身寄りのない人の死亡手続きは、特に複雑で心理的な負担が大きいものです。
本記事では、身寄りがない方のための死後の手続きプロセスをわかりやすく解説し、必要なサポートや代行サービスについてご紹介します。
安心して任せられるサポートで、故人に最後の敬意を払いましょう。
(本記事は2024年3月21日時点の情報です)
- 身寄りのない人が死亡した際の手続きは、自宅・外出先・病院とで若干異なる
- 身寄りがない人が死亡した際に生じる問題を事前に把握し、解決策を打っておくことが大切
- 身寄りのない人が死亡した際の手続きを見据えて身元保証サービスの利用も検討する
身寄りのない人が死亡した際の手続き
身寄りのない人が死亡した際の手続きは、主に以下の通りです。
- 自宅で亡くなった場合
- 外出先で死亡した場合
- 病院で亡くなった場合
詳しく解説します。
自宅で亡くなった場合
自宅で亡くなった場合は、まずは発見した人がかかりつけ医か警察に連絡し、警察が自治体に連絡します。
警察への通報後、警察が現場を確認し、必要に応じて司法解剖の有無を判断します。
これは自然死かどうか、つまり事件性の有無を確認するためです。
その後、遺体は検視され、死因が確定します。身寄りのない場合、自治体や社会福祉協議会などが遺体の引き取りや葬儀(火葬)の手配を代行することがあります。
外出先で死亡した場合
外出先で身寄りのない人が亡くなった場合の手続きは、まず警察への通報から始まります。
発見後すみやかに警察に搬送し、所持品などから身元を特定します。
そして身元の特定、および検視、死因の確定後には、自治体や社会福祉協議会が故人の遺体引き取りや葬儀(火葬)の手配を行う場合があります。
病院で亡くなった場合
病院で身寄りのない人が亡くなった場合、病院は死亡の事実を確認し、地方自治体や社会福祉関連の機関に通知します。
病院での死亡が確認された後、病院は死亡届を地方自治体に提出します。
身寄りのない場合、地方自治体や社会福祉協議会がこの情報を受け、遺体の保管、葬儀(火葬)の手配、最終的な埋葬場所の確保などの手続きを行うのです。
身寄りがない人が死亡した際に生じる3つの問題
身寄りがない人が死亡した際に生じる問題は、主に以下3つです。
- 孤独死して周りに気づかれない
- 遺品整理や葬儀などの手続きを周りの人が行うため手間をかけさせる
- 自分の財産の使い道がわからなくなる
詳しく解説します。
孤独死して周りに気づかれない
孤独死して周りに気づかれない問題は、故人の尊厳を守るとともに、公衆衛生上のリスクも含めて社会的な対応が求められる課題です。
この問題の背景には、高齢化社会の進展や家族構造の変化、地域社会の希薄化などがあります。
孤独死が周囲に長期間気づかれないと、遺体の適切な処理が遅れるだけでなく、住環境の悪化や二次的な健康被害の原因ともなるでしょう。
遺品整理や葬儀などの手続きを周りの人が行うため手間をかけさせる
遺品整理や葬儀の手続きは、故人の人生を尊重し、丁寧に処理を行うことが求められるため、専門的な知識や経験が必要です。
しかし身寄りのない人の場合、これらの手続きを行う準備や知識がある人が周囲にいないことが多く、結果的に負担が地域社会や既存の繋がりのある人々にかかります。
自分の財産の使い道がわからなくなる
遺言がない場合、故人の財産は法定相続人によって相続されることになりますが、身寄りがない場合はこのプロセスが適用されず、財産の使い道が不明確になります。
このような状況では、法律に基づいた手続きを通じて、故人の財産が公的資金として国に帰属することが一般的です。
本来ならば、故人の意思に沿った方法で財産を処分すべきですが、遺言がない以上、仕方ありません。
身寄りのない人が死亡した際の手続きを見据えてしておくべきこと
身寄りのない人が死亡した際にはまずなにをすべきか考えましょう。その選択肢のひとつとして、以下のサービスの利用をおすすめします。
- 身元保証サービスを利用する
- 財産管理等委任契約を契約しておく
- 任意後見人制度を利用する
詳しく解説します。
身元保証サービスを利用する
身寄りがない場合、死後の遺体の扱いや財産の処理、葬儀の手配など、多くの問題が発生する可能性があります。
もしもの時の入院や高齢者施設入居時の身元保証サービスを利用することで、これらの問題に対して事前に対策を講じることが可能です。
サービス提供者は、故人の遺志に基づいた葬儀の手配や遺品の処理、必要な法的手続きの支援を行います。
くらしのセゾンのおひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」
高齢化が進む現在、おひとりさまにとって身元保証人問題やご自身が亡くなったあとの手続きなど、心配なことが多々あるのではないでしょうか。そんなとき、おひとりさまの総合的な支援として「ひとりのミカタ」はおすすめのサービスです。
セゾンカードでおなじみの安心のクレディセゾングループの会社「くらしのセゾン」が提供するこのサービスは、入院や高齢者施設の入居時の身元保証、緊急連絡先の代行、エンディングサポート(死後の事務手続き)、24時間の健康相談など、おひとりさまが直面するさまざまな問題をサポートします。
あなたの毎日のくらしの「いつも」と万一に備える「もしも」をサポートする、おひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」で、安心した将来を迎えましょう。
おひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」の詳細はこちら
財産管理等委任契約を契約しておく
身寄りのない人が亡くなった場合、遺言書がないと財産の分配に関する明確な指示が存在しないため、その処理が困難になりがちです。
財産管理等委任契約を結ぶことで、専門家や信頼できる第三者が故人の財産を管理し、遺言の執行や相続手続きを代行することができます。
これにより、故人の財産が法的に正しい方法で処理され、無用なトラブルを避けることが可能になります。
任意後見人制度を利用する
身寄りがない場合、死後の遺産処理や法的手続きに困難が生じる可能性があります。遺言書がない場合には特に、故人の意志を反映した遺産の処理が難しくなります。
後見人があらかじめ指定されていると、故人が生前に希望していた遺産の分配や手続きを、後見人が代行して進めることが可能です。
身寄りのない人が死亡した際の手続きに関するよくある質問
最後に、身寄りのない人が死亡した際の手続きに関するよくある質問の回答をします。
ぜひ参考にしてください。
身寄りのない人が死亡した場合の持ち家はどうすればいい?
身寄りのない人が亡くなった場合、持ち家などの財産は最終的に「国庫」に入るようになります。
具体的には、故人が遺言を残していない場合、地方自治体や裁判所が関与して、故人の資産の管理と処分を決定します。
このプロセスでは、まず故人の財産に関する詳細な調査が行われ、次いで財産の保全や管理のための適切な措置が取られます。
身寄りのない人が死亡した場合は火葬や葬儀はどうすればいい?
身寄りのない人が亡くなった際には、火葬や葬儀の手続きは地方自治体や社会福祉機関によって行われることが一般的です。
多くの自治体には、公営の葬儀サービスや火葬場を利用して、火葬と埋葬(納骨)を行う制度が設けられています。
ただし、葬儀は行わないので、注意が必要です。
おわりに
身寄りのない人が亡くなると、その後の手続きは自治体や社会福祉機関が中心となって行われます。
自宅、外出先、病院など、死亡場所に応じた適切な対応が求められ、警察の通報、遺体の搬送、そして適切な葬儀の手配まで、多岐にわたる手続きが必要です。
また、故人が遺した財産の処理、孤独死の問題、そして負担を周囲にかけることなく適切に遺産を処理するため、生前に身元保証サービスの利用や財産管理委任契約、後見人制度などの利用が推奨されます。
これらの対策を講じることで、身寄りのない人も尊厳を持った最期を迎え、遺産が適切に管理されることが保証されます。
クレディセゾングループが提供する、おひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」は、入院や高齢者施設入居時の「身元保証」、もしものときの「緊急連絡先」、ご逝去後の「エンディングサポート(死後事務手続き)」など、おひとりさまの毎日の暮らしや終活のさまざまなお悩みごとを総合的に支援するサービスです。
お問い合わせいただいた方に、エンディングメモ付きサービス資料を進呈中!