金支給の要件
介護保険を利用したリフォームでの補助金は20万円を限度として実施できます。20万円とは、リフォーム費用の全体の上限額です。
1回あたりの費用が少額だった場合でも、複数のリフォーム費用の合計額が上限20万円までなら補助金の対象となります。ただし、合計金額が20万円を超えた場合には、超えた分は全額自己負担となります。
介護保険によるリフォーム補助金の適用となるのは、要支援や要介護認定を受けた方が住んでいる住宅の改修(リフォーム)と行う場合です。なお、要支援や要介護認定を受けた方が介護施設に入居している場合などで自宅に住んでいない場合には、この補助金の対象外となる点に注意しましょう。
介護保険による補助金支給までの流れ
介護保険を利用したリフォームの場合、原則として先に費用全額を一旦支払うことになりますが、その後、介護保険の適用を受けることで「償還払い」として、リフォーム実施者へ補助金分が差し戻されます。
なお、介護保険の適用を受けたリフォーム完成後、補助金の支給に必要な書類は次のとおりです。次の書類をリフォーム完了後に、市町村へ提出することで後日補助金対象の費用が償還されます。
- リフォーム費用の領収書や工事費用の書類をまとめておく
- リフォーム前後の状態のわかる資料を準備(日付入りの写真など)
- 住宅所有者の承諾書
リフォーム費用の解決方法3:助成金や補助金を使う
リフォーム費用の解決方法として、国や自治体の助成金・補助金などを使う方法があります。国と自治体に分けて、それぞれご紹介しましょう。
国の補助金・助成金
前述の介護保険を適用したリフォームを除き、リフォームに使える補助金・助成金について国が主体となる主な制度は次のとおりです。
- 住宅省エネ2023キャンペーン
- 住宅エコリフォーム推進事業
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
- 子育て支援型共同住宅推進事業(分譲マンションなど共同住宅のみ対象)
- 住宅建築物安全ストック形成事業
- 次世代省エネ建材の実証支援事業
- 既存住宅における断熱リフォーム支援事業
リフォームで使える国の補助金や助成金は、長期優良住宅や省エネ性能の高い家を対象にしている場合がほとんどです。また、主に子育て世代へ既存住宅をリフォームして引き渡す場面で利用できる制度もあります。
地方自治体の補助金・助成金
地方自治体が主体となり、リフォームに使える補助金・助成金を実施していることがあるため、まずはお住まいの自治体や実家の所在する自治体では、どのようなリフォーム費用対策があるのか調べてみましょう。
以下、地方自治体が実施しているリフォーム補助金・助成金の一例です。
- 福岡県既存住宅流通・多世代居住リノベーション推進事業補助金
- 信州健康ゼロエネ住宅助成金(長野県)
- 千葉県住宅用設備等脱炭素化促進事業補助金
これらの一例である制度内容も、国の補助金制度等と同様、環境性能に配慮したリフォームをすることで対象となる場合が多いようです。補助金等の金額や、対象となるリフォーム、制度が実施されている期間については、各自治体窓口で確認しましょう。
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リフォーム費用の解決方法4:減税制度を利用する
ケースによっては、立て替えよりもリフォームのほうが固定資産税の面で有利となる場合があります。関連して、リフォーム内容によってはリフォーム促進税制や住宅ローン減税によって所得税や住民税が少なくなる可能性もあるため比較しましょう。
リフォームをすることでリフォーム促進税制や住宅ローン控除(減税)の対象要件を満たす場合には、所得税や住民税の負担軽減になります。前述のように、直接リフォーム費用に充当すると還元が受けられるわけではありませんが、減税制度を使うことで間接的に還元を受けられることになるのです。
リフォーム費用の解決方法5:ローンの利用を検討する
補助金や減税制度などを適用してもリフォーム費用に不安がある時は、ローンの利用を検討する方法もあります。銀行によっては、リフォーム専用のローン商品も準備されています。ここからは、リフォームに使えるローンには何があるのか、商品特性についてもご紹介します。
- リフォームローンと住宅ローンの違い
- 担保不要で審査が早いリフォームローンがおすすめ
リフォームローンと住宅ローンの違い
一般的なリフォーム費用に充当するためのローン商品は、リフォームローンです。一方、住宅購入の場面では住宅ローンを使います。しかし、リフォームであっても条件を満たせば、住宅ローンを使うことが可能です。
この2つの主な違いは、借入上限金額とローン契約に際して諸手数料が必要かどうかという点です。リフォームローンでは、借入金額が住宅購入よりも少なくなる場合に適しています。住宅ローンよりも審査が早いため、リフォームをなるべく早く進めたい場合にはリフォームローンがおすすめです。また、リフォームローンのほとんどは事務手数料等がかかりません。住宅ローン契約では、事務手数料などでまとまった資金が必要となります。
一方、リフォーム費用が高額になり、住宅購入と変わらないくらいの額であれば住宅ローンを検討したほうが良いかもしれません。借入できる上限額が高く、リフォームローンよりも金利が低い傾向にあるためです。ただし、リフォームであっても住宅ローンの審査は時間がかかるため、さまざまな状況から総合的に判断するのが良いでしょう。
担保不要で審査が早いリフォームローンがおすすめ
前述のとおり、リフォームであればリフォームローンの検討がおすすめです。住宅ローンに比べて借りやすく、審査も早い傾向にあります。
セゾンのリフォームローンでは、最長25年で最高500万円までのリフォームローンを取り扱っています。来店不要で、24時間365日、WEBで申し込みが可能です。最短2営業日で結果回答もできるので、問い合わせしてみましょう。
7.実家をリフォームするときの注意点
実家をリフォームするときの注意点について、次の2点についてご紹介します。特に、親名義の建物に子どもがリフォームした時などは、事前にリスクやデメリットなども含めた注意点について把握し、できるだけ対策を取っておきましょう。
- 親の家を子どもがリフォームすると贈与とみなされるケースがある
- 分離度の高い二世帯住宅は売却しにくくなる可能性も
1.親の家を子どもがリフォームすると贈与とみなされるケースがある
親の家をリフォームするのに子どもが費用を出した場合、贈与税がかかる可能性があります。具体的には、リフォーム費用を親に贈与したとみなされることがあるためです。
親名義の家を、親が自身の資産からリフォーム費用に充てる場合は問題ありません。例えば、リフォームする前に親名義の住宅を子どもに売却または譲渡し、その後に子どもがリフォーム費用を捻出する場合には贈与税がかかりません。
2.分離度の高い二世帯住宅は売却しにくくなる可能性も
将来実家を売りに出したときに、二世帯住宅は需要が少ないため希望する価格で売れなくなる場合があります。
特に、完全に二世帯が分離してトイレやキッチン、浴室なども2ヵ所以上あるような間取りの住宅では、なかなか買い手がつかないかもしれません。中古市場では、汎用性の高い一般的な住宅が売れやすい傾向にあるため、リフォームの際には間取りなどにも注意しておきましょう。
おわりに
実家をリフォームするにあたり、費用面の捻出をどうするかは大きな問題です。見積もりを依頼するところから始まり、次に資金の準備という流れが一般的ですが、金額の多寡によらず急な出費に不安を覚える方も少なくないでしょう。
まずは適用される補助金や助成金などがないかを調べ、併せて減税対象となるかもチェックしましょう。さらに、リフォームローンの検討もおすすめです。審査が早く、スムーズな借り入れが魅力のセゾンのリフォームローンであれば、来店不要でWEBで申し込みできます。