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痴漢冤罪の疑いをかけられた!いざという時の対処法や予防策を解説!

痴漢冤罪の疑いをかけられた!いざという時の対処法や予防策を解説!
セゾンのくらし大研究 編集部

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通勤・通学で電車やバスを利用する方にとって、痴漢冤罪は想定すべきリスクといえます。身に覚えのない痴漢行為で冤罪に巻き込まれると、起訴されて有罪判決を受けるおそれもあります。 あってはならない冤罪ですが、被害に遭う可能性をゼロにするのは難しいでしょう。この記事ではやってもいない痴漢行為の疑いをかけられた場合の対処法や、冤罪被害を避けるための方法などを解説します。

痴漢犯罪とは?

痴漢犯罪とは ?

痴漢行為とは公共の場や乗り物の中で、他人の身体を触るような性的な嫌がらせをすることです。その他、盗撮、のぞき見、卑猥な言葉や行動などで、恥ずかしい思いや不安を感じさせることも、痴漢行為の一種です。痴漢行為は犯罪ですが、「痴漢罪」という犯罪が存在するわけではありません。

痴漢行為は発生した場所や行為の内容により、多くの場合、以下のいずれかの罪が適用されます。

強制不同意わいせつ罪

不同意わいせつ罪とは、暴行や脅迫を用いて相手の意思に反して、わいせつな行為をすることをいいます。被害者が同意していないにもかかわらず、身体を触ったり、自分の身体を触らせたりするなどのわいせつな行為を行うようなケースです。

2023年7月13日の刑法改正により、これまでの「強制わいせつ罪」として処罰されていた犯罪行為が、今後は「不同意わいせつ罪」として扱われることになりました(刑法176条)。典型的な例としては、相手が抵抗できない状態でわいせつな行為をすることが不同意わいせつ罪にあたる痴漢行為となります。

また、被害者の下着の中にまで手を入れた場合や被害者に抱きついた場合などは不同意わいせつ罪にあたるという判断がなされています。不同意わいせつ罪の刑罰は、6ヵ月以上10年以内の懲役刑です。

迷惑防止条例違反

痴漢行為は、都道府県によって定められている「迷惑防止条例」に違反する可能性があります。

たとえば、東京都の迷惑防止条例は「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」といいます。この条例の第5条1項1号には「公共の場所または公共の乗り物において、衣服その他の身に着ける物の上から、または直接に人の身体に触れてはいけない」と定められており、電車の中などでの痴漢行為が禁じられています。

迷惑防止条例の内容は都道府県ごとに異なりますが、規制されている内容に大きな違いはありません。迷惑防止条例の罰則は「6ヵ月以下の懲役または50万円以下の罰金」です。

痴漢冤罪が起きてしまう理由とは?

痴漢冤罪が起きてしまう理由とは?

東京都内の痴漢の検挙件数は増加傾向にありますが、痴漢行為には冤罪も少なくありません。痴漢行為は物的証拠が残りにくいので、被害者の訴えが重視される傾向にあります。その点を悪用し、示談金目的の悪質なでっち上げをする事例も発生しているほどです。

痴漢行為をしていないのに痴漢冤罪が起きてしまうのは、以下のような理由からです。

被害者の勘違い

満員電車やバスでの痴漢のトラブルでは、被害者が痴漢行為を受けたと勘違いするケースもあります。また、多くの方々が密集している状況では、痴漢行為をした方を間違えてしまう可能性もあります。実際に痴漢行為をした方とは別の方を、痴漢だと誤認してしまうのです。

被害者の勘違いだったとしても痴漢行為をしたとの告発をされると、不当な扱いを受けることになります。

「早く解決したい」気持ちでやっていない罪を認めてしまう

痴漢行為をしていないにもかかわらず、早く解決したいとの思いから、罪を認めて冤罪となるケースもあります。突然、やってもいない痴漢の疑いで警察の取り調べなどを受けると気持ちが動転してしまい、焦りから罪を認めてしまうこともあるでしょう。

しかし、無実であるなら、その事実を主張しなければなりません。

痴漢冤罪に巻き込まれたら?やってはいけない4つの行動

痴漢冤罪に巻き込まれたら?やってはいけない4つの行動

痴漢冤罪は満員のバスや電車で通勤・通学をする男性であれば、誰でも巻き込まれるおそれのあるトラブルです。不運にもやっていない痴漢行為を告発された場合に、避けるべき4つの行動を解説します。

その場から逃げる

痴漢行為をしていないのに「この人、痴漢です」などと騒がれると、その場から走って逃げたくなる方もいるでしょう。しかし、痴漢の疑いをかけられてその場から逃げるのは、実は最もやってはいけない行為なのです。

逃げようとして捕まってしまうと冤罪だと思われる可能性はほぼなく、「痴漢をして騒がれたから逃げたのだ」と考えられてしまいます。仮に逃げ切れたとしても身元が発覚すれば後日逮捕される可能性もあります。

また、逃げようとした事実は証拠隠滅のおそれがあったとして、逮捕・起訴された際に無実を主張しても不利になるでしょう。

さらに、逃げようとして駅の構内で他人を転倒させてしまったり、線路に逃げ込んだりすると傷害罪や鉄道営業法違反などに問われます。痴漢冤罪でその場から逃げる行為にはさまざまなリスクがあるため、巻き込まれても逃げてはいけないと知っておきましょう。

やっていないのに「すみません」と謝罪する

痴漢行為をしていないのに女性から騒がれた場合、その場を収めようと「すみません」と謝罪する方もいるかもしれませんが、決して謝ってはいけません。痴漢行為をしていないのであれば、最初から最後まで「自分はやっていません」と主張し続けるのです。

痴漢行為を告発された現場で「すみません」と言ってしまうと、後の裁判などで「痴漢行為を認めて謝罪した」と見なされる可能性が高くなります。そのため、痴漢冤罪に巻き込まれた際には、謝罪の言葉を決して口にしないようにしてください。

警察の質問に答えない・個人情報などを隠す

痴漢冤罪に巻き込まれた場合、担当の警察官から住所や氏名、電話番号、勤務先など、個人情報を尋ねられます。ここで答えないでいると「逃亡のおそれあり」と判断され、逮捕されるリスクがあるため、個人情報は隠さないようにしましょう。逮捕されると携帯電話や運転免許証、名刺などを押収され、個人情報を調べられてしまいます。

つまり、個人情報を隠してもメリットはないのです。

事実と反する内容が書かれた供述調書に署名する

痴漢冤罪に巻き込まれると、警察署に連行される可能性があります。警察署での取り調べの後、警察官から供述調書にサインするよう求められます。

やってもいない痴漢の疑いで取り調べを受ける場合、弁護士と相談するまでは供述調書にサインをしてはいけません。「弁護士と相談してからサインするかどうか決めます」と答えましょう。

サインした供述調書は、刑事裁判で証拠として採用されます。もし、身に覚えのない痴漢行為を認める内容の供述調書にサインすれば、刑事裁判で無罪となるのは難しくなってしまいます。

痴漢冤罪を疑われたらとるべき正しい対処法

痴漢冤罪を疑われたらとるべき正しい対処法

痴漢冤罪に巻き込まれると、どうしていいかわからない方もいるでしょう。痴漢行為の疑いをかけられた場合の、正しい対処法について解説します。

自分はやっていないことを主張する

痴漢と誤認された場合、駅員や警察官に対し「自分はやっていない」と毅然とした態度で伝えることが大切です。後に裁判になった場合、事件発生からの被告人の供述は状況証拠となります。駅員や警察官に無実であることを主張しておけば、その旨を証言してもらえるでしょう。

とっさに「すみません」などと言ってしまわず、冷静にやっていないことを主張しましょう。

駅員室などに行かず、その場で弁護士に連絡する

痴漢冤罪に巻き込まれた場合、駅員室などに行かず、すぐに弁護士に連絡を取りましょう。弁護士に痴漢冤罪に巻き込まれた旨を話し、助言を求めます。いざというときに備えて、痴漢冤罪に実績のある弁護士事務所の電話番号を控えておくと安心です。

また、弁護士に連絡を取ってからは余計なことは言わないようにしましょう。感情的になり、駅員や被害を主張する女性と口論することは避けるべきです。

痴漢行為については、「自分はやっていません」と否定し、弁護士の指示に従って行動するようにしましょう。

痴漢を疑われていることを家族・職場に連絡する

痴漢の疑いをかけられていることを家族と職場に連絡します。家族には現場の駅名、弁護士に依頼済みであれば弁護士事務所名などを伝えます。

職場には、絶対にやってはいないが痴漢の疑いをかけられている旨を連絡します。逮捕などで身柄を拘束されると職場への連絡も困難になり、無断欠勤になりかねません。正直に事実を伝えておきましょう。

周りに目撃者がいないか探す

痴漢の疑いをかけられた場合、周囲に自分が無実であることを証明してくれる方がいないか、探してみましょう。

痴漢冤罪の場合、被害女性は加害者を誤認してしまうケースもあります。電車内などでの痴漢行為を疑われた場合、「痴漢に間違われています。目撃者はいませんか。」のように呼びかけて目撃者を探してみましょう。

被害者とふたりだけで電車を降りてしまうと、目撃者を探すのが難しくなるため、疑いをかけられたら即座に周囲の方に協力を頼んでみましょう。

スマホなどで会話を録音する

痴漢行為を疑われた場合、スマホなどで被害者との会話を録音しておくことも有効です。会話を録音しておけば、自分が最初から痴漢行為を否定していたことを証拠として残せます。

また、被害者から誹謗中傷を受けた場合にはその証拠にもなるため、会話の内容を録音しておくようにしましょう。

痴漢冤罪に関するよくある質問

痴漢冤罪に関するよくある質問

ここからは、痴漢冤罪に関するよくある質問と、回答を紹介します。

痴漢で起訴された時、有罪になる確率は?

痴漢行為で検察から起訴される場合、通常の裁判か略式起訴の2通りがあり、都道府県の迷惑防止条例違反では略式起訴されるケースが多くなります。

不同意わいせつ罪に該当する場合、日本の刑事裁判の有罪確率は99.9%といわれており、非常に高い確率で有罪になると考えられます。

相手を訴え返すことはできる?

痴漢被害を受けたと主張する相手が故意に被害を訴えた場合、刑事上の責任として名誉毀損罪や虚偽告訴罪に問うことは可能です。

また、民事上は痴漢冤罪による精神的苦痛や社会的な不利益についての損害賠償として、慰謝料請求もできます。

痴漢冤罪被害に遭わないためにできる予防策

痴漢冤罪被害に遭わないためにできる予防策

できることなら巻き込まれたくない痴漢冤罪ですが、通勤通学に満員電車を利用する方は、被害に遭う可能性はゼロではありません。冤罪が怖い方のために、痴漢冤罪被害を予防するための対策を解説します。

なるべく満員電車には乗らない

痴漢冤罪に巻き込まれないためには、なるべく満員電車に乗らないことです。時差通勤などを利用して比較的空いていて、人と密着しない電車やバスを利用します。

可能であれば勤務先の近くに引っ越して、自転車や徒歩で通勤するのもひとつの方法です。

女性の近くを避けて乗る

電車やバスに乗るときには、できるだけ女性に近づかないようにしましょう。満員電車のちょっとした揺れによる接触を、痴漢行為と誤認する女性がいないとも限りません。あらぬ疑いをかけられないためにも、女性の近くを避けて乗車するようにしましょう。

電車内では両手を見える位置におく

電車やバスに乗るときは、両手を周りから見える位置に上げておきましょう。両手でつり革や手すりにつかまるだけでも、痴漢冤罪に巻き込まれるリスクは下げられます。また、両手でスマホを使ってもよいでしょう。

最近は防犯カメラを設置した電車も増えているため、つり革につかまっている映像などで痴漢をしていないと証明される可能性もあります。

通勤トラブルに関する保険に加入する

通勤通学のトラブルに備えるなら「セゾンの通勤通学トラブル保険」の加入をおすすめします。

通勤時に痴漢冤罪に巻き込まれた場合、加入者なら「通勤通学ヘルプコール」で弁護士に無料で相談でき、とるべき行動をアドバイスしてもらえます。

冤罪を晴らすための弁護士費用には、弁護士費用等保険金を充当できます。保険料は毎月450円、年払いなら4,850円です。

通勤通学で電車やバスを利用する人のお守りとして、加入しておいてはいかがでしょうか。

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おわりに

痴漢冤罪は対処法を誤るとリカバリーするのが難しく、非常に不利な立場になります。もし有罪判決を受ければ、職に就くこと、続けることが難しくなるなど、さまざまな不利益が考えられるため、冷静に粘り強く対応することが大切です。 満員電車に乗らずに済む方はなるべく満員電車は避け、乗らなければならない方は女性の近くに立たないようにしましょう。不運にも痴漢冤罪に巻き込まれてしまった場合、なるべく早く弁護士に連絡し、アドバイスを受けるようにしましょう。

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