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訃報を聞いた際、家族葬と言われたらどうする?参列者や葬儀後の対応を紹介

訃報を聞いた際、家族葬と言われたらどうする?参列者や葬儀後の対応を紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

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現在増えている「家族葬」は、ごく限られた範囲の方だけで故人を見送る形式の葬儀をいいます。ここではこの家族葬を取りあげて、「そもそも家族葬とはどんなものか」「家族葬に呼ぶ方の範囲はどこまでか」「家族葬に参列する時の服装」「家族葬に参列して良いかどうか迷ったら」「家族葬に呼ばれなかった時の対応」について解説しましょう。

この記事を読んでわかること
  • 家族葬とは、極めて近しい範囲の方だけを呼んで行う葬儀のこと
  • 家族葬に参列する場合は準喪服で参列するのが基本
  • 不祝儀は、ご家族が辞退される場合はその意向に従う
  • 周りの方に、家族葬に呼ばれたこと、家族葬の日程は言わないようにするなどのマナーが求められる
  • 家族葬はご家族から直接声をかけられた場合を除き、参加してはいけないが、後日弔問などを行うことで弔意を示すことはできる
お葬式サポート
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家族葬とは

家族葬とは

家族葬の定義は葬儀社ごとで違いが見られることはありますが、多くの場合、ご家族が声をかけた方だけが参列して行う葬儀のこと。

一般的な葬儀(一般葬)の場合は、広く葬儀を行うことを告知し、多くの方に参列してもらい、個人とのお別れをしてもらいます。しかし家族葬の場合は、ご家族が参列してほしい方だけに声をかけ、参列するのは故人と極めて親しかった友人や近親者のみ。そのため、原則として会社関係の方などは家族葬には参列しません。

一般的な家族葬の範囲は?

一般的な家族葬の範囲は?

家族葬のときに呼ぶ参列者を選ぶ判断基準は、故人と極めて親しかったかどうかです。

血縁関係にある方の場合は3~4親等以内が一つの目安とはなりますが、「ほとんど没交渉だった叔父・叔母(3親等)」は呼ばなくても、「最後まで寄り添い、面倒を見てくれた甥姪の孫」などは呼ぶ、などの判断がされることもあります。

また、家族葬は「家族」葬と記されますが、「故人と非常に親しく、家族同然につき合っていた友達」「入籍こそしていないが、おつき合いしていた婚約者」などの血のつながらない方であっても、故人との関係が深ければ声をかけるべきでしょう。

呼ぶべきかどうか迷っている方がいた場合は、念のため声をかけておきます。声をかけられなかったことに立腹する方はいても、声をかけられたことに立腹する方はいないからです。

なお家族葬の場合は、一部の特例を除き、一般葬よりも小さな葬儀になるのが基本。

どれくらいの人数が参列するかは個々の葬儀によって異なりますが、50名を超えるケースはそれほど多くはないでしょう。また、故人が非常に高齢で、親戚縁者や友人もほとんどいないといった場合は、お見送りをする方が2~3人にとどまることもあります。

家族葬への参列マナー

家族葬への参列マナー

上では家族葬を行う側の立場から、どこまで声をかけるかを見てきましたが、ここからは家族葬に呼ばれた側の立場から家族葬のマナーについて解説していきます。

服装は準喪服で

家族葬の場合でも、服装のマナーは一般葬と変わりありません。通夜で、かつご自身が友人の立場であるのならば略喪服の着用も許可されると考える向きもありますが、もっとも無難なのは準喪服での参列。

準喪服ならば通夜・葬儀、親族・友人、いずれの状況・立場でも着用することができるからです。

なお、「家族葬なので平服で」と言われた場合は、立場にかかわらず、略喪服で参列しましょう。

不祝儀は要確認

家族葬に呼ばれる方は、故人との関係性が深かった方に限定されます。そして不祝儀の額は故人との関係性や血縁関係の濃さによって決まりますから、家族葬の場合は一人当たりの包む金額が多くなる傾向です。

ただし家族葬の場合は、「不祝儀は辞退します」とする喪家もよくあります。その場合は喪家の意向に従うようにしましょう。

家族葬への参列を周囲に伝えない

家族葬は、呼ばれた方しか参列できない形式の葬儀です。そのため、ご自身が呼ばれた立場である場合は、他の方にはそのことは告げないようにしましょう。他の方に告げてしまうと、「この人は呼ばれているのに、私は呼ばれなかった」などのような感情的な軋轢が生まれかねないからです。

【遠い親戚や友人】家族葬の参列はあり?なし?

【遠い親戚や友人】家族葬の参列はあり?なし?

ここからは、立場別に分けて、「そもそも家族葬に参列しても良いのかどうか」について考えていきましょう。

身内の場合

近しい親族であり、ご家族から直接声をかけられたという場合は、家族葬に参列します。なおこのときの判断基準は、家族葬の日時と場所を正式に知らされたかどうか、です。

逆に言えばこうした通知がない場合は、親族の立場であっても家族葬には参列しないのが原則。

ただ「親族の心情として参列したい」と強く希望する場合は、ご家族に確認するのも一つの方法でしょう。

友人や知人の場合

ご自身が友人・知人の場合は、原則として家族葬には参列しません。ただし、ご家族から特に参列を打診されたという場合は、病気で入院中などの特段の事情があるケースを除き、参加するようにしてください。

すでに述べたとおり、家族葬はごく限られた範囲で行う葬儀であり、基本的には親族などの血縁者しか参列しない葬儀。そのなかで、血縁関係にない友人・知人であるあなたに声がかかったということは、ご家族の「この方にはぜひお別れをしてほしい」とする気持ちの表れだからです。

故人が友人の親の場合や、会社関係(総務部など)の場合

友人の親御さんが亡くなった場合は、友人から連絡があった場合のみ参列します。

会社関係についても見ていきましょう。

家族葬の場合は、参列してほしい方以外には声をかけません。そのため、会社関係だけの立場であるのなら、葬儀があること自体も知らされないケースが大半です。

ただし、「総務部にいるので、社員が家族葬を行うことだけは告げられた」というケースに当たる方もいるかもしれません。この場合は葬儀があること自体は知ることになりますが、家族葬にすると言われたのならば、参列を控えるのがマナーです。

こんな場合は参列を控える

こんな場合は参列を控える

上記で軽く触れましたが、ここからはより細かく、参列を控えるべきケースについて解説していきます。

訃報に葬儀の詳細がない場合

葬儀があること自体は知らされているが葬儀の詳細は知らされていない、という場合は、家族葬への参列は控えましょう。

例えば、「喪主の直属の上司で、部下の親御さんが亡くなったということで、取引先との打ち合わせを欠席するという連絡を受けた」「総務部で忌引き休暇のための連絡は受けたが、葬儀の場所は知らされていない」などのようなケースがこれに当たります。

そもそも訃報を受けていない場合

前述したように、家族葬への参列を打診された方はそれを他の方に吹聴しないのがマナーです。ただそれでも、人づてなどで亡くなったことを察してしまう場合もあるでしょう。

この場合であっても、直接声をかけずにいるご家族の意向を尊重し、葬儀への参列は控えます。また、この件に関する詮索などもしないようにしましょう。

「家族葬とする」などの記載・連絡がある場合

「少し遠い関係で訃報自体は受けたが、家族葬であると言われた」「遊ぶ約束だったけれど親御さんが亡くなったとのことで、約束をキャンセルしたいと言われた。葬儀のことを聞いたが、家族葬だと言われた」などのようなケースでは、参列を控えます。

これは「近親者のみで葬儀を執り行いたいし、参列は遠慮してほしい」という意思表示だからです。

どのような場合であっても、葬儀において最優先されるべきは「ご家族の意思」。葬儀があることを知り得た場合であっても、直接声をかけられていない場合は、家族葬には参列してはいけません。

家族葬に参列でたきなかった時の対応

家族葬に参列でたきなかった時の対応

ここからは、「家族葬と言われたので、参列できなかった」「声をかけられたが、入院中であり参列できなかった」などのようなケースを想定し、家族葬に参列できなかった場合の弔意を表し方について解説していきます。

供花や弔電を送る

家族葬に参列できなかった場合、供花や供物、弔電を送って弔意を示すことができます。

ただし、家族葬の場合は一般葬に比べて小規模な葬儀であるため、葬儀会場が狭く、供花・供物を飾ることが難しい場合も。また供花・供物はお返しを必要とするため、不祝儀同様、これを辞退するご家族もいます。そのため、供花・供物を送りたいと考えた場合は、事前に送って良いかどうかを確認しなければなりません。

確認先は、基本的には葬儀会社です。ただしご家族に直接聞けるほど関係が近い場合は、ご家族に聞いても良いでしょう。

なお弔電はお返しを必要としないうえ場所も取りませんから、辞退の意向が記されている場合を除き、送っても構わないと判断されています。葬儀会場が分かる場合は葬儀会場に、そうでない場合は自宅に送りましょう。

不祝儀を送る

不祝儀辞退の意向が示されていないのであれば、不祝儀をお送りするかたちで弔いの気持ちを表明することを考えても良いでしょう。なお、現在は郵送で不祝儀を送っても失礼には当たりません。その場合は必ず現金書留を利用してください。普通郵便で現金を送るのは違法です。

なお、不祝儀辞退とされていた場合は、無理にお渡しすることは控えましょう。不祝儀辞退の意向は、参列する方にご負担をかけたくないというご家族の思いやりから発するものであると同時に、不祝儀を受け取った際に発生する、香典返しを選び、送る手間を省くためだからです。

葬儀が落ち着いたら弔問する

「家族葬に呼ばれなかった(あるいは呼ばれたけれど行けなかった)し、供物・供花・不祝儀も辞退されている。ただ、故人とのお別れがしたい」という場合は、後日弔問することを考えましょう。ただしこの場合は、ご家族の意向を必ず確認し、スケジュール調整をしっかり行うようにしなければなりません。

弔問に訪れる時期は?

後日弔問に伺う時期は、葬儀後1週間~四十九日法要まで(※仏教の場合)が目安です。ただし入院中でその期間中に伺うことは難しい、などといった場合は、50日以降に伺っても問題ありません。

当日は、ご家族に引き止められない限り長居はせず、最小限の滞在にする方が良いでしょう。

不祝儀はどうする?

後日弔問に伺う場合の不祝儀のマナーは、家族葬に参列する場合と同じです。ご家族から不祝儀辞退の意向が示されれば、それに従いましょう。

なおこのときの不祝儀の表書きは、故人の信仰していた宗教に合わせます。ただ、家族葬に参列できず、宗教、宗派が分からないという場合もあるでしょう。そのときは表書きを「御霊前」とし、白黒の水引をかけた白無地の不祝儀袋を選ぶようにします。

弔問の際の服装は?

後日の弔問は「通夜・葬儀」とは異なるので、準喪服は着用しません。平服(略礼服)で訪れるようにします。

女性は黒色や紺色のワンピース、男性はダークスーツに黒ネクタイを合わせるのが基本です。光沢のある生地を使ったものや、金属を使用した鞄・靴の使用は控えます。

自分らしい葬儀の実現には「セゾンの相続」お葬式サポートに相談しよう

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今回取りあげた家族葬は、葬儀の形式のうちのひとつです。現在は葬儀のかたちも多様化しており、家族葬や一般葬、直葬なども選択できるようになっています。

「お葬式はするのか、しないのか」「するとしたらどのような形態にするか」について、正解はありません。どのような形式でも、故人とご家族が納得できるものであれば、それがそのご家庭にとってもっとも良い葬送のかたちといえます。

「自分らしい葬儀にしたい」という方は、ぜひ「セゾンの相続 お葬式サポート」にご相談ください。「自分の葬儀は自分で準備したいが、どうすればいい?」「葬儀社選びや葬儀の段取りのことで、家族に負担をかけたくない…」などの悩みにお応えします。家族葬・一般葬などの葬儀の形式、葬儀費用やその準備方法(例:積立方式)など、あなたにとってベストな葬儀の方法を、一緒に考えていきましょう。

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おわりに 

家族葬という選択肢は、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響もあり、現在非常に増えてきた葬儀の形式です。

葬儀の形式に正解・不正解はありません。家族葬も葬儀の選択肢の一つとして検討されてはいかがでしょうか。

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