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グループホームとは?施設の特徴や入所条件や費用などを徹底解説

セゾンのくらし大研究 編集部

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グループホームとは認知症の診断を受けた高齢者向けの共同生活施設です。5~9人でユニットを組み、認知症の進行を遅らせることなどを目的として生活をします。詳しい入所条件や利用するメリット、デメリット、他の施設との違いについて見ていきましょう。 

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グループホームとは認知症患者向けの入所施設 

介護施設は入居型と通所型に分けることができます。また、入居型、通所型の中にもさまざまな種類があり、目的や希望に合わせて選ぶことが可能です。 

グループホームは入居型の施設で、「認知症対応型共同生活介護」とも呼ばれます。どのような特徴があるのか、また、介護職員の配置や誰が利用できるのか見ていきましょう。 

グループホームとは 

グループホームは、認知症の診断を受けた高齢者が共同生活を行う入居型の施設です。グループホームの中には「ユニット」と呼ばれる単位があり、1つのユニットの定員は5~9人となっています。1つのグループホームの中にユニットは2つまでと定められているので、各施設の上限人数は18人です。 

厚生労働省の「令和2年度 介護給付費等実態統計の概況」によれば、グループホームの利用者は26万人を超えています。要介護度は2と3の方が多く、平均要介護度は2.74です。 

入所者3人につき1人の介護職員が配置される 

グループホームでは入所者は共同生活を行いますが、介護職員も配置されるので介護サービスを受けることもできます。配置基準は日中、入所者3人につき介護職員1人で、夜間は1ユニットあたり介護職員1です。2つのユニットの施設であれば、夜間は2人以上の介護職員が配置されることになります。 

また、ユニットごとに介護計画の作成担当者1人以上が配置されますが、少なくとも1人は介護支援専門員(ケアマネジャー)でなくてはいけません。ユニット間の兼務はできないので、2つのユニットがある施設であれば2人以上の計画作成担当者と、2人以上の介護支援専門員が配置されることになります。 

なお、グループホームでは介護職員の配置基準はありますが、看護職員や医師の基準はありません。医療や介護を常時必要とする高齢者は、グループホーム以外の施設を検討しましょう。 

精神障害者向けのグループホームもある 

認知症患者向けのグループホームではなく、精神障害者向けのグループホームもあります。少人数で共同生活を行うだけでなく、職業訓練を行って就職を目的とするものも少なくありません。 

また、精神障害者向けのグループホームのなかには、認知症患者も受け入れているところや、入所対象を特定の精神疾患の患者に限定しているところもあります。地域交流に力を入れている施設もあるので、将来的に自立を目指す方も検討できるでしょう。 

グループホームと介護老人保健施設との違い 

介護サービスを受けられる入居型施設としては、介護老人保健施設(老健)もあります。主な違いとしては、看護職員の配置有無が挙げられるでしょう。

グループホームでは介護職員の配置基準はありませんが、介護老人保健施設では常勤1人以上の医師と、介護・看護職員の数が入所者と1:3以上になるように配置されます。 

また、介護・看護職員の合計数のうち2/7程度は看護職員であることが望ましいとされているため、定員100人の施設であれば9~10人ほどの看護師や准看護師が配置されていると考えられるでしょう。医療ケアや看護ケアが必要な方は、看護職員や医師の配置基準を把握したうえで施設を選ぶ必要があります。 

グループホームの入所条件 

グループホームは認知症の高齢者向けの施設です。しかし、認知症の高齢者であれば、誰でもグループホームに入所できるわけではありません。施設によっても独自の基準が定められていることもありますが、基本的には次の2つの条件を満たしている必要があります。 

  • 施設がある地域に住民票があること 
  • 要支援2以上の認知症患者であること 

施設がある地域に住民票があること 

グループホームに入所するためには、施設がある市区町村に住民票がなくてはいけません。入所したいと思うグループホームが住民票のある地域と異なる地域にある場合は、住民票を移してから入所手続きをする必要があります。 

そのため、入所を希望する認知症の高齢者が、自身が居住する地域にあるグループホームを探し、入所することが一般的です。 

生活保護を受けていても利用可能 

グループホームは、認知症の高齢者で、少人数のグループでの共同生活に支障がない方であれば、生活保護を受けている方も利用することができます。

ただし、生活保護を受けている場合も、自身が居住している地域と同地域のグループホームしか利用できません。入所を希望する施設が異なる地域にある場合は、住所を施設のある地域に移してから申込手続きをすることになります。 

また、すべてのグループホームが生活保護受給者を受け入れているわけではありません。生活保護受給者がグループホームを探す場合は、まずは施設が生活保護法の指定を受けているか、次いで、施設内に生活保護受給者向けの居室が空いているかどうかをケアマネジャーに確認する必要があります。ケアマネジャーと相談し、適切な施設を見つけていきましょう。 

要支援2以上の認知症患者であること 

グループホームを利用できるのは、認知症患者であり、なおかつ要支援2以上(要支援2、要介護1~5)の認定を受けていることが条件となります。

厚生労働省の「令和2年度 介護給付費等実態統計の概況」によれば、グループホーム入所者のうち要支援2の方は0.6%と、あまり多くはありません。大半は要介護の認定を受けた患者で、要介護2と3で全体の半数を超えます。 

グループホームと他の施設との違い 

介護を必要とする方が利用できる施設には、さまざまな種類があります。入居型の施設だけでも、グループホーム以外にも有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、介護老人保健施設など多種多様です。それぞれ入所基準や利用できるサービス、月額費用などが異なるため、違いを理解しておく必要があるでしょう。 

有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、介護老人保健施設の特徴を紹介し、グループホームとの違いについて解説します。施設を選ぶ際の参考にしてください。 

有料老人ホームとの違い 

入所対象者 施設ごとに異なる。
介護付きと住宅型があり、介護付きは要介護3以上、住宅型は要支援あるいは要介護2までの方が入所する傾向にある。 
公的施設・民間施設 民間施設 
介護・医療・看護の配置基準 介護付きの有料老人ホームでは介護職員や看護職員が配置されている。
要支援者に対しては入所者10人に対して介護・看護職員が1人以上、要介護者に対しては入所者3人に対して介護・看護職員が1人以上。 
住宅型の場合は入所者のケアプランに応じて介護サービスを受ける。
看護が必要な場合は訪問看護サービスを利用することが多い。
いずれのタイプの有料老人ホームも医師の配置基準はないので、必要に応じて提携する医療機関から往診などのサービスを受ける。 
その他の特徴 施設によって入所対象者や職員の配置基準が異なる
施設によって月額費用も大きく異なる
高級施設もある 
入所時に入居金が必要な施設もある 

入所者で共同生活を行うグループホームとは異なり、有料老人ホームではスタッフから食事や清掃などの日常生活のサポートを受けることができます。費用はグループホームよりは高めのことが多く、特に介護付きの有料老人ホームは高額なことが多いです。 

また、グループホームでは介護職員が日中は入所者3人に1人以上、夜間はユニットに1人以上配置されますが、有料老人ホームは施設によって異なるので、介護サービスが必要な方は介護付き有料老人ホームを選びましょう。 

サービス付き高齢者向け住宅との違い 

入所対象者 60歳以上の方、あるいは60歳以上の夫婦。
もしくは、要介護あるいは要支援の認定を受けている60歳未満の方、夫婦。 
公的施設・民間施設 民間施設 
介護・医療・看護の配置基準 特に決まってはいない。
介護が必要なときは訪問介護、医療が必要なときは訪問診療を利用することがある。 
その他の特徴 居室の床面積は25平方メートル以上
少なくとも、安否確認と生活相談サービスの2つのサービスは提供しなくてはいけない
入所時に入居金が必要な施設もある 

サービス付き高齢者向け住宅とは、何らかのサービスを受けられる高齢者向け住宅のことです。安否確認と生活相談サービスはどのサービス付き高齢者向け住宅でも受けられますが、その他のサービスに関しては施設ごとに異なるので注意しましょう。 

介護サービスを受けられるかどうかも施設によって異なりますが、基本的には訪問介護として利用することが多いです。常時介護サービスを必要としている場合は、サービス付き高齢者向け住宅よりグループホームが適しているでしょう。 

サービス付き高齢者向け住宅は、健康に問題がない方も60歳以上であれば対象となります。夫婦で入所できるので、安否確認などのサービスを受けながら生活の場を変えたいケースにも適しているといえるでしょう。 

介護老人保健施設(老健)との違い 

入所対象者 要介護者であり、居宅での生活に戻るためのサポートが必要な方。 
公的施設・民間施設 公的施設 
介護・医療・看護の配置基準 入所者3人に対して介護・看護職員が1人以上。
そのうち、看護職員は2/7程度。 医師は常勤1人以上。入所者100人に対して1人以上。 
その他の特徴 理学療法士や作業療法士、言語聴覚士によるリハビリを受けられる。
配置基準は入所者100人に対して1人以上 
療養室は1室あたり4人以下。入所者1人あたり8平方メートル以上 
入居金は不要 

介護老人保健施設は公的施設で、費用が比較的抑えられています。また、グループホームや有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などでは入居金が必要なケースもありますが、介護老人保健施設は入居金不要であることが一般的です。 

生活の場であるグループホームとは異なり、介護老人保健施設は療養の場として在宅復帰を目指す方向けの施設となります。そのため、長期的に生活する場所を探している方には適しません。

また、グループホームでは原則として個室ですが、介護老人保健施設では個室があるとは限らないので、事前にどのような部屋を利用できるのか確認しておきましょう。 

グループホームで受けられるサービス 

グループホームは入所者が共同生活する場所ですが、スタッフによるサービスを受けることもできます。主なサービスとしては、次の3つが挙げられるでしょう。 

  • 認知症のケア 
  • 生活介助サービス・代行サービス 
  • 看取り 

ただし、グループホームによって受けられるサービスは異なります。入所を考えている施設でどのようなサービスを提供しているのか、申し込み前に確認しておきましょう。 

認知症のケア 

グループホームは認知症の方向けの施設のため、認知症の進行を遅らせるためのケアを受けることができます。例えば掃除や洗濯などの日常生活をスタッフのサポートを受けながら自分で行うことで、自立した生活を維持し、身の回りのことを自分で行う習慣を身につけていけるでしょう。 

また、認知症予防に効果的とされる手先を動かすレクリエーションなどを実施していることもあります。スタッフと一緒に軽い運動をしたり、工芸・手芸などを楽しんだりできる施設もあるでしょう。 

グループホームの介護職員は認知症患者の介護の経験が豊富なため、どのようなことをサポートすれば認知症の進行を遅らせることができるか、どのようなことに苦手意識を持つ患者が多いのかなどを熟知している傾向にあります。 

患者一人ひとりの残存能力に注目し、その能力を育てるサポートをするので、長く自立した生活を送れるという点もグループホームの特徴です。 

生活介助サービス・代行サービス 

グループホームでは入所者が共同生活を行う施設のため、身体的には特に問題がない認知症患者が入所していることが多いです。自立した生活を行えないときには退所を求められることがあるので、生活介助を積極的に受けることはありません。 

しかし、入浴や買い物などをスタッフがサポートすることはあります。施設によっては買い物の代行や入浴・排泄の介助などのサービスも提供されることがあるでしょう。 

看取りに対応しているグループホームもある 

グループホームは、基本的には介護施設のため、看護サービスや医療サービスを積極的に受けられるとは限りません。しかし、施設によっては介護だけでなく、看護や医療が充実していることもあります。 

「看取り介護加算」とは、看取りに対応している施設が利用できる介護報酬加算制度です。看取りに対応しているグループホームも「看取り介護加算」を受けることができるため、昨今、対応施設は増えてきています。 

なお、グループホームにおいて看取り介護加算が算定されるためには、次の条件すべてを満たさなくてはなりません。 

  • 看取りの方針を定め、入居の際に入所者の同意を得ること 
  • 医師や介護職員、看護職員が話し合い、看取りの方針の見直しをすること 
  • 看取り対応のための職員研修を実施すること 
  • 医師が回復の見込みがないと判断した入所者に対して、看取りを行うこと 
  • 医療連携体制加算を算定していること 

医療ケアは原則的に受けられない 

グループホームは、基本的には介護施設なので医療ケアは受けられません。また、医師の配置基準もないため、医療を必要とする入所者は外部の医療施設の外来に行くことが一般的です。 

しかし、医療機関と連携体制にあると「医療連携体制加算」が適用されたり、看取り介護へ対応していると「看取り介護加算」が適用されたり、さまざまな制度の導入により医療ケアに対応するグループホームが増えてきました。そのため、看取りだけでなく医療ケアを受けたい方にも、グループホームはひとつの選択肢となってきています。 

グループホームに入所する3つのメリット 

高齢者向けの住宅は数多くあります。また、介護サービスを利用できる住宅も少なくありません。例えば介護付き有料老人ホームでは介護サービスを提供しているので、介護を受けつつ生活することができます。また、サービス付き高齢者向け住宅も、介護サービスを実施している施設を選べば、介護を受けつつ生活することが可能です。 

その中でグループホームを選ぶメリットとしては、次の3つが挙げられます。 

  1. 認知症の進行を遅らせることを期待できる 
  2. 家庭的な雰囲気で生活できる 
  3. 居室は基本的に個室なのでプライバシーを保てる 

認知症の進行を遅らせることを期待できる 

グループホームは認知症患者向けの施設のため、スタッフは認知症患者の介護経験が多く、認知症に対する知識も豊富な傾向にあります。認知症の進行を遅らせるためのレクリエーションや、認知症患者の自立性を維持するコミュニケーション方法なども熟知しているので、グループホームでの生活により認知症の進行を遅らせることを期待できるでしょう。 

例えば一人で暮らしている認知症患者は、コミュニケーションを取る機会が少ないため、認知能力が衰えやすいと考えられています。ユニット内の入所者と協力して共同生活を行うグループホームでは、毎日コミュニケーションを取ることになり、認知能力低下の抑制を期待できるかもしれません。 

家庭的な雰囲気で生活できる 

グループホームは長期的に入所する方が多いため、メンバーの入れ替わりが少なく、お互いに深く理解することができます。ユニット内の人数が5~9人と少ないため、家庭的な雰囲気で生活できる点もグループホームの特徴です。 

入居型の施設にはさまざまな種類がありますが、入所者が数十~数百人と大規模のところも少なくありません。また、介護老人保健施設のように在宅復帰を目指す施設は、基本的には短期入所となるため、仲良くなったと思ったら退所や転所などにより離れてしまうこともあるでしょう。落ち着いた環境で生活する場を探している方にも、グループホームは適した施設といえます。 

居室は基本的に個室なのでプライバシーを保てる 

家族のようにいつでも触れ合えるメンバーがいるのは心強いことですが、朝から晩まで一緒では疲れてしまうかもしれません。時には一人になりたいと考えるのも自然なことです。 

グループホームは基本的に居室は個室タイプなので、プライバシーを保つことができます。一人で過ごしたいときには居室で、仲間と過ごしたいときにはリビングなどでと、そのときの気分によって過ごし方を変えられるのも、グループホームのメリットといえるでしょう。 

グループホームに入所する3つの注意点 

プライバシーを保ちつつ、家族のように入所者と交流できるグループホームは、メリットが多数あります。しかし、注意すべき点も少なくありません。入所を申し込む前に押さえておきたいポイントとしては、次の3つが挙げられます。 

  1. 定員が少なくすぐに入所できない可能性がある 
  2. 症状が深刻化すると退所の必要性が生じる 
  3. 医療ケアを受けることが難しい 

それぞれについて詳しく見ていきましょう。 

定員が少なくすぐに入所できない可能性がある 

グループホームは、5~9人を1つのユニットとし、施設内に1ユニットもしくは2ユニットが存在します。つまり入所者は最大でも18人と少ないため、入所したい施設が見つかってもすぐには入所できない可能性があるでしょう。 

また、グループホームは基本的には長期入所する生活施設です。介護老人保健施設のように在宅復帰を目指す施設ではないため、入所者の入れ替わりが少なく、空きが出にくい傾向にあります。 

1つの施設に絞って「ここに入所したい」と決めてしまうと、いつまで待っても入所できないかもしれません。グループホームへの入所を希望する方は、複数の施設を候補にして空きを待つほうが良いでしょう。 

症状が深刻化すると退所の必要性が生じる 

グループホームは、認知症の高齢者が集まって共同生活を行う施設です。介護サービスは受けられますが、基本的には自分で掃除や洗濯、買い物などの日常の活動を行うことが前提となります。そのため、認知症の症状が深刻化し、日常活動を自分で行えなくなったときには、退所する必要性が生じるかもしれません。 

ただし、近年は、看取り介護にも対応している施設が増えてきているので、症状が深刻化したときも退所を予定していない場合は、それに応じた施設を選びましょう。厚生労働省の「令和2年度 介護給付費等実態統計の概況」によれば、入所者の1/4以上は要介護度4と5の方です。このことからも、症状が深刻化しても入所できる施設は多くあることが分かります。 

症状によっては別の施設への転所も考えているのか、それとも看取りまで同じグループホームで過ごしたいと考えているのか、家族やケアマネジャーとも話し合っておきましょう。 

医療ケアを受けることが難しい 

一般的に、グループホームは介護施設です。医師の配置基準もないので、医療ケアを受けることは難しいと考えられます。医療ケアを常時必要としている場合には、それに応じた施設、例えば介護老人保健施設や介護医療院などの施設内に医療スタッフがいる施設を選びましょう。 

ただし、近年では看取り介護に対応している施設が増えてきていることもあり、事情が変わってきています。看取り介護加算が適用されるためには医療連携体制加算の適用も受けている必要があるため、医療ケアをスムーズに受けられるグループホームも増えてきました。医療ケアを受けたいと考えている方は、医療ケアが充実したグループホームを選ぶようにしましょう。 

グループホームにかかる費用 

施設や利用するサービスによっても異なりますが、グループホームに入所して生活するためには、1ヵ月あたりおおよそ12万~20万円の費用がかかります。費用の内訳目安は以下を参考にしてください。 

費用明細 1ヵ月あたりの目安 
居住費 50,000~100,000円 
管理費 10,000~20,000円 
食費 38,000~50,000円 
水道光熱費 12,000~22,000円 
その他 介護費用(介護保険自己負担額)、日用品、代行サービスなど 

その他の費用は個人差が大きいですが、居住費や管理費、食費、水道光熱費などはおおよそ、どの施設でも定額です。施設によっては入所金がかかることもあります。施設のグレードによっても異なりますが、入所金が高めのところでは居住費が安く設定されている傾向があるといえるでしょう。 

グループホームは基本的に長期的に入所する施設です。年金などの収入で毎月の費用をカバーできれば良いですが、カバーしきれない場合や介護費用や代行サービスに高額な費用がかかる場合は、入所前に資金を用意しておくようにしましょう。 

まとまった資金を準備する方法として、リースバックを検討することができます。リースバックとは現在お住まいの住居を売却して現金化し、売却後は家賃を払うことで住み慣れた住居に住み続ける資金調達方法です。家族はそのまま引っ越さずに居住できるので、生活を変えずにまとまった資金を用意することができます。 

なお、人気施設では、入居待ちの状況も多く、空きが出たときにすぐに対応できるよう、前もって入居金などのまとまった資金を用意しておく、手離れを良くしておくこともメリットといえるでしょう。 

また、リースバックを行うと、自宅の所有から、賃貸へ切り替わるため、所有者として支払っていた固定資産税や都市計画税などの支払義務がなくなり、税負担が軽減されるのもメリットといえるでしょう。相続人がいない方や相続のトラブルを避けたい方も検討してみましょう。

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介護・医療サービスが充実した施設はさらに高額に 

グループホームで提供されるサービスは、施設ごとに異なります。介護サービスや医療サービスが充実した施設であれば、さらに毎月の費用が高額になるでしょう。 

グループホームで介護サービスを受けるときは、介護保険が適用されるので自己負担額は少なくなります。しかし、介護度によって介護保険が適用されるサービスに上限があるため、上限を超えて介護サービスを利用するときは全額実費を支払わなくてはいけません。また、介護保険が適用されないサービスを利用するときには、さらに費用負担は大きくなるでしょう。 

介護認定を受けたときのために、民間の介護保険にも加入しておくのもおすすめです。公的介護保険では介護サービスを利用したときに何割かが割り引かれるという形で利用できますが、民間の介護保険は要介護認定を受けたときに一時金や年金の形で支給されることが一般的です。 

一時金として支給される場合は、車いすや杖などの介護用品や、介護用ベッドやトイレなどの設備導入、手すりをつけるなどのリフォーム費用などにも用いることができるでしょう。また、グループホームへの入所金として活用することもできます。 

また、年金として支給される場合には、介護保険の自己負担額やグループホームでの生活費などに充当できるでしょう。セゾンではさまざまな介護保険を比較し、オンライン上で見積もることもできます。万が一に備えるためにも、ぜひご検討ください。 

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グループホームの選び方 

グループホームは「介護サービスを利用できる」「認知症の高齢者が利用できる」などの共通点はありますが、詳しいサービスや設備などについては施設ごとに異なります。次のポイントに留意して、ご自身に合うグループホームを選びましょう。 

  • 入所金、月額費用 
  • 医療ケアを受けられるか 
  • スタッフの人数 
  • スタッフや入所者の様子 
  • 立地 
  • 居室、共用スペース 

実際に見学することが大切です。時間帯などを変えて何度か足を運んでみましょう。また、実際に暮らしてみないと分からない部分もあるので、体験的にショートステイを行うこともおすすめです。 

情報を入手して慎重に施設を選ぼう 

グループホームは、認知症の方が入所できる施設です。認知症患者の介護経験が豊富なスタッフも多いので、認知症の進行を遅らせることも期待できるでしょう。しかし、施設ごとに利用できるサービスや医療体制などが異なるので、入所前に何度か見学をし、できればショートステイなどを通して生活を体験してみることがおすすめです。 

グループホームは最大でも18人と小規模施設のため、入所したいタイミングで希望する施設に空きがあるとは限りません。こまめに情報を入手し、自分に合いそうな施設をいくつか候補に挙げておくことで、入所しやすくなることがあります。家族やケアマネジャーとも話し合い、満足できる施設を探すようにしましょう。

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