仔犬を飼い始めたいけれど、仕事に行っている間など留守番はどうさせればいいのか、お悩みの方も多いでしょう。犬は本来群れで生活をしていた動物であるため、ひとりでいることが得意ではありません。そのため、ワンちゃんをお留守番させるためには事前の練習や環境づくりが必要です。今回の記事では仔犬のお留守番について解説していきます。仔犬はいつごろからお留守番ができるのか、練習方法もご紹介していますので、仔犬を飼い始めたいけれど、仕事などで家を空ける必要のある方は参考にしてみてください。
この記事を読んでわかること
- 犬は本来集団で行動していた動物であるためひとりでいることは得意ではない
- 仔犬にお留守番をさせるためには生後3ヵ月以降から少しずつトレーニングをして慣れていく必要がある
- お留守番をする部屋が仔犬にとって快適で安全な環境になるよう心がける
- お留守番の不安を助長しないためにも外出前後で過度に構い過ぎないことが重要
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生後3ヵ月以降の仔犬であればお留守番の練習ができる
まだまだお世話が必要な仔犬は、いつからお留守番ができるようになるのでしょうか。犬は本来、集団行動で生活をしていた動物です。そのため、ひとりだけでいることに対して、寂しさや恐怖など強いストレスを感じてしまいます。共働きなどでどうしてもワンちゃんだけでお留守番が必要になる場面もありますが、犬は本来ひとりになることが得意ではないと念頭に置いておく必要があります。
事前のお留守番トレーニングが必須
仔犬にお留守番をさせるのであれば、あらかじめトレーニングが必須です。生後3ヵ月ごろは環境に順応しやすい時期であるため、お留守番の練習を始めるのに適しています。ただし、生後6ヵ月ごろまでは消化機能が未発達なため、1日3回以上に分けて食事を与えなくてはなりません。長い時間お留守番をさせて空腹のままでいると、低血糖になってしまう恐れもあるので注意が必要です。
また、仔犬は膀胱の機能が未発達のため、長時間トイレを我慢することができません。排泄のコントロールができないからといって、ケージの中にトイレシートを敷いてお留守番をさせていると、トイレトレーニングが難しくなってしまう場合もあります。
ワンちゃんによって食事間隔やトイレトレーニングの進み具合が異なります。そのため、愛犬の様子や発達状況を見てお留守番の練習をする時期や時間の長さを決めていきましょう。
なかにはお留守番が苦手なワンちゃんも
ワンちゃんの性格や犬種、育てられ方によって、ひとりでいることに対しての不安の感じ方が異なります。いつも飼い主と一緒にいるワンちゃんや、ひとりでいるときに怖い思いをした経験のあるワンちゃんは、飼い主と離れることで不安を感じやすくお留守番が難しくなります。
特に、飼い主から離れることで強い不安を感じてしまう精神障害である分離不安症の傾向があるワンちゃんの場合は注意が必要です。お留守番中に無駄吠えや粗相、物を壊してしまうなどの困った行動が見られる場合もあるので、気にかけてあげる必要があります。
仔犬のお留守番時間の目安
仔犬をお留守番させるときには何時間ぐらいが適しているのでしょうか。ここからは月齢に合わせた留守番時間の目安を確認しましょう。
2生後6ヵ月未満の場合は3時間が限度
生後6ヵ月未満の仔犬は排泄のコントロールが上手にできません。このころのワンちゃんは3時間から5時間おきに排泄のリズムがあります。トイレトレーニングや基本的なしつけが必要な時期でもあるため、トイレトレーニングがまだできていないワンちゃんに3時間以上お留守番をさせるのは避けた方が良いでしょう。
2生後6ヵ月以降は排泄や食事の時間で様子を見る
生後6ヵ月以降は、排泄や食事の間隔を見ながらお留守番の時間を考えましょう。6ヵ月であれば6時間、8ヵ月であれば8時間といったように、月齢の時間で排泄を我慢できるようになるとされています。また、仔犬の場合は1日に3回以上に分けてフードを与える必要があり、食事の間隔も短いため、お留守番が月齢の時間以上にならないように心がけましょう。
長時間家を空けなければいけない場合はプロに預けると安心
どうしても目安の時間よりも長くお留守番をさせなければいけなかったり、留守番ばかりさせてしまったりするのであれば、人に預けることも検討したほうが良いかもしれません。近くに信頼できる知人や家族がいれば、数時間預かってもらったり、自宅で愛犬と一緒に留守番をお願いしたりするのも良いでしょう。
また、ワンちゃんのプロに依頼するのもおすすめです。ワンちゃんにも人間の子どもと同じように幼稚園や保育園があります。朝から夕方までワンちゃんを預かり、ドッグトレーナーが愛犬に合わせたしつけをしてくれるので、仔犬のころから仕事でしつけの時間が取れない飼い主にはありがたいサービスといえるでしょう。
仔犬が快適にお留守番するための準備
それでは実際に仔犬をお留守番させるときにはどのような準備が必要なのでしょうか。必要なアイテムや気をつけたいポイントについてご説明します。
快適な室温を保つ
まずはワンちゃんが過ごす部屋の温度をチェックしましょう。犬にとって快適な室温は22℃~24℃、湿度50%ほどだといわれています。冷え過ぎても免疫機能に影響してしまうため、冬場でも15℃未満にならないように気をつけましょう。ただし、犬種や普段過ごしている場所によっては快適な温度が異なります。エアコンをつけたときの愛犬の普段の様子を観察して、最適な設定温度に調整しましょう。
安全な専用スペースを確保する
お留守番中にワンちゃんが過ごす場所も大切です。安全に過ごすためにも、部屋の中に放しておくのではなくケージやサークルに入れると安心です。また、犬は狭くて暖かい穴ぐらのような場所に心地良さを感じます。そのため、サークルの中にクレートやキャリーなど落ち着いて過ごすことのできる場所を作ってあげましょう。
また、仔犬がいたずらしてしまう恐れのあるものが近くにないか確認してください。特に仔犬の場合、ニオイを嗅いで食べられるものかどうかわからなければ、口に入れて味を確かめようとします。そのため、誤飲や誤食につながる小さなおもちゃやヘアゴム、薬、たばこなど危険なものはあらかじめ片づけておきましょう。
お気に入りのおもちゃを与える
成長期の仔犬は常にお腹がすいていることが多いので、フードを入れて遊ぶタイプの知育玩具を与えておくと夢中になって遊んでくれます。仔犬のころからひとり遊びに慣れていると、お留守番もしやすくなります。留守番のときだけ遊べるお気に入りのおもちゃがあると、留守番をプラスな体験であるととらえてもらえるでしょう。
家の外の音が聞こえにくい工夫をする
仔犬をお留守番させるケージやクレートを置く位置にも気をつけてあげましょう。特に窓に近い位置は外にいるワンちゃんや通行人、車の音や光など、ストレスを感じてしまう原因が多くなります。
犬は本来、縄張り意識の強い動物です。誰かが家に近づくと場所を守ろうと警戒します。常に気を張った状態になってしまうので、ストレスを減らすためにも窓から離し、外の様子が見えないような場所にケージを設置してあげましょう。
留守番の前後はいっぱい遊んであげる
犬はストレスがあると飼い主と離れることに強い不安を抱きやすくなります。そのため、こまめにストレスを発散させることが重要です。留守番の前に散歩に行ってトイレと運動を済ませることで、適度な疲労感によってお留守番中も落ち着いて過ごせるでしょう。
仔犬のお留守番トレーニング方法
ここからはお留守番のトレーニング方法を確認しましょう。
サークルやケージに慣れさせる
家に来たばかりの仔犬は、家や家族に慣れることが第一です。飼い始め1~2週間は静かに見守ってあげましょう。新しい環境に慣れてきたら、サークルやケージ、クレートに慣れる練習やトイレトレーニングを始めます。飼い主が家にいるときでも、サークル内で過ごす時間を設け、サークルの中が安心できる場所であることを認識させていきます。
飼い主から離れる練習をする
次に飼い主から離れる練習です。はじめから外出するのではなく、トイレに行ってすぐ戻ってくる、隣の部屋へ行って戻ってくるなど、ごく短い時間から飼い主が視界にいない環境を作ります。そして犬が不安にならない程度に少しずつ時間を延ばしていきましょう。飼い主が必ず戻ってきてくれるという認識ができるようになると、お留守番にも耐えられるようになります。
ひとり遊びの練習をしておく
家に飼い主がいるときに仔犬が常にべったり一緒にいるようでは、ひとりでお留守番も難しいでしょう。仔犬が飼い主に依存し過ぎないよう、ひとり遊びに熱中できるようなおもちゃを活用するのがおすすめです。飼い主から注意を逸らすことで、飼い主が視界からいなくなっても気づきにくくなります。
仔犬をお留守番させるときの注意点
実際に仔犬をお留守番させるときにはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか。ここからは注意点についてお伝えしていきます。
まずは短時間から慣らす
仔犬のお留守番は短時間からの練習が鉄則です。いきなり長時間お留守番をさせてしまうと、仔犬にとって大きなストレスになるだけではなく、トラウマにもなりかねません。ひとりで過ごすことが不安になってしまうと、留守中に無駄吠えや粗相など問題行動が多くなる恐れもあります。愛犬へのストレスを少なくするためにも、必ずお留守番の練習は短時間から始めるように徹底しましょう。
外出時・帰宅時は過度に構わない
仔犬を飼い始めるとかわいさゆえについ構い過ぎてしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、飼い主がいるときといないときの差が大きいと分離不安症に陥る可能性もあります。
長時間のお留守番をしたり、家族のスケジュールの変化で留守番が増えたりすることも分離不安症の原因のひとつです。分離不安症の傾向があるワンちゃんは、飼い主と離れることで問題行動が増えてしまい、留守番が難しくなってしまいます。
特に、飼い主が家を出るときや帰ったときに大げさにお別れをしたり、再開を喜んだりすることで、かえって留守番中の寂しさが募ってしまいます。外出に気づかれないよう、出かける準備の段階から仔犬の気を逸らせるおもちゃなどを活用すると良いでしょう。
また、飼い主が帰宅したばかりのタイミングでは、ワンちゃんが興奮して落ち着かないことも多くあります。ワンちゃんが落ち着くまでは興奮を助長しないよう、他のことを済ませるなどして相手をせず、落ち着いてから構ってあげるようにしましょう。
トイレスペースを確保しておく
2時間以上お留守番させる場合はトイレトレーの設置を忘れてはいけません。とはいえ、お留守番中にトイレに失敗してしまうこともあるでしょう。仔犬がうんちまみれになってしまっているとびっくりするかもしれませんが、飼い主が焦ってトイレの片づけをしていると犬の不安を増長させてしまいます。お留守番することが失敗体験としてマイナスになってしまうため、落ち着いて淡々と片づけ、シャンプーをしてあげるように心がけてください。
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おわりに
念願の仔犬を飼い始めても、仕事や用事で外出しなくてはならないときもあるでしょう。飼い主が家を空けなければいけないときにも安心してお留守番してもらうために、仔犬の安全を考えて環境を整え、短時間からお留守番のトレーニングを始めましょう。
長時間のお留守番が必要な場合や仔犬だけでのお留守番に不安が残る場合は、人に預かってもらうという方法もあります。また預けるという方法以外にも、犬の保育園やペットシッターサービスなどプロに任せることも可能です。この記事を参考に、ご自身や愛犬にとって日々のお留守番がストレスにならないように、工夫してみてください。