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模擬葬儀とは?生前にするべき葬儀の準備を解説

模擬葬儀とは?生前にするべき葬儀の準備を解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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模擬葬儀とは、自分が生きているうちに、葬儀の練習を本番さながらの雰囲気のなかで行うことです。最近では宣伝の一環として模擬葬儀を行う葬儀社が各地にあります。「模擬葬儀って何?生前葬と違うの?」「模擬葬儀に参加してみたいけれど、何をやるかがよくわからない」といった方のために、模擬葬儀の意味や内容、模擬葬儀を行うメリットについて解説します。最後には、葬儀の準備で生前にやるべきことについてご案内します。

この記事を読んでわかること

  • 模擬葬儀は生前に行う葬儀のリハーサル、生前葬は生きているうちに行う葬儀の本番
  • 模擬葬儀は実際に使われる式場、祭壇、棺を使って行われる
  • 模擬葬儀は入棺体験や精進落としの試食会を伴うケースがある
  • 葬儀をしないと決めても生前からの準備は必要
お葬式サポート
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模擬葬儀とはどんなもの? 

模擬葬儀とはどんなもの? 

模擬葬儀とは、生前に予行演習として行う葬儀のことです。とはいえ多くの場合、実際の参列者を招いて行うわけではありません。また自分自身の模擬葬儀をオーダーできるケースは珍しく、葬儀社などが行うイベントの一環として用意されていて、自分は参列者役として参加することがほとんどです。

まずは模擬葬儀について、生前葬との違いを含めて解説します。

終活の一環として行う「模擬葬儀」

「終活」という言葉が生まれたのは2009年頃です。流行語大賞にノミネートされたこともあって、ここ数年で認知度はすっかり高まりました。

結果、それまでは「亡くなった後のことを考えるなんて縁起が悪い」と避けられていた葬儀の事前相談や、お墓の生前購入に注目が集まっています。介護や葬儀、お墓、相続などの希望を記すエンディングノートを用意する方も増えてきました。

終活の一環として、自身の葬儀を体験できるのが「模擬葬儀」です。本物の葬儀さながらの体験をし、葬儀のサービスを把握しておくことで、葬儀に関する希望をより具体的に家族へ残すことが可能になります。

模擬葬儀ではどんなことをするの?

模擬葬儀は、いわば葬儀のリハーサルです。模擬葬儀の会場には葬儀祭壇が飾られ、黒いスーツの進行役が出迎えます。仏式の模擬葬儀では、僧侶役が入場することもあります。

定刻になると進行役により開式の辞があり、本番さながらの葬儀が始まります。仏式であれば僧侶の読経があり、参加者が焼香し、喪主役が挨拶をして閉式となります。

また、模擬葬儀のなかには入棺体験サービスが用意される場合もあります。実際に葬儀用として販売されている棺に横たわり、ふたを閉めてもらって、棺に入っている状態を味わうのです。

また、実際に供される精進落としを試食できる模擬葬儀も存在します。なるべくリアルな葬儀体験ができるよう、開催元によってさまざまな工夫が凝らされているのが模擬葬儀です。

模擬葬儀はどこで開催しているの?

模擬葬儀が行われる場所は、主に以下の3つです。

葬儀社

葬儀社が自社の式場や祭壇、精進落としを宣伝するために、実際に葬儀が行われる式場で模擬葬儀を行います。他に遺影撮影会なども行われる終活イベントの一環として模擬葬儀を盛りこむケースがほとんどです。

寺院

命の在り方や生き方を問うイベントとして、寺院が模擬葬儀を行います。檀家向けのイベントであることが多いですが、来場者を問わないケースもあります。精進落としの試食まで行うことは少なく、祭壇の装飾や進行、棺の提供に関しては葬儀社が協力する場合もあります。

終活ツアー

新しく開発された霊園や納骨堂を見学する終活ツアーのプランに、模擬葬儀が組み込まれていることがあります。霊園や納骨堂の関係者が協力する他、祭壇などを用意するため葬儀社が協賛して行います。

「生前葬」との違いは?

模擬葬儀と似た言葉に、「生前葬」もあります。生前葬とは、生きているうちに行う葬儀のことです。模擬葬儀は葬儀のリハーサルですが、生前葬は本番です。

模擬葬儀にはイベントに興味のある方が集まって参列者となり、指定がなければ多くの場合、喪服は着用しません。リハーサルなので香典のやりとりはなく、すでに亡くなっていることを想定した葬儀のため「故人」本人が模擬葬儀内で挨拶をするような場面はありません。

一方、生前葬に集まるのは、招待された本物の参列者たちです。招待状で指定を受けた服装をし、ほとんどは会費制のため会費のやりとりがあります。また、生きているうちにお世話になった方へ感謝を示すのが主な目的なので、本人の挨拶があります。

このように、模擬葬儀と生前葬にはハッキリとした違いがあります。

模擬葬儀のメリットを4つ解説

模擬葬儀のメリットを4つ解説

模擬葬儀は、人生の最後のセレモニーをリアルに体験できる貴重な機会です。主なメリットは、以下の4つです。

葬儀社を冷静に選ぶことができる

模擬葬儀は実際に使う式場、祭壇、棺、料理を体験するチャンスです。さまざまな葬儀社の模擬葬儀に参加すると、葬儀社のサービス内容が比較できます。後日、気になる複数の葬儀社へ見積もりを依頼すれば、具体的なサービスをイメージしながら比較検討することが可能です。

理想の葬儀を具体的にイメージできる

模擬葬儀に参加すると、「この場面は自分ならこんなふうに演出してほしい」など具体的なイメージが膨らみます。葬儀の希望を家族に伝えるとき、より具体的に表現できるため、家族にも明確なイメージが伝わるでしょう。

また、演出のみならず「最後の衣装はこんなものを着たい」「遺影はあの写真がいい」など、葬儀の細部にわたるまで想像し、希望を伝えられる方もいます。

遺族側の心の準備ができる

模擬葬儀は家族で参加することもできます。家族が参加して葬儀の段取りを把握しておけば、いざというときも落ち着いて葬儀の準備ができます。

亡くなってから葬儀までの日数は、3~5日です。限られた日数のなかで葬儀の準備を行うため、遺族は悲しみの中にありながら忙しさにふりまわされることになります。少しでも精神的負担を和らげるため、模擬葬儀には家族で参加するのがおすすめです。

今後の生き方を見つめ直せる

模擬葬儀を体験すると、否が応でもリアルに自分の「死」を見つめさせられます。「人は誰でも葬儀を行うことになる、必ず亡くなるのだ」という印象が強く心に刻まれ、人生の後半をどう生きていくか、改めて考えるきっかけになります。

模擬葬儀の流れとは

模擬葬儀の流れとは

ここで、模擬葬儀の流れについて解説します。流れは開催元によって、また宗派によって違うため、あくまで仏式模擬葬儀の一般的なケースについてご案内します。

  1. 開催者からの説明
    まずは開催者から模擬葬儀の目的や流れについて説明があります。終活イベントの一環として行われる場合、模擬葬儀以外のイベントスケジュールについても案内されます。
  2. 入棺体験サービス
    棺の中へ横たわる体験会がある場合は、このタイミングで行われます。棺に入ることで、「いよいよ自分の葬儀が始まる」というリアルな気分を高める狙いです。
  3. 模擬葬儀開式
    参加者が参列者席に着いた後、進行役の司会により、模擬葬儀が開式されます。開式の辞の後、僧侶が入場します。
  4. 読経
    僧侶の読経が始まります。イベントの時間設定にもよりますが、本来読経にかかる時間よりも少し短めに仕上げることが多いでしょう。寺院で行う模擬葬儀の場合、読経や焼香の前後に模擬葬儀の目的が説明されたり、説法があったりすることがあります。
  5. 焼香
    本物の葬儀のように、模擬葬儀においても焼香の時間があります。参加者は参列者役となって、祭壇前に進み焼香を行います。
  6. 喪主挨拶
    開催者側が用意した喪主役により、喪主挨拶が行われます。
  7. 模擬葬儀終了
    進行役による閉式の辞があります。また、この後の流れについても説明がなされます。
  8. 精進落とし試食
    会場を変えて、精進落としの試食会が行われます。
  9. 質疑応答
    試食の最中などに質疑応答の時間が設けられます。葬儀社開催の場合は、ここで葬儀プランの説明がなされるケースが多いでしょう。
  10. 解散
    質疑応答が終わり次第、解散となります。

葬儀の準備で生前にやるべきことは?

葬儀の準備で生前にやるべきことは?

模擬葬儀に興味のある方のなかには、葬儀の準備をどの程度行っておけば良いかと疑問に思う方もいることでしょう。意識したいのは、以下の7つです。

葬儀の形式を決めておく

仏式の他、キリスト教式、神式、無宗教葬など、葬儀の宗派はさまざまです。最近ではとくに無宗教葬への関心が高まっています。また、関係者を全て参列対象とする「一般葬」よりも、近親者だけで葬儀をする「家族葬」の方が選ばれる傾向にあります。

このように近年では葬儀のスタイルが多様化してきました。形式にとらわれない葬儀の形が広まっています。模擬葬儀のなかには、注目を浴びている無宗教葬をテーマに行うものもあります。模擬葬儀に参加して、多様な選択肢から希望する葬儀形式を決めておくのが重要です。

なぜなら、葬儀の形式は予算に直結するためです。一般葬の方が家族葬よりも高額になりがちですし(そのぶんいただく香典は多くなります)、宗派によって宗教者への謝礼相場が違います。形式を決めると、予算イメージも定まります。

葬儀の内容を明確にする

葬儀の宗派や規模はもちろんのこと、葬儀を行う場所、喪主は誰を指名するかまで、内容を明確にしておきましょう。内容がハッキリするほど、遺される家族の負担が軽減されます。亡くなってから葬儀までの限られた日数で、決めなければならないことが減るためです。

葬儀に誰を呼ぶかを決める

葬儀の参列者リストを作っておきましょう。参列者の氏名、連絡先、自分との関係性を書いてリストアップし、喪主となる方に渡しておきます。

参列者リストができあがったら、「危篤になったら知らせたい方」「亡くなったらすぐに知らせる方」「葬儀日程が決まったら知らせる方」に分け、それぞれ○△□などの印をつけておくと、家族にとってさらに便利な資料となります。

遺影写真を撮っておく

まだまだ元気なうちに遺影写真を撮っておくのがおすすめです。なぜなら、年老いて病気になってしまってから遺影写真を作ると、寂しい面立ちになってしまうことが考えられるためです。活き活きと充実した姿を写真に残すことで、遺される家族の心を癒やせます。

遺影は、プロの写真家に撮影してもらう方もいれば、家族にとってもらったスナップ写真のなかから選ぶ方もいます。着せ替えや背景加工が必要な場合は、葬儀社に相談してみましょう。

納骨の方法を決めておく

先祖代々のお墓で眠りたいのか、自分だけ、夫婦だけのお墓を作りたいのか。納骨方法を決めておくと、遺される家族がぐっと楽になります。

最近では従来からある承継墓のほか、家族ではなく霊園の管理者が掃除や供養を行う永代供養墓、海や山へ遺灰を撒く散骨、屋内施設に多数の骨壺を収容する納骨堂など、さまざまな納骨方法があります。形式としては、墓石ではなく樹木を祈りのシンボルとする『樹木葬』が人気です。

どんな納骨方法を望むのか、自分の意思を示すだけではなく、お墓や納骨堂を決めておいたり、納骨に必要な費用を用意しておいたりと、具体的に準備しましょう。

葬儀社と生前契約する

葬儀社のなかには生前に契約が可能なところもあります。葬儀の生前契約とは、葬儀社と契約書を取り交わし、葬儀に必要な預託金を預けておくことです。単に生前見積もりをもらっておくよりも、もっと具体的な「終活」となります。

ただ、葬儀社と生前契約を行ったなら、その事実をしっかり喪主になる方へ伝えておきましょう。いざ亡くなったとき、喪主が生前契約のことを知らずに他の葬儀社と契約してしまう可能性があるためです。

もっとも、契約の段階で喪主となる方の承認が必要になるなど、預託金がきちんと活用されるよう葬儀社側がしっかりサポートしてくれるはずです。

葬儀をしない場合も生前から準備を

「自分の葬式はいらない」という方もいます。葬儀を行わず、火葬のみを行うことを「直葬」といいます。直葬を望むのであれば葬儀の準備は必要ないかというと、そうではありません。むしろ直葬だからこそ、準備が必要になります。

直葬は最も経済的負担の軽い葬儀形式ではありますが、家族や親族に反対されることもあります。もし家族があなたの意思を汲んで直葬しようとしても、「葬儀をしないなんて寂しいことは許されない」と親族から批判を受け、結局は葬儀をしなければならなくなってしまう。そんな事態が考えられます。

また、菩提寺がある場合は、仏式での葬儀を行うのが一般的です。もし菩提寺があっても直葬を行いたいのであれば、出棺前に安置場所で手短にお経をあげてもらったり、火葬時に炉前で読経してもらったりすることが可能です。ただし菩提寺のご住職の考え方次第なので、菩提寺のご住職に一度相談しておかなければなりません。

葬儀をしたくない場合は、家族や親族、菩提寺に相談して了承を得ておきましょう。また、目当ての葬儀社が直葬を行っているかどうかも確認が必要です。

自分らしい葬儀のためにサポートを賢く利用しよう

分らしい葬儀のためにサポートを賢く利用しよう

「葬儀の形式がたくさんあって、どれを選べば良いかわからない」「模擬葬儀に参加したが、希望の葬儀についてイメージがイマイチ湧かない」などとお悩みなら、「セゾンの相続 お葬式サポート」に連絡してみてはいかがでしょうか。葬儀の専門家をご紹介可能ですので、お悩みにじっくり寄り添い、解決策をアドバイスします。

また「セゾンの相続」では、生前に自分の葬儀の準備をするためのサポートを始め、生前の相続対策や相続後のサポートも行っています。相続、不動産、お墓など終活まわりのプロフェッショナルと連携しているため、安心して相談できます。

自分らしい葬儀のために、まずは気軽にお電話ください。「遺族に葬儀費用の負担をかけたくない」「料金の安さだけを判断材料に、遺族に葬儀社を選ばれると寂しい」といったご希望についても、懇切丁寧にお応えします。

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おわりに 

模擬葬儀は、葬儀社を選ぶための参考になるのはもちろん、自分の生き方を考え直す機会にもなります。近くの葬儀社や寺院で模擬葬儀のイベントを行っているときは、ぜひ参加してみてください。きっと、終活について何かしらのヒントがみつかります。

そしておすすめなのが、複数の模擬葬儀に参加すること。模擬葬儀の内容、式場、祭壇、料理内容などは、葬儀社によってさまざまです。ぜひ比較して、自分の希望を最も叶えてくれる葬儀社を選び抜きましょう。

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