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天涯孤独な場合の終活はどうしたらいい?おひとりさまの現状と必要な準備を押さえよう

天涯孤独な場合の終活はどうしたらいい?おひとりさまの現状と必要な準備を押さえよう
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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近年、生涯独身や離婚、死別などによって、いわゆる「おひとりさま」として生活する人が増加しています。特に高齢になると、病気や事故、孤独死のリスクが高まるため、終活に関する準備が重要になります。

本記事では、天涯孤独な場合の終活に必要な準備や対策について解説します。おひとりさまの現状を把握し、安心して老後を迎えるための準備をしましょう。

(本記事は2024年4月3日時点の情報です)

この記事を読んでわかること
  • 生涯未婚率の上昇や離婚・死別により、天涯孤独なおひとりさまが増加傾向にある
  • おひとりさまは、孤独死のリスクや相続トラブル、老後や死後のサポート不在など、終活の必要性が高い
  • おひとりさまの終活には、介護施設の検討、入院手続きや財産管理の契約、死後事務の委任などが重要
  • おひとりさまの終活を進めるうえで、支援サービスを活用することもおすすめ
ひとりのミカタ

天涯孤独「おひとりさま」の現状は?

天涯孤独「おひとりさま」の現状は?

現在、日本は少子高齢化が急速に進行しています。それに伴い、一人暮らしの高齢者、いわゆる「おひとりさま」が増加の一途をたどっています。

総務省の調査によると、65歳以上の一人暮らし高齢者は2020年には男性約231万人、女性約441万人に達しており、2040年にはさらに増加し、男性約356万人、女性約540万人に達すると予測されています。

また、内閣府の調査では、60歳以上の一人暮らし高齢者の約5割が孤独死を身近な問題と感じていることが明らかになっています。健康や介護への不安を抱える一人暮らし高齢者が多いことが浮き彫りとなりました。

生涯未婚率は年々高まっている

おひとりさまが増加している背景には、未婚率の上昇があります。50歳時点の生涯未婚率を見てみると、1975年には男性2.1%、女性4.3%でしたが、2015年には男性24.2%、女性14.9%まで上昇しました。

2035年には男性約30%、女性約20%に達すると予測されており、生涯独身の人が増え続けていきます。かつてのようにお見合いや職場・親戚の紹介で結婚する慣習が薄れたことが、未婚率上昇の一因と考えられます。

離婚や死別で天涯孤独となってしまうケースも

離婚や死別で天涯孤独となってしまうケースも

一方で、結婚していても離婚や配偶者との死別によっておひとりさまになるケースも少なくありません。1975年に年間約12万件だった離婚件数は、2010年には約25万件と2倍近くに増加しています。

また、配偶者と年齢が近い夫婦の場合、平均寿命の関係から妻の方が夫より長生きし、最終的にはひとりになる可能性が高いのです。今は配偶者がいるから安心と思っていても、突然おひとりさまの立場に置かれるリスクは誰にでもあると言えます。

男女別では女性がおひとりさまとなる傾向が高い

おひとりさまの内訳を男女別に見ると、女性の方が圧倒的に多くなっています。2020年の65歳以上の一人暮らし高齢者のうち、男性が約231万人なのに対し、女性は約441万人と2倍近くに上ります。

未婚化・晩婚化の進行に加え、核家族化によって配偶者と死別した女性が一人暮らしをするケースが増えているためです。平均寿命の面からも、妻の方が夫より長生きする傾向にあり、結果的に高齢女性の一人暮らしが多くなっていると考えられます。

参照元:内閣府|令和3年版高齢社会白書(全体版)
政府統計の総合窓口|年次別にみた同居期間別離婚件数及び百分率並びに平均同居期間
総務省|住民生活のグローバル化や家族形態の変化に対応する住民基本台帳制度等のあり方に関する研究会(研究会の背景について -家族形態の変化-)
総務省|一人暮らしの高齢者に対する見守り活動に関する調査結果報告書

おひとりさまに終活が必要な理由

おひとりさまに終活が必要な理由

現代では、単独世帯や夫婦のみ世帯が全世帯の6割近くを占めるまでに増加しています。孤独死現状レポートによると、2020年の単独世帯の割合は38.1%と、15年前の2005年の29.5%と比べて大幅に増加しています。天涯孤独で身寄りのないおひとりさまにとって、最悪の場合は誰にも看取られることなく孤独死を迎えるリスクがあるのです。

このような状況下で、おひとりさまこそ終活が必要不可欠だといえます。終活を行うことで、万が一の際に周囲に迷惑をかけることを防ぎ、自身が望む最期を迎えるための備えができるのです。

孤独死したときに気づいてもらえない

一人暮らしの方が自宅で亡くなり、発見が遅れてしまうことを孤独死と呼びます。孤独死が発生すると、警察による現場検証や検死が行われ、賃貸住宅の場合は原状回復のための清掃費用等が相続人や連帯保証人に請求されます。また発見者も事情聴取を受けるなど、周囲に大きな負担がかかってしまいます。

孤独死現状レポートによると、孤独死の発見者の半数近くが管理会社や福祉関係者、警察など職業上の関係者です。親族や友人など近親者による発見は4割弱にとどまっており、家族の絆の希薄化がうかがえます。

終活として日頃から地域社会とのつながりを持ち、安否確認をお願いしておくことが孤独死防止につながるでしょう。

参照元:第7回孤独死現状レポート

相続でトラブルが発生する可能性がある

天涯孤独な方が亡くなった場合、相続人が見つからなければ財産はすべて国庫に収められてしまいます。相続人がいたとしても、希望通りの相続が行われるとは限りません。

遺言書を残していないと、法定相続分に従って財産が分配されるため、思わぬトラブルが発生する恐れがあります。「お世話になった施設や団体に寄付をしたい」といった希望も叶えられません。

財産の行く末を自分の意思で決められるよう、エンディングノートや遺言書を作成しておくことが大切です。

老後や死後のサポートがない

一人暮らしの高齢者が病気やケガで入院する際、身元保証人を求められるケースが多くあります。身寄りがないと入院を断られたり、友人・知人に負担をかけたりしてしまいます。

また、亡くなった場合は、葬儀の手配をはじめ、役所への届出、預貯金の解約、家財の処分など、さまざまな手続きが発生します。おひとりさまは、こうした死後の手続きを誰に任せるのかを生前に決めておく必要があります。

おひとりさまが安心して老後を過ごし、希望するかたちで最期を迎えるには、元気なうちから入院時の身元保証人を確保したり、死後事務を任せられる人を決めておいたりと、入念な備えが欠かせません。

天涯孤独な場合の終活でやるべきことは?

天涯孤独な場合の終活でやるべきことは?

天涯孤独な方にとって、もしもの時に備えた終活は欠かせません。病気やケガで倒れた時に発見してもらえるよう日頃から見守りを依頼したり、介護が必要になった時の入所先を決めておいたりするなど、さまざまな備えが必要です。

ここからは、天涯孤独な方が終活で具体的に何をすべきかを見ていきましょう。

見守り・訪問サービスの利用を検討する

一人暮らしの場合、毎日誰かと顔を合わせる機会がないと、もしもの時に発見が遅れてしまう恐れがあります。そこで、民間企業や自治体が行っている見守りサービスや訪問サービスの利用を検討してみてください。

定期的に自宅を訪問して安否確認をしてもらえるため、体調の急変などでも早期に気づいてもらえます。地域のコミュニティともつながりを持つことで、何かあった時に助けを求められるようになるでしょう。

介護施設のめぼしをつけておく

介護が必要になったら、どの介護施設に入所したいのかをあらかじめ決めておくのがおすすめです。施設の見学や体験入所などを通して、自分に合った施設選びをしておきましょう。

また、もしものために終末期医療についてどうしたいのかも考えておくとよいでしょう。どこまで延命治療を望むのか、どこで最期を迎えたいのかなどをエンディングノートにまとめておけば、本人の意思を尊重した医療やケアを受けられます。

入院手続きや財産管理に関する契約をしておく

認知症などで判断能力が低下しても、入院手続きや財産管理などを信頼できる人に任せられるよう、任意後見契約を結んでおくことをおすすめします。

第三者に任意後見人を依頼した場合、一般的には後見業務の報酬が支払われるため、縁故者に負担をかけることなくサポートを受けられるメリットがあります。元気なうちに任意後見人を決め、どのようなサポートを希望するのかを話し合っておきましょう。

ご自身の死後に関する事務手続きの委任をしておく

もしもの時、自分の死後の手続きを誰に任せるのかを決めておくのは大切なことです。葬儀の手配、賃貸住宅の明け渡しや公共料金の精算など、さまざまな事務手続きが発生するためです。

信頼できる方と死後事務委任契約を結んでおけば、希望通りの葬儀を執り行ってもらえますし、残された家財の処分なども任せられるでしょう。葬儀社の紹介を受けられることも多いため、生前に葬儀の内容や費用を決めておくのもよいかもしれません。

エンディングノートや遺言を用意しておく

老後や死後の希望、財産の分配方法などを書き残しておくエンディングノートは、天涯孤独な方にこそおすすめです。もしもの時、自分の代わりに意思決定をする人の助けになるでしょう。

ただし、エンディングノートには法的拘束力はないため、財産分配など、絶対に実行してほしいことは遺言書に記しておく必要があります。エンディングノートと遺言書の両方を用意し、混乱なく最期を迎えられるよう備えておくのが賢明だといえるでしょう。

支援サービスを活用するのもおすすめ

支援サービスを活用するのもおすすめ

おひとりさまの終活をご自身で進めるのに不安がある方は、終活を支援してくれるサービスを活用するのもおすすめです。専門家のアドバイスを受けながらエンディングノートや遺言書の作成、葬儀の事前相談などを行えば、スムーズに準備を進められるでしょう。

ただし、中には悪質な事業者が終活につけこんだ詐欺行為を働くケースも見られます。終活サポートを利用する際は、信頼のおける事業者かどうかの見極めが重要です。

そこでおすすめなのが、セゾンカードでおなじみのクレディセゾンのグループ会社「くらしのセゾン」が提供する「ひとりのミカタ」です。

ひとりのミカタ」は、入院や介護施設入居時に必要となる身元保証をはじめ、もしものときの緊急連絡先代行、24時間365日の電話健康相談など、おひとりさまの「いつも」と「もしも」を幅広くサポートしてくれます。さらに、ご逝去後に発生するさまざまな手続きを行う「エンディングサポート(死後事務手続き)」まで、トータルでバックアップしてくれるのが特徴です。

また、身元保証がメインの「エルダープラン」とエルダープランに見守り・駆けつけとエンディングサポート(死後事務手続き)までパッケージされた「プラチナプラン」の2つのプランから選べるので、ご自身の状況やニーズに合わせて必要なサポートを受けられます。いずれのプランも「生前整理・遺品整理」や「相続・葬儀・お墓」に関する相談、タイムチャージ制による病院への付き添いなど、オプションサービスも充実しています。

クレディセゾングループの信頼と安心感、サポート内容の手厚さが心強い「ひとりのミカタ」。おひとりさまで終活を検討されている方は、ぜひ一度資料請求してみてはいかがでしょうか。

ひとりのミカタ」の詳しい内容や料金プラン、お申し込み方法などは、以下の公式サイトをご覧ください。

「ひとりのミタ」の詳細はこちら

ひとりのミカタ

おわりに

天涯孤独なおひとりさまが直面する現状は、社会の変化とともに深刻化しています。万が一の際に備え、見守りサービスの利用や入院時の身元保証、死後の事務手続きなど、生前から綿密に準備しておくことが重要です。

エンディングノートや遺言書を作成し、自分の意思を明確に残しておくことで、ご自身が希望したとおりの最期を迎えられるでしょう。おひとりさまの終活は、自身の人生を締めくくる大切なプロセスです。信頼できる支援サービスを活用しながら、一歩ずつ着実に進めていくことをおすすめします。

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