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火葬にかかる費用の相場はどれくらい?一般の葬儀との違いや内訳について詳しく解説

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セゾンのくらし大研究 編集部

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日本では、「火葬」というかたちで故人をお見送りするのが基本です。このコラムでは火葬を取りあげて、「火葬とは何か」「火葬そのものにかかる費用」についてご紹介。また、火葬と関わる「直葬(火葬式)」のことも併せて取りあげて、その特徴やメリット・デメリット、費用や流れについて解説します。

この記事を読んでわかること

「火葬」は日本においてもっともメジャーな葬送の形式であり、99%以上の方がこの形式で送られます。火葬には各自治体で定められた料金がかかりますが、住民であればその費用は抑えられるでしょう。
また、火葬と関わる「直葬(火葬式)」はもっとも小さな葬儀の形式であり、費用は300,000円以下です。費用が安く済むというメリットがありますが、親族などの理解を得るのが難しいというデメリットもあります。また直葬(火葬式)にする場合は、菩提寺などに許可を取らなければなりません。

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火葬とは?

火葬とは?

火葬とは、文字どおり、ご遺体を焼いてお見送りする方法をいいます。

世界各国でご遺体をどのようにするかは違いますが、日本では特段の事情(船上での死亡で、衛生上保管ができない場合など)がある場合を除き、この火葬の形式でお見送りすることになります。

日本の火葬実施率は99%以上であり、各自治体に火葬のための設備である火葬場が設けられています。

直葬(火葬式)とは

「火葬とはどのようなものか」について解説してきましたが、ここからは直葬(火葬式)について紹介します。

直葬(火葬式)とは、葬儀の形式のうちのひとつです。これはもっとも簡素な葬儀の形態であり、「火葬炉の前でお別れをし、火葬炉に入れて、ご遺骨を納めて終わり」という形式です。

一般葬や家族葬との違い

一般葬と直葬(火葬式)は、規模、かかる時間、呼ぶ方の範囲が異なります。

一般葬の場合は、多くの方に葬儀があることを告知し参列してもらう形式です。しかし直葬(火葬式)の場合は、家族が声をかけた方しか参列しません。また一般葬は基本的には通夜と葬儀・告別式の2日にわたって行われますが、直葬(火葬式)の場合は1日だけのことがほとんど。このような性質を持つため、直葬(火葬式)は一般葬よりもずっと小さな規模の葬儀になります。

「家族葬」との違いについても見ていきましょう。直葬(火葬式)は「家族(または極めて親しい方)しか呼ばない」という意味では、家族葬の形態のうちのひとつと見ることもできます。

しかし一般的に家族葬は、通夜と葬儀・告別式が行われるもので、宗教的な儀式を伴う葬儀、と解釈されることが多いです。対して直葬(火葬式)の場合は、1日だけで完結するものであり、宗教的な儀式を必要としない葬儀、と解釈されるのが一般的です。

直葬(火葬式)のメリット

直葬(火葬式)のもっとも大きなメリットは、「かかる費用が極めて少なくて済む」という点にあります。直葬(火葬式)はもっとも簡素な葬儀の形式であるため、300,000円以下に抑えられることが多いです。

またかかる時間が短いため体力的な負担が少なく、参列者の対応に追われることもありません。

直葬(火葬式)のデメリット

直葬(火葬式)はメリットもありますが、デメリットもあります。

まず直葬(火葬式)の場合は呼ばれた方しか参列できないため、後日に訃報を知った方の弔問に追われる可能性が高いでしょう。

また周囲の理解を得ることが難しいなどのデメリットもあります。

直葬(火葬式)を行う際の注意点

ここからは、直葬(火葬式)を行う際の注意点について解説していきます。

ご遺体の安置所を確保しておく

直葬(火葬式)は非常に簡素な形式の葬儀です。しかし直葬(火葬式)であっても、他の葬儀同様、ご遺体を安置する場所は確保しなければなりません。なぜなら日本の法律で、死後24時間以内の葬儀は禁じられているからです。

ちなみにこの安置場所としてよく選ばれるのは、自宅もしくは葬儀会社の親族控え室です。

家族に相談したうえで決める

上でも少し触れましたが、直葬(火葬式)は宗教的儀式を伴わず(※ただしご家族が特別に希望した場合は、火葬炉の前で宗教者による簡単な宗教的儀式を行ってもらうことも可能)、小さな葬儀となるため、ご家族・ご親族から反対が出る場合もあります。

このため直葬(火葬式)を行う場合は、ご家族・ご親族との話し合いが必須です。

菩提寺がある場合は事前に了承を得ておく

「菩提寺があり、かつその菩提寺の墓地に先祖代々の墓がある。そうであるにもかかわらず、菩提寺に声をかけないで直葬(火葬式)をする」とした場合、「うちの宗教・宗派・寺を信じていない方は、うちの墓地を利用できません」と納骨を断られる可能性もあります。

そのため、菩提寺があり、かつその菩提寺のお寺に墓がある方の場合は、事前に菩提寺に相談しておくことが必要です。

声をかける方の精査もしなければならない

直葬(火葬式)は、ご家族が声をかけた方だけが参列する葬儀です。そのため、誰に声をかけるかの精査も行わなければなりません。

声をかけられなかった方は葬儀に参列することができず、後々まで引きずる可能性もあるため、お呼びする方の精査は慎重に行いましょう。

直葬(火葬式)の流れ

直葬(火葬式)の流れ

ここからは、直葬(火葬式)の流れについて紹介していきます。

1 ご臨終~葬儀会社への連絡

故人が旅立たれた後、葬儀会社に連絡を行います。

2 葬儀会社到着~安置場所へ移動

葬儀会社が、故人をお連れするための車で来ますので、車でご遺体を安置場所まで移動させます。

3 安置

故人を安置します。上でも述べたとおり、直葬(火葬式)であっても、亡くなった当日に火葬を行うことはできません。そのため、火葬の前に一晩(以上)安置することになります。

4 納棺~出棺

一晩(以上)経ったら、葬儀会社のスタッフによる納棺が行われます。その後、火葬場に移動します。

5 火葬炉の前でのお別れ

火葬炉の前で最後のお別れをします。前述したように、直葬(火葬式)の場合は基本的には宗教的儀式を伴いません。ただしご家族が希望すれば、読経(仏教の場合)などをあげてもらうことはできます。

6 骨上げ・収骨

火葬が終わったら、火葬場のスタッフあるいは葬儀会社のスタッフからの声がけがあります。収骨室に移動し収骨します。

7 解散

直葬(火葬式)の場合、繰りあげ初七日法要や精進落としの席は省略されるのが一般的です。そのため、収骨後にすぐに解散となります。

なお、直葬(火葬式)を行う際も、死亡届の提出や火葬場の利用のための手続きが必要です。ただしこれらは、直葬(火葬式)のように小さな葬儀であっても、葬儀会社のスタッフが代行します。そのため、ご家族が手続きを行う必要はありません。

火葬にかかる費用の内訳や相場について

ここからは、火葬および直葬(火葬式)にかかる費用について解説していきます。

この2つは混同してはいけない部分ですから、まずは火葬そのものにかかる料金を紹介したうえで、続いて直葬(火葬式)にかかる費用とその内訳について解説しましょう。

火葬の相場はどれくらい?

まず、火葬そのものにかかる費用について解説していきます。

日本では一部の地域を除き(※後述します)、地方自治体が税金で運営している公営の火葬場を使って火葬を行うのが原則です。この公営の火葬場は、公共のためのもの、住民のためのサービスという性格が強いものですから、費用の負担は非常に軽く済みます。

地方自治体によってそれぞれ使用料金は設定されており、子どもか大人かで費用も変わってきますが、0円、高くても30,000円程度で設定しているところが多いでしょう。

ただしこれは、そこに住民票がある方が火葬場を利用する場合です。その地方自治体に住んでいた方以外が利用する場合は、50,000円以上の費用がかかることもあります。

上では「一部の地域を除き、公営の火葬場を利用する」としました。この一部の地域に当てはまるのが、東京の23区です。東京23区にも公営の火葬場はありますが、公営の火葬場でフォローしきれないほどの火葬待ちが出てしまっているのが現状です。そのためこの地域は、民間の火葬場を使うこともあります。

民間の火葬場は公共サービスとしての性質を持ちません。そのため費用も高く、100,000~300,000円程度かかることになります。

直葬(火葬式)の相場はどれくらい?

直葬(火葬式)の相場はどれくらい?

火葬そのものの料金を見てきたところで、ここからは葬儀の形式のひとつである直葬(火葬式)にかかる費用について解説していきます。

直葬(火葬式)にかかる費用は、葬儀会社によって異なりますが、100,000~400,000円程度と設定されていることが多いでしょう。特にそのなかでも、250,000~300,000円程度の葬儀がよく見られます。

直葬(火葬式)内訳

直葬(火葬式)の内訳は、「どのようなプランか」によって異なります。どれほど小さい直葬(火葬式)であっても、必ず必要となるのが以下のものです。

  • 火葬料金(上記で示したもの)
  • 骨壺
  • 搬送料金
  • 葬儀会社のスタッフの人件費
  • 手続きの代行費用

またここに、ドライアイスやお別れの花束、安置場所の使用料金、白木位牌の料金、旅装束の費用などが加算される場合もあります。

直葬(火葬式)は一般葬に比べてなぜ安い?

直葬(火葬式)が一般葬に比べて費用が安いことは、すでに述べたとおりです。その理由は以下の3つです。

  • 葬儀の規模が小さい→一般葬では葬儀ホールを借りなければならず、その費用がかかります。また人件費などもかかりますが、直葬(火葬式)の場合はその心配がいりません。
  • 食事がない→葬儀の総額のうちの4分の1程度は、精進落としなどの飲食費用です。直葬(火葬式)の場合はこれが省かれるため、費用が安くなります。
  • お布施がない→直葬(火葬式)の場合は宗教的な儀式を含まないのが一般的です。そのため、宗教者へのお礼は必要ありません。

このため、直葬(火葬式)は費用に余裕がない方でも執り行うことが可能です。

【補足】どうしても葬儀費用が捻出できない方のための制度

直葬(火葬式)の費用は一般葬に比べて安く済むとはいえ、「費用が捻出できない」「生活保護支給者が亡くなり、家族にも余裕がない」という場合は、葬祭扶助制度を利用できます。

これは自治体が葬儀費用を負担して葬儀を執り行うもので、おおよそ200,000円程度の葬儀になります。この方式の場合は、必然的に直葬(火葬式)の形式を取ることになります。この形式を視野に入れている場合は、事前に葬儀会社にご連絡ください。

安心して火葬を行うために「セゾンの相続 お葬式サポート」にご相談を!

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日本では、亡くなった方は火葬でお見送りされることになります。そして、この火葬のみを行うシンプルな葬儀形態である直葬(火葬式)は、費用が抑えられるということもあり、葬儀にお金をかけたくない、かけられない方にとっては選択肢のひとつとなりうるプランです。

直葬(火葬式)を希望する方も、またどのような葬儀にしようか迷っている方も、まずは「セゾンの相続 お葬式サポート」ご相談ください。経験豊富な提携専門家のご紹介も可能ですので、葬儀選びをサポートします。

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おわりに 

直葬(火葬式)は、もっともシンプルで簡潔な葬儀の形式です。直葬(火葬式)であっても火葬そのものにかかる費用や棺などの費用をゼロにすることはできません。しかし葬儀費用を抑えたいと考える方にとっては、選びやすい選択肢です。

葬儀の形式に正解はありませんから、ご自身とご家族が納得する葬儀を選ぶと良いでしょう。セゾンの相続は、そのような「納得する葬儀選び」のお手伝いをします。

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