少子高齢化や核家族化を背景に親族間の人間関係の希薄化が急速に進むなか、配偶者や子どものいない「おひとりさま」を中心に「入院や介護施設に入所する際の『身元保証人』を頼める人がいない」「葬儀や納骨など、死後の手続きのことで、高齢の兄弟や疎遠になっている甥・姪に面倒をかけたくない」といったお悩みの声が数多く聞かれるようになっています。
こうしたお悩みを解消するサービスのひとつが、「身元保証サービス」です。事業者との契約により下記のような役割を家族の代わりに果たしてもらえるサービスです。
- 緊急連絡先としての対応
- 入院費や介護施設利用料の支払い保証
- 入退院や介護施設への入所・退所の際の手続き支援
- 医療行為やケアプランへの同意
- 遺体や遺品の引き取り、葬儀・納骨など死後の手続き全般の差配
おひとりさまの老後の生活の安心や死後のスムーズな手続きの実現のため、欠かせないサービスとして認知されつつある身元保証サービスですが、ご自身に合ったサービスの選択が重要です。以下、具体的なチェックポイントをご紹介します。
身元保証サービスを選ぶ上での5つのチェックポイント
身元保証サービスを手掛ける事業者は数多く、さまざまなサービスが存在します。それぞれのサービスの特色を正しく理解し、身元保証サービスを選ぶうえで、チェックしておきたい5つのポイントをご紹介します。
経営基盤は安定しているか?
現在、身元保証サービスを規定する法令等は存在せず、身元保証業者を監督する行政機関も明確ではありません。事業者の規模は総じて小さく、なかには経営基盤が安定しているとはいい難い事業者や、コンプライアンスの意識が低いと思われる事業者も見られます。
WEBサイトやパンフレットなどから読み取れる情報の他、事務所を訪問した際に感じた印象なども加味しながら、慎重に吟味する必要があるでしょう。
預託金の管理に問題はないか?
死後の手続きの実費などを預託金として預かる事業者が多いのですが、数年前、身元保証事業者による預託金流用の不祥事が大きく報道されました。
信託口座などを用いて、身元保証事業者の資産と分離したうえで、安全に預託金を管理できる態勢が整っているかどうか?ということは、重要なチェックポイントです。
解約した場合、預託金が全額返還されるかどうかについても確認してみましょう。
身元保証事業者への遺贈寄附を前提としていないか?
身元保証事業者への遺贈寄附を前提としている身元保証サービスは相当数存在します。そのような場合、契約者の死後、相続人との間でトラブルに発展している事例もあります。
心から身元保証事業者に遺贈寄附をしたいという方は、相続人との間でトラブルにならないよう、元気なうちに公正証書遺言を作成しておくなどの対策を講じておくべきです。
遺贈寄附に抵抗感がある方は、このような事業者のサービスを選ぶのは避けたほうが良いでしょう。
過剰なサービスがパッケージ化されていないか?
弁護士法人や司法書士法人などを経営母体とする身元保証事業者のサービスは、多くの場合、公正証書遺言の作成サポートの他、任意後見契約、見守り契約、財産管理契約などの作成・締結がパッケージ化されています。
ご自身にとって、必ずしも必要ではないサービスが含まれていないかどうか、確認すると良いでしょう。
安否確認態勢は万全か?
緊急入院時の支援や亡くなった際の初動対応などを行う身元保証サービスの性質上、契約者の安否確認は極めて重要です。介護施設に入所している方の場合、施設スタッフとの連携が万全であれば安心でしょう。
問題は、自宅でひとり暮らしの方の場合です。「月に1回電話します」という程度では不十分です。とはいえ、毎日電話がかかってくるというのも気が重くなります。安心かつスマートな安否確認態勢が整備されているかという点も重要なポイントです。
クレディセゾングループが提供する、おひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」は、入院や高齢者施設入居時の「身元保証」、もしものときの「緊急連絡先」、ご逝去後の「エンディングサポート(死後事務手続き)」など、おひとりさまの毎日の暮らしや終活のさまざまなお悩みごとを総合的に支援するサービスです。
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