お風呂にお湯を張ったとき、浮遊物を発見したことはありませんか?この白い浮遊物の正体はいくつか考えられますが、ただのホコリだと思って放っておくと人体に悪影響を及ぼす可能性があります。
このコラムでは、お風呂のお湯で見られる白い浮遊物の正体と人体への影響、予防方法などを解説します。風呂釜の仕組みや掃除におすすめの洗剤もご紹介するので、お風呂掃除にぜひお役立てください。
- 白い浮遊物は、水道水の不純物や皮脂汚れ、入浴剤やホコリなどが原因
- 白い浮遊物を放っておくと、レジオネラ属菌が繁殖し、レジオネラ肺炎に感染する恐れがある
- 白い浮遊物の予防には、入浴前に身体を洗い、入浴後のお湯は早めに捨てることが大切
- 風呂釜用洗剤には1つ穴用、2つ穴用、兼用があるため確認してから購入する
お風呂に出る白い浮遊物の正体は?
エコキュートを長期間利用している家庭では、お湯張りや追い焚き機能を使うと白い浮遊物がお湯に混ざっていることがあります。得体が知れないものが浮いているお風呂に浸かるのは、気持ちが良いものではありません。ここでは、謎の浮遊物の正体について詳しく解説します。
水道水に含まれる不純物
水道水に含まれる不純物が原因で、白い浮遊物が見られるケースは少なくありません。不純物の代表的なものにはカルキやミネラルなどの成分が挙げられますが、まれに配管の接続に使われるシール材が混入することがあります。
これらの不純物がエコキュートの貯湯タンクの底に蓄積し、お風呂のお湯に混ざってしまう可能性が考えられます。
皮膚や体毛についた皮脂汚れ
入浴中に皮膚や体毛についた皮脂汚れが浴槽内で落ち、追い炊きをすることでそれが配管に入りこんでしまう可能性もあります。
これらの汚れは湯垢となって配管内の壁に蓄積され、その後の水流で表面部分が削られることでお湯に混ざってしまうことも考えられるでしょう。
入浴剤
リラックスや美容の効果が期待できる入浴剤も、白い浮遊物の正体のひとつです。入浴剤のなかでもバスオイルは、他の汚れと一緒に配管にへばりつきやすく、配管内の汚れの原因になっています。
また、バスソルトは塩分で金具などをサビつかせてしまう原因になりかねません。これらの汚れやサビが不純物として、お湯に混入してしまう可能性もあります。
空気中のホコリ
白い浮遊物が繊維質である場合、浴室乾燥等で乾かした布製品から出たホコリの可能性もあります。このような空気中のホコリが、追い炊きなどで配管に皮脂汚れなどと一緒に溜まり、浮遊物としてお湯に混ざることも考えられるでしょう。
お風呂の白い浮遊物の対策は必要?人体への影響はある?
お風呂の白い浮遊物を放置していると、レジオネラ属菌という菌が配管内などの水回りで増殖する可能性が高くなってしまいます。
レジオネラ属菌が繁殖してしまったお湯や、その蒸気を吸い込むとレジオネラ肺炎を発症してしまう危険性があるので注意が必要です。レジオネラ肺炎に感染すると、発熱や倦怠感、筋肉痛などの症状が起こることも考えられます。自宅のお風呂で白い浮遊物を見つけたら、速やかに対策を施しましょう。
お風呂に出る白い浮遊物を防ぐ方法!
では、白い浮遊物が出ないようにするにはどうすればいいのでしょうか。ここでは、お風呂に出る白い浮遊物を防ぐ方法について詳しく解説します。
入浴前に身体を洗う
入浴時の皮脂や垢、髪の毛などは配管汚れの大きな原因になります。配管や風呂釜の皮脂汚れなどを軽減するために、浴槽に浸かる前に身体を洗うことを心がけてください。
また、ご自身だけでなく家族にも伝えて、入浴前に身体を洗う習慣をつけましょう。
貯水タンクの水抜き作業をする
タンクの底に沈んだ不純物は、新たに水が入ってきても流れ出すことはないため蓄積されていきます。タンク内の不純物を取り除くためには、定期的にタンクの水抜き作業が必要です。
白い浮遊物やお湯の変色などの異常がない場合でも、4~6ヵ月に一度はタンク内の水抜きをして、メンテナンスを行いましょう。
浴槽のお湯はその日のうちに流す
衛生微生物研究センターによる調査では、一晩入浴後のお湯を放置するだけで細菌だらけになってしまうという結果が出ています。家族全員が入浴を終えたら、なるべくお湯を放置せず、早く流して洗うようにしましょう。
入浴剤の使用を避ける
追い炊き機能がついているお風呂では、なるべく入浴剤の使用を避けるのが賢明です。どうしても使用したい場合は、配管を傷める可能性のある硫黄が入ったものや、バスソルトなどの塩を含んだものは避けてください。
また、バスオイルやアロマオイルは、配管が油で汚れやすくなってしまうため使用は控えましょう。
配管の洗浄を行う
追い焚きする配管はできれば月に一度は掃除をするのが理想的です。配管をマメに洗浄していると、汚れが貯まりにくく白い浮遊物や嫌なにおいを抑えることができるでしょう。
毎月の掃除が難しい場合、最低でも2~3ヵ月に一度は行うことをおすすめします。
風呂釜の掃除方法!
月に一度の掃除が理想的と説明しましたが、手の届かない配管などは正しい掃除方法がわからない方も多いかもしれません。ここでは、風呂釜の掃除方法について詳しく解説します。
風呂釜の仕組み
お湯を沸かす風呂釜には、1つ穴タイプと2つ穴タイプの2種類があります。浴槽内に金具が1つの場合は1つ穴タイプ、2つある場合は2つ穴タイプと、見分け方は簡単です。
掃除の際は、それぞれの仕組みに合わせた方法で掃除を行う必要があるため、ここでは2種類の特徴を解説します。
1つ穴タイプの風呂釜
最近の主流である1つ穴タイプの風呂釜は、水を吸い込んでお湯を出すのが特徴です。ポンプで水を循環させるため、お湯の流れが速く、配管内に汚れが溜まりにくいメリットがあります。
2つ穴タイプの風呂釜
比較的、古いお風呂に多い2つ穴タイプは、浴槽内の2つの穴のうち、下の穴から水を吸い込んで温かいお湯を上の穴から排出します。1つ穴タイプと違って、水温の違いから生まれる対流でお湯をゆっくり循環させているので、汚れが溜まりやすいのが特徴です。
風呂釜掃除に必要な道具
風呂釜掃除に必要な道具は、以下の通りです。
- ゴム手袋
- 古いタオル(2つ穴タイプの場合)
- 粉末酸素系漂白剤もしくは風呂釜用の洗剤
まず、粉末酸素系漂白剤や雑菌から手を守るためのゴム手袋を用意してください。2つ穴タイプの場合、下の穴を塞ぐためのタオルが必要です。古いタオルやいらなくなった衣類を使用しましょう。
また、市販の風呂釜用の洗剤は、1つ穴、2つ穴、両方兼用のものがあるため、購入する際はしっかりパッケージや注意書きなどを確認してください。
1つ穴タイプの掃除手順
まずは1つ穴タイプの掃除手順を解説します。
- お湯が出る金具より5cm以上多めに水を入れる
- 金具の循環口フィルターを外す
- 粉末酸素系漂白剤もしくは風呂釜用の洗剤をお湯に溶かす
- 設定を最高温度にして追い焚きする
- 1~2時間ほど置いてお湯を抜く
- 再び水を溜めて追い焚きする
- 最後にお湯を抜いたら循環口をすすいで完了
追い焚きで洗剤が含まれているお湯を循環させ、汚れを落としていきます。1~2時間程度置いておく際に、お風呂の椅子や洗面器など浴室小物も一緒に浸けておくと、まとめて洗浄できるのでおすすめです。
お湯はお風呂の残り湯をそのまま使用しても問題ありませんが、入浴剤が入っている場合は張り直しましょう。
2つ穴タイプの掃除手順
次に、2つ穴タイプの掃除手順を解説します。
- 下の穴を古いタオルなどで塞ぐ
- 上の穴に粉末酸素系漂白剤もしくは風呂釜用の洗剤を注入する
- そのまま上の穴にお湯を入れて1~2時間置く
- 下の穴を塞いでいるタオルなどを外す
- シャワーで出てきた汚れを洗い流して完了
手順3では、40~50℃の熱めのお湯を使ってください。上の穴から溢れないよう、慎重にケトルなどでお湯を注ぎましょう。このとき、ヤケドしないよう注意が必要です。
最後に、風呂釜のなかの汚れがシャワーだけではキレイに落とせない場合は、ホースを使って配管内に水を流して洗浄してください。
風呂釜の掃除におすすめの洗剤!
ここでは、風呂釜の掃除におすすめの洗剤をご紹介します。ドラッグストアやホームセンターでも購入できるので、ぜひチェックしてみてください。
スクラビングバブル ジャバ1つ穴用/ジョンソン
ジャバ1つ穴用のスクラビングバブルは、アクティブ発砲パワーが手の届かない配管内の汚れや雑菌を除去してくれます。ぬるま湯や水にジャバを入れて、追い炊きボタンを押すだけなので、誰でも簡単に汚れの除去と除菌ができるのが魅力です。
【主な特徴】
- 追い炊きボタンを押すだけで手を汚さず簡単に洗浄ができる
- 浴室小物も浸け置き洗いできる
価格 | オープン価格 |
内容量 | 160g |
液性 | 弱アルカリ性 |
スクラビングバブル ジャバ2つ穴用/ジョンソン
こちらは、先ほど紹介したジャバの2つ穴用です。追い炊きはできるけれど、お湯の温度を一定に保つ設定ができないタイプはこの2つ穴用を使用しましょう。お湯がゆっくり循環することで、より汚れが溜まりやすい2つ穴タイプの風呂釜内部に入り込み、汚れをしっかり取り除きます。
【主な特徴】
- 追い炊き配管をしっかり除菌してくれる
- 風呂釜内のしつこい汚れに直接働きかけ、しっかり洗浄できる
価格 | オープン価格 |
内容量 | 120g |
液性 | 弱アルカリ性 |
洗浄力 フロ釜クリーナー/エステー
洗浄力 フロ釜クリーナーは液体タイプで、すばやく浸透し、風呂釜や配管内のしつこい汚れやぬめりを洗浄してくれます。除菌効果もあるため、素人でも手軽にお風呂を清潔な状態にできる優れた洗剤です。
【主な特徴】
- ミントの香りでお風呂場や配管の嫌なにおいを消臭
- 噴射式のボトルで手軽に掃除ができる
価格 | オープン価格 |
内容量 | 350g |
液性 | 弱アルカリ性 |
ルーキー フロ釜洗浄剤/第一石鹸
ルーキー フロ釜洗浄剤は1つ穴・2つ穴どちらにも使えるのがポイントです。風呂釜内や配管のしつこい汚れをしっかり洗浄、除菌してくれます。残り湯に浸け置きして使用できるので、洗面器や風呂蓋などの浴室小物も一緒に洗えるのが魅力です。
【主な特徴】
- 1つ穴・2つ穴どちらにも使える
- 残り湯に浸け置きできるため、浴室小物も一緒に洗浄、除菌ができる
価格 | 300円(税込) |
内容量 | 180g |
液性 | 弱アルカリ性 |
風呂釜掃除をプロに任せてきれいなお風呂を維持しよう!
風呂釜の掃除を自分で行うのが難しいお年寄りの方や、定期的に掃除しているけれど見えない所まで本当にきれいになっているのか不安な方は、掃除のプロにお任せするのがおすすめです。
「くらしのセゾン 追い焚き配管洗浄」なら、浴槽や配管内にこびりついた頑固な汚れを丁寧に除去してくれます。土日祝日の特別料金などもないため、いつでも気軽に依頼できるのもうれしいポイントです。浴室クリーニングと同時に申し込むこともできるので、ぜひ一度ご検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、白い浮遊物以外に、お湯が黒っぽかったり緑っぽかったりする場合は、配管の汚れが深刻なケースも考えられます。いま一度お湯の様子をしっかり観察し、必要であればプロに依頼しましょう。
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おわりに
家族が毎日使うお風呂は、配管などお手入れが難しいこともあり、汚れが溜まりやすく雑菌が繁殖しやすい場所です。身体を清潔にするためのお風呂だからこそ、正しいお手入れの方法を身につけて、毎日キレイに使えることが望ましいでしょう。ご自身での掃除やこまめなお手入れが難しいと感じた場合は、掃除のプロに依頼するのがおすすめです。白い浮遊物や変色したお湯が見られたらすぐに対処し、清潔なお風呂に気持ちよく入浴できるようにしてください。