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葬儀について|仏教宗派ごとに異なるお葬式の特徴やマナーとは?

葬儀について|仏教宗派ごとに異なるお葬式の特徴やマナーとは?
セゾンのくらし大研究 編集部

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現代において、日常生活で宗教や宗派を意識して生活している人は、なかなかいないでしょう。しかしいざ葬儀となると、どのような宗派で葬儀をしたいかを真っ先に問われるため、戸惑ってしまう人が多いものです。この記事では主要な仏教宗派の特徴や葬儀マナーを解説します。

後半では葬儀の宗派に迷うときの選択方法についてもご案内しているため、葬儀の宗派をどうしようかと考えている人は、ぜひ最後までお読みください。

この記事を読んでわかること

  • 日本の仏教宗派は13宗56派あるが、特に信者数が多い7宗派の葬儀マナーを押さえておくと、いざというときにしっかり役立つ
  • 葬儀の宗派に迷ったら親族と同じにするか、自分が好きだと感じる宗派にすると良い
  • 仏式葬儀ではなく無宗教葬、キリスト教葬、神道の葬儀である神葬祭という選択肢も取れる
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仏教の宗派とは?

仏教の宗派とは?

宗派とは、同じ宗教の中でも考え方や作法が違う、派閥のようなものを意味します。仏教の宗派はたくさん存在しており、日本には13宗56派もの宗派があります。どの宗派もあくまで仏教なので考え方には似通ったところがありますが、それぞれあがめる本尊が違ったり、葬儀の作法が違ったりします。

まずはそもそも仏教とはどんな宗教なのか、そして宗派とは何か、宗派の違いを知っておくのがなぜ大事かを解説します。

そもそも仏教とはどんな宗教?

仏教は紀元前6世紀頃に、釈迦(ゴータマ・シッダールタ、ブッダ)がインドで開いた宗教です。釈迦は生きていくことを苦悩の連続であると捉えました。そして人ならではの苦悩を克服するにはどうするかを考え、ある日悟りを得てその答えにたどり着き、人生の真理を求める人々に説き回るようになりました。

釈迦が得た真理の正体は「縁起」であるとされています。世の中の全てのものが重なり合い、支え合い、複雑に絡み合っているさまを「縁起」であるとし、それに気づかず欲望のまま生きようとするから苦しみが生まれるのだと説きました。苦しみを断ち切るためには、正しく物事を見、正しく考え、心静かに生きる必要がある。そんな生き方を釈迦は説くだけでなく実践し、釈迦にならおうとたくさんの弟子が誕生しました。

釈迦の死後、弟子たちの活動により仏教は世界に広まっていきます。日本に仏教が伝来したのは530年頃で、後に聖徳太子が日本に仏教を根付かせたといわれています。

仏教が説くのは、苦しみや悩みばかりの人生をどんな考え方でどう乗り切れば良いのか、いわば生きてゆくための知恵です。

宗派とは?

宗派とは、同じ宗教から派生した、少しずつ考え方の違う集団のことです。仏教の各宗派は、仏教の基本的な教えや釈迦を否定することはありませんが、膨大にある経典の中でも特にどんなお経を重要視するか、どんな世界観に注目するかなどが違っています。また時代の流れの中で仏の教えを説くにあたり、少しずつ経典の解釈が変わってくる中で誕生した宗派もあります。

中でも日本の仏教宗派に注目してみると、日本において仏教は輸入されたものなので、輸入される前から宗派として確立されてきたものと、日本で誕生した宗派とがあります。街を歩くといろいろなお寺を見かけると思われますが、どのお寺も、何らかの宗派に所属しています。

よって菩提寺のある方は、自覚のあるなしに関わらず、菩提寺が所属する宗派を信仰しているということになります。

宗派の違いを知っておく必要があるのはなぜ?

宗派の違いを知っておく必要があるのは、それぞれの宗派で葬儀の作法が違うためです。葬儀のとき家の仏壇を閉める宗派もあれば、閉めない宗派もあります。葬儀に対する考え方も、宗派によって違います。線香の立て方、焼香の回数などにも違いがあります。

菩提寺のある方は、菩提寺の属する宗派の考え方に則って葬儀を行わなければなりません。宗派の違いを知っておけば、葬儀のときはもちろん、法要のときにも役立つマナーを獲得できます。

主な宗派の特徴とお葬式の宗派による違い

主な宗派の特徴とお葬式の宗派による違い

日本には13宗56派もの仏教宗派があり、それぞれに特徴があります。中でも特に信者数が多い7宗について、それぞれの宗派の特徴や葬儀におけるマナーを紹介します。葬儀のマナーは地域やお寺の考え方によっても違うため、基本的なところだけをお伝えします。

浄土真宗

浄土真宗は日本で一番信者数が多い宗派です。鎌倉時代に親鸞によって開かれました。親鸞はもともと浄土宗を開いた法然の弟子であり、浄土宗の教えを継承して独自の宗派を展開しました。よって、浄土宗と似た考え方をするところもあります。

浄土真宗では、他の宗派では許されない肉食妻帯が僧侶に許されます。また、厳しい戒律もありません。善人と悪人とに関わらず、全ての方が阿弥陀如来のいる極楽浄土に往生できるとします。教えの簡潔さ、全ての衆生を救うとされる阿弥陀如来の慈悲深さから、特に庶民の間で人気を博してきました。

葬儀において、浄土真宗は他の宗派に比べて独特な考え方をします。死者は僧侶の読経を待つことなく浄土へたどり着けるため、故人の成仏を祈る読経は基本的に行いません。阿弥陀如来をたたえ、また阿弥陀如来の教えに出合わせた故人と遺族の縁をたたえるため、「南無阿弥陀仏」のお題目を唱え、読経を行います。

よって死者が出た家であっても仏壇の扉は開けられたままです。故人に向けてではなく、仏壇の中の本尊である阿弥陀如来に向けて読経がなされます。また、すでに成仏しており死出の旅に出ないので、旅の衣装である白装束は着せません。

【浄土真宗の葬儀マナー】

祭壇に飾られる本尊阿弥陀如来
家の仏壇開けておく
線香の作法線香を1本、半分に折って火をつけ、香炉に寝かせて供える
焼香の回数本願寺派:香を額におしいただかず1回
大谷派:香を額におしいただかず2回
香典の表書き御仏前(全ての弔事で)
その他「戒名」ではなく「法名」が授けられる
位牌ではなく掛軸がもらえる
白装束を着せない

浄土宗

浄土宗は鎌倉時代に法然が開いた宗派です。特に念仏を重視し、「南無阿弥陀仏」と唱えれば死後に阿弥陀如来がいる極楽浄土へ生まれ変わり、誰もが救われると説きました。経典の中でも「無量寿経」「観無量寿経」「阿弥陀経」の三部経をよりどころにしています。

「無量寿経」には阿弥陀如来が人々を救うために誓った48の言葉が記され、18番目の「南無阿弥陀仏とだけ10回唱えれば真に心の安らぎが与えられる」という主旨の言葉が、法然に開宗のアイデアを与えたとされています。「観無量寿経」には監禁中の妃が阿弥陀仏と心を通わせるストーリーが描かれ、「阿弥陀経」は、人々が亡くなった後に生まれ変わるとされる美しい浄土の姿、浄土に住む仏たちが描かれています。

亡くなったら誰もが阿弥陀如来のいる極楽浄土へ行けるという考え方自体は、浄土真宗と同じようなものです。しかし、浄土宗では亡くなったらすぐに浄土へ行けるわけではなく、多くの宗派と同じように四十九日間の旅に出るという考え方をとっています。

死者が無事に極楽浄土へたどり着けるよう、葬儀では「懺悔偈」(ざんげげ。これまでの罪過を悔いる)と呼ばれる読経を行ったり、「引導」(導師が死者に法語を与えて涅槃へ導き、また阿弥陀如来に導き役をお願いする)を渡したりします。

【浄土宗の葬儀マナー】

祭壇に飾られる本尊阿弥陀如来
家の仏壇開けておく
線香の作法線香を1本立てる
焼香の回数香を額におしいただいて3回
香典の表書き四十九日法要までは「御霊前」
四十九日法要以降は「御仏前」

曹洞宗

曹洞宗は、鎌倉時代に道元が広めた宗派です。元は中国で守り継がれてきた「正伝の仏法」で、座禅の教えをよりどころとしています。釈迦が座禅の修行によって悟りを開いたことに注目し、同じ姿勢を実践して心を集中させることで、穏やかで安らかな人生を手に入れようとします。

道元は座禅の実践に加え、全ての日常行為を丁寧に集中して行うことを重視しました。一心に掃除をすること、食事を丁寧に作ること、一口も残さず味わって食べること。曹洞宗では、私たちが当たり前に行っている全てのことが修行につながっていると考えます。

曹洞宗の葬儀は、故人を仏弟子にしてあの世へ送る儀式です。まずは剃髪、頭を剃って僧侶となる準備をすることから始まり、仏弟子としてやってはいけないことを約束させる「授戒」を行います。その後、僧侶は松明を模した棒を掲げて「引導法語」を行い、故人はあの世へと導かれます。

曹洞宗が葬儀で展開する「故人が仏弟子になりあの世へ送られる」という大枠のストーリーは、臨済宗や天台宗、真言宗などさまざまな宗派の葬儀でも同様に描かれます。

【曹洞宗の葬儀マナー】

祭壇に飾られる本尊釈迦如来
家の仏壇閉じておく
線香の作法線香を1本立てる
焼香の回数合計2回。額におしいただいて1回、おしいただかずにもう1回
香典の表書き四十九日法要までは「御霊前」
四十九日法要以降は「御仏前」

臨済宗

臨済宗

臨済宗は鎌倉時代、栄西によって広められた宗派です。中国に渡り臨済宗の僧侶に師事し、日本にその教えを持ち帰りました。曹洞宗と同様に座禅を重んじる禅宗のひとつです。「公案」と呼ばれる課題を考え、師となる僧と禅問答を繰り返して物事の本質を見抜くことを目指します。

臨済宗は武家社会とつながって繁栄し、枯山水や水墨画など禅宗文化の源となりました。無駄を極限まで削ぎ落とす禅の考え方は、美術品や工芸品の他、建築分野にも取り入れられ、今でも日本の様式美のひとつとして尊ばれています。

臨済宗はさまざまな流派が派生しているのが特徴で、特定の本尊を持たず、特に重んじられている経典などもありません。よって葬儀の流れもさまざまですが、故人が仏弟子になるため剃髪し、授戒を経て引導によってあの世へ導かれていくという大枠の流れは、曹洞宗などと同じです。

【臨済宗の葬儀マナー】

祭壇に飾られる本尊釈迦如来(他の本尊の場合もある)
家の仏壇閉じておく
線香の作法線香を1本立てる
焼香の回数額におしいただいて3回
香典の表書き四十九日法要までは「御霊前」
四十九日法要以降は「御仏前」

天台宗

天台宗は平安時代に最澄が中国から持ち帰って日本に広めた宗派です。「誰の中にも仏性が宿っている」と書かれた法華経に注目し、どんな人でも悟りを得られると説きました。その教えは、選ばれた人だけが悟りに到達できると考えられていた当時において画期的なものでした。

最澄の有名な教えのひとつに「一隅(いちぐう)を照らす」という言葉があります。社会の一隅にありながら、間違いなく仏性を持っている人間としての自覚を持ち、自分のいる場所から社会を照らす生活を送る人こそが尊いという意味です。2019年、アフガニスタンで凶弾に倒れた社会活動家の医師・中村哲さんも好んで使っていた言葉であるとされています。

天台宗では仏の教えを「顕教(けんきょう)」と「密教」の二つに分類し、顕教は経典などわかりやすく説かれたものを元に自らを救い、他人を助けることを教えるもので、密教は加持祈祷を通じて仏と自己の一体化を目指すものとしています。

よって葬儀でも、経典を読む場面もあれば、「オン アボギャ…」といった呪文のように聞こえる真言(サンスクリット語のマントラ)を唱え加持祈祷を行う場面もあり、他の葬儀よりも立体的な構成と感じられるでしょう。

【天台宗の葬儀マナー】

祭壇に飾られる本尊釈迦如来あるいは阿弥陀如来
家の仏壇閉じておく
線香の作法線香を1本、もしくは3本立てる
焼香の回数額におしいただいて3回
香典の表書き四十九日法要までは「御霊前」
四十九日法要以降は「御仏前」

真言宗

真言宗は平安時代に空海によって開かれた宗派です。「真言」とは真実の言葉という意味で、釈迦がいたインドの言葉であるサンスクリット語のマントラ(唱文)を指します。とはいえ言葉そのものを指すわけではなく、人間の言語では表現できない、世界の真理が含まれている秘密の言葉を意味しています。

空海は真言を重視し、また師から受け継いだ秘密の作法を実践することで即身成仏が叶うとしました。よって真言宗は人間にわかりやすく説かれたものを元に仏の教えを知る「顕教」ではなく、秘密の作法で仏と自己の一体化を目指す「密教」のひとつといえます。

真言宗の葬儀は、即身成仏の世界に入る真言密教の儀礼である「灌頂(かんじょう)」に準じて構成されています。灌頂とは、生と死の別を超えた大日如来の悟りの境地に通じる儀礼です。つまり死者を弔う葬儀ではありますが、大日如来を通じて死者とその恵みを共有し、共感することのできる儀礼とされています。

他の宗派の葬儀に比べ、真言(オン アボギャ…といった呪文のようなもの)を唱える場面が多く、また手で印を結んだり、杖を振って香水を注いだりといったダイナミックな動作が多いため、華やかな儀式に見えるでしょう。

【真言宗の葬儀マナー】

祭壇に飾られる本尊大日如来
家の仏壇閉じておく
線香の作法線香を3本立てる
焼香の回数額におしいただいて3回
香典の表書き四十九日法要までは「御霊前」
四十九日法要以降は「御仏前」

日蓮宗

日蓮宗

日蓮宗は、鎌倉時代に活躍した僧侶である日蓮の信者らが設立した教団です。日蓮は法華経への信仰に生涯を捧げ、自然災害や争乱などで混乱する鎌倉時代の人々に釈迦の教えを広めて回りました。「来世に望みを託すのではなく、生きているこの世界で希望ある人生を歩むべき」という考えから、社会にこそ安らぎをと訴え、当時の権力者であった北条時頼に国づくりを説くなどして活動しました。

より良い社会をという日蓮の思想に共感した人々が、日蓮宗を打ち立てていきます。特に日蓮が重視した法華経を教えの頂点とし、読経を通じて法華経の知恵にあやかり、より良く生きることを目指す宗派です。

よって葬儀においても法華経が最重要視されます。日蓮宗の信者が赴く浄土は、よくいわれる「極楽浄土」ではなく、法華経に説かれている「霊山(りょうぜん)浄土」です。曹洞宗など他の多くの宗派と同様に、死者に引導を渡し仏のもとへ導くことがクライマックスとなりますが、他には法華経の一節を読経したり、日蓮の書物から引用した文章を読んだり、日蓮が信者に与えた手紙の一節を引いたりなどして、死者に日蓮の教えを説きます。

なお葬儀においては何度も「南無妙法蓮華経」と唱え、その場にいる信者も一緒に唱えます。

【真言宗の葬儀マナー】

祭壇に飾られる本尊大曼荼羅
家の仏壇閉じておく
線香の作法線香を3本立てる
焼香の回数額におしいただいて3回
香典の表書き四十九日法要までは「御霊前」
四十九日法要以降は「御仏前」

葬儀費用や数珠の持ち方に違いはある?

仏教の各宗派において、葬儀の費用に違いはほとんどありません。お布施を包むことや、お布施の他に僧侶の交通費である「御車代」や食事料である「御膳料」を包むことなどは、ほとんどの宗派で同様に必要です。

また、基本的な数珠の持ち方にも違いはありません。ほとんどの宗派では、数珠を左手に持ち、親指以外の4本の指にかけます。二連以上など宗派特有の本式念珠を使う場合は少し作法が違うこともありますが、一連の略式念珠を使う場合は、宗派ごとの本格的な作法の違いを気にする必要はありません。

また、祭壇や供花のマナーについても、ここに紹介した7宗派であれば基本的な違いはほとんどありません。宗教的な理由というよりも地域のしきたりにより、贈るのが供花ではなく花輪の方が主流だということもあります。周りの親族などに相談しながら進めましょう。

葬儀の宗派の選び方

葬儀の宗派の選び方

菩提寺がある場合は菩提寺の宗派に則って葬儀を行いますが、菩提寺がなく仏式葬儀を行いたい場合は、どのように宗派を選べば良いか悩むでしょう。宗派の選び方には、いくつかパターンがあります。

親族と同じ宗派を選ぶ

もし特定の宗派にこだわりがない場合は、親族と同じ宗派を選ぶと安心です。葬儀や法要の際にマナー上の疑問が生じたとき、親族に手ほどきをしてもらいやすいためです。また、年配の親族にも受け入れてもらいやすくなります。

ただ、同じ宗派といえどもお寺によって考え方が違う場合もあります。親族の菩提寺と自分が選んだお寺のしきたりが違う恐れもあるため、しきたりの大事な部分については自分が選ぶお寺にしっかり確認することが大切です。

宗派がわからないときは?

もし菩提寺があるにもかかわらず宗派がわからなくなってしまったら、親族に尋ねてみましょう。また、家の仏壇を確認すると経典が置かれている場合があります。経典は宗派ごとに違い、タイトルや巻末に「○○宗」と書かれているケースがほとんどです。

お墓を管理してもらう霊園の経営主体にならう

宗教フリーの霊園を選んだなら、お墓を管理してもらう霊園の経営主体を確認します。たいていの場合、霊園の経営主体はお寺です。経営主体であるお寺に供養を任せることが可能ならお願いしてみるのはいかがでしょうか。あるいは、同じ宗派のお寺を探し、葬儀をお願いしましょう。

「○○市民霊園」など自治体の霊園であれば、特定の宗派が関係している例はありません。宗派に困るようなら、ここで紹介している別の方法を選んで検討しましょう。

宗派の特徴から自分に合った宗派を選ぶ

前述した各宗派の特徴から、好きな考え方だと感じる宗派を選びます。仏教離れが進んだ現代においては、葬儀や法要のとき以外に宗派の考え方が日常生活へ深く入り込んでくる機会はほとんどありません。なるべく気軽に、自分や家族の感覚で選んでみましょう。

家族が元気なうちに希望を話し合っておく

葬儀の宗派は、身内が亡くなった際に葬儀社との打ち合わせで最初に決めなければならないもののひとつです。いざというときに決まっていなくて焦ることがないように、あらかじめ家族と希望を話し合っておくことも大切です。

家族が元気なうちに、「うちは菩提寺がないけれど、どこか気に入っている宗派はある?」など尋ねてみてはいかがでしょうか。

葬儀の宗派・宗教に迷ったら?

葬儀の宗派・宗教に迷ったら?

そもそも仏式葬儀にすべきかどうかを悩むという人もいるのではないでしょうか。どんな宗教の葬儀にするか迷ったら、以下の3つの方法で、自分や家族にぴったりの葬儀を検討しましょう。

イメージする葬儀から宗教や宗派を選ぶ

キリスト教葬では、基本的に所属する教会で葬儀が行われます。葬儀演出には仏教的である荘厳な飾り付けがなく、燭台と聖書を主としたシンプルな儀式です。もし仏教的な華やかさではなくキリスト教の静かで慎ましい葬儀に惹かれるようなら、キリスト教式にすることも検討してみましょう。

ただしキリスト教葬としたい場合は、生前に所属する教会を決めておくことが大切です。近くの教会などに事情を説明し、どのようにしたらよいか教えてもらいましょう。

神道の葬儀である神葬祭では、神主が祭詞を奏上し、祭壇に米や野菜、魚といったたくさんの供物を捧げます。神式の結婚式や地域のお祓いなどに参加し、神道の儀式が持つ神秘的な雰囲気に惹かれたなら、神葬祭を検討してみてはいかがでしょうか。

神葬祭にしたい場合、生前の相談は必要ありません。ただし亡くなってから探すよりも、あらかじめお願いする神社を決めておいた方がスムーズです。近くの神社に相談するか、都道府県の神社庁に相談するのが一般的です。

参考:神社本庁「神社庁一覧」

無宗教葬を選ぶ

仏教に関わらず、特定の宗派や宗教にこだわりがないという場合は無宗教葬を選ぶのも手です。無宗教葬は故人の略歴紹介が中心の葬儀で、プロの演奏家による生演奏などの演出が入ることもありますが、まだまだ実績を持つ葬儀社は少ないのが現状です。なるべく無宗教葬の経験が豊富な葬儀社に依頼することがポイントです。

もし無宗教葬にしたい場合は、使用する予定であるお墓の契約についてしっかり確認しておく必要があります。お寺の檀家になっていれば、そのお寺の宗派に則った葬儀をしなければなりませんし、無宗教を謳っている霊園であっても檀家や会員にならないと契約できないところもあるためです。

「セゾンの相続 お葬式サポート」に相談する

葬儀のアドバイスがほしい方は、「セゾンの相続 お葬式サポート」に相談してみてはいかがでしょうか。経験豊富な提携専門家のご紹介も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

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おわりに 

宗教のことはわかりづらいものですが、葬儀のときには宗派を決めたり、特定の宗派の作法に則った振る舞いをしたりすることが求められます。いざというときに困らないよう、前もって知識を持っておくと安心です。また、細かな作法については地域やお寺によっても違う可能性があるため、柔軟に対応できるように心づもりをしておきましょう。宗教にこだわりがない人には、無宗教葬もおすすめです。

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